• 2020/01/17

太宰治のおすすめ小説ランキングトップ10!短編の魅力もご紹介

太宰治は昭和を代表する文豪の一人です。皆さんもご存じ『人間失格』や『斜陽』など、数多くの名作を世に残しました。でも、実は読んだことがない!という人も意外と多いのではないでしょうか?古本店『もったいない本舗』スタッフが、初心者でも楽しめる太宰作品をご紹介します!

太宰治TOP画像

太宰治ってどんな人?

①太宰治ってどんな作家?

皆さん、太宰治(だざいおさむ)ってどんな作家かご存じですか?

『人間失格』や『斜陽』『走れメロス』など、代表作のタイトルや何となくのあらすじは知っている、という人が多いかもしれません。でも、「どんな作家でどんな作品を書いたの?」と聞かれると首をかしげてしまう人が大半ではないでしょうか。

太宰治は昭和を代表する文豪の一人。作家としての地位や名声を得ながらも、度重なる自殺未遂や薬物中毒、数々の女性関係など、スキャンダルには事欠かない人物でした。太宰作品にはそのような暗い私生活が色濃く反映されているんです。太宰は、愛人との入水自殺により38歳という若さで生涯を閉じることになりますが、後世にさまざまな名作を残しています。

②太宰治が現代人にも人気の理由とは

太宰治は現代人にも人気で、人気漫画家・小畑健さんのイラストでコラボレーションしたり、『文豪ストレイドッグス』など漫画やアニメのキャラクターになったりと、たびたび話題になりますよね!お笑い芸人であり芥川賞作家の又吉直樹さんも、大の太宰好きとして知られています。

では、現代を生きる私たちを引き付けてやまない太宰治の魅力とは何なのでしょうか?古本店『もったいない本舗』の読書好きスタッフsakuraが、太宰治人気の秘密を紐解きます!

人気の秘密① 独特な暗さがクセになる

太宰作品の特徴は、その独特な暗さ。もちろんコミカルな明るい作風のものもたくさんありますが、「暗い」「ナルシスト」小説を書かせたら、右に出る者はいないほどです。海外にフランツ・カフカという小説家がいますが、彼の作品もやはり独特の暗さとナルシストが同居していました。

でも太宰やカフカのような暗い小説を読んだら、読者側まで引っ張られてしまいそう!と思いますよね?でも、暗さも突き詰めれば面白さに転じます。自己嫌悪のスパイラルに陥ったり、自らを徹底的に卑下したりと「そこまでやる?!」と。読み続けるうちに、その負の感情がひっくり返るときが来るんです。そこからは、だんだんと独特な暗さがクセになってくるはず。

人気の秘密② 惜しげもなく自分の欠点をさらけ出すオープンさ

人間ってどうしても見栄を張りたい生き物ですよね。良い恰好をしたい、人気者であることをアピールしたい、こんなものを持っている…。でも太宰は違います。彼の遺書とも噂される代表作『人間失格』では、酒に溺れ、女に溺れ、薬に溺れ…とどこまでも堕落していく様子を何とも赤裸々に綴っているんです。『人間失格』はフィクションですが、主人公・葉蔵を太宰治に重ね合わせる人も多いのではないでしょうか。

そんな太宰のオープンさは、とりわけ現代人には魅力的です。人とうまくコミュニケーションが取れなかったり、自分の殼に閉じこもってしまいがちな若者たち。自分の中で消化できない悶々としたやり場のない気持ちを、太宰がまるですべて代弁してくれているかのような気持ちになるのかもしれませんね。

sakura

それでは、続いて古本店『もったいない本舗』のスタッフsakuraが独断と偏見で選んだオススメ太宰作品をご紹介していきます。読みやすい初心者向け短編から、じっくりと太宰ワールドに浸れる中編まで、その魅力を余すところなくお伝えします!

太宰治のおすすめ短編5選<初心者はこちらから>

太宰治は、どちらかというと短編向きの作家だと思います。「文豪」というと身構えてしまいがちですが、短編は意外と読みやすい作品が多いんですよ。太宰初心者なら、絶対に短編がおすすめです。短いけれど、何とも深みのある珠玉の作品揃いです。では、sakuraのおすすめを見ていきましょう!

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1位 走れメロス 読みやすさ ★★★★★

短編の第1位は『走れメロス』です!学生の頃、国語の授業で読んだという人も多いのではないでしょうか。何と言っても読みやすい!そして太宰治らしからぬ(!)希望に満ち溢れた作品です。

「メロスは激怒した。」という一文から始まる物語。人を信じることができずたくさんの人間を処刑した暴君ディオニスを生かしておけぬ!と単身城に乗り込むメロスは、案の定捕縛されてしまいます。メロスの処刑が決まったものの、妹の結婚式のため3日の日限をもらい、唯一無二の親友セリヌンティウスを人質に置いてゆくのです。

メロスはとにかく走る、走る、走る!!何故ならば親友の命がかかっているのです。自分が殺されるために走るというのも凄まじい意志ですが、セリヌンティウスのメロスに対する全幅の信頼も心を揺さぶられますね。太宰作品には珍しく、読後感が良い一冊です。

『走れメロス』が収録されている作品はこちら!

走れメロス

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2005年2月
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2位 ヴィヨンの妻 読みやすさ ★★★

究極のダメ男を描かせたら一級品!の太宰ですが、『ヴィヨンの妻』にもやはり女に溺れ、酒浸りの男が登場します。実はsakuraが10代のときにこの作品を初めて読んだときの嫌悪感と言ったら、筆舌に尽くしがたいほどでした。今回コンテンツを書くにあたって再読したところ、虚無感の中にひとかけらの夫婦愛が垣間見えました。

酒に溺れるは浮気はするは放蕩して金を盗むは…と、どこを取っても良いところのない男には、何とも美しく献身的な妻がいます。「こんなのフィクションしかありえないよ!」と思いますが、いやいやこれがまたいるんですよね。ダメ男なのに不思議と人好きのする男というのも、世の中には存在するものです。

本作は妻の視点から描かれるのですが、夫の悪行に対して"理由のわからない可笑しさ"に妻が吹き出すシーンが妙に印象に残っています。「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」女性はやはり肝が据わっていますね。

『ヴィヨンの妻』が収録されている作品はこちら!

ヴィヨンの妻

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 1950年12月
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3位 畜犬談 読みやすさ ★★★★

「私は、犬については自信がある。いつの日か、かならず喰いつかれるであろうという自信である。」冒頭から主人公の犬嫌いに笑えます。何故ここまで犬嫌いになってしまったのか、理由を知ると大したことではないのですが、終始犬との攻防が描かれているという珍しい作品です。

本作の主人公は、現代で言う「ツンデレ」ではないでしょうか!犬が大嫌いなのに、不思議と犬たちに好かれてしまう主人公。嫌いなあまり、犬が視界から消えると不安になり結局いつも犬を追いかけているあたり、病的なのに何だか可愛いと感じられるのは私だけでしょうか(笑)

ポチと名付けた犬と主人公との奇妙な生活は、何とも滑稽で愛らしい。「薄気味悪い」とか「いやらしい」とかまじめくさった様子で綴りながらも、徐々にポチなしでは生活できないようになる過程がなんともユーモラスです。『きりぎりす』という作品集に収録されています。

『畜犬談』が収録されている作品はこちら!

きりぎりす

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 1974年10月
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4位 女生徒 読みやすさ ★★★

思春期の女の子の感情が、徹頭徹尾一人称で描かれているという異色の作品です。人間って意識していないときでも、常に「何か」を考えているものですよね。今日の夕飯のこと、人に対する好悪、言葉になる前に霧散していくさまざまな感情。それをここまで正確に文章にした太宰は、本当にすごいとしか言いようがありません。

主人公は、ごくごく普通の女の子。家の手伝いをしているとき、お客さまの接待をしているとき、お父さんのことを考えているとき。そんなときに浮かぶとりとめもない感情が、この作品にはすべて描かれています。まるで、一人の女の子の妄想をそっと覗き込んでいるような、そんなユニークさがあるんです。

それにしても、ここまで女性の気持ちがわかる太宰治…。さぞやモテるだろう。いや、だから実際にモテていたのか。ふと、本作を読みながら当時の太宰人気の秘密が見え隠れしたのでした(笑)

『女生徒』が収録されている作品はこちら!

走れメロス

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2005年2月
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5位 グッド・バイ 読みやすさ ★★★★

短編集『グッド・バイ』には、16の作品が収められていますがやはり白眉は表題作。これ、本当に面白いんです!ただ、惜しむらくは『グッド・バイ』を書いている途中に太宰が自殺してしまったので、未完のまま終わってしまったということ…。本作が完結していたら、間違いなくsakuraの1位に挙げたことでしょう。

主人公の田島は、さまざまな愛人との過去をすべて清算するために、絶世の美女・キヌ子と仮の夫婦を演じます。田島の愛人はおしなべて美人揃いなのですが、キヌ子はそれを上回る美女。それを見せつけることで、愛人たちに別れ話を持ちかけようという算段です。

タイトルから『人間失格』のような暗い作品を連想されると思いますが、実際はまったく正反対。ひたすら人を食ったようなコミカルな語り口が心地良く、あっという間に読み終えてしまいます。キヌ子の見た目とは違うはすっぱな性格と、彼女に振り回される好男子・田島との関係が面白く、2人のラストを知ることができないのが残念で仕方ありません。

『グッド・バイ』が収録されている作品はこちら!

グッド・バイ

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2008年9月
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太宰治のおすすめ中編5選<スタッフ厳選>

それでは、次は太宰治のおすすめ中編小説をご紹介します。どれも現代人に人気の作品ばかりなので、タイトルだけは知っている…という人も多いはず。でもヘタに手を出してしまうと、中にはとことん打ちのめされてしまったり、鬱々としてしまったりという作品もあります。あなたに合うのはどの作品か、ご自身で判断なさってくださいね。もちろんコンプリートするのがベストです!

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1位 人間失格 読みやすさ ★★★

読書感想文でも根強い人気がある『人間失格』は、お世辞にも読みやすい作品とは言えません。ですが、ここまで自らの醜態いわばダメ男っぷりをさらけだした作品は、『人間失格』を置いて他にはないのではないでしょうか。本作は太宰の遺書とも噂されており、主人公と太宰の奇妙な符合にゾクリとさせられる人も多いはず!

「恥の多い生涯を送って来ました」という書き出しは有名ですね。自らの人生を回顧する形で描かれる本作は、読めば読むほどに気持ちが暗くなります。裕福な家庭に生まれた主人公・大庭葉蔵は他人に対する恐怖を抱いており、人間の心を理解することができないのです。自らを守るために道化を演じて人気者になり、その持ち前の美貌からさまざまな女性を引き寄せます。

派手な交友関係とたび重なる自殺未遂、そして酒と女。恐ろしいのは、ろくでもないヒモ男とわかっていながらも、読者もその葉蔵の魅力に抗えないことです。どこか陰のあるミステリアスな雰囲気は、世の中の女性たちを惹きつけてしまうのかもしれませんね。葉蔵は最後に「人間、失格」と自らにレッテルを貼るのですが、本作『人間失格』の連載最終回掲載直前に、太宰は愛人と入水自殺をして自らの人生に幕を下ろしました。

人間失格

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2006年1月
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2位 斜陽 読みやすさ ★★★

純文学小説として人気のある『斜陽』は、『人間失格』に並ぶ太宰の代表作として知られています。映画化もされているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。でも正直読みづらさで言えば、『人間失格』と大差はありません。決してスッと染み込む作品ではないのですが、読み終えた後に不思議と心に澱のように残り続ける、そんな独特な存在感を放っているんです。

本作は、没落貴族が落ちぶれていく様子を描いた作品です。戦後、家が没落してしまったかず子は、母と共に伊豆の山荘へと移り住むのですが、どうしても貴族の暮らしを捨てることができません。戦争から帰ってきた弟・直治は、酒浸りで東京に遊びに行くという生活を繰り返しているし、かず子の美しい母は心労から寝たきりになることが増えて行きます。将来に不安を抱いたかず子が選んだ道とは…。

本作の根底には、常に押し殺されたような深い悲しみと諦観がたゆたっています。そして女性ならではの「芯の強さ」も。かず子の決断は、現代でこそ受け入れられるかもしれませんが、当時はさぞや奇異な目で見られたのではないでしょうか。滅びの中にも、なんとも言えぬ美しさが表現された名作中の名作です!

斜陽

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2003年5月
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3位 お伽草紙 読みやすさ ★★★★★

読みやすさで言えば『お伽草紙』が抜群に面白いです!太宰といえば『人間失格』の印象からかとにかく「暗い」というイメージがついてまわるのですが、本作は違います。「カチカチ山」や「舌切雀」「浦島太郎」など誰もが知るお伽草紙(つまり昔話)が、太宰流の解釈で描かれているのです。

本作は、誰もが知っているおとぎ話だからこそ、太宰のユーモアさとシニカルさが発揮されるのだと思います!二次創作的な小説は、この時代も人気だったのですね。戦時中に執筆された作品ですが、この頃は筆も乗りに乗っていておそらく著者の黄金期だったのではないでしょうか。

本作で一番印象に残っているのは『カチカチ山』です。狸を中年男、対して兎をギリシャ神話のアルテミスに例えるというのがとてもインパクトがあり、オリジナルよりも好きだったりして。狸は兎に首ったけなのですが、兎の狸に対する扱いのひどいこと!(笑)狸を見ていると何故だか身につまされるという男性もいるのではないでしょうか…。

お伽草紙

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2009年3月
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4位 津軽 読みやすさ ★★★★

『人間失格』や『斜陽』など、太宰の暗い部分ばかりに目が行きがちですが、それとは正反対に明るい気持ちで読めるのが『津軽』です。自らの故郷である津軽の風土記の執筆を依頼された太宰が、3週間にわたって帰郷し津軽を巡ったときの紀行文です。太宰作品の中では異色の作品と言えるかもしれませんね!

人は誰しも自分の故郷には、特別な気持ちを抱いていると思いますが、それは太宰も例外ではありません。故郷の人たちのことをときには茶化しながらも、素の自分を無条件で受け入れてくれるというのを信じて疑わないような、太宰の純粋さや優しさを垣間見ることができます。

本作の結び「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」がなんとも胸に沁みますね。sakuraもいつか津軽を旅するときには、この『津軽』を必ず携えて行こうと心に決めています。

津軽

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 2004年6月
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5位 パンドラの匣 読みやすさ ★★★★

『パンドラの匣』も、『津軽』同様にとても清々しい気持ちになる良作です。こうやって紹介してみると、太宰作品は暗いイメージが先行してしまうものの、気分を浮き立たせるような素敵な作品も同じくらい書かれているんですよね。このギャップがまた、太宰人気の一因なのかもしれません。

本作は、結核で療養中の少年ひばりが、辛い中にも希望を見出す書簡形式の作品です。サナトリウムものというと、どうしても個人的に村上春樹さんの『ノルウェイの森』を思い出して絶望的な気分になるのですが(笑)本作には悲壮感は全くと言って良いほどなく、読後感の良いみずみずしい青春小説に仕上がっています。

『パンドラの匣』を執筆した数年後に太宰は自殺をしてしまうのですが、この作風を見ているととてもそうは思えません。前途洋々たる未来を胸に執筆したのか、それとも絶望と希望のせめぎ合いの中で執筆したのか。今となっては知るよしもありませんが、読者としてはついつい深読みしたくなってしまいますよね。

パンドラの匣

出版社 新潮社(新潮文庫) 改版
出版年月 1973年11月
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「青空文庫」なら太宰治の作品が無料で読める!

太宰治は、中編・短編小説含めかなりの著作を残しています。すべてカウントすると200作品は優に超えるのではないでしょうか。太宰コンプリートを目指して全作品を購入するのは、お財布的にちょっと難しいかも…という人に朗報です!

「青空文庫」をご存じですか?「青空文庫」とは、著作権切れの作品を中心に無料で公開している電子図書館のこと。こちらで、太宰作品をはじめ過去の文豪たちの作品を読むことができるんですよ!またkindleやkindleアプリをお持ちの方なら、kindleストア(青空文庫)から対象作品をダウンロードして読むこともできます。

「青空文庫」は名作の宝庫です。これらの作品が無料で読めるなんて嬉しい限りですよね。初めて太宰作品を読む人は、まずは「青空文庫」で試し読みしてみるのはいかがでしょうか。

映画化されている太宰作品をご紹介!

現代の小説を読みなれている人の場合、太宰治は古典とまでは言わないまでも「少し読みづらい」という感覚を覚えるはず。古めかしい文章もまた妙味があって良いものですが、慣れるまでは少し時間がかかりますよね。そんな人は、映画から入るのもひとつの手ですよ!

太宰治生誕100年記念として、2009年には4つの作品『ヴィヨンの妻』『人間失格』『斜陽』『パンドラの匣』が映画化されていますのでぜひチェックしてみてくださいね。

太宰治の代表的な映画化作品は?

太宰治サブ画像3

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~

公開年:2009年
監督:根岸吉太郎
出演:松たか子、浅野忠信、広末涼子 他
原作:『ヴィヨンの妻』

人間失格

公開年:2009年
監督:荒戸源次郎
出演:生田斗真、伊勢谷友介、寺島しのぶ、石原さとみ、小池栄子 他
原作:『人間失格』

斜陽

公開年:2009年
監督:秋原正俊
出演:佐藤江梨子、温水洋一、高橋ひとみ、伊藤陽佑 他
原作:『斜陽』

パンドラの匣

公開年:2009年
監督:冨永昌敬
出演:染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介 他
原作:『パンドラの匣』

まとめ

さて、ここまで古本店『もったいない本舗』のスタッフsakuraが太宰治のおすすめ作品をご紹介してきましたが、気になる作品はありましたか?太宰治は、38歳という短い生涯でたくさんの優れた文学作品を世に残しました。特に太宰が後期に執筆した作品は、『人間失格』『斜陽』『ヴィヨンの妻』『グッド・バイ』など名作揃いなので、「純文学は苦手なんだよね…」という人でもぜひ一度は読んで頂きたいです!

また、太宰が敬愛していたと言われる芥川龍之介や、『人間失格』の作中にも登場する夏目漱石の作品など、太宰との繋がりを意識しながら他の文豪の作品を読んでみるのも面白いと思います。漫画やアニメ、映画などどんな入り口でも構いません。日本の誇る偉大な文豪たちの軌跡をたどり、あなたの人生の糧としませんか?

それでは最後に、太宰治の名言で本コンテンツの終着点としましょう!

人間は不幸のどん底につき落とされ、ころげ廻りながらも、 いつかしら一縷の希望の糸を手さぐりで捜し当てているものだ。

- by 太宰治『パンドラの匣』

sakura
ライティング担当 : sakura

札幌在住30代。国内・海外問わず本(主にフィクション)をこよなく愛する。ミステリー、ホラー、ファンタジーが特に好み。好きな作家は恩田陸、上橋菜穂子、綾辻行人ほか多数。永遠のバイブルは北方謙三の『三国志』。アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』で衝撃を受けて以来、叙述トリックにはまり、ラストですべてがひっくり返される「大どんでん返し」本を求めてやまない。週末はドライブがてら本屋巡りをするのが趣味。

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