男性なら、特に既婚者であれば、絶対にあこがれる
世界観なのだろうなぁ、と思いながら読んだ作品がある。
いわしげ孝著の「単身花日」
初恋の相手と、淡い時間を過ごした土地に、再び単身赴任
することになった主人公。憧れの初恋の人と、偶然であった
ことから、物語は進んでいく。
昔と変わらず、いや当時よりも美しくなっている、初恋の
女性。妻や子供が大切だけれど、どうしても初恋の人に
ときめいてしまう主人公。
正直、あまり感情移入もできず、淡々と読んだのだが、きっと
男性ならば、だれでもあこがれるシチュエーションなのだろうなぁ
とぼんやりと考えた。
しかし、どんな人間にでも、多少なりとも隠したい過去はあるし、
輝いていたときもある。それを思い出のままにしておいた方が
いいのか、それとも白黒つけたほうがいいのか。そんなことを
考えさせてくれる作品でもあった。
