• 2020/11/04

【ディストピア映画】管理社会の恐ろしさを描いたおすすめ25選

「ディストピア映画」というジャンルをご存じですか?徹底的に管理・監視された社会を描いた作品です。「こんな世界はイヤだ!」と思いつつ、未来は少しずつ映画で描かれた時代に向かっているようでゾクリとさせられます。名作から新作まで、おすすめディストピア映画を一挙紹介!

近未来のビル群

ディストピア映画の魅力とは

皆さんは「ディストピア映画」というとどんなイメージを持ちますか?「何だかよくわからないけど暗いイメージ」という人が大半だと思います。ディストピアとは、ユートピア(理想郷)の反対の意味。一見幸せそうに見える世界でも、実は徹底的に管理され常に監視された世界を描いた作品です。つまり、「絶対にこんな社会はイヤ!!」ということ。

でも、国民を番号で管理したり、どこもかしこも監視カメラだらけの現代は、徐々に映画で描かれている世界に近づいているかのようです。便利な一方で自由を奪われた社会の先にあるものとは…?古本店『もったいない本舗』の映画好きスタッフsakuraがおすすめする、人気のディストピア映画を厳選してご紹介します。

スタッフおすすめ!ディストピア映画15選

1位 ブレードランナー(1982年)

ディストピア好きなら必ず観るべき!SF映画の金字塔

おすすめディストピア映画の1位は、間違いなく『ブレードランナー』です。この退廃的な世界観がとにかく好きでたまらない!本作の舞台となっているのは2019年のロサンゼルスです。酸性雨が降りしきる暗い都市で光る派手なネオン。映画が公開されたのは1982年ですが、当時の観客たちは「近未来の都市はこうなっているのか」と想像していたと思うと面白いですよね。若かりしころのハリソン・フォードが演じたのは、レプリカント(人造人間)を探し出して殺す賞金稼ぎ・ブレードランナー。でも、もしレプリカントに感情が生まれたとしたら…?当時思い描いた未来の姿と、現代を比較してみると面白いですよ!

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2位 マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年)

水もなく、石油もない。荒廃した世界の行きつくところは

sakuraのオールタイムベスト10に入ります。世界観、スピード感から、キャラクターに到るまで何から何までツボなんです。核戦争により人類のほとんどが死に絶え、文明は壊滅状態。「ヒャッハー!」な悪党たちがのさばる近未来です。すべての資源が枯渇した世界で、恐怖と暴力で民衆を支配するイモータン・ジョー。そんな狂気の世界で自らの意志を貫こうとする、元警官のマックスや女戦士フュリオサがたまらなくカッコイイんです!セリフは少ないにもかかわらず、「この腐りきった世界で生き伸びてやる」という生命力がひしひしと伝わります。スタイリッシュな映像と、独特な世界観にどっぷりと浸って下さい。

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3位 移動都市/モータル・エンジン(2018年)

"都市が都市を喰らう"?!弱肉強食時代が到来

比較的新しい映画ですが、文明が死に絶えた後の世界を描いたポスト・アポカリプスものとしては、過去の名作にも引けを取らない素晴らしい世界観です。本作の背景がとても斬新。たった60分で文明が崩壊した最終戦争を経て、生き残った人々は「移動型」の都市を造り出し、小さな都市を次々と"捕食"しながら生き残ることに。都市を喰いまくって膨れ上がった巨大都市ロンドン。一体今まで誰がこんなストーリーを考えたでしょうか。たった2時間で終わらせるには惜しいほどの作品です。映画館の大きなスクリーンで観たかった!

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4位 ハンガー・ゲーム(2012年)

生存確率は1/24。命がけのサバイバル・ゲーム!

独裁国家が好きな人。バトロワ的なゲームが好きな人。ジェニファー・ローレンスのファンの人。ひとつでも当てはまる人なら、必ず観てほしい映画が『ハンガー・ゲーム』です。近未来の独裁国家を舞台に、貧困層に住む12地区から若い男女を1人ずつ選び出し最後の1人になるまで闘わせるという命がけの<ハンガーゲーム>。「なんという恐ろしいゲームなの!」と思いつつ、手に汗握りながら必死に主人公を応援している自分がいます(笑)シリーズは4作品出ていますが、実は最初の1作目が一番面白いです。

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5位 ロスト・エモーション(2015年)

"感情"が芽生えてしまったら安楽死。

地球の陸地の99.6%が破壊された近未来で、残された人間は<イコールズ>という共同体を作ります。"感情"が人類の滅亡に繋がったという教訓のもと、遺伝子操作された感情のない人間だけが残され、感情を持つ人間は安楽死させられてしまうのです。「白」というカラーは、何色にも染まることができる一方で、まったく他を寄せ付けない"拒絶"を感じさせることもあります。本作を観始めたときの印象がまさにそれで、白く無機質な映像からは感情、共感、あたたかさというものが一切感じられません。皆が自殺者を感情のない瞳でじっと眺めるシーンはうすら寒くなりました。そんな中、あることをきっかけに小さな感情が芽生えてしまった2人は…。序盤は起伏のない展開ですが、中盤以降物語が進み始めてからは目が離せません!

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6位 わたしを離さないで(2010年)

わたしたちは、いったい何のために生まれたの?

行き場のない絶望感と虚無感。本作を観終わった後に、あなたの心に残るのはどんな感情でしょうか。「提供者」として生まれ、ある施設で育つ子供たち。もしもあらかじめ人生のゴールが決まっていたとしたら?日々の生活でどんな輝きを見つけようとも、愛情を感じようとも"むなしい"。この一言に尽きます。「提供者」や「介護人」という言葉にカモフラージュされたストーリーの真相は、少しずつ明らかになり…。カズオ・イシグロさんの原作小説も素晴らしいので、あわせて読んでみて下さいね。

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7位 トータル・リコール(2012年)

オリジナル版とリメイク版、あわせて楽しむのが正解!

ディストピア映画といえば『トータル・リコール』も忘れてはいけません!近未来、化学戦争により荒廃した地球はほぼ居住できなくなります。残された居住可能区域は、富裕層が暮らす「ブリテン連邦」と、貧しい労働者が暮らす「コロニー」のみ。コロニーの市民は、富裕層のために毎日地球の"コア"を通って、地球の裏側まで通勤するのです。「記憶売ります」という謎のリコール社。主人公が繰り返し観る"夢"の真相は…?ぜひ1990年のオリジナル版(アーノルド・シュワルツェネッガー主演)と見比べてみて下さい。設定の違いは多々ありますが、やはりCG技術の進歩はすごい!リメイク版の近未来の街並みは、鳥肌が立つほど素晴らしいですよ。

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8位 ザ・サークル(2017年)

なんでも「シェア」したい!SNSの行き過ぎた未来の恐ろしさ

「今こんなことしてます」「今日のこのランチ美味しかった」「もう寝ます」自分の生活の一部始終をSNSで配信している人も多いですよね。インスタやTwitterで世界中のあらゆる人の"今"がリアルタイムで観られる時代になりました。でも自分の24時間すべてを公開することになったとしたら?本作では、超巨大SNS企業<サークル>に入社した新人をエマ・ワトソン、カリスマ経営者をトム・ハンクスが演じました。文字通りの監視社会の行き着くところは、牢獄そのもの。本作を観ると、シェアすることが怖くなる…かも?

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9位 TIME/タイム(2011年)

<時間=通貨>時間で何でも買える究極のキャッシュレス時代

「この設定めちゃくちゃ面白い!!」と感動した映画が『TIME/タイム』です。"Time is money(時は金なり)"とよく言いますが、本作はまさにそれ。遺伝子操作により、25歳になると成長がストップしてしまい、残された命はわずか1年。腕には余命がデジタルで表示されていて、それが「0」になると絶命するのです。労働の対価は<時間>。余命も<時間>。お金持ちは永遠に生き延びることができるし、貧乏人は死ぬしかないという理不尽な格差社会!死のカウントダウンが始まったら…あなたならどうしますか?

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10位 メイズ・ランナー(2014年)

謎の巨大迷路から脱出できるか?衝撃の結末とは―

「ここはどこ?私は誰?」を地で行くディストピアSF映画です。目覚めるとそこは巨大な迷路の前。かろうじて自分の名前だけは思い出すものの、それ以外の記憶が一切欠落しているのです。昔『CUBE』というトラップだらけの立方体で目覚める映画がありましたが、それが好きな人ならおそらくストライクな作品かと。朝になると巨大な迷路の扉が開き、夜になると閉じる。夜を迷路の中で迎えることは死を意味するので、扉が閉じられるまでになんとかこの地からの脱出法を考えなければならないんです。理不尽すぎる世界で仕組まれていたものとは?シリーズ全3作です。

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11位 オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年)

日本のライトノベルが原作!まさかのハリウッド映画化が実現

桜坂洋さんのライトノベル『All You Need Is Kill』がハリウッド映画化!ということで、かなり異色のディストピア映画です。超人気俳優トム・クルーズ主演ということでも話題になりましたね。本作はいわゆる"ループもの"。謎の侵略者ギタイからの攻撃により、人類が滅亡に追い込まれた世界で、戦闘スキルがまるでない主人公は最前線に送られますが5分であっけなく死亡。でも、気が付いたときには出撃の前日に戻っていたのです。そこから延々と「闘う・死ぬ・目覚める」のループ地獄に突入!面白いのは、死ぬ度にどんどん主人公が強くなり強靭な身体能力を身に着けていくことです。ヒロインの設定が原作とまるで違うところもポイントです(笑)

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12位 スノーピアサー(2013年)

氷河期到来!残された人類が生きられるのは列車内のみ。

近未来版「ノアの箱舟」が描かれている映画が『スノーピアサー』です。深刻化する地球温暖化を防ぐため、世界各地で人工の冷却物質が散布されます。その結果、人間が暮らすことのできない氷河期時代に突入してしまったという何ともぶっ飛んだストーリーです。唯一生き残ったのは<スノーピアサー>という列車に乗り込んだ人間のみ。地球を1年かけて一周するこの列車は、すべてが狂っているのです。富裕層は前方車両で何不自由ない暮らしをし、貧困層は後方車両へ。スラム街のような環境で虐げられてきた最後部の住人たちは復讐のために前方へと向かうのですが…。列車内で木の実が育ち、水槽では魚が泳いでいる光景が非常にシュール!寿司まで出てきたシーンは笑いました。

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13位 アップグレード(2018年)

AIと手を組んだ復讐劇。最後には…こうなる。

95分という短い上映時間ながら、さまざまな要素が詰め込まれた良作ディストピア映画です。SF映画とAIは切っても切れない関係で、過去にも『A.I.』や『アイ,ロボット』をはじめとするあらゆるAI映画が乱立してきました。でも、最新のAI映画はこれだ!!メカニックである主人公は、妻と2人で幸せに暮らしていましたが、ある日顧客の家から帰る途中で自動運転の車が暴走。交通事故を起こしたところを謎の集団に襲われます。妻は殺され、主人公は全身麻痺に…。復讐を臨む主人公にもちかけられたのは、最新のAIチップ「STEM」を身体に埋め込み、人間離れした身体能力を手にすること。最後の最後まで目が離せません!結論、AIはオソロシイ。いかにも近未来起こりそうな設定なのがまた怖い。

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14位 エリジウム(2013年)

エリジウムはみんなの憧れの場所。

大人気俳優マット・デイモン主演、悪役がジョディ・フォスターという超豪華キャスト!本作もディストピア映画の例にもれず、富裕層 vs 貧困層という構図が基本になっています。ごくごく限られた富裕層が上空に浮かぶスペースコロニー<エリジウム>で素晴らしい人生を謳歌し、貧困層は荒れ果てた地球で毎日生きるか死ぬかの生活を強いられている。当然地上で満足な医療体制は整うはずもない中、主人公はある不慮の事故で余命5日と宣告されてしまいます。生き残るためには、<エリジウム>にある医療ポッドで治療をする必要があり…。全体的にこぢんまりとした印象は否めませんが、地球から見上げるコロニーの描写がとにかく美しくてそれだけで見どころアリです。

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15位 クラウド アトラス(2012年)

6つの異なる時代、異なる人生を歩めるとしたら?

本当の意味でのディストピア映画ではありませんが、ディストピア的世界観を始めとして6つの異なる時代のエピソードを楽しめるという、良い意味で"変な映画"。19世紀から24世紀を舞台に、6つの異なる時間軸が平行して進行していくというストーリーです。6つの人生を生きるという感覚は見当もつきませんよね。最初は悪人だった男が、数奇な運命を歩むことにより徐々に魂が変化していく様子が面白いです。一筋縄ではいかないストーリーですが、壮大な運命の前に人間はあまりにも小さな存在だなと実感させられます。ちなみにビル・ゲイツ氏が「2020年夏に読むべき本」として原作「クラウド・アトラス」(デイヴィッド・ミッチェル著)を紹介していました!

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<名作ディストピア> vs <奇作ディストピア>6選

さて、ここからは人生で必ず一度は観ておきたい<名作ディストピア>と、万人におすすめはできないけれどsakuraが密かにイチオシの<奇作ディストピア>をご紹介させていただきます。チョイスに迷ったときは、ぜひ参考にしてみて下さいね!

おすすめのディストピア映画

<名作ディストピア>人生で必ず一度は観ておきたい3選

未来世紀ブラジル(1986年)
未来世紀ブラジル 言わずと知れた名作ディストピアで、今やカルト的な人気を誇ります。『未来世紀ブラジル』というタイトルの響きがもはや芸術的ですよね。情報管理の恐ろしさと、どこか笑いを誘う滑稽さ、何でもありなカオスな世界観が最高に面白いです。古い映画ですが、ぜひ一度は観ていただきたい傑作SF。
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1984(1984年)
1984(1984年) ジョージ・オーウェルの名作SF小説『1984年』を映画化。常に監視・管理される社会というのは想像を絶します。表現の自由はおろか、「考えること」すら罪になってしまうという恐ろしい時代!いかに簡単にトップによる情報操作ができてしまうことか。政府に不信感を抱いてしまったが最後です。ビッグ・ブラザーがあなたをどこからか見ているかも…?
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華氏451(1966年)
華氏451(1966年) レイ・ブラッドベリの傑作SF小説『華氏451度』を映画化したものです。本を読むことが禁止された近未来。さまざまな情報と、知的好奇心を刺激される本は、見つかり次第焼かれてしまうのです。ぼんやりとテレビを眺めながら生ける屍のようになってしまう国民たち。ふと気付けば、現代はこの映画の行きつく先に向かってはいませんか…?非常に恐ろしい映画です。
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<奇作ディストピア>万人ウケNG!密かにおすすめしたい3選

カレ・ブラン(2011年)
カレ・ブラン(2011年) 色々な意味で恐ろしい映画です。…が、真のディストピア映画という意味では、密かに一番おすすめかもしれません。<社畜>と<家畜>をテーマに描かれた本作は、非常にスタイリッシュな映像ながら、ショッキングなシーンもあります。淡々と描かれる絶望的で異常な世界。スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』が好きな人ならお好みかと!こんな未来社会はごめんです。
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ディストピア パンドラの少女(2016年)
ディストピア パンドラの少女(2016年) <ハングリーズ>という感染症が蔓延する近未来。感染者は、一切の思考能力を無くし、他の人間たちを襲うようになってしまうのです。でもそんな中誕生したゾンビ第二世代!感染していながら天才的な頭脳を持つハイブリッド少女は人類の希望になるのか?主人公メラニーを演じたのは、500人を超えるオーディションで選ばれたそうです。斬新な設定が面白く、ありきたりのゾンビ作品に食傷気味という人にもおすすめです。
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V フォー・ヴェンデッタ(2005年)
V フォー・ヴェンデッタ(2005年) 本作は当時結構有名になったので、ご存じの方も多いかもしれません。徹底的に管理された独裁国家は『1984』を彷彿とさせます。腐敗した国家に異を唱えた者は消されてしまうという恐ろしい時代に、"V"と名乗る仮面の男に助けられた主人公。ひとりテロ活動を続ける"V"を見ていると、何が正義で何が悪なのかの境目がわからなくなります。ナタリー・ポートマンの美貌にも注目です!
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【番外編】アニメ映画も見逃せない!おすすめ作品4選

さて、ここからは【番外編】としてディストピア世界を描いたアニメ映画をご紹介します!実写映画だとちょっとハードルが高くても、アニメ映画なら一気にその世界観に浸ることができますよ。それでは、おすすめの4作品をチェックしていきましょう。

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(2015年)

ディストピアといえば、"すべてが管理された社会"というのが基本ですが、本作『PSYCHO-PASS サイコパス』は群を抜いて徹底されています。この世界ではすべてが数値化されており、「シビュラシステム」で数値化されたデータをもとに、それぞれの適性職業や人生における最良の選択を教えてくれるのです。それだけなら最高!なのですが…罪を犯していないにもかかわらず、「犯罪者になる危険性」までもが数値に表れてしまうという恐ろしさ。AIによって徹底管理された世界の行く末はこうなってしまうのか…。アニメシリーズとあわせてお楽しみ下さい!

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ハーモニー(2015年)

34歳という若さで亡くなったSF作家・伊藤計劃(いとうけいかく)さんの同名小説をアニメ映画化した作品です。徹底的に健康管理された世界で、一切の病気にかかることがなくなった近未来。皆が親切になり、ちょっとひとりぼっちになっている人がいたらすぐに声をかけるような環境です。まるでユートピアのような世界に見えますが、少女たち3人は自殺を試みようとするのです。一体この完璧な世界で何が不満だったのか?ミステリー要素を含む本作は、観れば観るほど暗くなる鬱系アニメ映画ですが、本当の幸せとは何なのかを深く考えさせられる傑作です。

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イヴの時間 劇場版(2009年)

人間型ロボットを、家電のように扱う近未来の日本。アンドロイドはお手伝いロボットのような役割だったり、会話をすることもできるけれど、もしもそのアンドロイドに感情が宿ったとしたら?主人公は自宅のアンドロイドを単なる道具として使ってきましたが、喫茶店<イヴの時間>では人間とアンドロイドを区別しないというルールがあったのです。古典的なテーマながらも、徐々に作中で描かれているような世界観に近づいている現実にゾッとさせられます。AIとの距離感を含め、必ず向き合わなくてはいけない日が来るのではないでしょうか。

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図書館戦争 革命のつばさ(2012年)

大人気小説「図書館戦争」シリーズ。一見すると現代の日本のように見えますが、<メディア良化法>という人権を侵害する表現を規制するための法律が制定された日本。「本」も検閲の対象となり、武力による弾圧を受ける図書館は独自に図書隊を発足させ立ち向かって行くというストーリーです。ラブコメ要素にカモフラージュされていますが、実は内容はかなり重いです。『華氏451』でも焚書が描かれていましたが、本当に「こんな世界ありえないよ!」と一蹴できるでしょうか?すべてが管理され検閲される、それがディストピアです。

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まとめ

最後までお読み頂きありがとうございます。ディストピア映画には、他のジャンルにはないある種の魅力があります。徹底的に管理された社会は、幸せなように見えて抑圧された不満分子がくすぶっているのです。そう考えると、人間という生き物は一元化された社会よりも混沌とした世界のほうが幸せに暮らせるのかもしれませんね…!

今回の記事では、独断と偏見でおすすめのディストピア映画をご紹介させて頂きましたが、AmazonプライムやNetflixなどでは、ほかにも面白いディストピア作品がたくさん配信されています。『12モンキーズ』や『スノーピアサー』などのように、映画版が海外ドラマに生まれ変わっているケースなどもあるので、ぜひチェックしてみて下さいね。

sakura
ライティング担当 : sakura

札幌在住30代。本や少年コミックを読むことが大好きで、家事の合間にハイボールを飲みながら読書をするのが至福のとき。小説はイヤミス、ホラー、児童文学まで好きなジャンルは多岐にわたり、ラストですべてがひっくり返される「大どんでん返し」本を好んで読む。子どもの頃からホラー映画が好きで、最近は『死霊館』や『インシディアス』など心の奥底まで恐怖心をかきたてられるようなジェームズ・ワン監督作品に魅了されている。

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