電話対応が苦手な人へ【もう怖くない!克服法&対応マニュアル】

社会人もアルバイトでも、仕事をする上で避けて通れないのが電話対応。でも最近とくに若い人の間で電話対応を苦手と感じている人が多くなっています。どうしたら電話対応が苦痛じゃなくなるの?タイプ別に克服法を徹底解説!さらにビジネスで必須の電話マナーも伝授いたします!

笑顔で電話対応する男性


電話対応が苦手な人が増えている現状…そんなに電話対応って大事?

最近の若い人の中で、こんな声を聞くことがあります。

「電話が苦手だけど、事務職に就けますか?」

残念ながら、答えはノーです。いくらインターネットが発達した現代とはいえ、どんな職種でも電話対応は避けて通れない仕事の一つ。電話対応する人は「会社の顔」とも言われ、電話に出た人の第一声でその会社のイメージが決まると言っても過言ではありません。また、取引先との連絡や物品の発注、飲食店ならお客様からの予約対応など、社会人も学生のアルバイトも関係なくやらなければならないことですよね。

しかし、就職したばかりの新入社員が電話対応でつまづき、「もう仕事辞めたい…」と五月病になってしまうケースも少なくないとか。「実は電話対応が嫌い」、そう思っている人は新人に限らず意外に多いはずです。たしかに、相手の顔も見えない、どんな所で話しているのかもわからない電話は、会って話すより気を遣い緊張して当然。敬遠されるのも理解できます。

しかし、電話での応対が苦手なままだと、仕事のステップアップは遅れてしまいます。嫌なことは早い段階で克服して、次のステップへ進みませんか?

これから、「なぜ電話対応を苦手と感じているか」をタイプ別に克服法と合わせてご紹介していきますので、「自分はどのタイプか」を考えながら読んでみて下さいね!

【その1 自意識過剰タイプ】周囲が気になって緊張してしまう

コールセンターで働く女性の後姿

「電話している自分を職場の人はどう見ているのか気になる」
「自分の電話のやり取りを聞かれるのが恥ずかしい」

最初のタイプは、このように思ってしまう人です。「うまく話せているか」「相手に好印象を与えなきゃ」と誰しも気になるものですよね。しかし、気にし過ぎては肝心の電話に集中できず、聞き漏らしなどミスにつながる…という場合もあるので何としても克服したいところです。

▶タイプ1の人に多い性格 ➡ 自意識過剰、完璧主義、プライドが高い

なぜかと言うと、これらの性格の人は仕事中も「初めから終わりまできちんとしなきゃいけない」「完璧にこなさないといけない」と思いがちです。でも新入社員など慣れていない段階でもそのような呪縛にとらわれ、そうした結果、電話に出るのが怖くなり仕事にも支障が出てしまいます。

そして、タイプ1で一番の問題は、「電話の相手先より、自分のことで頭がいっぱい」というところなのです。形を気にして中身がない、とも言えます。本当は、電話先の相手が一番でなければならないですよね。電話対応で大事なことは、相手の話を正確に聞き取り、自分の伝えたいことをきちんと伝えることです。これを理解していなければ、前に進めません。しっかりと頭に叩き込んでおきましょう。

タイプ1の克服法

① 電話対応マニュアルを作成する(既存のものがあれば暗記する)

「なかなか流暢に喋れない」、「電話の話し始めや終え方がわからない」という不安には、マニュアルが非常に有効です。ある程度のセリフはマニュアル化して覚えてしまえば、電話に出るハードルがグッと下がります。また、特定の業務でよく電話を使うならば、ほぼ決まった流れになるはずなので、自分だけのオリジナルマニュアルを作成しても良いでしょう。これだけでもやり取りがスムーズになり、苦手意識を払拭できます。

② 自意識を捨て、電話先の相手のことを一番に考える

自分から掛けた場合は、用件がわかりやすく伝わるように、相手から掛かってきた場合は、用件の内容を正確に聞き取るように。これが一番大事なことです。話の内容もメモに取る癖をつけましょう。もし相手の声が聞き取りづらいときは、「大変申し訳ございませんが、もう一度よろしいでしょうか」などと前置きして聞き直すことも必要です。きちんと理解しないまま曖昧に電話を終わらせるより、多少つたないやり取りでも、真剣に聞き取ろうとしている姿勢が相手に伝わる方がGOOD!

【その2 気疲れタイプ】必要以上に相手に気を遣ってしまう

「今電話をして相手は大丈夫だろうか?」
「電話かけたら迷惑じゃないか」

このように考え出すと不安になり、なかなか自分から電話をかけることができない、というタイプ。相手に電話しなければならない用件があるのにグズグズと先延ばしにし、上司から「例の件、どうなった?」と結果を聞かれてアタフタしてしまう…なんてビジネスでは許されないことです。

▶タイプ2の人に多い性格 ➡ 気を遣いすぎる、ネガティブ思考

このような性格の人は、何かと人に気を遣いすぎて上手く仕事を進められないことが多いです。やるべき事があるのにどうしたら良いのかわからず、先輩や上司に聞くこともできず、結局一人で抱え込んでしまったり…。また過去に電話で失敗した経験があると、それが忘れられずトラウマとなり、電話への苦手意識が強化されてしまうこともあります。

人に気を遣えるという性格は長所でもありますが、仕事上では短所となることも。電話対応が必要ならば、相手が機嫌良かろうと悪かろうと関係なく、淡々とこなしていかなければなりません。

タイプ2の克服法

① 自分のやるべきことを可視化する

電話対応においても"TO DOリスト"を作成することは非常に有効です。「誰に、どんな用件で、いつまでに電話をすべきか」を明確にすると、電話を先延ばしにすることはなくなるはずです。着々と実行していきましょう。一般的な時間帯であればいつ電話しても大丈夫。(※朝早い時間や昼休みは避けましょう)自分の仕事を成し遂げる達成感を得られるはずです。もちろん、相手の話を聞き漏らさないようメモも忘れずに。

② 精神を鍛える、メンタルトレーニングを行う

電話対応から少し脱線しますが、精神的に強くなることが電話への苦手意識を克服することに繋がります。「自分は自分、他人は他人」「自分はどんな社会人になりたいか」など常に自分に言い聞かせて多少のことではブレないよう自分を鍛えましょう。

【その3 人見知りタイプ】人と話すことが苦手


マスクをして電話をする女性

「何から話し出せばいいだろうか?」
「自分がわからないことを聞かれたら何て答えよう…。」

いわゆる人見知り・口下手、人と話すのが苦手と思っているタイプです。家族や親しい人とは楽しく会話できるけど、初対面の人や仕事上の人となると途端に緊張感が高まり、何を話せば良いのかわからなくなって言葉が出なくなる…というケースが多く見られます。学生時代まではそれでも問題なく過ごせるかもしれませんが、社会人となるとそうはいきません。

▶タイプ3の人に多い性格 ➡ 内向的、自分に自信がない

このタイプの人は、電話対応に限らず対人関係に悩むことが多いと思います。仕事の電話だから事務的な話だけで終わるのに、どうしても「知らない人と話すことへの抵抗感」が拭えない、という悩みをよく聞きます。対人関係が苦手であっても、仕事は仕事。自分なりに乗り越えなければキャリアアップは望めません!

タイプ3の克服法

① 電話対応マニュアルを作成する

タイプ1でも挙げましたが、こちらも「マニュアル」の活用が効果的です。「マニュアル」と聞くと何だか形式的でマイナスなイメージを持つかもしれませんが、電話対応で一番大事なのは、相手の話を正確に聞き取る&自分の話を正確に伝えること。ですから、電話対応が苦手な人はまずそれだけを意識して取りかかりましょう。初めは多少機械的なやり取りでも、慣れていくうちに流暢に話ができ、人間的なコミュニケーションも取れるようになっていきます。とにかく、苦手意識をなくすことが一番です!

② なるべく人とコミュニケーションを取る

電話以前に、周囲の人と挨拶や会話を積極的にしましょう。実際、人は自分が思うより他人のことを意識していないもの。数を重ねることで、他人と話すことへの不安感や抵抗感が薄れていくはずです。そうすれば、自然と電話対応も苦手ではなくなるはずです。電話の向こうの相手も人間。ビクビク、おどおどした態度はどうしても伝わってしまうものです。早い段階で克服していきましょう。

③ 電話が上手な人の真似をする

周りの人で、電話対応が上手な人がいたら耳をすまして技を盗みましょう!声のトーン、話すスピードや間の取り方など、"上手"だと思うには、きっと訳があるはず。また、よく使われているセリフがあったら真似してみるのも良いかもしれません。自分のものとして身に着くまで研鑽を積みましょう!

【その4 電話かけないタイプ】そもそも電話を使い慣れていない

「電話機ってどう操作するんだっけ…?」
「違うボタン押して途中で切れてしまったらどうしよう…。」

若い世代の人は、子どもの頃からPCや携帯電話が各世帯に普及しており、家に固定電話がなかった、という人も多くいると思います。その場合「家にかかってきた電話を取る」という経験が非常に少なく「固定電話の使い方自体がわからない」という声をよく耳にします。

また、連絡を取ると言えば電話よりもメール、LINE、FacebookなどのSNSツールを使うことが圧倒的に多い時代。逆に電話がかかってくると「何か重大な連絡でも?!」とドキッとしてしまうほどですよね。「友達と長電話しちゃった~」なんてことも、最近は少ないのではないでしょうか

それでは、このような、そもそも電話を使う経験が少なかった = 苦手意識となっている人はどうしたら良いのでしょうか?

タイプ4の克服法

① 電話機の操作を完璧に覚える

会社で使用する電話は、固定電話であれば「内線」・「外線」があり、ボタン操作を間違うと切れてしまうことも。転送するときも手順があるので要注意です。また、最近ではIP電話(ネット回線を利用してPC上で受発信するシステム)を使っている会社も多く、しっかり操作を覚えておかないとアタフタして電話応対どころじゃなくなります。一番はとにかく練習すること!先輩などにお願いしてロールプレイ(電話応対の実践的練習)してもらうと効果的です。

② とにかく電話をかける&出る!実践あるのみ

もうこれが一番の克服法です。「うまく電話かけられるかな、転送できるかな…」など経験の浅さを自覚しているなら、ひたすら"鳴った電話を取る"、"営業電話をかける"など、自ら積極的に進んで電話に出て場数を踏み、自信に繋げましょう。

これだけは覚えておきたい!最低限のビジネス電話マナー

パソコンと電話

まずは、電話応対のマナーを最低限覚えておきましょう。そうすれば、いつ電話に出ることになっても焦らずにすみます。「これだけは!」という最低限のものを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

1 メモとペンを用意しておく

いざ電話が鳴り受けたけど、デスクにメモが無い!となると焦ってパニックになりますよね。いつ何時でも電話に出られるよう、メモとペンは準備しておきましょう。

2 "名乗り"をしっかり、ハキハキと

"名乗り"とは、電話を受けた際に「お電話ありがとうございます。〇〇の△△でございます。」という、第一声です。この部分がきちんとしていれば、まずはOK。新入社員など慣れていない人は、家で練習しておきましょう。

3 電話の流れを頭に入れておく

こちらはマニュアルがあればそれを覚える、なければ自分なりのマニュアルを作りましょう。社会人なら「いつもお世話になっております」など、電話対応のお決まりのセリフや流れがあるので、マニュアルがあるとミスを防ぐことにも繋がり安心感も持てますよ。

4 声、トーン、速さに気を配る

電話対応の際は、声の大きさやトーン、早さを意識しましょう!声が小さかったり、低いトーンでボソボソ…、何を話しているか聞き取れないと相手も困ります。また、自分の話し声って自分で聞く機会は少ないですよね。録音して聞いてみるとよくわかりますが、人と話しているときは、自分が思っている以上に早口になっているそうです。面と向かって話すときは伝わるかもしれませんが、電話で同じように話してしまうと、相手には聞き取りづらいかもしれません。電話に適した話し方を常に意識するようにしましょう。

5 口角を上げて、姿勢を正して話すこと

相手が見えないからと言って、足を組んだり肘をついたりしながら電話を取らないこと!「面倒」とか「イライラ」しているような態度は、見えなくても必ず相手に伝わります。正しい姿勢で口角を上げて発する言葉は、自然と明るく柔らかな口調になります。

6 相手も同じ人間だということを念頭に置くこと

電話対応を必要以上に怖がる人は、相手も同じ人間だということを忘れていませんか?相手も初めての相手と話すときには少なからず緊張するもの。会話はキャッチボールです。落ち着いて相手の言葉を聞きながら対応すれば大丈夫!

まとめ

電話対応は、誰でも初めから得意なわけではありません。数をこなしていくうちに慣れてきて、少しずつ上手に対応できるようになります。失敗も成功も含めて色々な経験があってこそ、さまざまな状況に柔軟に対応できるものです。今、電話対応が辛くて悩んでいる人や新入社員の人も、悲観することなく「そのうち慣れて上手くなるだろう」「多少、間違えても経験だ!」というくらいポジティブな気持ちでやっていきましょう。

また、電話対応に苦手意識を持っている学生さんなどは、あえてコールセンターでアルバイトをしてみるのも一つの手です。電話対応が主業務であるコールセンターでの経験は、強い自信となり就職の際の武器になるかもしれませんよ!

最後に、電話対応において大事なことを整理しておきますので、皆さんもぜひ覚えていてくださいね。

  • とにかく数多く電話に出る、かけること。慣れるのが一番!
  • 電話の相手のことを一番に考えること。正確に聞けたか、伝えられたか。
  • 必ずメモを取ること。
  • 電話の相手も同じ人間。丁寧に、誠意をもって対応を!
otake
ライティング担当 : otake

札幌在住の40代2児の母。趣味は読書。小説からエッセイ、漫画まで何でもこいの雑食派。好きな作家は横山秀夫、誉田哲也、角田光代、篠田節子、乃南アサなど。とくに人間の本音や心の闇に迫る作品に惹かれる。テレビも好きで、笑えるバラエティで忘れた笑顔を取り戻す。一度手放した思い出の漫画たちを買い戻すことを目標に日々働く。すべての家事を終えて飲む一杯が一番の癒し。

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