２ちゃんねるの掲示板から、ドラマや映画になることも、最近では
そう珍しくなくなってきた。小池徹平主演の「ブラック会社に勤めているのだが、
もう俺は限界かもしれない」もそのひとつ。
小池徹平演じる主人公マ男は、高校時代にいじめをうけ、そのまま引きこもり
になった、中卒のニート。母親の死をきっかけに、働くことを決意して、就職
したことから、物語は始まる。
プログラマという、過酷な職業をコミカルに描いたこの作品。冒頭は
笑える部分が多いのだが、次第に、マ男の置かれる状況に、笑えなくなってくる。
どれだけ真面目に仕事をしても、どれだけ一生懸命になっても、学歴というものを
越えることはできず、苦悩するマ男。頑張れば報われる、なんてそんなことは
ドラマや漫画の世界だけなのか、と観ているこちらも辛くなってくる。
理不尽な日々の中で、働くこと、生きることの意味を自問自答するマ男の姿に、
思わず涙がでてきた。
笑って、落ち込んで、感動して。きっちりセオリーどおりに楽しめるこの作品。
観終えたあと、頑張ろうかなぁ、という気持ちになれるので、最近仕事で悩んでいる、
という人には、ぜひ観てもらいたい作品なのだ。
