- 2020/01/08
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意外と読めない漢字を徹底解説!社会人必読の【漢字読み方一覧】
突然ですが質問です!「代替」はなんと読むでしょう?「だいがえ」と読んだそこのあなた!実はそれ、間違いなんです。他にも「凡例」「貼付」など、自分の読み方に100%自信が持てない…という漢字ありませんか?今回はそんな【意外と読めない漢字】を集めて解説いたします。
漢字なんて読めなくても困らない?それは…危険!
テレビでよく〈東大王チーム〉と〈芸能人チーム〉が競い合うクイズ番組などやっていますが、最近定番なのが 【難読漢字】。〈芸能人チーム〉が「こんなの読めないよ~」なんてボヤくのを尻目に、あっさりと回答する〈東大王チーム〉。そのわかりやすい対比がウケるのか、すたれることなく繰り返し見かけます。
テレビで出題されるような難読漢字は「普段は絶対に使わないから読めなくても困らないよ」という意見も多いと思いますが、実は厄介なのが「読めそうで読めない漢字」。日常生活でよく目にする・耳にする言葉も、漢字にすると「?」となるものが結構ありますよね。
「スマートフォンやパソコンのある現代、検索すれば一発でわかるから漢字なんて読めなくても大丈夫!」と考えている人もいるかもしれませんが、それは危険です!
ビジネスなど社会の中でよく使われる漢字を読み間違えていると、相手に「この人はあまり教養がないのかも…」なんて下に見られてしまう可能性も。もちろん、漢字が読めなくてもバリバリ仕事をこなす人はたくさんいるのでしょうが、やはりきちんとした教養を身につけていることは、相手の信頼を得る重要なポイントでもあります。
今回は、意外と読めない漢字や知っていると役に立つ漢字について、徹底解説しちゃいます!
社会人なら知っておくべき漢字30個
まず最初に、社会人なら知っておくべき漢字を解説します。社会生活の中で頻繁に遭遇する、社会人の常識ともいえる言葉を厳選しましたので、永久保存版にしてください!
読み:はんれい
パッと見「ぼんれい」と呼んでしまいそうですが、正しくは「はんれい」です。「凡例集(はんれいしゅう)」など。仕事関係で意外と出てくるので覚えておきましょう。
読み:はたん
たまに「はじょう」と読んでいる人に出会います。これは正しい読み方を知っている人の方が多いので、間違えるとちょっと恥ずかしいかも。
読み:しんちょく
「あの案件の進捗はどう?」など仕事でよく使われる言葉。「捗」という漢字に馴染みがないので、新社会人の人など最初は読み迷うかもしれませんね。
読み:けねん
「気にかける、不安に思う」という意味です。「懸案=けんあん」という言葉と混同してしまう人もいるようです。
読み:じゅんしゅ
「そんしゅ」ではありません。「法律や規則を守る」という意味の言葉です。
読み:ひっぱく
「行き詰まる、余裕がない」という意味で、「財政が逼迫(ひっぱく)している」などよくニュースで耳にしますが、実際の漢字を見ると「?」と読み方に迷うかも。というのも現在「逼」の漢字が常用漢字から外れており、新聞や雑誌等ではあまり使われないようです。
読み:そうさい
新社会人を悩ませる関門的単語ですが一度覚えれば大丈夫!「帳消しにする」という意味の言葉で、主に経済的な場面で使用することが多いです。
読み:すいとう
こちらは経理・会計部門での基本用語。読めないと恥ずかしいかも。簡単に説明すると「お金の出し入れ」という意味です。「出納帳」など100円ショップでも売っていますよね。
読み:やくじょう
経済用語3つ目、「約定(やくじょう)」です。こちらは株や為替など金融取引で使われる用語で「売買が成立する」という意味です。社会人になると雑談の中に株の話題が出てくることもありますので覚えておくと良いかも。
読み:へんれい
こちらは医療、保険業界でよく使う用語。例えば保険の「解約返戻金」など「返し戻す、返却」という意味で使われます。しかしパッと見ても読めませんよね。
読み:えつらん
こちらは正しく読める人が多いと思いますが念のため。ちなみに「(書物やインターネットなどを)見て調べる」という言葉で、ただ「見る」とは意味合いが違いますので注意。
読み:ざんじ
「しばらくの間」という意味の熟語。日常生活ではあまり使いませんが、例えば「豪雨被害の暫時的な支援策を講じる」、「両国の戦闘は暫時中断する模様だ」などニュース等で使われます。
読み:ぜんじ
「しだいに、だんだんと」という意味。上記の「暫時」と読み方も意味も混同してしまう人が多いようです。確かに普段あまり使わないので、なかなか正しく覚えられませんよね。「漸次」の使い方としては、「新商品の販売地区は漸次拡げていく予定」など。
読み:てきぎ
こちらは仕事中もよく使う言葉ではないでしょうか。「適当に」をちょっとかしこまった感じで使える、便利な単語ですよね。
読み:そご
「読めるけど書けない!」という人が多いかもしれません。「齟齬が生じる」というフレーズはよく耳にしますよね。「意見、認識が食い違っていること」という意味で使います。
読み:ほんそう
「資金繰りに奔走する」など。意外と使うので押さえておきましょう。
読み:へきえき
「嫌気がさす、うんざりする」という意味。会話ではあまり使わないかもしれませんが、社会人として知っておきたい言葉です。
読み:じょうせき
知っているとなんか格好良い言葉ですよね。「決まった方法、手順」という意味で使います。くれぐれも「ていせき」とは読まないようご注意を。使い方は「やはり定石通りにやってみよう」など。
読み:げんち
「げんしつ」と読みたいところですがそれは間違い。「言葉の証拠」という意味と合わせて読み方も覚えておきましょう!よく「相手方に言質を取られるなよ!」=「余計なことを言うなよ、曖昧なことを言うなよ」という意味で、仕事などでも使われます。
読み:いしょう
「工夫、趣向」を意味する言葉です。使い方は「意匠を凝らしたデザイン」など。難しく見えますが知っていると大人な感じを出せる言葉では。
読み:ごんげ
「悪の権化」という言い方はよく聞いたことがあるのではないでしょうか。「神、仏が仮の姿で現れる」という仏教用語からきた言葉だそうです。「美の権化」「希望の権化」などのように「抽象的なものが具体化された」という意味で使われます。
読み:きび
一瞬、「機嫌」「機敏」などと間違えそうな言葉。「機微(きび)」とは「ごく小さな感情の動き、変化」という意味合いで使われることが多いです。「心の機微に触れる」など小説などでよく見かける言葉です。
読み:ふほう
「歌手の○○さんの訃報が入りました」などニュースでよく聞きますよね。「人が亡くなったことのお知らせ」という言葉です。間違っても「とほう」と読まぬよう。
読み:せいきょ
こちらは「死亡の尊敬語」となりますので、身内の死に使ってはいけません。「祖父が逝去して…」という言い方は間違いですので「死去」「他界」などを用いましょう。
読み:あいにく
「あいにくその商品は在庫切れでして…」など日常でもよく使われる言葉ですが、漢字で書くと「?」と思いますよね。知らないと読めない漢字です。覚えておきましょう。
読み:ゆえん
こちらも生憎と同様、知らないと読めない漢字ですよね。「理由、根拠」という意味で使われます。「彼がリーダーたる所以は、その誠実な人柄にある。」など。
読み:いわゆる
パッと見て「しょせん」と読み間違える人も多いようです。「しょせん=所詮」ですので注意!「いわゆる」は日常会話でも頻繁に使う言葉なのに、漢字で書くと難しいですね。
読み:しせい
「いちい」でも「しい」でもありません!これでしせいと読みます。意味は「人が多く集まって住むところ、町」です。 昔中国では井戸のある所に人が集まって住んでいたことが成り立ち。
読み:えんきょく
一見、「わんきょく」と呼んでしまいそうですが、「えんきょく」です。遠まわしに、という意味。「先方の依頼を婉曲に断る」というように、角が立たないような表現をしたいときなどビジネスシーンでよく使われる便利な言葉です。
読み:ゆうぜい
政治家がよく街頭でマイクを持って演説(えんぜつ)していますよね。そのことを「ゆうぜい」と言います。 なぜ「ゆうぜつ」と読まないのでしょうか…漢字って不思議ですね。
生活の中で知っているとカッコいい漢字8個
さて、こちらでは「そんなに使わないけど読めると一目置かれるかも」という、ちょっとした難読漢字を説明します。不意に現れる「え?なんて読むの?!」という難読漢字をここで攻略しちゃいましょう!
読み:あいびょう
ここ数年の猫ブームもあり、見かけることも多いこの言葉。意外と読み方がわからない人もいるのではないでしょうか。「あいねこ」ではありません!
読み:ちょうか
こちらは釣り用語。文字通り「釣りの成果」という意味です。釣りが趣味の人と話をするときっと出てくる言葉ですよ。
読み:すいめい
意味は漢字通り「吹き鳴らす」ですが、「すいめい」とは読めないですよね!使い方は「笛を吹鳴する」など。めったに使わないかも?
読み:ちょっと
漢字で書くことはほとんどありませんが、これで「ちょっと」と読むんです。日本語って面白いですよね。
読み:たくさん
「たくさん」にも漢字があることに驚きです。「沢山」は鎌倉時代からある言葉で当て字のようですが、由来を調べてみるのも面白そうですね。
読み:さすが
平仮名シリーズ3つ目。こちらの由来は古代中国・晋の書物にある話だそうです。興味のある方はぜひ調べてみて!
読み:いろり
「温泉にでも行こうか」とネットで宿を探す恋人たち。「お、ここは″いろうら″があるぞ!」…なんて読み違えたら百年の恋も冷めるというもの。気を付けましょう。
読み:けいだい
神社・寺院の敷地内のこと。「けいない」ではないのでご注意を。
いままでなんとなく避けて通ってきた人は、これで「たまに見かけるけど実は読めてない」漢字から卒業できましたね!たかが漢字の読みと侮ることなかれ、読める人と読めない人では相手に与える印象も変わってくるものです。最低限の読み方は押さえておかないと思わぬ恥をかくことになってしまうことも。まだまだご紹介させて頂きます。次の項目も一緒に見ていきましょう!
送り仮名のある読めない漢字17個
こちらでは、「送り仮名が付いているのだけど、いったい何て読むんだ?」という難読漢字を表にしてみました。「たまに見かけるけど実は読めてない」という人へ、こちらもぜひ【保存版】にしてください!
漢字 | 読み方 | |
---|---|---|
1 | 甚だ | はなは・だ |
2 | 捗る | はかど・る |
3 | 労わる | いた・わる |
4 | 鑑みる | かんが・みる |
5 | 顧みる | かえり・みる ※過去を振り返る、気にかける |
6 | 省みる |
かえり・みる ※反省して振り返る |
7 | 疎い | うと・い |
8 | 概ね | おおむ・ね |
9 | 凡そ | およ・そ |
10 | 殆ど | ほとん・ど |
11 | 僅か | わず・か |
12 | 則ち (即ち) |
すなわ・ち |
13 | 暫く | しばら・く |
14 | 漸く | ようや・く |
15 | 忽ち | たちま・ち |
16 | 碌に | ろく・に |
17 | 乍ら | なが・ら |
時代とともに読み方も変わる?!「慣用読み」とは
数多ある漢字から「絶対に覚えておきたい読み方」のものをご紹介しましたが、覚えられましたか?ここでは、「なぜか間違った読み方をする人が多く、それが定着してしまった」漢字の読み方を紹介したいと思います。
ちなみに、「間違った読み方が浸透して、次第に世間で正しい読み方と認知された読み方」のことを「慣用読み」と言います。下記に紹介する漢字は、意外と正解を知らない人も多いのではないでしょうか。覚え直すのは今がチャンス!元々の正しい読み方をチェックしてくださいね。
読み:だいたい
慣用読み:だいがえ
つい「だいがえ」って読んでしまう人、多いのではないでしょうか?読み方に迷う漢字のナンバーワンと言っても過言ではないかもしれません。正しくは、「だいたい」なので覚えておきましょう。ただ、業種や会社によってはあえて「だいがえ」と呼ぶところもあったり、慣例的に「だいがえ」も浸透しているので違和感なく受け入れる人が多いようです。
読み:ちょうふ
慣用読み:てんぷ
なぜか「てんぷ」と読み間違える人が多く、その結果、慣用読みとして浸透してしまったもの。似ている言葉の「添付=てんぷ」と混同してしまっているようです。「貼付(ちょうふ)」は文字通り「のりなどでペタッと貼り付ける」ことで、「添付(てんぷ)」は「(データや書類を)付け足す、補足して添える」という意味です。
読み:ちょうふく
慣用読み:じゅうふく
「重=じゅう」につられて「じゅうふく」と読むのもわかりますよね。いっそ「じゅうふく」が正しい読み方ならすんなりと受け入れられるのに…と思わざるを得ない単語です。
読み:さっきゅう
慣用読み:そうきゅう
「重複」に続いて、「なぜそっちが正しいの?!」と言いたくなる読み方ですよね。「素直に"そうきゅう"で良いじゃん…」と思う人があまりにも多かった結果、「そうきゅう」という慣用読みがすっかり定着しています。ただ正しく「さっきゅう」と読めば、「お!デキる人!」と株が上がるかも!?
読み:でつぞう
慣用読み:ねつぞう
これを知ったときの驚きと言ったら!「ねつぞう」以外に正しい読み方があるなんて思いもよりませんでした。「捏」という漢字が「でつ」とも読むことから元は「でつぞう」と読んでいたそうです。しかし今では「ねつぞう」が正しい読み方と認知され、辞書等でも「ねつぞう」と記載されています。
以上、「慣用読み」が定着した語句をご紹介しましたが、実はもっとたくさんの言葉があります。よく例として挙げられる「ふいんき=雰囲気」ですが、正しい読み方は「ふんいき」、など。興味が湧きましたら、ぜひいろいろ調べてみてくださいね。
【読めない漢字クイズ】これな~んだ?
ここまで真面目に漢字の説明してきましたが、ちょっとお疲れの人もいるのでは? 最後に、いくつか【漢字の読み方クイズ】をしたいと思います。
かじき
とうもろこし
うどん
たこ
ういろう
きくらげ
ごぼう
ところてん
くらげ
へちま
【意外と読めない漢字の本】もっと知りたい人へ~おすすめ5冊
ここで紹介した漢字はごくごく一握りのもので、もっと他にもあります。普段、目にする漢字は多少読めなくてもそのままにしてしまったり、なんとなくごまかしてやり過ごしてしまいがち。見たことはあるけれど、読めない漢字って実はたくさんありますよね。
そこで、「もうちょっと曖昧な漢字を減らしたい!」という人は本を読んでみませんか?本を読めば、普段の疑問もすっきり解決!大事なシーンで恥をかくこともなくなりますよ!
1.読めそうで読めない間違いやすい漢字 誤読の定番から漢検1級クラスまで
2.読めそうで読めない漢字2000 あいまい読み・うっかり読み実例集
3.読めるようで読めない超難読漢字2000 きっと誰かに教えたくなる
4.おもしろすぎる漢字クイズ ちょっとカルトな頭の体操
5.社会人の実用漢字クイズ これだけ知っておけば恥ずかしくない
まとめ
今回は、意外と読めない漢字についてご紹介しましたが、いかがでしたか?「読み方知らなかった!」「今まで間違って読んでいた…」という人のお役に立てたら幸いです。
皆さんもこれを機に、身近で使われる漢字や言葉を正しく覚えてみてはいかがでしょうか?ぜひ、関連する書籍を手に取ってみてくださいね!仕事上で使う漢字や食べ物の漢字以外にも、人名用の漢字や地名用の漢字なども難しい読み方がたくさんあるので、もっと掘り下げてルーツなどをたどってみると意外な面白さを発見できるはずです。また、クイズ形式で誰かと例題を出し合ってみるのも、楽しみながら覚えられるのでおすすめです。
言葉や漢字は人間が生み出した最大の道具。パソコンやスマートフォンに頼らず、漢字を使いこなせたら大人として格好良いですよね。
ライティング担当 : otake札幌在住の40代2児の母。趣味は読書。小説からエッセイ、漫画まで何でもこいの雑食派。好きな作家は横山秀夫、誉田哲也、角田光代、篠田節子、乃南アサなど。とくに人間の本音や心の闇に迫る作品に惹かれる。テレビも好きで、笑えるバラエティで忘れた笑顔を取り戻す。一度手放した思い出の漫画たちを買い戻すことを目標に日々働く。すべての家事を終えて飲む一杯が一番の癒し。 |