- 2020/10/21
【新書おすすめ】高校生・大学生、社会人が今読むべき新書38選
新書をあらゆるジャンルから選び【世代別】におすすめします。新書には社会、歴史、心理、物理、経済など人類の叡智を集結した良作、ベストセラーが数多くあります。本が苦手な人にも読みやすく、レポートや読書感想文にも使え、また生きる助けともなる新書たちを厳選しました。
新書って、どんな本のこと?
まず一番初めに説明しておきたいのが、こちら。"新書"と耳にすることはよくありますが「そもそも新書ってどんな本のことを言うの?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
新書とは
- "新書判"サイズの書籍のこと。(おおむね 縦18㎝ × 横11㎝以内)
- ノンフィクション系(実用書)、ノベルズ(小説)に分けられる。
- 叢書(そうしょ:一定の形式、シリーズとして順次発刊される書籍)にあたる。
新書とは、実は「サイズ」による分類なのですね。文庫本よりちょっと細長いサイズ、そのサイズの本を新書と呼ぶということです。
本屋で漠然と見ていると気付かないですが、こうして並べてみるとサイズの違いがわかりますね。
「新書って、自分の認識とちょっと違ったな」と思った人もいるのではないでしょうか。豆知識として覚えておくと良いですね。また、2008年からは中央公論社主催の「新書大賞」という賞も新設され、毎年ネットやテレビでも話題となっています。
読まないなんてもったいない!【新書のメリット3つ】
上記で説明した通り新書には小説もありますが、大多数のイメージは"実用書・専門書"というものでしょう。読書好きの人の中にも「新書には手を出さない」「新書を買う気にならない」という"何となく新書に触れてこなかった層"が意外といるのですが、この機会に声を大にして言いたい!
「新書を読まないなんてもったいない!」
というわけで、小説にはない、新書がもつメリットを3つご紹介いたします。
<新書のメリット3つ>
1.絶対にタメになる
一番はこれ。新書は"その道のプロ"が執筆しており、著者の長年の研究、調査の結果が詰まっている集大成とも言える作品が多いもの。本1冊に奥深い知識の世界が広がっています。また、タメになる、というのは、知識や知見を深められる良本に出会える、というだけではありません。中には「なんだこれ⁈」と首を傾げるような内容だったり、「自分の考えとは全く違う!」という、いわゆる"ハズレ"と感じる作品もあるはず。そのときに「この本のおかしいと思うところ」「著者の考えと自分の考えの相違」などを深堀りしていくと、自ずと思索が深まりディベート能力も高まるので、どんな新書も読めば絶対にタメになります。
2.目次を見れば内容がわかる!
とくに最近の新書は、章立て、小見出し等、目次をパッと見るだけで、大まかな内容を把握することができます。例えば「電車を待つ時間に、本を1冊買おう」なんていうときには、ぜひ新書コーナーへ行くことをおすすめします。背表紙のタイトルと目次を見れば、自分の興味を惹かれるか否か、短い時間でジャッジできます。ジャンルも百花繚乱、おそらく必ずと言って良い確率で欲しい作品がありますよ!うっかり小説コーナーへ足を踏み入れると買うべき本を決められず電車を逃してしまうかも…⁈
3. どこから読んでも大丈夫!
小説はきちんとプロローグから始まりエピローグまで読み進めるものですが、新書は全く別物です。パラパラとめくってそのとき気になる章だけを読んでもOK。毎日繰り返し読んでも、新しい気付きに出会えるのも新書の良いところ。「この著者の言うことは深く共感できる」「自分では到底思いつかないアイデアや提案が書かれている」など、お気に入りの新書を常に手元に置き、暇なときに流し読みするだけでも、あなたの血肉となってくれる頼もしい存在です。
ちょっとした時間つぶしや、「小説を読む気力はないけど…」というときなど、ライトな感覚で読むことができ、かつ自分のタメになる新書。今まで避けてきた人や棚を素通りしてた人は、ぜひ一度手に取ってみて下さいね。
【社会人向け】人生に迷ったら。賢人たちが導いてくれるバイブル的新書14冊
新書のメリットも説明したところで、さっそく【世代別】におすすめの新書をご紹介していきたいと思います。まずは<社会人向け>の新書をおすすめしていきたいと思います。学生時代を経て就職し社会という大海原へ出たものの、仕事、結婚、人間関係、家族関係…と色々な壁に突き当たり、悩む場面も多いですよね。そんな社会人の皆さんへ"人生の羅針盤"となるような、含蓄の深い新書たちを選んでみました。
1.『未来への大分岐』
史上最年少でドイツのボン大学教授に抜擢されたという天才哲学者、マルクス・ガブリエル、他、世界で活躍する気鋭の哲学者、ジャーナリストと、日本の若き経済思想家・斎藤幸平さんとの議論、対談をまとめた作品。混乱を極める各国の政治、乱高下する金融経済、異常とも言える気候変動、AI技術の進化…など、全世界を取り巻く問題はもはや目を背けてはいられない状況で、まさに「分岐点」にあると本書は述べます。
「人類は今、胸元に拳銃を突きつけられているような状態」とマルクス・ガブリエル。最悪の事態を避けるために、我々は行動に移ることができるか?難しすぎる問いの答えを考えるヒントを、若き知の巨人たちが指し示してくれます。
2.『言ってはいけない 残酷すぎる真実』
どうしたって気になる絶妙なタイトルとセンセーショナルな内容であっという間に20万部超えのベストセラーとなり、2017年の新書大賞を受賞した本作。目次を見れば「遺伝にまつわる語られざるタブー」「あまりに残酷な美貌格差」など、誰もが思わずページをめくってしまうことでしょう。理系の研究者が書いたのかな?と著者紹介を見ると、橘玲さんは編集者などを経て小説や投資関係の本を執筆している方とのこと。
サブタイトル「残酷すぎる真実」の通り、「人間みな平等」「努力は報われる」という理想を打ち砕くかのような部分もありますが、全ての記述が100%の真実、というわけではありません。さまざまな研究結果に基づいて書かれてはいますが、読者はそれを鵜吞みにすることなく「そんな研究もあるんだ」というスタンスで読むことをおすすめします。
3.『「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』
経済学の専門家が膨大なデータ分析から読み解く「家族がより幸せになるためのヒント」とは?経済学と結婚、育児がいったいどう結び付くのか、少々疑問を持ちつつ読み進めていくうちに「ほぉ~!」と感嘆符が出ること間違いなし。「母乳育児はメリットばかりか?」「保育園が母子へ及ぼす影響」など気になるトピックの説明の全てが、日本のみならず世界各国で行われた研究結果に裏打ちされたものなので、説得力が半端ない!
結婚観や子育て論という、ともすれば主観的、感情的になりがちな分野を、<経済学>という新しい視点で検証してくれた本書は、物事の新しい見方、捉え方をも学ばせてくれます。 また、結婚前の出会い(マッチングサイト調査)や離婚などについても興味深いデータ分析がたくさん記載されているのでぜひご一読を!
4.『妻のトリセツ』
テレビ番組で特集が組まれたりネットでも大きな話題となった45万部超えのベストセラー。2019年の新書売上第2位と、売れに売れた1冊。"トリセツ=取扱説明書"ということで、いかに世の夫たちが妻の取り扱いに困っているかが証明された、ということでしょうか(笑)。
AI(人工知能)開発に携わり脳と言葉を研究してきた著者による"トリセツ"は、理論的、客観的でありながらも、具体的な夫婦の会話例などを提示して「実際にどう接したらよいか」をわかりやすく説明してくれています。女性が読んでも新たな気付きがたくさんあり、男女問わず一読の価値アリ、です。
5.『女と男 なぜわかりあえないのか』
前出『言ってはいけない』の著者、橘玲さんの新刊。"文春砲"でおなじみ『週刊文春』に連載されたコラムをまとめた1冊です。タイトルがまた巧い!ページをめくれば「恋愛はドラッグの禁断症状と同じ?」「心と体、どっちの浮気がより傷つく?」「美女は得をする、は本当か?」など、どれもこれも気になる章だらけ。
この手の研究、調査が進んでいるアメリカ等のデータを引用、分析して語られる男女のタブーの数々。遺伝子論、進化論なども絡めて極めて冷静、論理的な説明であり、説得力のある内容ですが、『言ってはいけない』同様、楽しんで読む娯楽書として気軽に読んでみてはいかが。
6.『本音で生きる』
ホリエモンこと堀江貴文さんと言えば知らない人はいないでしょう。時にネットやテレビの発言で物議を醸すこともしばしば。短いセンテンスで切り取られて誤解されることも多いようですが、ぜひ一度、堀江さんの著書を読んで欲しい。本書は『本音で生きる』というタイトルで執筆を、と出版側からの依頼だったそうですが、そもそも「なぜ本音で生きられないのか?理解できない。」とは彼の弁。すがすがしいですよね。
「言い訳するな」「バランスをとるな」「自意識とプライドを捨てよ」。堀江さんは何度も背中を押して、いえ叩いてくれます!一度きりの人生、本音で生きていきたいと思いませんか?堀江さん曰く「プライドのないバカが一番強い」。ついつい空気を読んで他人の目を気にしてしまう、そんな悩める人はこの本をお守りにして。思うままに生きていこう!
7.『人は見た目が9割』
2005年発行、累計110万部超えの新書大ベストセラーでコミック版も売れに売れた作品。前出の『言ってはいけない』と同様、新書のヒット作には、つい手に取ってしまう"インパクトのあるタイトル"という共通点がありますね。
劇作家、舞台演出や漫画原作を手掛ける著者が説く"非言語コミュニケーション"の持つ影響力とは。「内容より、誰が言ったか、の方が重要なのだ。」「上辺で話し上手を装うより見た目を重視すべし。」などコミュニケーションにおける"肝"を知ることができます。 ちなみに"見た目"とは容姿の事だけではありません、詳しくは本書にて!
8.『感情的にならない本 不機嫌な人は幼稚に見える』
著者の和田秀樹さんは現役の精神科医で、メンタルに関する多くの本を執筆する傍ら、受験アドバイザー、評論家、映画監督など多彩に活動されています。著作の多くに通じるのが「感情の整理の仕方、コントロール術」。他人の目や言葉を気にしてばかり、いつもクヨクヨ、気持ちの切り替えが上手くできない…、本書はそんな人にぜひ読んで欲しい1冊。
「人は変えられない」ということを頭に置きつつ「ともかく動く」「ひとまず受け止める」「白黒つけずにグレーで良い」など、具体的なアドバイスが丁寧に書かれています。わかりやすいタイトル通り、専門用語などはなく文章も平易で読みやすいので、学生の人へもオススメ。
9.『他人を攻撃せずにはいられない人』
こちらの著者も精神科医で、自身の臨床経験をもとに書き上げた本書には「攻撃的な人」の心理や攻撃パターン、実際の事例が多く紹介されています。一番恐ろしいのは、攻撃されるうちに「自分に非がある」「自分が駄目な人間なんだ」と自己肯定感を失ってしまうこと。「支配こそ、攻撃欲の強い人の究極目標である」と著者も述べている通り、屈服しては思う壺。そこから逃げ出す術を教示してくれています。
職場に高圧的な人がいる、自分だけターゲットにされパワハラを受けている、など悩んでいる人はまず本書を読んでみて下さい。冷静に状況を見ることができるはずです。
10.『バカの壁』
新書という枠を超えて400万部超えの"平成の大ベストセラー本"となった作品。新書人気の火付け役とも言われ、「バカの壁」という言葉も2003年流行語大賞にランクインするなど社会現象にもなりました。
人間は自分の脳に入ることしか理解できない、そして最終的に突き当たる自分の限界が"バカの壁"と著者、養老孟司氏は言います。"常識"とは果たして本当に皆の共通認識であるか?「わかっているつもりになっている」人のなんと多いことか。自分の知識を信じて疑わずアップデートもしないことの危険性について警鐘を鳴らします。刊行から17年を経ても内容は褪せることなく、現代を生きるすべての人が読むべき必読書。
11.『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』
JPモルガン勤務、コンサルタント業を経て経済評論家として活躍する著者がやさしく書いた、"誰でもわかる"家計の指南書です。「お金の話って何となく難しい…」と思っている人にこそおすすめ。小難しい専門用語はなく文章、説明がとにかくわかりやすい!
つい最近、金融庁から「老後には2000万円が必要」なんて報告書が出されて大きな話題となり、不安に駆られている人も多いでしょう。本書を読めば、老後の備えも含め、保険や年金、住宅など家計全般について的確なアドバイスをくれるので、一家に一冊、ぜひお求めください。
12.『即戦力の磨き方』
ビジネスパーソンにはおなじみの大前研一氏は、日本で修士号、アメリカ・MITで博士号を取得した後にマッキンゼー&カンパニー入社という華々しい経歴の持ち主。現在は、次代を担う人材育成の分野に注力されています。
これからの時代を生き抜くためには「語学力」「財務力」「問題解決能力」の3つの力が必要であると著者は力説します。また世界各国の経済、文化に精通した著者曰く「どんなに日本国内で格差が広がっているといえども外国に比べれば充分なセーフティーネットがある」とも。"ぬるま湯"に浸かっている自覚のない人は要注意です。耳の痛い厳しい内容もありますが、人生を豊かにしたいなら、行動すべき。ディベート能力向上には家庭が訓練の場になる、など子育て中の世代にも参考になる内容なので、気になる人はぜひ読んでみて下さい。
13.『一切なりゆき』
2018年に逝去された女優・樹木希林さん。圧倒的な演技力・表現力と存在感で、老若男女広く愛されていた樹木さんの、過去のインタビュー記事や対談を集めて編集した1冊がこちら。「噛むほどに心に沁みる樹木さんのことば」とまえがきにある通り、どのページを開いても樹木さんの深く滋味あふれる言葉たちが並んでいます。
「求めすぎない」「欲や執着は弱みとなる」「しっかり傷ついてヘコんだら自分の足しになる」「自分の変化を楽しんだほうが得」など、これから生きてゆく人の座右の銘となってくれる樹木さんの言葉の数々。いつも側に置いておきたい本です。
14.『日本近代史』
新書と言えば手軽で読みやすい実用ものが多い中で、本書は450ページ超えの大作。ボリュームはありますが、難しい用語などはなく流れるような文章で書かれているので非常に読みやすいです。本書は日本史の中でも、1857年(安政4年)~1937年(昭和12年)の80年間を6つに区分して通観したもの。
受験勉強としての歴史ではなく、時代の流れと人々の動きをじっくり読める良作。政治、外交等の全ては過去から現代へと繋がっているということを、改めて気づかせてくれます。日本人として読むべき1冊。
【高校生・大学生向け】未来のために。視野と世界を広げてくれる新書20冊
次に、実は一番新書に触れて欲しい<高校生・大学生向け>へのおすすめです。夏休みの課題やレポートにはもちろんのこと、進学、進路を考える際の心強い味方となってくれるような内容のものを選んでみました。2019年、2020年発行の新作も取り揃えております。ぜひ参考にしてみて下さい。
1.『わかりやすさの罠 池上流「知る力」の鍛え方 』
著者はすっかりテレビでもおなじみとなった、ニュース解説で人気を博す池上彰さん。「ところで池上彰って何をしている人なの?」と知らない人へ、実は池上彰さんはもともとNHKの記者からジャーナリストへ転身した方です。「よりわかりやすいニュースを」との信条で活動してきた著者が付けた『わかりやすさの罠』というタイトルに込められた思いとは?昨今あふれるフェイクニュースや飛び交うデマ、真偽不明のネット情報を安易に流すテレビ番組などに危機感を持ち、警鐘を鳴らした一冊。
ネットで情報を得ることが普通となっている高校生・大学生の世代に、特に読んで欲しい本。「そのネット記事は果たして事実なのか?」常にその問いを忘れずにいなければならないと自覚させられる内容です。
2.『ケーキの切れない非行少年たち』
「一体どういうこと?」と思わせる謎めいたタイトルの本書。あれよあれよと50万部突破(2020年5月時点)の大ヒット新書となりました。タイトルに惹かれて書店で思わず手に取った人もいるのではないでしょうか。本書は児童精神科医で少年院、精神科病院等で子どもの発達心理臨床の第一線に身を置いていた著者だからこそ書くことができた、「今、事件を起こす子どもたちに一体何が起きているのか」という現場の実態報告です。
「悪いことをしたら、何が悪かったのかを考えさせ、反省させる。」という、普通の人が浮かべる"更生"のイメージは、本書を読むと残念ながら覆されてしまいます。知的障がい等含め、さまざまな事情、条件で発達に困難を抱える、社会の網目から漏れ苦しんでいる子ども(親も含め)に対し、大人ができることは何か、社会がすべきことは何か、を考えさせられます。とくに教職や医療を志す人には、ぜひ読んでほしい一冊です。
3.『読書する人だけがたどり着ける場所』
テレビでもすっかりおなじみの齋藤孝さんは現役の大学教授の傍ら、『声に出して読みたい日本語』『三色ボールペンで読む日本語』など数々の著作を発表しています。"序章「ネットでいいじゃん」と思っている人に"――この部分でドキッとさせられる人も多いのではないでしょうか。
「ニュースや社会の動きなどネットを見ればわかる」と思っている人の中で、本当に正しい情報を得て理解している人はどのくらいいるのか。いくら情報化が進みコンピューターの性能が上がろうとも、人間に必要な普遍的なこととは何か、を齊藤先生はブレずに教えてくれます。
4.『友だち幻想 人と人の<つながり>を考える』
社会学を専門とし大学で教鞭を取っていた著者による、友だち関係に悩むすべての人へ贈る 血の通った教科書のような本。重要な部分には太字が引かれ、イラストもあり、中学生でも十分に読みやすい平易な文章で書かれています。かつ社会学に基づいた分析も織り交ぜながら、<自分と他者の、適切な距離をとることの大切さ>を説明してくれています。多くの人が当たり前だと思っている"人とのつながり"の"常識"を見直してみること。そこから『友だち幻想』とのタイトルが付けられたとのことです。
実は本作、初版は2008年。版を重ねて現在まで多くの人に読み継がれている名著。友だち関係に悩む若い人はもちろんのこと、学校の先生や保護者の方にも読んで欲しい一冊です。
5.『論破力』
巨大インターネット掲示板「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」を作った人としても有名なひろゆきさん。ネットユーザーなら知らない人はいないのではないでしょうか。たまに切れ味鋭いコメンテーターとしてテレビに出演することも。持ち味は何と言っても歯に衣着せぬ、バッサリと斬る"論破力"。その論破力の超リアルなテクニックを驚くほど惜しげもなく解説してくれています。
「論破する」というと相手の議論をねじ伏せるようなイメージもありますが、「どれだけ冷静かつ客観的に話ができるか」という部分はこれから社会に出る人には必要なスキルでしょう。ひろゆきさんのテクニックが万人に通用するかというと難しいかもしれませんが、一読の価値は大アリ、ですよ。
6.『「やりがいのある仕事」という幻想』
著者の森博嗣さんの名をどこかで目にしたことがある、と思った人もいるのでは?実は森博嗣さんは、第1回メフィスト賞受賞作『すべてがFになる』などのヒット作を生んだ小説家であり、工学博士として大学の助教授も努めたというユニークな経歴の持ち主。これまでに小説以外に新書も多く手掛けられています。
「"やりがい"は誰かに与えられるものと勘違いしてはいないか」という一文にハッとします。「みんなが憧れるような大企業に就職すれば…」「華やかな業界に就職すれば…」など勝手なイメージを頼りにフワフワと就活し、仮にめでたく採用されたとしても、果たしてやりがいのある仕事に就けたと実感できるかどうか。それは紛れもなく自分自身によると著者は説いています。「自分の生き方に関する問題は、どこかに解決策が書かれているはずがない、自分で生きながら見つけるしかない」。胸に刻みたい名文です。
7.『バッタを倒しにアフリカへ』
「バッタに食べられたい」そんな夢を抱きアフリカへ渡った、バッタ研究に人生を捧げる著者のバッタ研究録と人生の歩みを著した、もはや自伝のような一冊(まだお若いですが)。あらゆる植物を食い尽くし食糧難の一因ともなるサバクトビバッタ。風に乗ると1日100㎞も移動するそう!本書の最大の魅力はユーモアたっぷりの笑える文章。とにかく面白いんです。読書の楽しみと知的好奇心も満たしてくれる、文句なしの新書大賞受賞作です。
大学院で博士号取得するもバッタ研究を続けられる就職先はそうそう無く、自力で昆虫学者への道を苦労して掴み取る経緯などもユーモラスに書かれ、読者もまるで家族のような気持ちで応援してしまいます。同時に、日本における"ポスドク問題"を垣間見ることも。単なる昆虫研究記と侮るなかれ。一粒で二度、ならぬ三度四度とおいしい本作、とても読みやすいので世代問わずオススメです。絶対に損はさせません!
8.『「話し方」で人生が変わる実践ノート』
『実践ノート』とのタイトル通り、さまざまな場面での人との会話について、例文をもとにわかりやすく会話例を紹介&解説してくれているハウツー本。目次を見ると「イヤなことを頼まれたときの応対」「褒めたいのにうまい言葉が出てこない」「プライベートに踏み込んでくる相手のかわし方」などなど、現実でよくある、悩める場面が多数!丁寧に解説されているうえ、各項目で要点を"ポイント"としてまとめてくれています。「雑談が続かない…」「初対面の人との会話が苦手…」という人へ超おすすめの一冊です。
9.『アドラー心理学入門 よりよい人間関係のために』
2013年発行の200万部超え大ヒット作『嫌われる勇気』の著者が、それ以前に書いた本作は、『嫌われる勇気』で一躍有名になった<アドラー心理学>の、まさに入門編です。 「アドラーとはどんな人だったか」「アドラー心理学の基礎理論」など、この一冊を読めばアドラー心理学のことが一通りわかる良著。また人類の救済の中心に教育、育児を位置付けたアドラーの教えは、教職、保育を志す人にもぜひ読んで欲しいです。
「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」と論じるアドラーの教えを読み進めていくと、「原因を探るのではなく目的を」「人生の意味は自分で決める」「私は他の人の期待を満たすために生きているのではない」といった数々の力強いメッセージに出会うことができます。専門書の枠を超え、人生必携の書となってくれることでしょう。
10.『人を育てよ 日本を救う、唯一の処方箋』
著者は日本を代表する総合商社伊藤忠商事の前会長。自伝的要素も含みながら、現在の日本の教育問題、家族問題、社会問題について広範囲に触れ、「人を育てない国は、やがて滅びる」と警鐘を鳴らす一冊。
国を発展させるのは"人"であり、人を育てるのは家庭、学校、そして企業で、それぞれに重要な役割がある、と説いています。これから社会に出る人はもちろんのこと、社会人や子育てをしている人もおすすめの本です。
11.『世界史の新常識』
季刊『文藝春秋SPECIAL』に掲載された原稿を再編集した作品。中国の台頭、米国トランプ大統領の登場、欧州の混乱、深刻化する移民問題。挙げればキリのない世界の問題に「新しい時代を生き抜くには、新しい視点で歴史を学び直す必要がある」として上梓されました。
<古代><中世・近世><近現代>に分け、日本を代表する歴史学者の斬新な視点で 編まれた本書は、歴史を学べるだけでなく、面白い読み物としてもおすすめの一冊です。 最終章<歴史の教訓>より。「歴史上、もっとも幸せな国はどこだ?」。この答え、気になりませんか?気になる方はぜひご一読を!
12.『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』
軽トラで「たーけやーさお~だけ~、2本で千円~」という耳慣れたメロディを流しながら売り歩くさおだけ屋。実際に買っている人を見たことないし、「あの売り方で儲けが出るのかね?」なんて会話をした記憶ありませんか?そんな"身近な疑問"を切り口に、「社会で役に立つ会計学」を紹介してくれています。他にも「住宅街にある高級フランス料理店の謎」「いつもワリカンの支払い役になる人」など目次に気になるタイトルがズラリと並んでいるので、あっという間に最後まで読み切ることができます。
会計学を学ぶ人にはもちろん、「会計の話って難しそう…」という人にも、とにかくオススメの一冊。2005年の出版後も版を重ねて累計160万部超えの大ヒット新書となりました。「なぜさおだけ屋は潰れないのか?」。その答えは本書でご確認を。
13.『ゾウの時間ネズミの時間 サイズの生物学』
大きいゾウと小さなネズミ。本書は生物の"サイズ"に焦点を当て、さまざまな種との比較から「大きさの違う生物はそれぞれ流れている時間が異なる」と教えてくれます。あとがきには「これまでヒトの世界観だけで全ての物事を見てきてはいなかったか」との警鐘も。「動物がサイズによって各々の時間軸を持つことを理解して、初めて理解できるしくみがあるのでは」と動物学者の仕事を思い直した著者の言葉には、人間同士の関係にも何かしら通ずるところがあると思います。
非常に論理的かつ専門的な内容で、ところどころ数式や見慣れない単位も出てくるのですが、文章がとても簡潔平易で読みやすく、広い世代におすすめできる良書。学校の感想文やレポートの題材としてもおすすめです。
14.『生物と無生物のあいだ』
「第1回新書大賞」の大賞を受賞し、ベストセラーとなった本作。「生物とは何か」を主題に置き、各章にてDNA研究の歴史、分子生物学をわかりやすく解説しています。日々息をし生きている私たちの体は、一瞬として同じではない、常に流動的に入れ替わりを死ぬまで続ける、不可逆的な存在であるということ。非常に専門的な分野の本ではありますが、著者の美しい文章に引き込まれ、生命の神秘に陶酔しながら読了することができます。
著者が自然に興味を持ち始めた少年時代のエピソードが鮮やかに綴られたエピローグが秀逸。生物学者となった著者のセンス・オブ・ワンダーとは。専門書でありながらも叙情的な文章が光る、まるで文学作品のような一冊です。
15.『宇宙のはじまり 多田将のすごい授業』
夜空の星や月を見上げ、ひととき宇宙に思いを馳せる――。「宇宙ってどうなっているんだろう?」という疑問は大人になっても解けぬまま、ですよね。本書は、素粒子物理学の研究者である著者による、宇宙の成り立ちについての解説本。宇宙を語るときに欠かせない素粒子物理学という難解な分野の話を、約1ページにつき1枚の手書き風イラストと、「温度とは?」「エアコンの原理」など身近な例を用いて説明してくれているので、理系にアレルギーのある人でも意外なほど読みやすく内容が頭に入ってくる、とてもありがたい本です。
一番面白いのは、最終章「宇宙と物質のQ&A」かもしれません。「宇宙人はいると思いますか?」「電子レンジはなぜ温めることができるのですか?」「なぜ空は青いんですか?」などなど、大人も上手く答えられない質問に答えてくれています。また、著者が研究者として抱く地球、宇宙への真摯な想いをうかがうことも。
16.『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』
「時が流れる」とは、どういうことですか?と聞かれて答えられる人はいるでしょうか。時計を見て時間を確認する、そんなごく当たり前の行為を掘り下げて考えたら普通の人は迷宮入りしてしまうところを、理学博士の著者が、科学的、物理的に説明してくれています。
2020年刊行で、最新の研究をもとに書かれた本書は専門知識、用語等が多用されており、正直読みやすい、わかりやすい部類には入りませんが、物理学を学んでいる人や興味がある人、大学進学を考えて専攻を迷っている人など、ぜひチャレンジしてみて下さい!
17.『人に教えたくなる数学 パズルを解くよりおもしろい』
著者は2005年にフジテレビの番組「ガチャガチャポン」で"数学探偵セイヤ"として2分ほどのコーナーを担当していた根上生也さん。数式や公式を使わず、絵や言葉で考えて問題を解く。学校の授業とは全く別物の、数学の楽しさに気付いて欲しいという根上さんの想いが詰まった一冊です。
第一問目「連続する10個の数を足した答えを瞬時に求める裏技」にはまさに目からウロコが…!解説を読むと超納得、な面白問題がたくさん載っています。数学を学ぶ人だけでなく、ちょっとした息抜きや子どもを持つ親にも読んでもらって、みんなでワイワイ答えを考えるのも楽しそう。
18.『農学が世界を救う! 食料・生命・環境をめぐる科学の挑戦』
こちらは<中高生向け>レーベルである岩波ジュニア新書ですが、農学についてとてもわかりやすく丁寧に書かれているので、大学で農学を専攻している人、将来農業に興味のある人など、入門書として最適です。
大学教授など日本の農学を代表する5名が各章を執筆。世界の食料問題、環境問題から最新の生命科学まで、内容の幅広さ、充実さに驚かされます。地球規模の天候異変や食糧難、外来種の侵入など、私たちが直面している問題について深く考えさせられる本著。ぜひ次代を担う若者の皆さんに読んで欲しいと思います。
19.『世界史を変えた薬』
新型コロナウイルスの出現で世界の有り様が大きく変化している現在ですが、遥か古代から人は病と闘い、薬という武器を編み出して来ました。2015年出版の著ですが、まさに今読むべき人類の疫病との闘いの記録。著者曰く「医薬探しは人類発生以前から始まっていた可能性がある」と。動物、昆虫が自然界から本能的に見出した薬草など、確かに現在でも漢方薬などとして重宝されているものもあり頷けます。
「アレクサンダー大王も平清盛もマラリアに倒れた」「人類最古の医薬・モルヒネ」「未だ解明されていない麻酔の謎」など、どの章も興味深い話のオンパレードで、薬の発見、開発の歴史が、携わった人物の息づかいを感じられる描写によって、まるでドラマを観ているように頭に入ってきます。文系、理系問わず、面白い読み物としてもハズさない、おすすめの新書です!
20.『看護師という生き方』
昔は「女性の職業」だった看護師ですが、現代では男女の別なくやりがいのある仕事として志す人が多い職業ですよね。看護師として働き、後に大学で看護学の博士号を取得した著者の宮子あずささんが「これから看護師になりたいと思う人のために」書いた本作。
著者が経験した24個の事例と、著者の看護師としての歩みを織り交ぜて綴られた、エッセイ的要素もある人生読本。専門的内容は薄めで読みやすいので、看護の現場、看護師の葛藤など理解を深めるために、ぜひたくさんの人に読んでもらえたら、と思います。
<高校生・大学生>の人へおすすめの新書20冊をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?なるべく幅広い分野から選んでみましたが、「読んでみたい!」と思った新書はありましたか?ぜひ、文系、理系の枠にとらわれず、興味のある作品をどんどん手に取ってたくさん読んでみて下さいね。
【中学生向け】知の扉をノックしよう。読むことで成長できる新書4冊
最後に中学生のみなさんへおすすめしたい新書をご紹介します。読書が好きな人、苦手な人、学校で読めと言われたから仕方なく読む人…などいろいろあるかと思いますが、一つだけお伝えしたいのが<本は一生の友達になってくれる>ということ。本には無限の世界、知識の海が広がっています。今回は"新書"の中からほんの少しだけですが、読みやすくて、タメになりそうな本を選んでみました。
1.『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』
著者・豊島ミホさんは、高校2年生のときにクラスになじめず保健室登校となった経験を持つ作家さんです。この本では、そのときのことや豊島さんの気持ちが、ありのままに書かれています。「他人に認められたい」という願望は、社会性を持つ動物・人間にとって自然な欲求です。でも、その思いにとらわれすぎて、自分で自分のことを大事にできなくなったとき、人はどうなってしまうのか?「イケてる/イケてない」「勝ち組/負け組」――そんなゾッとするような分類を、自分自身でしてはいないか?
長いようで短い人生です。もし今、学校の人間関係で悩んでいる人がいたら、豊島さんの心からのメッセージを受け取って欲しいと思います。「他人ルールより自分ルールを大事に!」
2.『夜を乗り越える』
お笑い芸人・又吉直樹さんが『火花』で芥川賞を受賞されたことは、とくに本好きの人でなくとも知っているのでは。芸能界きっての読書家で、度々その読書遍歴もテレビなどで取り上げられる又吉さんが、「なぜ本を読むのか」「文学の何が面白いのか」という問いに、真正面から答えたのがこちらの作品です。
子ども時代の又吉さんの人間関係における葛藤や友人との交流などから、次第に文学の中に楽しさを見出し、同時に生きる力も得ていく部分がとても丁寧に書かれています。また、難解に思われる太宰治や芥川龍之介などの古典名作も、又吉さんの感想を読むと「自分でもよんでみたい!」と思えてくるはず。とくに「読書ってちょっと苦手…」と思っている人にこぞ、ぜひ読んで欲しい一冊。
3.『何のために「学ぶ」のか <中学生からの大学講義>1』
本書は日本を代表する7名の賢人~大学教授や脳科学者が、中学生に向けて「学ぶとはどんなことか」を語ってくれた、教養の入門書です。脳科学、生物学、文化学とさまざまな分野の権威が、わかりやすい言葉と文章で、学ぶことの本質を説いています。
「自分を発見し、世界と出会う」。家の中で守られ、家族が世界のすべてだった幼少期から脱皮し、広い世界へ一歩を踏み出す。まさに中学生とはそのときになります。目を、頭を、身体を、新しい世界に向けて開き続けていて欲しいと思います。
4.『カガク力を強くする!』
著者の元村さんは毎日新聞社で科学記者として活躍し、科学ジャーナリストとして大学で講義したり、テレビ出演などもされている方です。理系科目への苦手意識を持つ人もいるかもしれませんが、そんな人にこそオススメな一冊。もともと理系の勉強が苦手だった元村さんがなぜ科学ジャーナリストとなったのか?中身はまったく専門的な内容の本ではありません。
自然と科学の共存、原子力、再生医療、持続可能な開発――まさに今、地球上に山積している問題についての、"考え方"を考えるための入門書とも言える本。「何よりも大切なのは、自分で情報を集め、自分の頭で考えて、自分で判断すること」。元村さんのメッセージを多くの若い人たちに受け取って欲しいと思います。
意外とたくさん!新書のレーベルまとめ
ここまで【世代別】におすすめの新書たちをご紹介してきましたが、いかがでしたか?タイトルや表紙を目にしたことのあるものもあったのではないでしょうか。書店で探してみると意外と多い新書コーナー。実は「新書ってこんなにあるんだ!」と驚くほど充実したラインナップなのです。
そこで、最後に新書のおもなレーベルを出版社ごとにザックリご紹介しておきたいと思います。
新書を刊行している出版社とレーベル名一覧 | |
---|---|
岩波書店 | ・ 岩波新書 ・ 岩波ジュニア新書 |
角川書店 | ・ 角川新書 |
新潮社 | ・ 新潮新書 |
文藝春秋 | ・ 文春新書 |
講談社 | ・ 講談社現代新書 ・ 講談社+α新書 ・ ブルーバックス |
集英社 | ・ 集英社新書 |
小学館 | ・ 小学館新書 ・ 小学館よしもと新書 |
中央公論新社 | ・ 中公新書 ・ 中公新書ラクレ |
光文社 | ・ 光文社新書 (※2005年まで カッパ・ブックス、カッパ・ノベルス) |
幻冬舎 | ・幻冬舎新書 |
ちくま書房 | ・ ちくま新書 ・ ちくまプリマー新書 |
PHP研究所 | ・ PHP新書 ・ PHPビジネス新書 |
KKベストセラーズ | ・ ベスト新書 |
新講社 | ・ ワイド新書 |
日本経済新聞出版社 | ・ 日経プレミアシリーズ |
朝日新聞社 | ・ 朝日新書 |
ざっと挙げてみましたが、まだまだ新書を刊行している出版社はあります。各出版社とも、<各分野の専門書><専門知識の入門書><社会問題がメイン><エンタメ要素&ライト感覚>など特色を打ち出しており、自分の興味に合うお気に入りのレーベルを見つけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はおすすめの新書を世代別にご紹介してみましたが、いかがでしたか?「面白そうだな」「読んでみたいな」と思える新書があったら嬉しいです。
「夏休みに新書の感想文を書く課題が出た」という学生さんもたくさんいると思いますが、それは良著と出会う千載一遇のチャンスです。「本屋に行く機会がない」「近所に書店がない」という人は、インターネットで探すのもおすすめ。ネットの商品販売サイトなら、発売日、発送可能日、価格はもちろんのこと、商品解説(あらすじ)まで一目瞭然。家にいながらにしてさまざまな種類の本を購入することができます。
無数の本の中の"新書"というジャンルで、宝探しをしてみませんか?必ずや素晴らしい作品との出会いがあることをお約束します!
ライティング担当 : otake札幌在住の40代2児の母。趣味は読書。小説からエッセイ、漫画まで何でもこいの雑食派。好きな作家は横山秀夫、誉田哲也、角田光代、篠田節子、乃南アサなど。とくに人間の本音や心の闇に迫る作品に惹かれる。テレビも好きで、笑えるバラエティで忘れた笑顔を取り戻す。一度手放した思い出の漫画たちを買い戻すことを目標に日々働く。すべての家事を終えて飲む一杯が一番の癒し。 |