少女漫画なのに、全く少女漫画らしさのない作品。それは魔夜峰央著の「パタリロ!」だと思っている。1978年に連載が開始され、今もまだ続く、不屈の名作である。アニメで見た、という人も少なくないだろう。
物語は、“マリネラ王国”という、架空の島国の王、“パタリロ8世”を中心とした、ドタバタコメディ。単なるドラバタコメディにとどまらず、小説並みのミステリーや凝ったストーリー展開が、読むものを飽きさせない。
何よりも、キャラクターの豊かさが人をひきつけるのだろう。主人公である、パタリロ8世は大のいたずら好き。いつもいろいろないたずらをして、人を困らせることを生きがいにしているような、子憎たらしい10歳。でも、困っている人をほうっておけない、優しい一面もあり、なぜだか嫌いになれない主人公なのだ。そのほかの、いつもパタリロにおちょくられている“タマネギ部隊”や、凄腕エージェントにして、美少年キラーのバンコランなど、どのキャラクターも必ずどこか人間臭い部分を持っている。
コミックスが、現在82巻まで発行されている、少女漫画界、第2位となる人気漫画「パタリロ!」ぜひ試しに一度読んでみることをオススメする。その少女漫画らしくない作品に、あなたもきっととりこになるだろうから。
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