以前からラジオを聴くのが好きで、特に伊集院光さんのラジオを毎週楽しみに拝聴している。彼の番組は非常にくだらなくて、面白い。男の子に生まれたかったな、と彼のラジオを聴いていていつも思う。
そんな伊集院光とみうらじゅんの対談をまとめた本、「D.T.」を、今再び読み直している。この本のテーマは「童貞」。1冊丸まる童貞について、2人が対談しているのだ。
その内容がじつにくだらなく、面白い。私は女性だから、男性のそういった部分はよくわからない。でも、読みすすめるうちに、今とはまるで違う生物のようだった、思春期のころのなんとも表現しがたい感情を思い出した。
童貞という、ほとんどの人が恥ずかしいと思っている事柄を、2人は痛快に笑い飛ばし、羨ましいとさえ言う。読んでいるうちに、私もそんな気持ちを味わいたくなって、男の子に生まれたかったなぁとさえ思う。
ずっとばかばかしい下ネタばかりがつづく本だけれど、思春期真っ只中の男の子にとっては、「こんなこと考えているの自分だけではないんだ」と安心できる1冊なのかもしれない。