一時、芸人たちがこぞって本を出版していた。
劇団ひとりの「陰日向に咲く」に始まり、千原
ジュニアの「14歳」、麒麟田村の「ホームレス中学生」は、
まだ記憶に新しい人も多いだろう。

どれも一通り読んだのだが、個人的には、劇団ひとりの
「陰日向に咲く」が秀逸だと思う。

まず、読み手をあきさせない、リズムよい文章に驚いた。
そして、深い深い、物語。人間のだめな部分をしっかりと、
でもどこかやさしく描いている。
個人的に好きなお話は、「ピンボケな私」完全に男に馬鹿にされ、
主体性を持たずに生きる女の子の姿が、最初はイライラするのだが、
最後にはいとおしく、思わず応援したくなるのだ。

映画化もされた、「陰日向に咲く」残念ながら、映画のほうは
駄作感が否めなかったのだが、小説はいまだにお気に入りの1冊
なのである。

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ネットの世界を知るようになってから、世の中には
こんなにも猫好きがいるのだと、うれしく思ったのを
今でも覚えている。
どうしても、ペットとしての人気は、犬のほうが上で、
周囲に猫を飼っている友達も少なかったのだ。

それが、ネットの世界ではたくさんの猫好きであふれている。
もちろん、犬好きもたくさんいるのだが、猫好きの人の
特徴として、ちょっとオタクな人が多いように感じる。

YouTubeはもちろん、ニコニコ動画にも、たくさん猫に関する
動画がアップされているし、２ちゃんねるなどでも、猫に関する
話題は、まったりとそしてかわいらしいスレッドが多く、ついつい
時間を忘れて読んでしまう。

こんなにも猫にはまる理由が、自分でもよくわからない。
ただただかわいくて、仕方ないのだ。
我が家で飼っている猫は、今年で12歳になる。猫としては
もう高齢。まだまだ元気だけれど、年々日中の睡眠時間が
増えている気もする。

それでも、寝ている姿を見るだけで「あぁ、やっぱり猫がすき」
そうつぶやいてしまうのだ。

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猫が大好きなので、つい猫が表紙の本は手に
とってしまう。もう、半ば病気のようなものである。
といっても、猫を擬人化したものはあまり好きではなく
（「ねこまんが」のよさが分からない）、そして泣けるような
作品は、絶対に手に取らないようにしていた。

しかし、うっかり読んで号泣した作品がある。町田康著の
「猫にかまけて」タイトルにひかれて、買ってしまったのが、
ある意味、運のつきだった。

小説家町田康が、淡々と飼い猫についてつづるエッセイ。
写真もとてもかわいらしくて、思わずほほが緩む。

しかし、愛猫ココアの療養についての記載は、どうしても
涙なしには読めなかった。小さくも貴重な命。それを必死に
守ろうとする筆者の姿と、それに答えようとするココア。
どうしても涙が止まらない。

読み終えた後、思わず自宅の飼い猫を抱きしめた。迷惑そうな
顔をしていたけれど、いとおしくて仕方なかった。

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読まず嫌い、観ず嫌いはやめようと心に決めて
いるのだが、やっぱり生理的に受け付けないものもある。
それが、「セックス・アンド・ザ・シティ」通称「SACT」だ。

いわずと知れたセックス・アンド・ザ・シティは、恋に
おしゃれに、仕事に、友情に、すべてに一生懸命な女性たちを
主人公とした、ラブコメディ。らしい。
もう、まずこのコンセプトがだめなのだ。どうしても
「リア充だねぇ～」とあきれ返ってしまう。

そして、周囲のSACT好きが、どうも自分とは仲良くなれない
タイプの人ばかり・・・というのも、余計に拍車をかけている。
「恋愛は大事！もちろん自分磨きもね☆」的な女性をみると、
どうも疲れてしまうのだ。

常に一生懸命でいなければならない。そういわれているような
気がしてならない、「セックス・アンド・ザ・シティ」
単なるわたしの、僻みなのだろうか。

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最近、テレビでWコロンの「ねずっち」をよく見かける。
即興でなぞかけをする彼の姿は、安定した実力を感じる。

ねずっちのことを、知ったのは、爆笑問題がDJをつとめる、
「爆笑カーボーイ」というラジオ番組だった。
はがき職人よろしく、毎回ネタを投稿してくる彼は、ラジオの
中でも、すぐに人気者になっていた。
声すらでず、ただただラジオにネタを投稿しているねずっち。
そんな彼が、数年後テレビに出ているとき、なぜだか親戚のように
うれしくなった。

はっきりいって、はっとひくビジュアルも、しゃべりも彼にはない。
あるのは、ただただ「なぞかけ」だけ。
でも、そのなぞかけが、あまりにも秀逸すぎるから、やっぱり彼は
すごいなぁ・・・といつも感心してしまう。

しかし、お笑い芸人とは、笑わせてなんぼ。感心される芸人は、あまり
息が長くないような気がして、心配なのだ。

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