こんにちは、もったいない本舗です。
少年誌は、冒険・戦い・友情・ギャグなど、わかりやすい展開のものが多いですが、
青年誌で連載している作品は、読み手にいろいろと考えさせるものが多いです。
浅野いにおさんの『おやすみプンプン』では、読み終わった人によって
「心がえぐられるほど感動した」
「読み終わった後の絶望感がすごかった」
「意味がよくわからなかった」
と、さまざまな感想や意見が寄せられています。
浅野いにおさんの作品には、特徴のない若者、
つまりどこにでもいそうな平凡な人物が登場することが多く、
キャラクターの感情の起伏や乱れ、悩み、葛藤など、
思春期の難しい心情を丁寧に描いているのが特徴です。
この『おやすみプンプン』も、どこにでもいそうな少年を主人公にしているのですが、
そのビジュアルは…らくがきのヒヨコのような姿。
これは、あくまで読者目線の主人公の見え方で、
ストーリー上では普通の小学生として過ごしているのです。
まず、この時点で不思議な演出です。
もちろん『おやすみプンプン』はファンタジー作品ではありません。
全13巻のコミックスでは、主人公の小学生時代から20歳過ぎまでの成長過程が描かれていて、
日常に潜んだざまざまな事件に遭遇しながら、純粋でまっすぐだけど無知な少年から
汚いことも苦しいこと理解していく大人へと変化していく心情が独特のタッチで表現されています。
主人公の身に起こること自体はリアリティにはほど遠いかもしれませんが、
ほのぼのとした日常に流れ込んでくる狂気的な非日常の出来事が、
読み手を大きく惹き寄せていきます。
あるインタビューで読んだ作者・浅野いにおさんの言葉で
「最後の事件を一番衝撃的に見えるためには何をしたらいいのかを考え、
たわいもない青春時代を長く丁寧に描くことにした」
というのを見て、私もまんまとその策にはめられていことに気づきました。
読み終わった後にスッキリとする内容ではないですが、
人間の心情に触れられる良い作品なので、一気読みするのがおすすめです。
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【執筆担当者】
アサミ(サブカル女子)
少女マンガと恋愛ドラマをこよなく愛する20代(ギリギリ)。
好きな音楽はロキノン系(邦楽ロック)が中心で、
夏になると全国各地の夏フェスに飛び回る。
アニメもゲームもライトユーザーながら、有名どころは押さえている。
もちろん、サブカルの代名詞である
ヴィレヴァン(ヴィレッジヴァンガード)も大好き。
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