- 2022/03/29
- 2021/03/18
【シャドーハウス】類似作不在のゴシック館ミステリ徹底考察!
類似作品不在で話題の本格ミステリー、『シャドーハウス』をご存じですか?かわいらしい絵柄からは想像もつかない、考察がはかどる謎と不穏にまみれたストーリーはすべてのミステリー好きさんにおすすめです!誰も読んだことのない不思議な館の物語を、一緒に覗いてみませんか?
『シャドーハウス』って?
シャドーハウスは、「類似作品不在」の話題作として人気のある、ゴシック館ミステリー作品です。2018年から『週刊ヤングジャンプ』で連載しています。
不思議な館に住む顔のない一族、「シャドー一族」。貴族のまねごとをしながら暮らす彼ら一族の世話をするのは、一族の長である「偉大なるおじい様」によって命を吹きこまれた、大勢の「生き人形」。その一体であるエミリコは、今日も主人であるケイトに仕え、顔のない彼女の「顔」となり、屋敷の"すす(煤)"を掃除する。
「類似作品不在」がこれだけでも輝きますね。不思議な世界観に、不思議な設定。今までにないストーリーからSNSなどで人気が爆発し、既刊分全巻重版が続いているそうです!かわいらしい絵に騙されず、「我こそは!」というミステリー好きさんやダークファンタジー好きさんにぜひ読んでいただきたい!
作者はソウマトウ。こちらは漫画制作ユニット名で、原作とデザイン担当のりさん、作画担当ひっしさんのお二人で描かれています。(ソウマトウ公式ホームページより)
ソウマトウ公式Twitterシャドーハウス公式サイトができました!
— ソウマトウ_シャドーハウス連載中 (@somatoma) October 16, 2020
アニメのサイトではないのでそこそこネタバレありですがキャラが多くなってきたのでおさらいできるような場所になっています☕️
https://t.co/L8APSLx5eY
(裏話や設定をサラッと呟かれるため、気になった方は要チェック!)
複雑な構造の建物などは3Dモデルを作り、アシスタントさんたちと共有しているという凄技!現実にない物を描かれているため、構図決めや作画アシスタントさんたちとの背景イメージ齟齬を無くすのに役立てているそうです。(4巻より)
コミックスは装丁も凝っていて、設定資料画などのおまけページがとても充実しています。しかし本作は続きが気になるミステリー。「ヤンジャン本誌を買いに行くまで待てない!コミックス発売まで待てない!」という方は、アプリ『ヤンジャン!』で電子版を読まれることをおすすめします!美しいフルカラー版も同時配信中ですよ!
『ヤンジャン!』ダウンロードはこちら!木曜日0時には電子版で最新話をモノクロ版フルカラー版と楽しみ、仕事の帰りにヤンジャン本誌を買ってカラーページを切り取り保管している…そんな古本店『もったいない本舗』スタッフmizが、不穏で謎に満ちたシャドーハウスの魅力を徹底的にご紹介します!
不思議すぎる世界観の魅力&用語解説
用語解説
独創的な世界観の作品のため、まずは用語解説からいきましょう!謎のネタバレはしていないため、安心してご覧ください。
「シャドーハウス」と呼ばれる広大な屋敷に住む、顔のない一族。全身が真っ黒で、怒りや悲しみなど負の感情を抱くと全身から"すす"が出る。各々専属の生き人形を「顔」として従えており、貴族のような生活をしている。子どものシャドーは「こどもたちの棟」で暮らし、成人した子どもとして認められるまでは部屋から出ることを禁止されている。
シャドー家の主である「偉大なるおじい様」によってつくられた、生きた人形。シャドー家の特定の一人に専属として仕え、主人の部屋の掃除や「顔」として振舞う。屋敷全般の掃除も担っており、救護班や研究班など役割が決まっている。
シャドー一族が負の感情を持ったときに出されるもの。出せるすすの量が多い程、高い評価をもらえる。放置された高濃度のすすは「こびりつき」という集合体になって、生き人形を襲う。襲われた生き人形は「すす病」となり、最悪の場合死んでしまう。
「顔」が正式に決まっていない子どものシャドーたちが、成人した子どもとして認められるための儀式。この試験に合格すれば、生き人形の「顔つき」のシャドーとして、屋敷内を自由に動き回れるようになる。不合格者はその場で処分されてしまう。
こどもたちの棟の管理者である、優秀なシャドーと生き人形のペア。教育・世話係としてこどもたちの棟をまとめるため、さまざまな権限を与えられている。偉大なるおじい様や大人たちが住む「おじい様と共にある棟」と行き来が許されている。現在は4対。
一人前の大人として認められ、おじい様と共にある棟で一緒に暮らせるようになること。前日に星つきと本人のみに伝えられ、お呼ばれ後はこどもたちの棟に戻ることはない。またこどもたちの間でも、お呼ばれされたペアの話題を出してはならないことになっている。
シャドーハウスの魅力
1.不思議すぎる世界観から抜けられない
ミステリーのジャンルで「館もの」というものがあります。簡単に言うと、閉じ込められた不思議な「館」内で起きる事件を主人公たちが解決するという形式のストーリーですね。
本作はそんな閉鎖された「館」内でのストーリーです。人外の「シャドー一族」という存在と、それを世話する「生き人形」。シャドー一族が「人として」毎日を送るために作られた巧妙なシステム。この館のシステムそのものに、主人公の一人であるシャドー一族・ケイトが疑問を持ってしまったことから、不思議な世界が綻びだします。
「偉大なるおじい様」が構築したこのシステムそのものが、良く考えられた設定で独創的で面白い。設定の考察をしだしたら止まらない、まさに深淵です。とにかく、今までに読んだことの無い新鮮な物語を求めている方に、強くおすすめします!
2.コンスタントに回収される伏線と謎
謎だらけの作品は続きが気になってしまいます。でも謎が出されても、それが解決されないまま連載期間だけがどんどん過ぎていって、遂についていけなくなってしまった…という作品はありませんか?
本作にその心配は無用です。提示された謎はコンスタントに明かされていきます。そうして新たな謎が提示されていくわけですが、このサイクルが比較的短いため、飽きずに謎を楽しむことができます。謎の答えを早く知りたいタイプの方にもオススメのミステリーです!
3.不穏とほのぼの、影と光のギャップ
人ではないものに襲われる危険が常に付きまとい、大人たちから簡単に「処分」されてしまう可能性がある、とにかく不穏な世界観。それなのに「しんどくてページがめくれない」「怖くて読めない」ということにならないのは、かわいらしい絵柄と明るいキャラクターたちの、ほのぼのとした考えや動きが常に光を当ててくれているからです。
主人公の一人であるエミリコは、まさにそんな光の存在。難題を前に、読者ですら解決策を見いだせず絶望しかけても、彼女の前向きな言葉や行動に救われ癒され、ページをめくることができます。他にも脳筋キャラがギャグを挟んでくれたり、物騒なキャラの優しい部分が垣間見えたりと、不穏な展開ばかりが続きすぎることもありません。ミステリーや怖いものが苦手な方も、もしかしたら読めてしまう作品かもしれませんよ。
4.どこか憎み切れないシャドーたち
主人公サイドに害を為す存在である、シャドー一族。しかし彼らにも大切なものがあったり、子供らしい部分があったりと、とにかく人間臭い。このちょっとした共感からか、どうしても憎み切れなくなってしまいます。もちろん、彼らの目的はおぞましいものです。しかし彼らシャドー一族の謎が明かされていくたびに、個人的には「共生の道はないものか」と考えてしまいます。敵側にも共感できて登場人物全員が好きだと言える、いわゆる「箱推し」ができる作品です!
表情のない彼ら。しかし物語を読み進め「彼ら自身の感情」が大きく揺れ動くとき、「どうしてここで彼らの表情が見えないのか」「どんな表情をしているのか観たいのに」と、もどかしくなりますよ!
【キャラクター紹介】特殊な設定を美しく魅せる、完成されたキャラデザ
ここからはキャラクター紹介です。シャドー一族は真っ黒で、ペアになっている生き人形のシルエットそのままのデザインです。そんな真っ黒なシルエットだけでキャラたちの区別がつくという、完成されたデザインにもぜひご注目ください!
エミリコ | ケイト |
---|---|
天真爛漫で前向きな生き人形。誰にでも友好的で運動神経が良く、元気で丈夫。ケイトが大好きで全幅の信頼を寄せており、いつも役に立ちたいと奮闘している。空回りすることもあるが、明るさと優しさで周囲を救い、元気づけることが多い。「お花畑」と揶揄されることが多いが、観察眼があり、発想力に優れている一面もある。 |
冷静で賢く、思慮深いシャドー。「お披露目」前からすす能力に覚醒しており、シャドーハウスのシステムに疑問を抱いていた。すす量はかなり多く、コントロールも器用で応用が利く。エミリコのことをとても大切に思っており、主人ながらもエミリコの世話を焼くことが多い。 |
エミリコ |
---|
天真爛漫で前向きな生き人形。誰にでも友好的で運動神経が良く、元気で丈夫。ケイトが大好きで全幅の信頼を寄せており、いつも役に立ちたいと奮闘している。空回りすることもあるが、明るさと優しさで周囲を救い、元気づけることが多い。「お花畑」と揶揄されることが多いが、観察眼があり、発想力に優れている一面もある。 |
ケイト |
冷静で賢く、思慮深いシャドー。「お披露目」前からすす能力に覚醒しており、シャドーハウスのシステムに疑問を抱いていた。すす量はかなり多く、コントロールも器用で応用が利く。エミリコのことをとても大切に思っており、主人ながらもエミリコの世話を焼くことが多い。 |
ミア
エミリコが初めて出会った生き人形。しっかり者で世話焼き。生き人形の先輩としてもサラの「顔」としても、とても優秀。 |
サラ
エミリコとケイトを敵視しているシャドー。星つきとなりお呼ばれされることに凄まじい執念を燃やしている。 |
|
ローズマリー
おっとりとした優しい班長。エミリコに館のことや生き人形としての生活、文字など色々なことを教えてくれる、お姉さんのような存在。 |
マリーローズ
お芝居がかった麗しい動きの、華やかで勇ましいシャドー。仲間想いでリーダーとしても優秀。すすの量は少ないが、コントロール能力に長けている。 |
|
ルウ
無口で無表情だがエミリコに好意的な生き人形。顔がとにかくかわいい。 |
ルイーズ
天真爛漫で、ルウの顔が大好きなシャドー。子どもらしくわがままで、楽しいことや面白いことが好き。 |
|
ショーン
エミリコを助けてくれた生き人形。賢く冷静で、ジョンやエミリコをサポートしてくれる頼もしい存在。 |
ジョン
ひたすら明るく前向きな脳筋。ケイトに一目ぼれし、婚約したいと望んでいる。本作における癒しと笑いの光の存在。 |
|
ラム
引っ込み思案で自己肯定感が低い落ちこぼれの生き人形。エミリコのお陰で少しずつ前向きになっていく。 |
シャーリー
反応が薄いシャドー。少しずつラムに心を開いていくが…。 |
|
リッキー
強気で自信家な生き人形。他人を蹴落とすことしか考えていなかったが、エミリコたち同期と接するうちに少しずつ変わっていく。 |
パトリック
横柄な性格だがリッキーを信頼し、相応しい「主」であろうと日々努力している。割と繊細。リッキーと共に無能だと蔑んでいたはずだったエミリコに救われ、世界が変わる。 |
|
双子のベル
性格の悪い双子。二人で一人のため、掃除などのやるべきことも一人分しか動かない。 |
イザベル&ミラベル
性格の悪いシャドー。ケイトとエミリコに常に意地悪。 |
|
ダグ
陰険な生き人形。星つきのバーバラに媚を売り、エミリコたちを敵視している。 |
ダグラス
出世欲が強く、優秀なケイトとエミリコのことが気に入らない。 |
ミア
エミリコが初めて出会った生き人形。しっかり者で世話焼き。生き人形の先輩としてもサラの「顔」としても、とても優秀。 |
サラ
エミリコとケイトを敵視しているシャドー。星つきとなりお呼ばれされることに凄まじい執念を燃やしている。 |
ローズマリー
おっとりとした優しい班長。エミリコに館のことや生き人形としての生活、文字など色々なことを教えてくれる、お姉さんのような存在。 |
マリーローズ
お芝居がかった麗しい動きの、華やかで勇ましいシャドー。仲間想いでリーダーとしても優秀。すすの量は少ないが、コントロール能力に長けている。 |
ルウ
無口で無表情だがエミリコに好意的な生き人形。顔がとにかくかわいい。 |
ルイーズ
天真爛漫で、ルウの顔が大好きなシャドー。子どもらしくわがままで、楽しいことや面白いことが好き。 |
ショーン
エミリコを助けてくれた生き人形。賢く冷静で、ジョンやエミリコをサポートしてくれる頼もしい存在。 |
ジョン
ひたすら明るく前向きな脳筋。ケイトに一目ぼれし、婚約したいと望んでいる。本作における癒しと笑いの光の存在。 |
ラム
引っ込み思案で自己肯定感が低い落ちこぼれの生き人形。エミリコのお陰で少しずつ前向きになっていく。 |
シャーリー
反応が薄いシャドー。少しずつラムに心を開いていくが…。 |
リッキー
強気で自信家な生き人形。他人を蹴落とすことしか考えていなかったが、エミリコたち同期と接するうちに少しずつ変わっていく。 |
パトリック
横柄な性格だがリッキーを信頼し、相応しい「主」であろうと日々努力している。割と繊細。リッキーと共に無能だと蔑んでいたはずだったエミリコに救われ、世界が変わる。 |
双子のベル
性格の悪い双子。二人で一人のため、掃除などのやるべきことも一人分しか動かない。 |
イザベル&ミラベル
性格の悪いシャドー。ケイトとエミリコに常に意地悪。 |
ダグ
陰険な生き人形。星つきのバーバラに媚を売り、エミリコたちを敵視している。 |
ダグラス
出世欲が強く、優秀なケイトとエミリコのことが気に入らない。 |
星つき
バービー | バーバラ | スージー | スザンナ |
---|---|---|---|
生き人形のリーダー。見た目とは裏腹に粗暴だが、統率力・指揮能力は本物。バーバラの身をいつも案じている。 | 星つきたちのリーダー。シャドーハウス内で最高のすす量を持つ。しかしコントロールができず、心身ともに負荷が多い。 | 救護班の班長を務める生き人形。生き人形たちの怪我やすす病の治療をする。司令塔としては後手に回りやすい。 | 救護班の班長を務める星つき。新人にも明るく丁寧に接する。すす能力を扱う特別授業の教育係も務める。 |
ベン | ベンジャミン | オリー | オリバー |
肉体派の生き人形。複数のこびりつきをまとめて素手で倒せるほど強い。 | 日々鍛錬に励んでいる肉体派だが、相手を気遣える面も持つ。すす量はかなり多い。星つきとしての役割は書記。 | 研究班の班長を務める生き人形。オリバーのことを先生と呼んで尊敬しており、助手として研究に励んでいる。 | 研究班の班長。すす回収機などさまざまな機械を開発している。研究対象としてエミリコのことを気に入っている。 |
バービー |
---|
生き人形のリーダー。粗暴だがリーダーとしての指揮能力は本物。バーバラの身をいつも案じている。 |
バーバラ |
星つきのリーダー。シャドーハウス内で最高のすす量を持つ。しかしコントロールができず、心身ともに負荷が多い。 |
スージー |
---|
救護班の班長を務める生き人形。生き人形たちの怪我やすす病の治療をする。司令塔としては後手に回りやすい。 |
スザンナ |
救護班の班長を務める星つき。新人にも明るく丁寧に接する。すす能力を扱う特別授業の教育係も務める。 |
ベン |
---|
肉体派の生き人形。複数のこびりつきをまとめて素手で倒せるほど強い。 |
ベンジャミン |
日々鍛錬に励んでいる肉体派だが、相手を気遣える面も持つ。すす量はかなり多い。星つきとしての役割は書記。 |
オリー |
---|
研究班の班長を務める生き人形。オリバーのことを先生と呼んで尊敬しており、助手として研究に励んでいる。 |
オリバー |
研究班の班長。すす回収機などさまざまな機械を開発している。研究対象としてエミリコのことを気に入っている。 |
アンソニー | クリストファー |
---|---|
クリストファーの顔である優秀な生き人形。その名を口にすることは許されない。 | 歴代最高と名高い元星つきのリーダー。しかし現在は、その名前を口にすることすら許されない。 |
アンソニー |
---|
クリストファーの顔である優秀な生き人形。その名を口にすることは許されない。 |
クリストファー |
歴代最高と名高い元星つきのリーダー。しかし現在は、その名前を口にすることすら許されない。 |
3階の住人
「おじい様と共にある棟」の最高位と権威を持つシャドー。
偉大なるおじい様 | ソフィ | ライアン | ドロシー | ジョセフ |
---|---|---|---|---|
シャドー家を統率する王。生き人形の生みの親であり、偉大なる創造主。 | すす量の多い人物に執着する淑女。 | 不遜なサディストの青年。 | 退屈を嫌う享楽主義者。妖艶な美女。 | 落ち着いた品格のある壮年の男性。 |
偉大なるおじい様 |
---|
シャドー家を統率する王。生き人形の生みの親であり、偉大なる創造主。 |
ソフィ |
すす量の多い人物に執着する淑女。 |
ライアン |
不遜なサディストの青年。 |
ドロシー |
退屈を嫌う享楽主義者。妖艶な美女。 |
ジョセフ |
落ち着いた品格のある壮年の男性。 |
2階の住人
エドワード | アイリーン / エリー | ジェラルド / ジェイ |
---|---|---|
エミリコたちの「お披露目」の試験官。高慢な完璧主義者で野心家。同期のアイリーンやジェラルドのことは大切にしている様子。 | エドワードの同期。エドワードの野望の為に協力している。すすバトを出し操る能力を持つ、可憐な女性。 | エドワードの同期。アイリーン同様エドワードに協力している、落ち着いた青年。 |
エドワード |
---|
エミリコたちの「お披露目」の試験官。高慢な完璧主義者で野心家。同期のアイリーンやジェラルドのことは大切にしている様子。 |
アイリーン / エリー |
エドワードの同期。エドワードの野望の為に協力している。すすバトを出し操る能力を持つ、可憐な女性。 |
ジェラルド / ジェイ |
エドワードの同期。アイリーン同様エドワードに協力している、落ち着いた青年。 |
謎の人物
ローブ様 |
---|
エミリコたちが偶然出会った、深夜に館を徘徊する謎の人物。一見友好的だが、その正体は…? |
【ネタバレ注意!】キーワードと今後の謎考察
【ネタバレ注意!!】コミックス既刊分で現在わかっていること
ここからはコミックス既刊分で判明している部分のキーワードと、mizの個人的な考察と感想です!
とにかくほんの少しでもネタバレしたくない方は、飛ばしてアニメ情報へどうぞ!その正体は、擬態や模倣が得意な妖精「モーフ」。「偉大なるおじい様」によって人格とすす能力を与えられた存在。シャドーのこどもに模倣した後は、与えられた生き人形の人格が反映されるため、モーフとしての記憶は消滅する。
人間。シャドーハウスが建つ崖下に存在する村から、定期的に集められたこどもたち。村人は全員すすの煙によって正常な思考を奪われており、シャドーハウスで働けることが名誉だと思いこまされている。
「お呼ばれ」されたシャドーと生き人形が一体化すること。一体化すると生き人形の命は消え、シャドーは大人として扱われる。失敗すると両方の命が消える。
「偉大なるおじい様」のすす入りのコーヒー。このコーヒーで生き人形たちを洗脳し、シャドーの思考も支配している。しかし子どもたちに与えられるのは一週間に一度、しかも少量のため、一度に作れる量には限界がある様子。
全身黒服で顔を隠し、食事や着替えの準備を淡々とこなすだけの存在。その正体は、主人を失った生き人形。おじい様のコーヒーによって記憶と感情を消され操られている。
こどもたちから慕われており、優しすぎた前星つきリーダーのシャドー。しかしお呼ばれの際に一体化の真実を知り、絶望し自殺してしまった。
洗脳されてしまった自分の「顔」である生き人形と殴り合いをして正気を取り戻させる
茶葉が残り少ないのでお茶を入れられるか不安だったという人物に対し、「そんなことで不安になるの大変だな」と気遣う(?)
仲間を混乱させないために共有する情報を絞っていたケイトを「仲間を信頼していない」と蔑む人物に対して、「ケイトは一番頭がいいから色々考えるのは当たり前」と一蹴する
気になる今後の謎と考察
ここからは単行本化している分の謎と今後の考察をしています。
キーワード以外のネタバレをしたくない方はアニメ情報へ飛んでください! おじい様の目的は何なのか?
「偉大なるおじい様」が人間なのか、シャドーなのか、はたまたモーフなのかも不明です。しかし「すすコーヒー」のすすがおじい様のものであることを考えると、ただの人間ではないのでしょう。シャドーハウスは一体どこへ向かうのでしょうか?
マリーローズとローズマリーは生きているのか?
しっかりと手を繋ぎ、崖に身を投げた二人。しかしケイトも言及していますが、あれだけの量のすすを用意するにはかなりの期間が必要です。もしくはすす量の多い協力者がいなければなしえません。あの量のすすを用意して、あの場所に配置していたのが意図的だったとしたら…。すすをクッションに、二人が生きていてもおかしくはありません。しかし生き延びても、村へ逃げるのか、屋敷の敷地内に留まるのか、それともどこへ向かうのか…。
パトリックの恋心とリッキーの恋心はどうなるのか?
エミリコを好きになってしまったパトリックと、無自覚にルウへの恋心を抱いているリッキー。シャドーは、生き人形の主です。しかしシャドーは生き人形の思考に洗脳されます。仮に一体化したとき、パトリックはどちらの思考を持っているのか…。または一体化に成功するのか…。どちらにせよ、切ない結末が待っている可能性が高いですね。最後まで見届けましょう。
アンソニーは敵なのか?味方なのか?
屋敷に混乱を巻き起こした真犯人はアンソニーでした。アンソニーの目的とケイトたちの目的が一致している間は協力ができそうです。しかし復讐に囚われ、目的のために手段を選ばないアンソニーは、邪魔だと思ったらケイトたちの排除にかかることは間違いありません。真面目で優秀な人材こそ、堕ちたときの闇が深い…。
今後のキーマン
3階に上がるため、ケイトたちを排除したい彼は、どんな作戦で追い詰めてくるのでしょうか?
屋敷システムの崩壊を望む(?)彼は、次はどのような事件を起こすのでしょうか?
野心あふれる彼らの悪意は、果たしてどこまでケイトたちに向けられるのでしょう?
サラがケイトに心を開いてくれる日は来るのでしょうか?ミアまでエミリコのことを嫌いになってしまわないか、ハラハラしますね。
ケイトたちに少しずつ心を開いていってくれると良いですね!
大人たちと対立するのであれば、彼らの知識と技術力は欠かせません。その知識探求心で、どうかすすの支配が弱まってはくれないでしょうか?
膨大なすす量が大人たちに対抗するのに有益なことは明白です。しかしそれ以上に、それぞれが抱える困難を解決するためにも、ケイトたちのことも信頼してくれたらなと願わずにはいられません。
これでお別れではなく、絶対にいつか大活躍してくれると信じています。
生死不明ですが、もしも生きていてくれたとしたら、ケイトたちにとって強力な味方になるのではないでしょうか。
謎が明かされる日もそう遠くはないかと思います。予想外の展開を楽しみながら待ちましょう!
"すす(煤)"が動く…!最新アニメ情報
『シャドーハウス』は早い時期から原作フルカラー版が作られるほど人気で、TVアニメ化も熱望されていました。製作会社は『約束のネバーランド』、『Fate/Grand Order ー絶対魔獣戦線バビロニアー』、『ホリミヤ』のCloverWorks。不穏なすすの描写、こびりつきたちの動き、美しい館の装飾の数々は必見です。
さらに1期の11話からは、なんと原作者直筆のアニメオリジナルストーリーとなっています。原作に追加された新たなエピソードはアニメでしか見ることができないため、ぜひアニメもご覧ください!
ここからお披露目編の追加エピソードになります。
— ソウマトウ_シャドーハウス10巻 3/18☕ (@somatoma) June 19, 2021
原作では最終的に変更してしまったのですが86話以降を想定して書いたプロットを元に脚本を作っていただいたのでこんな展開の可能性もあったんだなと観てもらえると嬉しいです。
気になる第2期は2022年7月から放送。次はどんな謎が明らかになるのでしょうか。見えないけれど見えてくる「お影様」たちの幽かな表情の動きを、どうぞ魂でご覧ください。
∽…∞…∽…∞…∽…∞…∽…∞
— シャドーハウス公式(YJ連載中) (@shadowshouse_yj) January 5, 2022
TVアニメ
「#シャドーハウス 2nd Season」
2022年7月放送決定🎊
∽…∞…∽…∞…∽…∞…∽…∞
併せて、ティザービジュアルも
公開しました🌹☕
また、公式サイトも
リニューアル✨
ぜひ、チェックしてくださいね!https://t.co/tbs3p0xhHP pic.twitter.com/Y6ajBuqofW
<キャスト>
エミリコ | 篠原侑 | スージー / スザンナ | 豊口めぐみ |
---|---|---|---|
ケイト | 鬼頭明里 | ベン / ベンジャミン | 日野聡 |
ルウ / ルイーズ | 佐倉綾音 | オリー / オリバー | 榎木淳弥 |
ショーン / ジョン | 酒井広大 | エドワード | 羽多野渉 |
リッキー / パトリック | 川島零士 | ライアン | 岸尾だいすけ |
ラム / シャーリー | 下地紫野 | ドロシー | 日笠陽子 |
ミア / サラ | 大西沙織 | ジョゼフ | 三宅健太 |
マリーローズ / ローズマリー | 中原麻衣 | ソフィ | 花守ゆみり |
双子のベル / イザベル&ミラベル | 大久保瑠美 | アイリーン | 堀江由衣 |
ダグ / ダグラス | 田丸篤志 | ジェラルド | 大塚剛央 |
バービー/バーバラ | 釘宮理恵 | 偉大なるおじいさま | 土師孝也 |
エミリコ | 篠原侑 |
---|---|
ケイト | 鬼頭明里 |
ルウ / ルイーズ | 佐倉綾音 |
ショーン / ジョン | 酒井広大 |
リッキー / パトリック | 川島零士 |
ラム / シャーリー | 下地紫野 |
ミア / サラ | 大西沙織 |
マリーローズ / ローズマリー | 中原麻衣 |
双子のベル / イザベル&ミラベル | 大久保瑠美 |
ダグ / ダグラス | 田丸篤志 |
バービー/バーバラ | 釘宮理恵 |
スージー / スザンナ | 豊口めぐみ |
ベン / ベンジャミン | 日野聡 |
オリー / オリバー | 榎木淳弥 |
エドワード | 羽多野渉 |
ライアン | 岸尾だいすけ |
ドロシー | 日笠陽子 |
ジョゼフ | 三宅健太 |
ソフィ | 花守ゆみり |
アイリーン | 堀江由衣 |
ジェラルド | 大塚剛央 |
偉大なるおじいさま | 土師孝也 |
設定として、シャドーと生き人形の声は同じではないそうです。しかし主人公の二人組は別の声優さんですが、他のキャラはなんと一人で二役を演じられています。
ソウマトウ公式Twitter
ケイトとエミリコ以外声優さんを分けていないのは元々登場人物が多すぎるということで演じ分けという形になりました。シャドーと生き人形は別の声のつもりで演じていただいています!
— ソウマトウ_シャドーハウス7巻 3/18発売! (@somatoma) January 21, 2021
声優さんたちの演技力にもご注目ください!
まとめ
多くの謎が陰る『シャドーハウス』。かわいらしいイラストに騙されて、ミステリー好きさんでも今までチェックしていなかった方が多いのではないでしょうか?
マンガという媒体は第一印象が絵柄になってしまうため、こちらの雰囲気で作品の内容が予想されてしまいがちです。しかし、こちらの作品によって「絵柄だけで内容の判断はできない」と実感していただけたかと思います。これを機に、手に取る作品の範囲を広げてみるのはいかがでしょうか?
光と影をもたらす今までにない不思議なミステリー、コミックスも気軽に揃えられる巻数のうちにぜひご覧ください!
最新情報はこちら!
ライティング担当 : miz札幌在住30代2児の母。レトロゲームとクラシック音楽が大好きで時々自分でも弾く。ムーミンのアニメを観ることと、子どもたちの寝かしつけ後にやるサバイバルアクションホラーゲームが日々の癒し。博物館や郷土資料館の類が好きだが、シビアな開館時間の前によく惨敗している。インドア派だったのが活発すぎる子どもたちによってアウトドア派にさせられた。司馬遼太郎、M・ルブラン、川原泉、藤田和日郎作品が好き。 |