【King Gnu(キングヌー)】リピート確実なおすすめ人気曲紹介

独自のセンスが光る、幾重もの音を奏でる実力派バンド《King Gnu（キングヌー）》。さまざまな音楽性を持ったメンバーが「J-POPをやる」をコンセプトに、世界中を熱狂の渦に巻き込んでいます。奥深い世界観を持つ数々の作品の中から、おすすめの人気曲をご紹介します。

天才的なセンスの塊《King Gnu》の紹介と魅力

King Gnuって？

《King Gnu》は男性4人組のバンドで、「キング ヌー」と読みます。動物のヌー（Gnu）は、春になると少しずつ合流してやがて巨大な群れになることから、自分たちも老若男女を巻き込み大きな群れになりたいという思いで、このように名付けられたそうです。グループはボーカルの常田大希さんを中心に、最初は《Mrs.Vinci》としてスタート。ほどなくして《Srv.Vinci（サーバ・ヴィンチ）》に改名し、2013年に結成。そこからメンバーチェンジなどを経て、《King Gnu》として2019年にメジャーデビューを果たしました。

コンセプトは「J-POPをやる」。メンバー全員がさまざまな音楽ジャンルの出身であることから、楽曲はロック・R&B・ジャズなど幅広いジャンルの要素が取り入れられています。そこにどこか懐かしい歌謡曲のサウンドを加え、日本語の歌詞を乗せることを重視。全く新しいジャンルのJ-POPのスタイルとして、「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」と称されるようになりました。

メンバー

今日でKing Gnuメジャーデビュー3周年だとみなさんから教えていただきました。いつもありがとう。

正直びっくり。なんか思ったよりピチピチなんだな我々。

初心忘るべからずで今年も頑張ります！みんな今後ともよろしく。愛！ pic.twitter.com/ntPy0hrL3K

— 井口理 (@Satoru_191) January 16, 2022

永遠に聴いていられる楽曲の魅力

①トラック数が多く音が分厚い

一般的に曲を作成するにあたって、トラック数は大体30程。（※トラック数とは、ボーカル、ギター、ドラムなど、音のパートの数のことです）しかしKing Gnuは、トラック数が70超という驚異的な厚さ。この分厚い音が流れ出した途端、五感が一気に彼らの世界観に包み込まれます。曲を聴くたびに、新しく素敵な旋律やハーモニーを見つけ、何度聴いても飽きることがありません。さらに常田さん専攻のチェロという楽器は、オーケストラにおいて主旋律を彩る対旋律を担当することが非常に多い。その影響もあるのか、主旋律以外の美しさと洗練度も凄まじい。まるでオーケストラのような分厚い音に、洗練された美しさ。このことから、King Gnuは、普段はクラシック以外聞かないというクラシック好きさんにもおすすめです。

②音楽のジャンルの幅が広い

メンバー全員が、クラシック、ジャズ、テクノ、ロックなど、異なる音楽ジャンル出身です。そんな「ジャンル問わず音楽が好き」というメンバーの音楽愛が、楽曲や演奏から満ちあふれています。それでいて自分たちが日本人であり、《日本》スタイルにこだわりをもっているからこその、J-POPミクスチャースタイル。どこか懐かしい歌謡曲のようなフレーズに、別のジャンルのフレーズがセンス良く次々と重ねられています。一曲の中でさえこのようにさまざまな展開が繰り広げられているというのに、彼らの音楽の世界は無限大。新曲が発表されるたびに「こんな曲も作れるのか」と、その引き出しの多さに感動しますよ。

また常田さんと井口さんという、声質の違う2人がボーカルを担当されることで、演奏できる曲の幅も広がっています。井口さんのクラシックとポップスの中間のような、優しいテノールが美しい。実は中学時代の合唱部の先輩後輩同士という年季は、伊達ではありません。まったく違う声質による上質なハーモニーや掛け合いは、至高の一言です。

③演奏技術が群を抜いている

メンバー全員、演奏技術がとにかく高い。2019年に紅白歌合戦に出演した際は、他の多くのアーティストが録音の音源で歌う中、圧巻の生演奏を披露しました。ギターもベースもドラムもボーカルも譜面に起こすとかなりの難易度のはずなのですが、ライブでもCD音源同様のクオリティ。ぜひこれまでのライブ映像でご確認ください。過去のライブでは、常田さんと井口さんがパートを交換して歌うという、ツインボーカルならではの神々の遊びが披露されたそうです。今は映像でじっくり楽しんで、落ち着いたご時世には行くしかありませんね！

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• King Gnu公式サイト

世界が広がる《King Gnu》おすすめ人気曲15選

ここからはスタッフ一押しの曲をご紹介いたします！恥ずかしながらロックバンドの専門用語に明るくはありませんが、音楽をやってきた人間の端くれとして、精いっぱい魅力と感想を書かせていただきました。少しでも参考のひとつとなれば幸いです。アルバム未収録のものやデジタル配信限定リリースとなっているものも多いため、曲の検索の際はどうぞご注意ください。

▼King Gnuおすすめ人気曲

白日

＂この曲でKing Gnuを知った＂という方も多いのではないでしょうか。井口さんの優しく語りだすようなテノールから始まり、どこか切ない輝きを持ったピアノが引き継ぐ。そのクラシックのような繊細な空気を1mmも揺らさずに溶け込んできて、音楽のジャンルを変えてくるドラムの最初の1音が、ひたすらに至高の一言。ドラムが脇役だと思っている人の認識を変える1音です。そこからギター、ベース、常田さんのボーカルと、異なる性質と輝きを持つ美しい糸が次々と組み込まれ、分厚く織られた名画のような織物が仕立て上がります。King Gnuの代表曲と言っても過言ではありません。優しく繊細でありながらもどこか力強さを感じさせ、聴いた人の心になにか暖かいものを残してくれますよ。ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』の主題歌として発表され、バンド初のドラマタイアップ曲となりました。当時のオリコンや人気曲ランキングでは常連、現在も凄まじい数字を叩き出し続け、ストリーミング再生の総回数は5億回を突破しています。こちらでKing Gnuの音楽に魅了されたのなら、井口さんのテノールを100%堪能するために、ぜひライブでお聴きいただければと思います。

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Vinyl

センスの塊としか形容のしようがない一作。おしゃれなイントロからは想像もつかないかっこいいサビが待ち受けているだけでなく、一曲の中でさまざまな展開があるため、飽きずにいつまでも聴いていられますよ。いつもの面白く優しい井口さんではなく、ひたすらカッコいい井口さんが聴けます！4人それぞれが自分のパートを演奏している所だけを撮った映像を延々とリピートし続けたいレベルで、どのパートも主役級のかっこよさ。ベースは地味だなんて言わせません。楽器経験者は、ライブで思わず運指や手元に釘付けになってしまうかもしれませんね。初期アルバム「Tokyo Rendez-Vous」収録。

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Prayer X

さまざまな意味でアングラ感と衝撃度が高く、心が不安定になる曲です。TVアニメ『BANANA FISH（バナナフィッシュ）』のEDテーマ。作品のストーリーをラストまでご存じの方は、期待を裏切ることはありませんのでぜひ聴いてください。ラストでぐちゃぐちゃにされた自分の情緒に、これほど相応しいBGMはありませんよ。箱ティッシュ必須。MVの衝撃度も、King Gnu作品の中でも群を抜いて凄まじい。ぜひメンタルが元気なときに、お聴きください。

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The hole

落ち込んでいるときはこちら。《元気を出して》という応援ではなく、《大丈夫傍にいるよ》と静かに寄り添ってくれます。井口さんの優しい声がとにかく心にしみる。「僕が傷口になるよ」だなんて歌詞を書ける感性を持てるようになるためには、一体どれだけの徳を積んで来世に期待すれば良いのでしょうか。何をやっても違うときは、この曲を聴きながらゆっくり休むことにしましょう。

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飛行艇

剛健なバスドラムの圧が、こちらの背中をガンガン叩いて鼓舞してくれます。まさしく現代版『We Will Rock You』！外出先で聴いて、うっかりハンドクラップされませんようにご注意下さい。ドラムとベースの頑強な基礎の上で自由に飛び回っているかのようなギターソロも、一仕事終えた未来の自分に待っている喜びや解放感のよう。ANAのTVCMソングでしたが、各種エナジードリンクのCM曲としても相応しい、度胸と熱狂を与えてくれる曲です。ぜひ、大事な試合や会議、試験に挑む前に聴いて、勇気を貰ってください。

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傘

なぜこれほど転調を繰り返しながらカッコよくまとめられるのか。MV同様に、いつの間にか起きている変化を感じさせず、センス良くまとめられた音たちを楽しむ曲です。テイストの違う花たちを綺麗にまとめたブーケのようですね。おしゃれなリズムは、欝々としがちな雨の街でも、傘をさしてつい歩きたくなるような軽快さ。グレースケールのようで明るい歌詞ではありませんが、こんなにおしゃれなリズムに乗せられてしまったら、色が無いのも悪くないのではないかと思えてきてしまいます。ぜひ我慢せずに、リズムに乗って歩いてみてください。

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Teenager Forever

ぜひMVをご覧ください。まるで＂出オチ＂な、ボーカル井口さんの身体の張り具合に元気がでます。その後は《メンバーが100万円を貰ったら何に使うか》という内容。さて、メンバーの皆さんはどのような使い方をするのでしょうか。タイトル通り曲もティーンの心境を歌っているのに、MVは完全に大人の遊び。曲もティーンらしい陽気で溌溂としたコード進行かと思えば、サビで転調してどこか苦さを感じさせるものに。ティーンと大人の世界観の差を表しているようにも思えてきます。そんな不安を払拭するための、＂大人＂なメンバーの皆さんが遊ぶ姿、というMVなのかもしれません。年齢関係なくどんなときでも、楽しむ心を忘れずにいたいですね！

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Slumberland

スタッフ個人のおすすめ曲ベスト3に入る、神曲の一つです。中毒性がありすぎるリズムのカッコよさに、イントロを聴いただけで「この曲好き！」と断言する方はきっと多いはず。さらに最後まで聴いて、無限再生ループに入る方はもっと多いはず。特にベースのカッコよさと複雑さが際立っているため、低音好きさんにはぜひ聴いていただきたい。新井さんのジャズ味があふれる、ずらしと盛り上げ方が素敵すぎて、胸が苦しくなりますよ。

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どろん

ツインボーカルの分厚さで、曲の初めから心に迫りくる圧迫感。ホラー映画『スマホを落としただけなのに　囚われの殺人鬼』の主題歌です。一曲の中で次々と変わる展開が怒涛のようにこちらを追い詰めて、作品の世界観にしっかりと装飾を施してくれます。映画の余韻に浸りながらも、King Gnuの世界観にも浸れるだなんて最高ですね！疾走感のあるリズムに明るいイメージのコードですが、MVは結構不気味。このギャップに歌詞の語呂の良さも相まって、いつまでも聴いていたくなりますよ。

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泡

ライブ映えNo.1。絶対にライブで聴いていただきたい、深海で自分の感性すべてが揺さぶられるかのような体験ができる一曲です。編集し放題の録音ではなく、修正の効かない瞬間芸術であるライブで聴く方が素晴らしいという事実が、King Gnuの技術が本物であることを証明していますね。万人受けする曲ではないのかもしれませんが、ライブで聴いたら確実に印象は変わります。新感覚の一曲は、いかがでしょうか。イヤホンで聴くのもおすすめです。

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三文小説

美しいドレープを描くレースカーテンのようなストリングスに何重にも覆われて、至福のときに浸れる曲です。誰もが一度しか経験することができない長い道のりである《人生》を、このように曲として表現したことが凄まじいですね。ミステリアスなグロッケンも不確定な未来を暗示しているよう。しかし流される人生のようなことにならないのは、確固たる意志を感じさせるスネアのロールがしっかり繋ぎとめてくれるからです。洗練された音の洪水に透き通るような井口さんのテノールは、クラシック好きさんにもおすすめです。

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BOY

MVの世界観もストーリーもオチも、ラストのふくふくとした気持ちになれるハグも最高です。随所にセルフオマージュがあるため、過去作品も改めて堪能しながら探してみましょう！こちらはTVアニメ『王様ランキング』のOPテーマ。オーケストラのような圧巻のストリングスは、まるで王国の物語が始まる序曲のようで、まだ見ぬ冒険に胸の高鳴りが止まりません。歌詞からは苦渋を味わう泥臭さがにじみ出ていますが、どこまでも希望と勇気に満ち溢れた歌声と曲調が、必ずハッピーエンドに繋がっていると約束していますよ。原作をご存じの方は、歌詞のあちこちで主人公の姿をなぞり涙してしまうことを予言しておきますね。歌詞ページ検索の際は、ハンカチのご用意をお忘れなく。受験生にぜひ聴いていただきたい、元気が出る一曲です！

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一途

スタートから、疾走感のあるアクションを連想させるギターの16部音符。このブリッジミュートのピッキングが、まるでパラパラ漫画でアニメーションを見ているときの紙の音や、映画のフィルム音のように聴こえてきます。これだけで多様な意味を予感させられる手腕が、まず素晴らしい。大ヒットアニメの映画『劇場版 呪術廻戦 0』の主題歌です。作品の世界観を出しながらも、King Gnuの世界観もきっちり表現している技術とバランスが神懸っています。まるで戦っているかのようなツインボーカルの掛け合いからの、サビの転調が凄まじく爽快。しかし、カッコいい戦闘曲のような雰囲気を楽しむだけの油断はいけません。最後の歌詞は、作品を観たすべての人の心を容赦なく抉ってきます。作品を観ずにこの曲だけ聴いても素晴らしい曲ですが、映画作品をご覧になったなら、一層巨大な感情を受け取ることができますよ。ぜひ歌詞検索サイトなどでじっくりご覧になってください。一途な、純愛です。

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逆夢

映画『劇場版 呪術廻戦 0』のエンディングテーマです。原作ファンも大満足、主人公の内面を解像度高く表現しきった、ただひたすら切ない歌詞。しかしどこか希望と未来を予感させるのは、コードとキーのせいだけでなく、King Gnuの持つ優しくも力強い部分が表現されているからではないでしょうか。映画を観に行けなかったスタッフとしては、映画館で作品の余韻に浸りながら、きちんとした音響設備でこの曲に包まれたかったと悔やむばかりです。アップテンポの曲ではメトロノームのように正確無比のビートを刻んだかと思えば、楽器としては原始的な打楽器というドラムの音をこんなにも美しい繊細なバラード曲に溶け込ませることができる技術が凄まじい。曲調の違う2曲であるこちら、一途→逆夢→一途→逆夢…と、ぜひ無限再生ループでお楽しみください。

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カメレオン

菅田将暉さん主演のドラマ『ミステリと言う勿れ』主題歌です。人形劇のようなMVの世界観が、どこか『コープスブライド』や『リトルナイトメア』を彷彿とさせ、少々不気味な印象。木製の人形が動いているような音で装飾されているのも、こちらの五感を刺激してきます。ラストで一気に音の波が引く表現も、それまでの夢が覚めたかのように、聴く人を置き去りに。それこそ歌詞通り「何度でも」曲の世界を追いかけたくなる仕掛けとなっています。問いの答えを自分の感性でも見つけたくなってしまうこの仕掛けが、謎とどんでん返しだらけの『ミステリと言う勿れ』という作品の世界観にもぴったりです。

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まとめ

有名曲から音楽性のセンスが光る定番曲、はたまたカラオケの難易度が高すぎる名曲の数々をご紹介いたしました。いわゆる商業音楽というものと、独自の芸術性をここまで両立させられるバンドというのも珍しい気がします。それもひとえに、彼らの創りあげる音楽が普遍的な輝きを持っているからこそなのでしょう。センスも実力も兼ね備えたKing Gnuの楽曲を、ぜひあなたの再生リストにも加えていただけたらと思います！

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	ライティング担当 ： miz 札幌在住30代2児の母。レトロゲームとクラシック音楽が大好きで時々自分でも弾く。ムーミンのアニメを観ることと、子どもたちの寝かしつけ後にやるサバイバルアクションホラーゲームが日々の癒し。博物館や郷土資料館の類が好きだが、シビアな開館時間の前によく惨敗している。インドア派だったのが活発すぎる子どもたちによってアウトドア派にさせられた。司馬遼太郎、M・ルブラン、川原泉、藤田和日郎作品が好き。