こんにちは、もったいない本舗です。
ドイツの文人ゲーテによって作られた戯曲「ファウスト」をご存知ですか？
ドイツに実在されたとされる錬金術師”ファウスト博士”が
とある悪魔メフィスト・フェレスと契約を交わし、
様々な願いを叶えてもらうお話。
この戯曲作品、主人公ファウスト博士が錬金術師でもあり、
ホムンクルス(人造人間)、悪魔や天使まで登場するとあって、
ファンタジー好きが喜びそうな題材が詰まっている作品なんですよ。
さて、悪魔の甘い誘いに乗り、最期には賭けに負けて
メフィストに魂を奪われることになるファウスト博士ですが、
彼がもし女性だったとしたら…。
あの「魔法使いの嫁」原作者のヤマザキコレさんが手掛ける新連載
『フラウ・ファウスト』は、そんな”もし”を形にしたダークファンタジー。
今回はこちらをご紹介します。
「昔々あるところにファウストという男がおりました」
「ファウストはとてもとても欲深い男でした」
ここも、ファウスト博士は男性だったというのが当たり前の世界。
ヨハンナは、本泥棒で捕まりそうになっていた少年・マリオンを助けます。
しかしそれは善意ではなく、自分の「捜し物」を手伝わせる為でした。
知識を得たいと言うマリオンの教師役を引き受ける代わりに、
”新月の夜にとある場所の扉を開けて欲しい”と頼んだヨハンナは、
マリオンと教会に侵入します。
彼女の本当の狙いは、
教会に封じられている悪魔メフィスト・フェレスを解放すること。
実はヨハンナこそ、物語に語られるファウスト博士だったのです。
ヨハンナが契約していた悪魔メフィストは、100年前に教会によって
5体に切り分けられて封印されたという話。
当然ヨハンナは、その100年以前からずっと生きてきた”不老不死”の人間です。
その力はやはりメフィストから与えられた物のようなのですが、
それによって彼女の存在は悪魔に近くなっているようで…。
戯曲「ファウスト」では、悪魔が家に入る時は
家主から招いてもらわないと入れないという設定があるんですが、
ヨハンナも教会に入る時、マリオンから「どうぞ」と招きの言葉を貰っていて、
戯曲の設定通りになってる！とひとりで感動(笑)
さすがヤマザキコレ先生…細かいところまで研究し尽くしてらっしゃる。
巻末に収録されている短編マンガ「透明博物館」も、ヤマザキコレワールド全開。
要チェックです！
「魔法使いの嫁」ファンの人なら、『フラウ・ファウスト』も好きになるはず。
是非一度読んでみてはいかがでしょうか。
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【執筆担当者】
ミユキ（絵描きゲーマー女子）
”剣と魔法のファンタジー”をこよなく愛する、絵描きゲーマー。
異世界を旅する為に、マンガ・アニメ・ゲームに日常を費やしている。
そして溜まっていった想像力を駆使して、
マンガやイラストを描きまくるのが趣味。
自作の作品に深みを持たせる為に、ファンタジー以外の読み物も模索中。
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