夜にしみじみと1人で読みたい漫画がある。
安部夜郎著の「深夜食堂」。2009年10月9日から、小林薫主演で
ドラマ化されているので、そちらで知っているという人も
多いだろう。
深夜食堂と呼ばれている、小さな飲み屋が舞台。営業時間は
深夜0時から朝の7時まで。メニューは豚汁定食とビールなどの
アルコールしかないが、マスターが出来るものなら、なんでも
作ってもらえる。
そんな風変わりな食堂を舞台に、マスターとその客達との
交流を描いた作品である。
マスターの本名、素性、経歴などは一切分からない。やってくる
客もゲイバーのママや、売れっ子ストリッパー、なかなか勝てない
プロボクサーなど、ひとくせもふたくせもある人ばかり。
でも、深夜食堂を舞台に、いろんなハプニングを繰り返しながら、
交流をしていく。
けして派手ではない絵柄に、ぽつぽつと語られているような
ストーリー展開。でも、食というものは、人をつなぐ。人は誰も
1人ではないし、1人では生きていけない。そんなことを
教えてもらっているような作品なのだ。
