こんにちは、もったいない本舗です。
みなさんは、「日本三大奇書」 をご存知でしょうか?
夢野久作『ドグラ・マグラ』、小栗虫太郎『黒死館殺人事件』、
そして最後は、中井英夫『虚無への供物』という作品です。
奇抜、幻想、異色と三拍子揃った三大奇書ですが、
これは四大奇書に加えたい!と思うほどの狂気に満ちた作品に出会いました。
『虚無への供物』の同著者、中井英夫さんの『幻想博物館』 です。
澁澤龍彦さんの帯「読めば分る。私はこの作品について、なにも語りたくないのである」。
こんなこと書かれたら、読まずにはいられないではないですか!(笑)
美しい薔薇が咲き誇る精神病院「流薔園」が舞台。
普通ならば、社会復帰を促すための精神病院ですが、この「流薔園」は一味違います。
患者の夢や妄想などを収集するという、なんとも不思議な幻想博物館。
幻想・耽美・狂気 に満ちた連作短編集で、少しずつ物語が繋がっています。
『黒闇天女』のように、狐と狸の化かし合いを彷彿とさせるような、
ブラックユーモアたっぷりの作品(そしてお年寄りは強いという結論)もあれば、
『チッペンデールの寝台』のように、最後にギョッとするようなオチがある作品も。
ラストに収められている『邪眼』では、今まで読んできた全てがひっくり返されます!
江戸川乱歩好きや、大どんでん返しが好きな読者にはたまらないかも。
これは果たして現実か、妄想か?そして正気か、狂気か?
その境目がじわりと滲んで曖昧になってくるような、不思議な読後感です。
読む人を選びますが、何度も繰り返し転がしたくなるような美しい文体にも注目です。
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【執筆担当者】
ナナミ(ハイボール女子)
ハイボールをこよなく愛するアラサー。
小説、コミックが日々の活力で、好きな作家はとことん追いかける。
愛読書は北方謙三の『三国志』と、栗本薫の『グイン・サーガ』。
ミステリ、ファンタジー、SF、ホラー、古典まで幅広く読む。
好きなゲームが発売されると、徹夜でハイボールを飲みながらプレイする。
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