• 2021/11/26

【要約の書き方】小論文も報告書も怖くない!完全攻略テクニック

大切なことを短くまとめる『要約』。入試の小論文対策や、会社の報告書作成には必須のスキルです。一見難しそうですが、実はちょっとしたコツで誰でも簡単に要約が書けるようになるんです。文を書くのが苦手だと思っている人こそ試してほしい、すぐに使える攻略法をご紹介します!

要約 書き方TOP画像

『要約』って?

要約 書き方サブ画像1

要約とは、文章の要点を短く・わかりやすくまとめることです。

中高校生だと、受験の小論文対策に。大学生だと、講義のレポートや卒業論文。社会人だと、報告書などのビジネス文書。これらを書く際に、とても役立ちますね。

文の要点を抜き出して、わかりやすく再構築。これは文系さんでないと難しそう、だなんて思ってはいませんか?

要約は、文を短くすることです。それこそ効率大好きロジカル派の方や、文をあまり読み書きしたくない方が大得意だったりするんです。更に要約の得手不得手には、才能など微塵も関係ありません。練習するだけで、誰でも上達できるものなんです。

要約は攻略可能です。誰でも簡単に書けるようになる要約の書き方を見ていきましょう。

【要約の書き方】攻略手順&文を見分けるコツ

要約 書き方サブ画像2

要約を書くための、全体的な流れはこちらです。

①文章の文字数と、要約の文字数を確認する

②文章をしっかり読む

③文章自体にチェック、メモをしていく

④まとめる

①要約の文字数と、文章の文字数を確認する

まずは何文字以内で書かなければならないかを把握します。もし元の文章の文字数が書かれていれば、そちらもチェック。元の文章から何パーセント削れば良いのかがわかると、グッと取り組みやすくなります。

②文章をしっかり読む

文章のテーマやキーワードを把握します。何度でも読み込んでOKです。中心文を見つけ隅々まで情報を把握し、文献の意味をしっかり捉えましょう。

大学入試など制限時間がある場合は、要約の練習に慣れてきたら次のステップ。次の項目で解説している「文章にチェックを入れる作業」を、文章を読みながら同時に進められるように練習していきましょう。読みながらチェックを入れられるようになれば、大幅に時間を稼げます。コツや時短ポイントも解説していきますね。

③文章自体にチェック、メモをしていく

◆改行して一文字空けて始まる文章のかたまり→ 形式段落

◆同じ意味やテーマが書かれている形式段落のまとまり→ 意味段落

①意味段落で分ける

まずは形式段落を意味段落で分けて、目印をつけていきましょう。意味段落の区切りとなる、目印はこちら。

見極めポイント

・「しかし」

・「ところで」

 

などの接続詞

接続詞が目印です。ここで意味段落が分かれます。接続詞から始まる形式段落を見つけたら、わかりやすいように目印を入れてください。

②例文はすべてカット

例文は、わかりやすくするための例えです。要点だけをまとめ文章を短くすることを目的とする要約には、必要のないものですね。そのため、全部カットしましょう。

見極めポイント

・「例えば」

・「例として」

 

などの例文

「例えば」が目印です。「例」から始まる段落は、意味が理解できていれば、丸ごと読まなくてOKです。時短になります。

③要点を見つける

その文章で作者が一番言いたいことですね。①何について、②どのように述べているのか。意味段落ごとに見つけて、横に線を引きます。

見極めポイント

・ 意味段落の中の、最後の形式段落内

・「例えば」例文の直前

 

などの結論部分

意味段落の最後や、「例えば」の直前の段落にあることが多いです。この辺りを読み込んでみましょう。

見つけた要点に「よって」「そのため」などの接続詞がついていたら、その後ろの文も要点である可能性が高いです。内容をしっかり把握して、大事なポイントを見つけましょう。

④まとめる

目印をつけた文を、まとめていきます。自分の言葉で言い換えて、わかりやすくまとめましょう。

重要ポイント

①文の順番は変えない

→変えてしまうと『要旨』となり、『要約』にはならなくなる

②自分の言葉で言い換えて、わかりやすく繋げる

→書かれている文章をそのまま繋げるだけでは評価されない

 

③自分の考えは入れない

→文をまとめるだけ

 

④文字制限の9割以上で書く

→絶対に制限を超えてはならない

類義語辞典

・ことばの言い換えが思いつかないときの参考に

・文字数の調節用に

▼web類義語辞典はこちら▼

類義語辞典の使用が可能であれば、ぜひ活用してください。入試など持ち込みが禁止の場合は、日頃から言葉の言い換えの練習もしていきましょう。

よくある質問

文末の語尾はです・ます調?
問題文に指定が無ければ、どちらでも構いません。一般的には文字数の関係から「だ・である」が多いです。
最初の一マス目は空ける?改行する?

問題文によります。

①「400字以内で要約しなさい」

→空けなくて良いです。改行も必要ありません。「段落分けをしない」「詰めて書きなさい」も同様です。

②指定なし

→空けても特に問題はありません。複数文献から合わせて要約する場合などは、改行することが多いようです。しかし改行の場合は、原稿用紙の文字数が大幅に減ってしまうと、減点対象になる可能性があります。文字数が大幅に少なくなってしまわないように、注意が必要です。

受験生の場合は、志望校の状況によって大幅に違います。必ず予備校・塾の先生、進学指導の先生に確認しましょう。少しでも疑問に思ったことは、迷わず先生に質問!

【要約の練習方法】無理なく&手軽に

要約 書き方サブ画像3

ここからは、要約文の基本的な練習方法です。要約は、練習すれば誰でも必ず上達を実感できるものです。時間と相談しながら、少しずつでも続けてみてください。

日々の要約練習

①毎朝ニュースを一つ選んで、家族や友人に内容を説明する

一番手軽で取り組みやすい練習方法ですね。要点を掴み、相手に伝わりやすい言葉はなにか、考えることができます。家族や親しい友人に聞いてもらい、あなたの説明に対する率直な感想を貰いましょう。

②新聞の社説・webニュースの記事を、文字数を決めて要約する

社説は大体1つの記事で1つの主張をしています。手に入りやすく、要点を見つけやすく、取り組みやすい最高の教材です。TwitterなどのSNSに投稿する気持ちで、140字で収める所から初めていきましょう。

③本や映画のレビューを書いてみる

その作品が「どんな作品か」説明することになるため、要約の練習になります。参考文献が物語のため、起承転結もわかりやすい。好きな作品を教材にして、無理なく挑戦してみましょう。作品の内容や感想を記録する、読書ノート・映画ノートを作るのもおすすめです。読書感想文を書くよりは、ずっと手軽に取り組めますよ。

受験生の場合

点数につながる評価基準や難易度は、志望校によって違います。練習を始める前に、必ず予備校や塾の先生、進学指導の先生に相談してください。あなたの現在の状況や志望校の出題傾向に合った参考書や課題文を紹介されたら、まずはそちらに挑戦してみましょう。

また、本番は手書きです。パソコンやスマホで文字を入力するのではなく、できるだけ手書きで練習しましょう。書くスピード、判読できる文字、デジタルのように気軽にコピペができない環境で練習をしておかないと、試験で結果を出せません。同時に、自分にとって使いやすい筆記具や消しゴムなども、見つけておきましょう。

番外編:英文の要約問題はどうしたら良いの?

基本的な部分は上記で紹介した要約方法と同じです。要点を抑え、修飾語や例はカット。自分の意見を入れず、重要な部分を言い換えてまとめます。人物名などのキーワード以外、元の文をそのまま引用してはいけません。ただし、英文の場合は文字制限が無い場合がほとんどです。どのくらいの文章量にするか指定がある場合は、それに従います。しかし指定が無い場合は、元の参考文献を大体4分の1にすることを目安に、作文しましょう。

①単語の言い換えのために、英熟語をコツコツ暗記していく

『速読英単語』『速読英熟語』系もおすすめです。言い換えの語彙を、少しずつ増やしていきましょう。

【例】

・now → recently, these days

・office → workplace

・instead of → rather than

・more and more → the number of…is increasing

②書き出しに注意する

要約に、自分の意見は入れません。よって、書き出しがIやWe、In my opinionになることはありません。

【例】

・This is a summary of the article ◯◯◯ written by XXX published in △△△

・According to the article,

・In this text,

・The author feels

など、必ず第三者が主語になることを忘れずに。

③英語の長文を毎日読む

ハリーポッターの原書読破でも、英文のwebニュースを読むのでも構いません。それらを読んで要約するという練習をコツコツ続けていきましょう。とにかく英文に触れて、英語のまま読む「英語脳」の感覚を忘れないように。わからない言い回しや構文がでてきたら、付箋を貼っておいて後から調べたり、英語の先生に質問したりしましょう。

文章力を鍛えるためには、ひとまず『書く』こと。しかし、自分が書いた文章が正しいのか判別してくれる人がいないと、正しいのか間違っているのかわかりませんよね。書いた後は書きっぱなしにしないで、必ず先生や家の人に確認してもらいましょう!

スキルアップにおすすめ!関連書籍紹介

要約をもう少し練習したい、という方向けに、関連書籍のご紹介です。

しかし、受験生は予備校・塾の先生や、進学指導の先生に相談しましょう。志望校の出題傾向に合った参考書を紹介してもらえますよ。要約の練習だけに、時間をかけられないかと思います。効率良くレベル上げをしましょう!

9割捨てて10倍伝わる「要約力」

9割捨てて10倍伝わる「要約力」

作者 山口拓朗
出版社 日本実業出版社
出版年月 2020年7月
ルーペ この本を探す
Amazon 楽天市場 もったいない本舗

大学生・大人におすすめなのがこちら。大切なことを、短く伝える。自分も楽で相手にもわかりやすい、そんな文の作り方を学べる本です。事務系の方は、わかりやすい会議の議事録作成や、自企業の職務概要の作成に。営業職の方は、メール上での顧客とのやりとりに。転職の際には、採用担当者の心を掴める職務経歴書をサラッと書けるようになりますよ。更には面接官に好印象を与えられる、自分の長所の伝え方ができるようになるかもしれません。「文章力」は、大人になっても侮れません。要約の基本を押さえて、快適な毎日を過ごしましょう。

全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力

全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力

作者 善方威
出版社 かんき出版
出版年月 2019年9月
ルーペ この本を探す
Amazon 楽天市場 もったいない本舗

「要約」とは「要点」を読み取ることがすべて。その読み取る力である、「読解力」を鍛えることができる本です。小学生から社会人まで幅広い世代に対応!テストの問題文は文字。国語だけでなく、全教科の問題文の意図を余すことなく汲み取れます。SNSの短文からも、重要な報告書からも、難解な論文からも、もう読み逃したりしない。親子で使える一生モノの書籍で、一緒に訓練してみてはいかがでしょうか?

大人に必要な「読解力」がきちんと身につく 読みトレ

大人に必要な「読解力」がきちんと身につく 読みトレ

作者 吉田裕子
出版社 大和書房
出版年月 2018年10月
ルーペ この本を探す
Amazon 楽天市場 もったいない本舗

大切な資料の内容を読み間違えてしまった経験はありませんか?こちらはどちらかというと、自分の読解力の無さに困っている社会人向け。時間が無い社会人向けに、大幅にシンプルで要点のみを載せた内容でわかりやすい。文章の構造を理解し、要点が簡単につかめるようになりますよ。要約には必須のスキルである「読解力」、こちらも合わせて鍛えてみてはいかがでしょうか?

まとめ

要約 書き方サブ画像4

国語の授業で取り上げられることが少ない要約。馴染みがないと難しそうに見えますが、コツをつかむだけで実は誰にでも簡単にできてしまいます。文章作成のスキルは、受験だけではなく、社会に出てからも十分使える武器となります。大切なこと・重要なことを短く伝えることができる「要約」の力を、ぜひ身に着けてみてください。

その他お役立ち書籍の購入は、『もったいない本舗』でどうぞ!

miz
ライティング担当 : miz

札幌在住30代2児の母。レトロゲームとクラシック音楽が大好きで時々自分でも弾く。ムーミンのアニメを観ることと、子どもたちの寝かしつけ後にやるサバイバルアクションホラーゲームが日々の癒し。博物館や郷土資料館の類が好きだが、シビアな開館時間の前によく惨敗している。インドア派だったのが活発すぎる子どもたちによってアウトドア派にさせられた。司馬遼太郎、M・ルブラン、川原泉、藤田和日郎作品が好き。

  • フェイスブックでシェア
  • ラインでシェア
  • LINE友だち追加
  •  
  • もったいない本舗 無料メールマガジン登録
広告
古本・CD・DVD・ゲームの買取はこちら

もったいない本舗
メールマガジン登録

セール情報や最新情報をお届け!

無料のメールマガジン登録

新着の動画