こんにちは、もったいない本舗です。
皆さん、本を読む上で好きな”ジャンル”はありますか??
例えば、ミステリー、ファンタジー、SF、恋愛小説、歴史小説…色々ありますよね。
私は、小さい頃からベストセラーは読まないという天邪鬼な子供だったので、
怪奇小説や、クトゥルー神話など、図書館で誰も予約しないような本ばかりを読んでいました(笑)
そして、つい先日。また一冊、マイベスト入りを果たした作品に出会う事ができました!!
山白朝子さんの『エムブリヲ奇譚』という小説です。
山白朝子さんは、『ZOO』や『GOTH』などで有名なホラー作家・乙一さんの別名義。
乙一名義の作品は、グロと切なさの絶妙なバランスを保ったものが多いのですが、
山白名義の作品は、幻想と怪奇という言葉がピッタリの、美しい和風ホラーが中心です。
この美麗ながら不気味な表紙(山本タカトさん・画)の『エムブリヲ奇譚』は、
旅に出ると必ず道に迷う、一見女性と見紛う容姿を持った和泉蝋庵と、
お人好しで博打好きなダメ男・耳彦の奇妙な道中記を描いた連作短編集です。
どの短編もそれぞれに、何とも言えぬ味わいがあって面白かったのですが、
中でも『地獄』という短編の後味の悪さと言ったら、凄まじかったです!(笑)
山賊一家に騙され、他数名と共に大きな縦穴に放り込まれてしまうのですが、
時折一人ずつ「出してやる」と呼ばれて、穴から出ることができるのです。しかしその後は…。
その他、自分の周りに落ちている髪の毛が怖くなってしまう『櫛を拾ってはならぬ』や、
橋の上に死んだ人達の姿が見える『あるはずのない橋』も、ゾクリと総毛立つようなお話。
その分、ラストの『「さあ、行こう」と少年が言った』には、少し救われたような気持ちに。
この本についている”栞”が、またギョッとするのですよ……一瞬本を落としそうになりました。
気になる方は、是非単行本のほうで確かめてみてください(笑)
ちなみに、文庫版のほうの表紙絵は、『東京喰種』の石田スイさんが担当されています!
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【執筆担当者】
ナナミ(ハイボール女子)
ハイボールをこよなく愛するアラサー。
小説、コミックが日々の活力で、好きな作家はとことん追いかける。
愛読書は北方謙三の『三国志』と、栗本薫の『グイン・サーガ』。
ミステリ、ファンタジー、SF、ホラー、古典まで幅広く読む。
好きなゲームが発売されると、徹夜でハイボールを飲みながらプレイする。
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