• 2020/03/18

おすすめのジブリランキング!本当に面白いベスト5は?【世代別】

ジブリファン必見!ジブリで面白い作品は?人気タイトルが数多く揃うスタジオ・ジブリの映画の中で絶対に観てほしいおすすめランキングをご紹介!子ども・若者・大人が本当に面白いと思える映画を世代ごとにピックアップしました。他にもジブリの曲・美術館などのおすすめ情報も満載です。

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ジブリはなぜ人気?世代に合わせた面白いジブリをご紹介

アニメでも別格の人気を誇る「ジブリ」作品

世界中に愛され続けているアニメ映画"ジブリ"。数々の有名なアニメーション映画を生み出す制作会社「スタジオ・ジブリ」が手掛ける作品の略称です。トトロやナウシカ、ラピュタと聞けば、多くの人がピンとくるのではないでしょうか。

日本のアニメ映画の中でも"ジブリ"は特異な地位を確立しています。その証拠に「アニメ好き」と公言するのは少しだけ言いづらい風潮がある一方で、「ジブリ好き」と発言すると、特に変な偏見を持たれることなく、周りから共感と賛同の声を得られることも多々アリ。また「普段アニメなんて観ない人たちでも自然とジブリなら受け入れられる」という意見もよく耳にします。それほど、ジブリは多くの人の日常に溶け込み、アニメに興味がなくても人生で一度はジブリに触れる機会が幾度となく訪れる、最強コンテンツなんです。

ジブリが多くの人から人気の理由とは

日本でのジブリの人気と知名度の高さは、テレビの「金曜ロードSHOW!」で繰り返し放送されているからでしょう。特に、ジブリの人気作品は地上波では何度も放送されています。にも関わらず、ジブリ作品はテレビで毎回高視聴率を叩き出しているそうです。

録画してるのに、テレビでジブリが放映されていると、ついチャンネルをそのままにしてしまう…。そんな出来事に身に覚えのある人もいるのではないでしょうか。そう、ジブリとは「何度も観ているはずなのに、また何度も観たくなる」という不思議な力を秘めた作品が多いんです。

しかし、ジブリ作品といっても現在公開されている作品は全部で20作品以上!すべての作品が老若男女に好まれているか、と言われればもちろんそうではありません。子どもが大好きになるものから、ある程度成長しないと作品の良さがわからないものまで、作品のテイストも千差万別。そこで本記事では【世代別】でおすすめするジブリ映画をランキングしてご紹介します。

お子さんのジブリデビューを考える親御さんや、まだ観ぬジブリ作品を探す若者たち、そして長年ジブリから遠ざかってしまっている大人世代まで、映画鑑賞の時間ができたら思わずジブリ作品を手に取ってしまいたくなるランキングです。これぞ、永久保存版!ぜひブックマークをして今後の映画選びの参考にしてみてくださいね。では、さっそく見ていきましょう。

【子ども向け】女の子も男の子も夢中!幼児に人気のジブリ映画ベスト5

1位 『となりのトトロ』(1988)
となりのトトロ

ジブリといえば、やっぱりコレ!スタジオ・ジブリの看板キャラクター・トトロは知らない人はいないはず。丸っこいフォルムとモフモフの体、なのに口を開けると野太い声…!どれを取っても子ども心をくすぐります。

トトロは大人には見えないので、自分が大人になった今でも「見えないだけでこの世のどこかに本当にいるのでは?」という夢を持たずにはいられません。また、舞台になっている田舎の原風景は、何度観ても心に染みます。

『となりのトトロ』のスゴイところは、トトロが登場するシーンは映画のなかでもごく一部しかないのに、サツキとメイの日常的なやりとりでもしっかりと子どもの興味を惹くところです。「まっくろくろすけ出ておいで~!」と歌うシーンはもちろん、サツキとメイとお父さんがお風呂場で笑い出すシーンになると、子どもも一緒に大喜び。子どもの初めてのジブリにも、トトロはぴったりです。

2位 『崖の上のポニョ』(2008)
崖の上のポニョ

※画像はサウンドトラックCDのもの

ジブリの子供向け映画といえば、ポニョも外せません。風景の作画も今までのジブリ作品とは少し変わり、素朴で優しい手書きタッチになっています。

小さな5歳の男の子と、魚の少女・ポニョとの出会いと冒険の物語で、幼い2人の会話がなんとも可愛いらしい!うちでは「ポニョ、そうすけ、好き~」というセリフを聞いて「○○(自分の名前)、ママ、好き~」とマネしてくれるようになり、とっても嬉しくなりました!(笑)大人が観るとちょっと話の展開が「?」の部分がいっぱいありますが、子どもにはそんなのまったく関係なし!

うちでは息子が3歳のときに初めて観せて、どっぷりとハマっていました。当時苦手だった牛乳を作中でポニョがおいしそうに飲んでいる姿を観て、それからすんなり飲んでくれるようになったのも良い思い出です。当時1歳だった娘もお兄ちゃんと一緒に真剣に観ていたのも印象的でした。

3位 『魔女の宅急便』(1989)
魔女の宅急便

女の子がハマるジブリ映画といえば、この「まじょたく」ではないでしょうか。私も小さい頃は大好きで、黒猫のジジのぬいぐるみを買ってもらい、抱っこして一緒に寝たものです…!

「ほうきで空を飛ぶ魔女」という設定も、子どもが絶対マネしたくなる要素が満載。この映画を観ると、うちでは子どもたちが(ほうきはないため)クイックルワイパーにまたがって飛ぶフリをしています(笑)猫が人間と会話ができるという設定も面白いようで、近所の猫にも話しかけるようになるという可愛い影響も。本作の「ジブリ飯」のひとつである「にしんのパイ」も何度も作れとせがまれました。(が、まだ再現はできず!)

物語の内容も14歳の少女の心の成長を丁寧に描き、大人が観てもキキの不器用さに「あったあった」と共感し、少し胸をヒリヒリさせながら楽しめます。

4位 『ハウルの動く城』(2004)
ハウルの動く城

西洋の雰囲気と魔法使い、そして摩訶不思議な生き物たち!ファンタジー要素を「これでもか!」と詰め込んだ本作は、物語の内容というよりも世界観で子どもたちを魅了する映画です。ハウル役の木村拓哉さんの声に癒されるママも多いかと思います。

我が家の場合、カルシファーの可愛さとマルクルの子ども口調が興味をそそったようで、子どもも楽しそうに観ていました。でもやはり、子どもが一番注目していたのは…ハウルが作る目玉焼き!火を操るカルシファーが卵の殻をもしゃもしゃ食べる姿に「殻食べちゃった!!」と大騒ぎしてました。

物語の内容は少し大人向けな印象ですし、観る人の解釈に委ねられるようなストーリー展開なので、逆に小学生くらいになると退屈になっちゃうかも…?

5位 『平成たぬき合戦ぽんぽこ』(1994)
平成たぬき合戦ぽんぽこ

たぬきがしゃべる…。ただそれだけで面白いようです。また「そいやっさ!!」の声と共に始まるテーマソングが流れるだけで、遊んでいたおもちゃを放り出しテレビに夢中になってました。

大人が観るとメッセージ性の高いドキュメンタリー映画のような本作。しかし、子どもにとってはリアルに描かれていたたぬきが突如としてデフォルメされ、2足歩行で歩き始める、変身する、という演出が不思議だったようで「たぬきが変だよ!ほら!」と教えてくれる場面もあり、親子で楽しむことができました。

しかし、物語が進むにつれて内容は現実的でヘビーなものになり、ナレーションやセリフの言い回しも難しいものが多いので、大人も一緒に観てあげるのがおすすめ。「子ども向きじゃない」との声も多い作品ですが、子どもと大人では観た後の感想がまったく変わる映画なので、ぜひ子どものうちにも観ておいてほしい1本です。


まだ早い!?うちの子どもはハマらなかった
『千と千尋の神隠し』
当時3歳の子どもに観せると、お父さんとお母さんが豚になるシーンで「こわい!」と大騒ぎ。そのシーン以降、怖がって一切観ようとしなくなってしまいました。日を置いて何度かチャレンジしましたが冒頭のシーンから「豚になる!やだ!」と覚えていて全然ダメ…。それからしばらくは『千と千尋の神隠し』は我が家では封印することに。小学生くらいになったら、また観せてみようと思います。

【若者向け】10代で絶対観ておきたい!面白いジブリ映画ベスト5

1位 『耳をすませば』(1995)
耳をすませば

10代のうちに観てほしいジブリ映画といえば、間違いなく本作が断トツNO.1!甘酸っぱい青春時代を切り取ったこの『耳をすませば』は、不思議な生き物や、ありえない魔法などは一切出てきません。普通の中学生たちの日常を描く青春ラブストーリーで、ジブリで初めての少女漫画原作の作品です。

夢や恋に一生懸命になりながらも、自分の気持ちに迷い、将来に不安や希望を抱き、そして自分の力を試してみたくなる…。そんな思春期で荒波のように変化する感情に胸を打たれます。

きっと幼い子どもが観ても楽しい要素はほとんどないかもしれません。でも、物語の本質を理解できるようになった年頃には、きっと大きな収穫が得られるはず。ラストの女性全員が憧れる名シーンも必見です。

2位 『天空の城ラピュタ』(1986)
耳をすませば

正直この「ラピュタ」は老若男女が楽しめる不朽の名作なんですが…。まだ観てない!という人はもったいないので、ぜひ若いうちに観てほしい!主人公・パズーの純粋さや、ヒロイン・シータのひたむきさは見習いたくなりますし、なによりこの2人の信頼関係は本当にうらやましくなります。こんなパートナーほしい…。

ハラハラする冒険や海賊ドーラ一家とのやりとり、そして空に浮かぶ島での救出劇…。子どもにもわかりやすい物語なのに、大人も夢中になれる見事なストーリー展開は最高です。

そして何より、この「ラピュタ」には名言が多いことでも有名です。「40秒で支度しな!」「見ろ、人がゴミのようだ」「目が~目が~~!」など知らないとリアルやネットでの会話に乗り遅れるかも!?どんな風にそれらの名言が使われているのか、実際に観て確かめてみてください。

3位 『もののけ姫』(1997)
もののけ姫

「♪はりつめた~弓の~ふるえる弦よ~」の主題歌でお馴染み。暮らしを豊かにするために自然破壊を繰り返す人間と、森を守るために人間に挑む動物たちとの闘いを描き、今までのジブリにはなかったような攻撃性の高いリアルな描写も含まれています。そのため、幼い子どもたちに観せるのは…と少し躊躇してしまう親もいるかもしれません。でも、中学生以上の子どもたちには絶対推薦したくなる映画です。

その理由は「生きろ。」というキャッチコピーにも凝縮されていますが、人間と自然の関わり方のほかに、戦争の凄惨さ、呪いや病気を抱えた人への差別、殺戮による憎悪への仕打ちなど、人間が生み出す”闇”の部分を容赦なく物語上で突きつけているからです。

しかし、そんなにメッセージ性が強いのにアニメ映画としての面白さは健在で、アシタカやサンなどのキャラクターも魅力的で飽きることがありません。

4位 『風の谷のナウシカ』(1984)
風の谷のナウシカ

往年の名作と名高い「ナウシカ」。巨大な蟲・オウムが少しグロテスクですが、物語は壮大で奥深く、とても見ごたえがあります。スタジオ・ジブリ初の長編アニメーション作品なので、いまの若者たちにとっては「すごい古いアニメじゃん」と思うかもしれません。しかし、公開から30年以上経った今でも、この「ナウシカ」はまったく古臭さを感じさせません。さすが、長年名作として語り継がれるだけのことはあります。

肺を腐らせるほどの瘴気を放つ腐海の森に支配され荒廃した世界で、巨大昆虫たちと共に生きる少女の勇敢な物語。ナウシカの優しくも凛々しい姿は、世の男性たちの理想的な女性像なのではないでしょうか。

「青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」のラストシーンは、一度見れば目に焼き付いて離れないはず。"青き衣"になった理由は、きっとよく見ないとわからないかもしれませんので注意してよく観てくださいね!

5位 『千と千尋の神隠し』(2001)
もののけ姫

日本映画の歴代興行収入で長年トップをキープ!ベルリン国際映画祭やアカデミー賞での受賞歴もあり、国内外で最も知名度の高いジブリ作品といえば、この映画でしょう。

今までのジブリでは"可愛いくて芯の強い女性"が主人公の作品が多い中、本作の主人公の千尋はそんな要素が一切ない完全な現代っ子。自主性に欠け、ろくに返事や挨拶もできない姿に、物語の序盤には脇役の登場人物たちからも叱られるシーンがたびたびあります。

しかし、摩訶不思議な世界に一人で迷い込んでしまった不安な状況下で、言われたことを素直に行動に移し、仕事も実直にこなしていく姿は好感が持てます。さらに次第に周囲からの信頼を勝ち取っていく姿も、観ていてとても清々しいです。物語終盤には、序盤のナヨナヨした少女はどこへやら。少女の成長物語なのに、最初から最後まで観客を飽きさせません。日本文化が織り成す幻想的なファンタジーの世界観も唯一無二です。

まだ早い!?学生時代はハマらなかった!
『風立ちぬ』
『風立ちぬ』が公開されたとき「今までのジブリと違う…」「子どもが退屈だったからか映画館で立ち歩いていた」との声が続出したそうです。でもそりゃそうです。だってこの作品は、仕事に生きる男の話。男のロマンの物語なんです。可愛いキャラクターが出てきたり、夢と魔法のファンタジーがあるわけでもない。実話をもとにした話なので、子どもはもちろん社会人経験のない人が観てもあまり感情移入できない可能性大!20代後半くらいから良さがわかるようになるかもしれません。

【大人向け】物語の奥深さが心に響く!大人がハマるジブリ映画ベスト5

1位 『紅の豚』(1992)
紅の豚

実は私が小学生のときには、この作品はあんまりハマらなかったんですが…。しかし、大人になって観返すと、その印象は一転!「普通に面白いどころか、最高じゃないか」という感想に。ポルコ・ロッソの大人の魅力がわかるようになるまで、私は数年の歳月が必要だったようです(笑)

なぜか豚の姿になってしまった飛空艇乗りの男が、イタリアのアドリア海で巻き起こす爽快な航空活劇です。「飛ばねぇ豚はただの豚だ」のセリフが有名ですね。機体のデティールや軽快な戦闘シーンは、乗り物好きの男心も大きく刺激するかと思います。

しかしラストでは、ポルコのその後についてハッキリと言及されないため、当時小学生だった私は初見のエンディングに困惑。「え、結局ジーナとくっついたの?フィオとは?っていうか、豚から人間に戻ったの?なんなのーー!?」という感じでした。でも、いま観ると…あの終わり方だからこそ、映画の余韻にどっぷりと浸ることができるんだなぁと思います。つまり、オシャレで最高の結末です!

2位 『風立ちぬ』(2013)
風立ちぬ

第1位の『紅の豚』と同様、こちらも航空機モノです。宮崎駿監督は飛行機好きでも有名で、さまざまな戦闘機や飛行機の資料を集めていたそうです。そんな宮崎駿監督の趣味・嗜好を存分に詰め込んだ作品がこの『風立ちぬ』。従来のジブリのようなファンタジー作品ではなく、本作は今まで以上にリアリティにあふれた作品になっています。

過去に実在した人物・堀越二郎の飛行機作りに人生をかけた物語で、それと同時に妻の菜穂子との純愛も丁寧に描いたラブロマンスでもあります。

日本で実際に起こった関東大震災という災害を皮切りに第二次世界大戦へとなだれ込むストーリー展開も秀逸で、悲惨な現実を突きつけられながらも生きる当時の日本人たちの強さを垣間見ることができます。零式艦上戦闘機・通称「零戦」を生み出すために試行錯誤する主人公の半生を観て、多くの大人たちがグッとくるはずです。

3位 『おもひでぽろぽろ』(1991)
おもひでぽろぽろ

小さい頃から好きで、個人的には何度も観ている作品。本作は、平凡な27歳のOLが田舎暮らしや農業に憧れ、東京から義兄の実家の山形に泊まりにいく日々と、自分の過去である小学5年生の日常の回想を交互に描いています。

ただ、私が子どもの頃に好きだったのは、昭和の薫りが色濃い主人公の回想シーン。個人的に印象深かったのは違うクラスの「広田くん」に好かれるエピソード。小学生同士の淡い恋なので告白とか、付き合うとか、そんな結末はまったくないのにものすごくニヤニヤしてしまいます。大人になった今だからこそ、こんなピュアなストーリーに触れるだけで心が洗われます。

子どもの頃はあまりピンとこなかった大人編のストーリーも、自分が主人公と同世代になってみると、セリフひとつ一つにリアリティを感じて感慨深いです。子ども時代を懐古する大人の気持ち、その心情を丁寧に描く良作です。

4位 『借りぐらしのアリエッティ』(2010)
借りぐらしのアリエッティ

物語の設定や世界観が最高で、"人間の住む家の床下に住む小人"というファンタジー要素も満載!なのに子ども向けではなくあえて大人向けに選んだのは、最後がハッピーエンドで終わらないストーリーだからです。

良かれと思ってやった人間の行為が小人たちの生活を脅かすことになるというシーンも、現実世界の出来事とリンクし、身につまされる大人も多いかもしれません。

さらに、人間に隠れて家の生活品を少しずつ借りて暮らす小人たちの生きる姿は魅力的ですが、人間たちの行動一つひとつには少し疑問が残る部分も。なぜ、少年は小人に「滅びゆく種族なんだよ」と残忍な言葉を投げかけたのか。なぜ、お手伝いさんは執拗に小人たちを捕まえようとしたのか。その辺の描写について、キャラクターたちの真意はほとんど名言されません。そのため、これらの疑問は観る人それぞれの解釈に委ねられる形となります。だからこそ、大人に観てほしい作品です。

5位 『かぐや姫の物語』(2013)
借りぐらしのアリエッティ

日本最古の物語文学である「竹取物語」を原作に、淡い色彩と墨絵のような筆の線画で描かれ、今までのアニメにない映像美に魅了される本作。特にかぐや姫の感情を力強いアニメーションでの表現したシーンは圧巻の一言です。子どもにとっては、童話「かぐや姫」の方が馴染み深いかもしれませんが、この『かぐや姫の物語』は子どもだけでなく大人も十分楽しめる内容になっています。

変に奇をてらうことなく進んでいく「かぐや姫」の物語は、たしかに大きな盛り上がりがあるわけではありません。しかし、気が付くとジワジワと事態が暗転していく展開や、姫の追い込まれていく心情に切なくなり、一度観ると目が離せなくなりますよ。

ネット上で話題となったアゴが特徴的な御門の風貌も最初はクスリと笑っていましたが、あれが御門の内面の傲慢さを表すためのキャラクターデザインだと思うと、妙に納得です。キャッチコピーにもある「姫の犯した罪と罰。」の答えを知ったとき、深い感動が胸に染み渡るはずです。

もっと早く観ておけば!大人はハマらなかった!
『崖の上のポニョ』
鈴木敏夫プロデューサーが、子ども向けに制作したと明言しているこの作品。主題歌や絵本のようなパステル調の作画は、子どもには親しみやすい仕上がりになっています。でも、大人が観るとやっぱり気になるのが物語の中身。後半、地上で歩けなかったおばあちゃんたちが海の中で元気に走るシーンは、ちょっとワケがわかりません。子どもなら純粋に楽しめるであろう作品ですが、解明されないさまざまな謎が多すぎて、大人は少しモヤモヤしてしまいそうです。

宮崎駿監督だけじゃない!他にも面白いジブリ作品一覧

ジブリといえば、"宮崎駿監督"の印象が強い人が多いかもしれませんが、他にも高畑勲、近藤喜文、宮崎吾朗、米林宏昌など、数人の監督による作品が世に送り出されています。ジブリ作品らしいファンタジー要素の強いものから、まったく違った作画やテイストで表現されたものまで、どれも個性的でユニークな作品ばかりです。

火垂るの墓(1988)/高畑勲 ホーホケキョ となりの山田くん(1999)/高畑勲 猫の恩返し(2002)/森田宏幸
ゲド戦記(2006)/宮崎吾朗 海がきこえる(1993)/望月智充 コクリコ坂から(2011)/宮崎吾朗
思い出のマーニー(2014)/米林宏昌 ギブリーズ episode2(2002)/百瀬義行 レッドタートル ある島の物語(2016)/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット

「ジブリと名の付くものはすべて観たい」という衝動に駆られるほどのジブリ好きであるわたしmomoは、もちろん全部のジブリ作品を鑑賞済み。この中でいうと『コクリコ坂から』が特にお気に入りです。ジブリは有名作品以外「つまらない」と決めつけず、これらの作品もぜひ一度チェックしてみてください。これらを観ていないと"真のジブリファン"は名乗れませんよ!

【ジブリファンが選ぶベスト3】最高に面白いジブリの傑作はこれ!

「世代別でのおすすめ作品はわかったけど、結局全ジブリ作品のなかで面白いのはなに?」

そんな疑問にお答えすべく、30代のジブリ好きのスタッフ・momoが選んだ"マイベスト・ジブリ"もここで発表したいと思います!「人生で何度も繰り返し観ているもの」「子どもの頃から好きで、大人になった今観ても面白いと思うもの」という基準で選んでみました。思い出補正のかかったランキングかもしれませんが、観て損はさせません。人生で1度は観てほしい、ジブリ作品ベスト3はこちらです!

1位 『天空の城ラピュタ』(1986)

間違いなく自分史上NO.1ジブリは絶対にコレ!最高傑作です。小学生のときに初めて観て、面白すぎて感動したのを今でも覚えています。王道な冒険活劇なので子どもが観てもワクワクしますし、一切の中だるみもなく展開される物語はどこを切り取っても面白いのが見事。ラピュタがテレビ放送されるとTwitterで滅びの言葉「バルス」がトレンド入りするのも、もはや恒例行事となりつつありますよね。個人的には最近、劇中でシータが飛行石の力を発動する「リーテ・ラトバリタ・ウルス アリアロス・バル・ネトリール」の呪文の練習に勤しんでいます(笑)

2位 『耳をすませば』(1995)

この作品に影響されて、一体どのくらいの女性たちが図書館に通うようになったのでしょうか…。天沢聖司くんのような人に出会えるかもと淡い期待を抱き、一瞬だけ図書館に通うようになった思春期が懐かしい(笑)登場人物すべてが魅力的で、10代の子が観たら共感するポイントが多いはず。大人が観ても、作中の中学生たちのまっすぐで不器用な姿に励まされ、忘れかけていた気持ちを思い出させてくれます。ジブリらしからぬファンタジー要素がほぼ皆無な作品ですが、朝方に目が覚めて窓を開けると自転車に乗った彼が迎えに来てるなんて…!大人の今でもうらやましいです。

3位 『もののけ姫』(1997)

とにかく前半部分が大好きで、何度観たことか。アシタカが見た目も中身もイケメンなのも評価を押し上げる要因のひとつですが、なんといっても太古の昔の雄大な自然を舞台にした物語の内容が素晴らしく、一気にその世界観に惹き込まれます。子どもの頃に観たときはとにかく美しい作画の背景に驚かされ、動物と共に森で生きる少女という設定に面白味を感じていました。でも大人になると「人と自然の共存」のテーマに考えさせられ、特に後半の神ともののけと人間の闘いは、観るたびに違った感情を抱くほど奥深い内容になっています。でもカヤからもらった小刀を渡すのだけは…!ちょっとひっかかるところです。

ジブリは音楽も最高!何度も聴きたくなる人気のジブリソング10選

ジブリ作品のCD

おすすめの主題歌・挿入歌

主題歌とは、その名の通り映画のオープニングやエンディングで流れる歌唱付きのもの!ジブリの主題歌は有名なものが多く、音楽の授業で歌ったり、音楽番組で披露されたりする楽曲もあります。一度聴いたら何度も聴きたくなるジブリソング6曲を選んでみました。

君をのせて(天空の城ラピュタ)

あの地平線 輝くのは どこかに君を かくしているから
たくさんの灯が なつかしいのは あのどれかひとつに 君がいるから

「君をのせて」歌:井上あずみ/作詞:宮崎駿/作曲:久石譲

合唱曲として学校で歌ったことがある人もたくさんいるはず。ラピュタのエンディング曲として流れるこの楽曲は、幻想的な伴奏、ゆったりとしたテンポ、覚えやすい歌詞など、どれを取っても素晴らしく、この曲が流れると思わず口ずさみたくなります。

さんぽ(となりのトトロ)

あるこう あるこう 私は元気 あるくの大好き どんどんいこう
さかみち トンネル 草っぱら 一本橋に でこぼこじゃりみち

「さんぽ」歌:井上あずみ/作詞:中川李枝子/作曲:久石譲

子どもと一緒に歌うならこの曲で決まり!童謡絵本の中にも含まれるほどの有名曲です。トトロのオープニングなので、この曲が流れると「いよいよ始まる!」というワクワク感が高まります。1~2歳の子どもも口ずさむほど、軽快でポップな曲調も覚えやすいです。

やさしさに包まれたら(魔女の宅急便)

小さい頃は 神様がいて 不思議に夢を かなえてくれた
やさしい気持ちで 目覚めた朝は 大人になっても 奇蹟はおこるよ

「やさしさに包まれたら」歌:荒井由実/作詞:荒井由実/作曲:荒井由実

これを聴くと『魔女の宅急便』のエンディングシーンが頭に思い浮かびます。悩みや苦難を自分の力で乗り越えて、前向きに生きるキキの姿に想いを馳せながらこの曲を聴くと、やさしい気持ちが胸に染み渡っていくでしょう。前向きになりたい人の背中を押す一曲です。

さくらんぼの実る頃(紅の豚)

Quand nous chanterons le temps des cerises, Et gai rossignol et merle moqueur Seront tous en fete!
Les belles auront la folie en tete Et les amoureux, du soleil au coeur!

「さくらんぼの実る頃」歌:加藤登紀子/作詞:J.B.Clement・訳詞:加藤登紀子/作曲:A.A.Renard

劇中でジーナの声を務めた加藤登紀子さんが歌唱している本曲。シャンソンとしても有名な曲です。映画の中でもキャラクターたちがこの歌声に酔いしれてますが、実際にフランス語で歌い上げるジーナの姿は本当にカッコイイ!挿入歌としても映画の雰囲気と絶妙にマッチしています。

カントリー・ロード(耳をすませば)

カントリー・ロード この道 ずっとゆけば
 あの街に つづいてる気がする カントリー・ロード
ひとりぼっち おそれずに 生きようと 夢見てた
さみしさ 押し込めて 強い自分を 守っていこ

「カントリー・ロード」歌:本名陽子/日本語訳詞:鈴木麻実子、補作:宮崎駿
/作曲: タッフィー・ナイバート、ジョン・デンバー

元は「Take Me Home, Country Roads」という英語の曲を、主人公の雫が劇中で日本語訳して生まれたという設定です。今までも色々な日本語訳があったようですが、本作の影響でこの歌詞が一番有名なのではないでしょうか。映画のシーンに憧れてセッションしたくなる曲です。

The Neglected Garden(借りぐらしのアリエッティ)

So many years have passed The dew is still on the roses
I left my childhood In a garden green.
Come in the garden And look at the trees
I used to play there when I was a child Squirrels and birds
Little fairies Settled down there long ago.

「The Neglected Garden」歌:Cecile Corbel(セシル・コルベル)/作詞:Cecile Corbel/作曲:Simon Caby・Cecile Corbel

今までのジブリの音楽の中でも一線を画す存在感を放つのが『借りぐらしのアリエッティ』で使用されている、セシル・コルベルさんの楽曲。特にオープニングで流れるこの曲は、これから始まる瑞々しいファンタジックな世界への期待感を高める曲調で、自然と耳に残ります。日常的に聴きたくなる曲なので、朝に流してみるのもおすすめ。

おすすめのサウンドトラック(原曲)

歌はなく、劇中のキャラクターたちのやりとりの後ろで流れる挿入曲が「サウンドトラック」です。ジブリの宮崎駿監督作品では、すべての楽曲を久石譲さんが手掛けていることでも有名ですよね。作業中のBGMとしても、サントラは特におすすめ。ジブリの世界にどっぷりと浸れる4曲はこちらです。

アシタカ聶記(もののけ姫)

『もののけ姫』の映画が始まる直後に流れ、序曲は静かで低い音程で不穏な空気を醸し出したかと思えば、荘厳な演奏と共に一気に盛り上がるところは鳥肌もの。この一曲を聴き終わる頃には心が浄化されたような…そんな神聖な気持ちで胸がいっぱいになります。

海の見える街(魔女の宅急便)

キキが列車から新しい街へとホウキで飛び立つときに流れるこの曲は、キキのウキウキとした心情を見事に表現した爽やかな楽曲。これから楽しい冒険が始まる予感を暗示しつつ、舞台となるヨーロッパ調の街の雰囲気にもピッタリです。

風のとおり道(となりのトトロ)

自然いっぱいの田舎が舞台の『となりのトトロ』らしい、緑溢れる木々が瞼の裏に見えてくるような幻想的な曲です。映画の中では歌のない挿入歌のみ使用されていますが、宮崎駿監督が作詞をした歌詞付きの楽曲も存在しているのだとか。そちらも併せて聴いてみてください。

空から降る少女(天空の城ラピュタ)

ラピュタの映画のタイトルバックとして流れてくるこの曲は、主題歌「君をのせて」のインスト(インストゥルメンタル)のような曲調です。でも、主題歌よりも壮大で悲壮感の漂う音源になっており、一気にラピュタの世界観に惹き込まれます。

【その他】原曲より良い?おすすめのジブリアレンジ曲

映画のクオリティやストーリーだけでなく、音楽への評価も高いジブリ作品。その映画で使用された曲をそのまま聴ける主題歌やサウンドトラックとは違い、原曲を独自にアレンジした「ジブリのアレンジCD」というのも人気が高いんです。元の曲とは違った別の楽器で演奏したり、テンポや歌うアーティストを変えることでまったく違った音楽に生まれ変わっています。

ジブリのアレンジCDのジャンル

オルゴール、ウクレレ、ピアノ、ギター、交響組曲、オーケストラ、ジャズ、ロック、カフェミュージック、ボカロ(ボーカロイド)、EDM、クラブミュージック

自分の好きなジャンルの音楽にアレンジされたジブリソングを聴くだけで、より一層テンションが上がりますよ!耳なじみの良いジブリソングをまた違った雰囲気で楽しめるだけでなく、オルゴールは子どもの子守歌に、ジャズは結婚式のBGMに、ロックやクラブミュージックはドライブに、などアレンジCDはシーンによって使い分けてみるのもおすすめです。「オリジナルソングよりも好き」という一曲を見つけてみてください。

ジブリファンの聖地「三鷹の森ジブリ美術館」限定の上映作品もお見逃しなく!

ジブリ美術館の外観

「三鷹の森ジブリ美術館」をご存知ですか?その名の通り、ジブリ作品に関する展示物だけを集めたジブリ専用の美術館です。気軽にふらっと行って入場できるわけでなく、チケットは日時指定のある完全予約制で、事前にチケットを購入して行かないと入ることができません。しかも、今や外国人観光客からも注目されている人気スポットのため、チケットの入手がちょっと難しいことでも知られています。

そんな「三鷹の森ジブリ美術館」では、来た人しか観ることのできないオリジナルアニメーション映画の上映を行っています。その内容は「さすがジブリクオリティ!」と唸る良質な仕上がりなものばかり。

「三鷹の森ジブリ美術館」限定上映の短編アニメーション

  • たからさがし
  • くじらとり
  • コロの大さんぽ
  • めいとこねこバス
  • やどさがし
  • 星をかった日
  • 水グモもんもん
  • ちゅうずもう
  • パン種とタマゴ姫
  • 毛虫のボロ
※2020年時点での上映作品です。
※予告なく変更される可能性があるので、最新情報は公式HPでご確認ください。

上映する作品はこの中の1本だけで、期間ごとに毎回作品が入れ替わります。自分が行くときにどの作品が上映されているのか、事前に公式ホームページでチェックしておくのがベター。また、上映作品・鑑賞方法は都合により予告なく変更される場合があるので注意しておきましょう。

限定作品の観れるミニシアターも魅力的ですが、それ以外にも美術館内にはジブリの世界観を再現した内装・オブジェ・グッズなども多数!ここでしか買えないお土産もいっぱいあります。小学生以下の子どもが遊べる、ふわふわなネコバスで遊べるキッズスペースはファミリー層にも大人気です。

──── ジブリファンだけがよろこぶ場所にはしたくない

館主の宮崎駿さんもこのような言葉を公式ホームページに掲載している通り、本当に居るだけで誰でも楽しめる、夢のような空間です。ジブリの世界観に飛び込みたい人は、絶対に一度は足を運んでみてくださいね。

【番外編】ジブリが好きならこのアニメ映画もおすすめ!

『君の名は。』(新海誠監督)

日本歴代興行収入歴代4位を記録し、社会現象となるほどのブームを巻き起こしたアニメーション映画です。実は、世界での興行収入はジブリの『千と千尋の神隠し』を抜き、日本映画で世界歴代1位に輝いた作品でもあるんです。ジブリとは毛色が異なるストーリーではありますが、息をのむような美しい映像技術はかつてのジブリ作品を彷彿とさせるほど、素晴らしいです。緻密に考えられたプロットも見ごたえがあり、SFファンタジーなのに幅広い世代の人たちから支持されています。

『バケモノの子』(細田守監督)

かつてスタジオ・ジブリの『ハウルの動く城』の監督を務めるためジブリへと出向した経験を持つ細田守監督。結局、ハウルの監督になることは実現しませんでしたが、そんな経験に臆することなく自分の作品を世に送り出し、多くの作品がヒットしたことはみなさんも周知の事実かと思います。そんな細田守作品のなかでも、ファンタジー要素が色濃いものといえばこの映画です。物語の前半は、バケモノだらけの異世界や剣術の修行シーンなど、子どもが興味を持つような要素が盛りだくさん。親子の絆に感動するシーンも満載です。

『メアリと魔女の花』(米林宏昌監督)

ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』の監督を務めた 米林宏昌さんが、スタジオ・ジブリを退社後に初めて手掛けた作品です。本作の制作を手掛けた「スタジオポノック」のスタッフの多くもジブリ出身者ということもあり、過去のジブリ作品にもかなり似た雰囲気があります。内容もワクワクする冒険ファンタジーなので、新作のジブリ映画を観ているような気分を味わえますよ。

まとめ

トトロのぬいぐるみ

スタジオ・ジブリが制作したおすすめのジブリ映画をご紹介しました。

世代別でおすすめの作品を紹介しましたが、日本を代表するアニメーションスタジオが手掛けた映画ということで「ジブリ映画には外れなし」との声も上がるほど、どれもクオリティの高い作品ばかりです。人気作品に関しては、公開から20年~30年以上経っているのに、いまだに多くのファンたちを魅了し続ける日本映画の名作ばかりです。

自分が子どもの頃に何度も観ていたジブリ作品を、いま自分の子どもが楽しそうに観ている姿をみるとなんだかこちらまで嬉しい気持ちになります。ジブリ映画は2世代、3世代で楽しめるものも多いので、一家に数本はジブリ映画のDVDを所有しておくのも良いかもしれません。

とはいっても、新品のDVDを定価で買おうとするとなかなかの高額…。そんな風に躊躇してしまう人は、中古DVDを選択するのも一つの手ですよ。定価よりも安価に買えるだけでなく、視聴するにはまったく問題ないのでかなりお得に手に入れることができます。少しでも気になる人は、『もったいない本舗』のサイトをちょっとだけ覗いてみてくださいね。

momo
ライティング担当 : momo

山梨県在住、30代の2児の母。テレビはドラマ・アニメ・バラエティを中心に観ることが多い。ドラマなら恋愛・仕事・サスペンス、アニメならラブコメ・青春・SFが好みだが、総じて“泣ける系”のジャンルにも弱い。漫画は専ら少女漫画ばかりで、矢沢あいの『天使なんかじゃない』は自分史上最高の作品である。最近では咲坂伊緒の漫画が大好き。気になる映像化作品をチェックする時は、映画を観てから小説(漫画)を読む派。

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