普段は、一度読んだ作品を読み返すことがないのだが、つい
読んだ後、すぐに読み返した作品がある。
板羽 皆著の「サムライカアサン」
家族を心底愛するおかん、よい子とその息子たけし、そして
父親の日常を描いた、ほのぼのとしたストーリー。
よい子は、「熱くてクサイのがスキ」な母親。いつでも家族に
愛情たっぷりのよい子と、そんな母親をウザイと感じながらも、
大切に思っているたけし。
一話完結で、読みやすい。さらにかなり笑えるのに、どこか
ホロリとくる。そんなバランスのよいこの作品。
所詮は漫画、と思うかもしれないが、人生の教訓ともいえる
内容が描かれていて、読んでいて絶対に損のない作品だと思う。
けして幸せな家庭で育ったとはいえないよい子。だからこそ、
自分が家族を持ったときには、愛情をたっぷり注ごう。よい子の
突飛な言動は、すべてこの家族を思う気持ちからきているのだ。
「サムライカアサン」のタイトルがぴったりはまるこの作品。
でも、中高生のころ、この作品に出会っていても、ここまでの
感動はなかったのでは、と思った。