9：00〜18：00
年末年始を除き 年中無休
(順不同)
[第471142000205号/山梨県公安委員会]
もったいない本舗代表（檜垣宏輔）の登録商標です。
【登録番号】第５４６３５２５号
商標登録は特許庁にて登録されるものです。
また、無断転用は一切禁止しております。
※当店への到着日が基準です。到着日の確認はこちらから伝票番号を入力してください。
※もったいない本舗HPでは一部Javascriptを使用しております。ご利用のブラウザのJava
scriptを有効にしていただくようお願いいたします。
テレビに登場する、アイドルやアーティストの姿を描いた
作品は多いが、その裏方である、ADを主人公とした作品は
少ないように思う。
柴門ふみ著の「ザ・ゴールデン」は、ADを主人公とした
作品だった。
今まで、柴門作品を読んだことはなかったが、ドラマなどで
知っていて、「恋愛の教祖」というイメージが強かった。
この作品も、恋愛とADという仕事を絡めて書いてある作品で、
あっさり読むことができた。
話は、新人ADの恋愛と仕事が中心である。どこにでもある
ようなお話と、設定だった。
しかし、面白かったか、と聞かれると、苦笑してしまう。
何がいいたいのか、なんだかだらだらとしたお話に、読み終えて
「で、何が言いたかったの？？」という気持ちになった。
絵柄も、よくえいばシンプル。悪く言えば地味で、下手。
確かに、ドラマにするとよく栄える作品かもしれないが、紙面上では、
あまり記憶に残らない作品だった。
これが、バブル期だったら、受けていたのかもしれないが・・・
生け花の世界は、少しあこがれてはいるものの、
あまりの敷居の高さに、いつもしり込みしていた。
そんなとき、埜納 タオ 著の「百花日和」を読んだ。
舞台は、専門学校のいけばな芸術コース。
いけばな芸術コースは2年間で、クラスは15人と少数。
いけばなを中心に勉強し、将来は花にまつわる仕事につく
ことを、夢見ている生徒が多い。
そんないけばな芸術コースの1年生、南を主人公として、
物語は進んでいく。
南は、花が大好きな女の子。個性豊かなクラスメイトに
かこまれて、「花を生ける」ことを学んでいる。
中には、いけばなを好きになれない子や、夜の世界に
足を踏み入れて、学校にこなくなる子もいる中、南はいけばな
の楽しさについて、一生懸命伝えていく。
お話も丁寧でおもしろく、絵柄も雰囲気があって、とても
読みやすい作品。
話の中心に生け花が常にあるけれど、それだけにとどまって
いないところも、おもしろい。
花に興味のある人、自分の進路に迷っている人には、ぜひ
読んでほしい作品だった。
かわいい絵柄にひかれて、手に取った作品がある。
中野純子著の「ちさ×ポン」。文庫本を手に取ったのだが、
最初は正直、少女マンガだと思っていたので、読んでみて
びっくりした。
主人公は、彼女が欲しくて仕方ない高校1年生のポン太。
友達に紹介されたちさは、デートにセーラー服できたり、
海に行くのにスクール水着だったりと、ちょっとほかのコとは
違っていた。
そんなちさに、ひかれていくポン太。無事に2人は付き合いだし、
お互い処女と童貞を卒業するのだが・・・
いかにも少年漫画にありがちな設定ながらも、絵柄のかわいさと、
テンポのよさで、楽しく読める。ちさも、すこし変わっているけれど、
かわいい女の子で、きっと同性からも好かれるタイプだろう。
最初のころは、そんなちさとポン太の恋愛で、ほのぼのとして
いたのだが、後半になるとレイプ話がからんできたり、正直読んでいて
つらかった。できれば、最後までラブコメ路線で通して欲しかった
のだが・・・
時には、どんよりと重たいものを、読んでみたくなる
ときもある。
そんな気分のときに読んだのが、坂辺周一著の「ドメスティック」
表紙からして、おどろおどろしい雰囲気の作品だ。
主人公は、幼いころ、義父から性的虐待を受けていた真先と、
その事実を知っていた幼馴染の遥。ひょんなことから、大人になった
2人は知り合い、友人になっていく。
しかし、真先は勘違いから遥を激しく憎んでいる。そのため、遥を
苦しめるために、真先はいろいろと罠を仕掛けていく。
何もそこまで・・・と思うほど執拗に遥を苦しめる、真先。さらに
それを、遥に自分の仕業だとわからせないために、関係のない周囲の
人々まで巻き込んでいく。
じわり、じわりと不幸になる遥を見ていると、なんともいえない
気持ちになってくる。
ラストが正直あっけなく、納得できるんだか、できないんだか・・・
という終わり方になっているのだが、まぁ、これはこれでよしなのだろう、
と読んだ後、ぐったりする作品だった。
男性なら、特に既婚者であれば、絶対にあこがれる
世界観なのだろうなぁ、と思いながら読んだ作品がある。
いわしげ孝著の「単身花日」
初恋の相手と、淡い時間を過ごした土地に、再び単身赴任
することになった主人公。憧れの初恋の人と、偶然であった
ことから、物語は進んでいく。
昔と変わらず、いや当時よりも美しくなっている、初恋の
女性。妻や子供が大切だけれど、どうしても初恋の人に
ときめいてしまう主人公。
正直、あまり感情移入もできず、淡々と読んだのだが、きっと
男性ならば、だれでもあこがれるシチュエーションなのだろうなぁ
とぼんやりと考えた。
しかし、どんな人間にでも、多少なりとも隠したい過去はあるし、
輝いていたときもある。それを思い出のままにしておいた方が
いいのか、それとも白黒つけたほうがいいのか。そんなことを
考えさせてくれる作品でもあった。
