- 2022/09/21
- 2020/12/17
『チェンソーマン』が最高に面白い!ダークな世界観の魅力とは?
漫画『チェンソーマン』の人気が急上昇!ジャンプの主人公とは思えないような倫理観がぶっ飛んだ主人公と、個性的すぎるキャラクターたち、予想の斜め上を行く展開に中毒になる人続出。次々とファンを増やし続ける秘密とは?本作のダークな魅力について、徹底的に語りつくします!
今話題の『チェンソーマン』ってどんなマンガなの?
『チェンソーマン』という少年漫画をご存じですか?
「鬼滅の刃」「呪術廻戦」などが、次々とアニメ化による爆発的ヒットを記録する中、密かに熱狂的なファン層を広げつつある藤本タツキ先生の作品で、第1部<公安編>が週刊少年ジャンプにて連載されていました。藤本先生は「少年ジャンプ+」で『ファイアパンチ』を連載されていた漫画家なのでご存じの方も多いのでは?
「悪魔」が日常にいる世界。父親の残した多額の借金の返済のため、主人公の少年デンジは悪魔のポチタとともにデビルハンターをして生計を立てていた。しかし借金は一向に減らず、毎日食パン1枚の底辺生活。そんな中裏切りに遭ったデンジは、バラバラにされ殺されてしまうが、ポチタが自分の命と引き換えにデンジを「チェンソーの悪魔」として蘇らせた!その場にいた敵を一掃したデンジは、マキマというミステリアスな女性に拾われ、"公安"所属のデビルハンターとなったが…。
『チェンソーマン』はその過激さゆえ、少年誌で連載して良いのかどうかギリギリのラインではありますが、一度この独特な世界観にハマれば抜け出せないほど面白く、中毒性という意味ではジャンプ随一だと思います。
荒削りなのに目が離せない、単純なように見えて実はよく練られている本作は、毎回読者の予想をはるかに超えた展開続きで正直気が休まりません…!『チェンソーマン』ってどんな漫画なの?どんなキャラがいるの?謎多き少年漫画『チェンソーマン』の魅力と人気急上昇の秘密を、古本店『もったいない本舗』のスタッフsakuraが徹底解明します!
【キャラクター相関図&紹介】読者による人気投票ランキングも
『チェンソーマン』の登場人物の魅力を最大限に表現するならば、すべてのキャラの頭のねじが「ぶっ飛んでいる」と言うのが妥当でしょう。主人公をはじめ、脇を固めるキャラクターまでもが全員異常!今までそんな少年漫画があったでしょうか?一度顔を見たら忘れられない個性的な面々をご紹介します。ジャンプで公開された第1回キャラクター人気投票の結果(1位~6位の主要キャラ)もあわせてご確認下さい!
主要キャラクター
公安対魔特異課
対魔特異4課所属の人外キャラクター
その他
デンジを狙う刺客
『チェンソーマン』に中毒性がある<5つの理由>とは?
ジャンプ三原則はご存知の通り「友情・努力・勝利」ですが、『チェンソーマン』はまるで対極にあります。主人公デンジには仲間意識のかけらもないし、悪魔と人間を選ぶなら「自分の面倒を見てくれるほう」と平然と言ってのける始末…!sakuraも最初はただのトンデモ展開の漫画かと思いましたが、読み進めるうちにその考えは一転。実は本作には、読者を飽きさせずに次々と熱狂的ファンを生み出す<5つの理由>があったんです。
理由① | 誰一人としてまともなキャラがいない |
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前述したとおり、『チェンソーマン』に出てくる主要キャラにはまともな人間がいません。ごく真っ当な神経の持ち主は、デビルハンターを続けられないからです。悪魔が恐れるデビルハンターは、強い人間ではなく岸辺隊長曰く「頭のネジがぶっとんでるヤツ」。すべてのキャラに"恐怖"という感情が欠落しているという設定が斬新すぎる!
理由② | やり過ぎ!と思うほどの壮絶なバトルシーン |
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ジャンプの真髄といえば、なんと言ってもバトルシーン!過去の人気漫画では、少年誌の歴史に残るような壮絶なバトルシーンがいくつも生まれました。それらと比べても『チェンソーマン』のバトルシーンは「え、ここまでやっていいの?」と読者が絶句するほどに苛烈な闘い。まさに地獄絵図です。ページをめくった次の瞬間には、あっけなく主要キャラが死んでいることもしばしば。この緊張感がたまりません。
理由③ | 「週刊少年ジャンプ」で連載することに意味がある |
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過激な描写が多い『チェンソーマン』ですが、アフタヌーンでもなくヤングジャンプでもなく、「週刊少年ジャンプ」で連載していることに驚きです。最近のジャンプ漫画は「鬼滅の刃」や「約束のネバーランド」などである程度の下地ができているとはいえ、やはり少年誌なのです。仮に別の雑誌で連載していたならば、ここまでの盛り上がりや話題性はなかったでしょう。ジャンプ編集部の覚悟が垣間見えます…!(ちなみに第2部からは「少年ジャンプ+」に掲載決定)
理由④ | 女性キャラが史上最強&魅力的すぎる |
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本作の人気のひとつとして、女性キャラクターがとにかく魅力的であることを挙げておきましょう。本作のヒロインは一体誰なのか?デンジのバディのパワー?(魔人だけど)上司のマキマ?(デンジを犬扱いするけど)それともレゼ?(そもそも得体が知れない)共通するのは、みんな美女で、あり得ないぐらい強く、何故か全員デンジを殺そうとしているということ(笑)『チェンソーマン』の女性キャラはジャンプ史上最強です。
理由⑤ | 構成の妙!実は伏線だらけの漫画だった |
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主人公デンジが単純な性格だからか、一見するとストーリーにも深みがない印象を受ける『チェンソーマン』ですが、驚くなかれ。実は伏線だらけの漫画だったんです!読み進めていくと、想像以上によく練られたプロットであることがわかるはずです。とはいえ、ショッキングな伏線回収も多いのですが…。作者さんの頭の中は一体どうなっているのでしょうか。
<パワーvsマキマ>女性キャラが魅力的すぎる!
さきほど理由④で前述した通り、『チェンソーマン』に登場する女性キャラクターがとにかく個性的です。個性的と言えば聞こえは良いのですが、やはり例にもれずまともなキャラは皆無!全員ぶっとんだキャラですが、一度出会えば忘れられない魅惑的な美女揃いなんです。人気投票ランキングでもわかるように、主人公デンジを差し置いて1位はパワー、2位はマキマ、4位にレゼと圧倒的に女性キャラが人気!中でも、特に強烈な個性を放つ4人の魅力を掘り下げていきます。あなたが好きなのはどれ?
パワー
どこまでもわが道を行く自由奔放な魔人!虚言癖と自慢は当たり前。だが、その可愛いルックスとオープンさゆえ読者のハートを掴む。「お風呂」シーンは話題に。デンジには懐いているが、デンジはパワーのことを何とも思っていない様子。
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マキマ
とにかく強い!カッコイイ!美しい!めったに感情を表に出すことがないので、何を考えているのかわかりづらい。「様」づけをしないと怒られそうな独特のオーラを持つ。アメとムチのバランスが絶妙で、そのあざとさでデンジを魅了する。
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レゼ
ちょっと頬を染めた赤ら顔の女の子。おとなしそうに見えるが、やることはかなり積極的!日常的にパワーやマキマに囲まれているデンジでも、レゼの異国を感じさせる魅力には抗えなかった様子。でも急接近してくる女にはワケがある…?
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姫野
眼帯さえも彼女の魅力を二割増し!!パンツスーツが似合う早川アキのバディ。サバサバした男らしい性格の一方で、大好きなアキのためなら自らの命も投げ捨てる覚悟を持つ一途な一面も。デンジとは友人というより同志のようである。
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【アニメ最新情報】2022年10月よりTVアニメ放送スタート!
ファンにとっては朗報です!2022年10月11日(火)より、テレビ東京ほかにて『チェンソーマン』のTVアニメが放送スタート!!また1時間遅れでAmazon Prime Videoにて最速配信される予定です。内容が内容だけに、アニメ化は難しいのでは…と誰もがうっすらと感じていたと思いますが、これは日本のみならず海外のファンにとっても嬉しい発表ですね。
制作会社は、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気アニメ『呪術廻戦』や『進撃の巨人 The Final Season』を手がけるクオリティの高いアニメーションで有名なMAPPAが担当。既にティザーPVが公開されていて、その不穏な気配とド迫力な戦闘シーンには、期待は高まるばかりです。
「少年ジャンプ+」で第2部も連載開始!気になる今後の展開は?
『チェンソーマン』に関して、嬉しい情報が続々と発表されています!2020年12月に発売された「このマンガがすごい!2021」(宝島社)で、『チェンソーマン』がオトコ編1位にランクイン!「こんなに続きが気になる漫画はない」「面白いけど少年誌向けじゃない」「展開について行けない」など賛否両論がある中で首位獲得というのは素晴らしいことですね!今後、また新たなファン層を獲得していくことと思います。
「#チェンソーマン 第二部」
— チェンソーマン【公式】 (@CHAINSAWMAN_PR) July 12, 2022
ジャンプ+で連載開始!
最新第98話、お楽しみください。
▽「チェンソーマン」第98話はこちらへhttps://t.co/8MfhI2xXpb pic.twitter.com/DHTNoLPVGz
2020年12月14日発売の「週刊少年ジャンプ」で第1部<公安編>が完結しましたが、第2部は漫画アプリ「少年ジャンプ+」で2022年7月より連載が始まりました!確かにジャンプ本誌で連載していくには、少々過激すぎる気もしたので、これはファンにとっても嬉しい限りですね!アニメ化決定、そして第2部連載スタートと、『チェンソーマン』プロジェクトが一気に動き出しました。
藤本タツキ先生の神漫画紹介!「このマンガがすごい!2022」首位も
『チェンソーマン』の独特な世界観に魅了されたという方へ。藤本タツキ先生の神漫画を紹介します。
『ルックバック』
2021年12月に発売された「このマンガがすごい!2022」(宝島社)で、オトコ編1位にランクインした『ルックバック』。なんと、『チェンソーマン』と2年連続で首位を獲得したことになります。
『ルックバック』は読み切り作品で、田舎に住む2人の漫画家を目指す少女の人生が描かれています。クラスの人気者の藤野と、引きこもりの京本。全く正反対の性格の2人が「漫画」という共通点のもと、努力し、必死にもがき、友情を築いていく過程に胸が熱くなります。しかし、藤本先生がありきたりの青春物語を描くはずがありません。順風満帆ともいうべき2人に襲い掛かる悲劇。この衝撃をどのように表現したら良いのでしょう…。喪失感、理不尽さ、そして読後に読者を包み込んでくれるほのかな温かさ。さまざまな気持ちがないまぜになったような不思議な感覚です。一生、忘れられない一冊になりました。
『藤本タツキ短編集 17-21』『藤本タツキ短編集 22-26』
そして、『チェンソーマン』や『ルックバック』を読んで、藤本先生のファンになったという人におすすめしたいのが、『藤本タツキ短編集 17-21』と『藤本タツキ短編集 22-26』です。こちらはタイトルのとおり、藤本先生が17歳~21歳、そして22歳~26歳という新人時代に描いた作品を集めた短編集です。まだ絵には荒削りさが目立ちますが、ダイヤの原石とはこのようなことを言うのでしょう。「よくこんな話を考えるなぁ」というストーリーばかりで、やはり後の「藤本タツキ」という独自性に繋がっているのだなと驚かされます…!
まとめ
ここまで『チェンソーマン』の魅力について語ってきましたが、いかがでしたか?人気のバトル系漫画とはいえあまりにダーク系の世界観なので、決して万人受けする物語ではありません。例えお気に入りの登場人物がいたとしても、本作では全キャラクター平等に死が訪れます。でも、それこそが本作の魅力でもあるのです!巻を追うごとに加速していくギリギリの命のやりとりに、読者は一喜一憂させられるはず。必ずやその結末を最後まで見届けましょう。
現在『チェンソーマン』のコミックは第1部<公安編>が11巻で完結しています。 TVアニメ化&第2部連載開始により、今後ますます盛り上がりを見せてくれることでしょう!また新しい情報が入り次第、随時こちらで更新していきます。
ジャンプの公式サイトでは、『チェンソーマン』第1巻第1話「犬とチェンソー」の無料試し読みができるので、気になった方はぜひ読んでみて下さいね!(※無料配信は予告なく終了する場合あり)
ライティング担当 : sakura札幌在住30代。本や少年コミックを読むことが大好きで、家事の合間にハイボールを飲みながら読書をするのが至福のとき。小説はイヤミス、ホラー、児童文学まで好きなジャンルは多岐にわたり、ラストですべてがひっくり返される「大どんでん返し」本を好んで読む。子どもの頃からホラー映画が好きで、最近は『死霊館』や『インシディアス』など心の奥底まで恐怖心をかきたてられるようなジェームズ・ワン監督作品に魅了されている。 |