映画ジャンル別おすすめ【ダンス映画 31選】
『ダンス』が好きな方や、『ダンス』に関して詳しい方であれば、自分の『好みのダンス』をしっかり把握されてると思います。しかし、漠然と『ダンス映画』を観るのは好きだけど、『ダンス』についてはあまり知らないといった方は多いと思います。もちろん、知識があれば楽しみ方も変わってきて、より味わい深いものになります。わかっていても、知識を詰め込むのは骨が折れる作業です。一朝一夕で学べるものではありません。だからこそ、その入口として楽しく興味が持てる『映画』で一緒に学んでいけば良いと思います。『ダンス』に精通している方も、そうでない方も、難しいことを考えず楽しめる『おすすめダンス映画』を、『ストーリー』のジャンル別で紹介 していきます。
①【ミュージカル】最高のエンターテイメント!ストーリーも絶対楽しめる10選
『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)
言わずと知れた名作であるこちら。ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド物語』が原作の二度目の映画化。『ロミオとジュリエット』が基になっているストーリーは、結末までわかっていてもハラハラドキドキしてしまいます。名作と名高い一度目の映画版の作品を観たことがある方が大半だと思います。しかし、このスティーヴン・スピルバーグ監督がメガホンを取ったこちらも絶対に観るべき!一作目が名作なことに変わりはないですが、より華美に『現代』で観るにふさわしい、ブラッシュアップがされた映像美は必見!ダンスホールでのシーンだけでなく、街中で色とりどりのドレスが舞うダンスシーンは圧巻です。
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『バーレスク』(2010)
歌手のクリスティーナ・アギレラが主演のミュージカル映画で、ダンスやパフォーマンスはもちろん、歌も最高に熱い作品。歌手になる夢を追い、ロサンゼルスへ出てきた主人公アリが、その歌唱力でのし上がっていく姿が痛快です。アリの才能を見出した「バーレスク・ラウンジ」の経営者であるテスとのやり取りなど、人間関係や恋愛も申し分ないスパイスで、ストーリーも楽しめます。アカペラの歌唱シーンは鳥肌もの。さまざまな魅せ方がされているショーダンスも、パフォーマンスだけでなく衣装も綺麗で、あますことなく楽しめます。
『グレイテスト・ショーマン』(2017)
主題歌『THIS IS ME』の曲名やフレーズだけで、脳裏に彼らのパフォーマンス情景が呼び起される…ミュージカル映画ランキング等では上位に必ず入る名作。愛する家族のため、貧しい暮らしから脱するために始めた『ショービジネス』で成功と挫折を味わう主人公の物語です。作中の時代では、世間では差別の対象となる奇病の人や、人種を集めた『サーカス小屋』が作品の舞台に。彼ら彼女らの、素晴らしいパフォーマンスとストーリーを楽しめます。罵声を浴びながら、堂々と胸を張り歌い踊る群衆ダンスシーンは、最初から最後まで体の震えが止まらない素晴らしさです。
『ラ・ラ・ランド』(2016)
有名なシーンが盛りだくさんの作品であるこちら。俳優の夢を追いバイトをしながらオーディションを受け続けては、結果が実を結ばない主人公と、自分の店を持つ夢を抱くジャズを愛するピアニストの恋物語。険悪だった二人の距離が、丁寧に時間をかけて深まっていく様子は、現実感とロマンスが共存していて、ラストを含めて大人な雰囲気が素敵な展開。初っ端から展開されるオープニングアクトのダンスが印象的で、絶対に面白い何かがこれから始まろうとしていると、期待で胸が膨らみます。使用されている音楽もジャズ調なこともあり、全体を通してオシャレな作品です。
『ヘアスプレー』(1988)(2007)
ミュージカル化や、リメイク版の映画も作成された人気ミュージカル。明るく天真爛漫で、ちょっとふくよかな主人公が、ダンスと前向きさで周囲を変えようと頑張る物語。見た目で判断される理不尽さやコンプレックス、作中内の時代で問題視されている黒人ダンサーに対する人種差別などの問題も物語に深く関ります。陽気なタイトルやパッケージの印象からは想像も付かない深いストーリーも見どころ。それでも、主人公の性格とその体を魅力的に見せるダンスで、こっちもついつい笑顔がこぼれる作品です。リメイク版の、ジョン・トラボルタの『母親』姿は絶対に観るべきです!
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『シカゴ』(2002)
人気が低迷していた『ミュージカル映画』を払拭した映画と名高い名作。また、ミュージカル映画が苦手といった方も、主人公・ロキシーの妄想としてパフォーマンスが始まるので、この映画は観れるという話をよく耳にします。スターになるため、なりふり構わずいたロキシーが、夢を叶えてくれると嘘をついていた浮気相手に騙されていると知り、殺してしまい…煌びやかで情熱的、しかし綺麗なだけではないブラックなストーリーは本当に面白い!たくさんの楽曲とパフォーマンスがありますが、個人的には女囚人達で踊るシーンが胸を刺すような感情が伝わってきて、大好きです。ロキシーの無罪を勝ちとるため、雇われた敏腕弁護士役のリチャード・ギアがとても素敵すぎる…
『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』(2009)
タイトルだけは聞いたことがあるという方も多いと思います。こちらは、劇場版の前に二作あるドラマ版が放送されているシリーズもの。なお、ドラマ版を観ていなくても、問題なく楽しめます。迫りくる卒業に関する悩みや、将来の夢が広がる可能性を秘めたミュージカル公演に向けて、仲間同士切磋琢磨する青春ストーリー。ありがちと思われますが、だからこそここまで面白く作られている、という点が素晴らしい作品です。キャラクターたちと同世代の人はもちろん、そんなありがちと思いがちな大人にも観てほしい!若さあふれる爽やかでエネルギッシュなパフォーマンスを楽しめます。
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『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)
タイトル・ダンス曲・衣装・果ては主人公・トニーの決めポーズまで、どれか一つは何かしらの媒体で見たことがあると思います。2022年4月にリバイバル上映がされましたが、公開から年月が経ち、映画自体を観たことがある方は少なくなっているのでは?そんなのもったいない!代わり映えのしない毎日をただ過ごす主人公が、自立し将来をきちんと見据え過ごしているヒロインに感化され、変化していく。現代でも、共感できるストーリーは、当時の格差社会への風刺も取り入れた、見応えのあるもの。『ディスコ・ミュージック』をバックに他のダンス映画作品とはまた違った『ダンス』を楽しめます。
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『マンマ・ミーア!』シリーズ(2008-)
シングルマザーの主人公の娘が結婚することに。会ったことのない父親候補が3人いると知った娘は、バージンロードを父親と一緒に歩きたいという夢があり…会えばきっとわかると信じ、母親に内緒で自分の結婚式に父親たちを招待することに。舞台となるエーゲ海沿いのホテルがとても作品にマッチした、開放的で美しい雰囲気が魅力的な映画。ストーリーも笑えて泣ける家族愛が詰まっています。全編通して使用される『ABBA』の楽曲もとても合っており、自由に歌い踊りだすシーンの数々に、こちらまで踊りだしたくなります。二作目の『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』では、母親・ドナの青春時代が描かれました。
『ムーラン・ルージュ』(2001)
ミュージカルと言えば派手なセットや衣装ですが、この作品の豪華絢爛さはそれだけで映画に引き込ませる、素晴らしいものです。舞台となるキャバレーで行われることが、夢物語のようにロマンティック。次々と変わるセクシーで美しいダンスとパフォーマンスに、あっという間に時間が過ぎていきます。マドンナやビートルズ、エルトン・ジョンと、聞いたことのある曲ばかりで、自然と胸が高鳴ります。ジェットコースターのような恋愛劇に、息つく暇もなく、のめりこんでしまうでしょう。ニコール・キッドマンの美声に注目です。
②【青春】エネルギッシュな名作揃い!ダンスも激アツな7選
『フラッシュダンス』(1983)
誰に聞いても『面白い』と答えが返ってくる、ダンス映画の代表的な作品。さまざまなダンス映画ランキングで絶対にあがるタイトルです。ジャズダンスと言えば?と聞かれたら、真っ先にこちらをおすすめします。ダンサーを夢見て、昼は溶接工、夜は近所のバーでダンサーをしながら、独学でダンスに励む主人公アレックスの物語。夢を追いかける友人の挫折や、ダンスの師とも呼べる人の突然の死、キャリアの無いことへの自信喪失など、主人公をどんどん追い詰めていきます。彼女のダンスに惚れ込み、徐々に距離を縮めていったバイト先の製鉄所の社長とのロマンスも含め、あらゆる経験が最後に挑んだオーディションでのダンスに詰め込まれています。観ているこっちの感情も一緒に高まり、涙が出るほど素晴らしい熱量を持った映画です。
『ユー・ガット・サーブド』(2004)
かっこ良いストリートダンス映画アメリカ代表の一つだと思います。ダンスバトルを存分に体感したいなら、絶対におすすめの映画。ストーリーに関しては、この手の青春映画ではあるあるな展開ですが、主人公含めストリートバトル会場を仕切るランドさんやおばあちゃんなどキャラクターたちが印象的。オープニング、序盤での倍賭け勝負のとき、大金の賞金を得るため参加した主役チームとライバルチームとのダンスバトル…数々のダンスシーンで度肝を抜かれること間違いなし!手に汗握るとはこういうこと!映画ユーガットサーブドのダンスを存分にお楽しみください!
『ハートビート』(2016)
個人的に大好きなダンス映画で、『バレエ』『ヒップホップ』そして『ヴァイオリン』が合わさったパフォーマンスは、楽しさのあまりいつの間にか笑顔になります。バレエダンサーを目指すも音楽学校の評価が振るわず、奨学金の減額を検討されるルビーと、アメリカに不法滞在し、路上の演奏で日銭を稼ぐジョニーの青春恋愛ストーリー。ともに、今の生活や将来の夢のため、賞金や学校に通える権利が与えられるコンクールでの優勝を目指します。ルビーたち音楽学校のバレエも素敵ですし、一緒にコンクールに出ることになるヒップホップグループの地下鉄ダンスバトルシーンは、ヴァイオリンの演奏との相乗効果が爆発!興奮すること間違いなしです。
『バトル・オブ・ザ・イヤー ダンス世界決戦』(2013)
実在するブレイクダンスの世界大会『バトル・オブ・ザ・イヤー』を舞台に描いた、ダンス映画。まさに、ダンス版の格闘技!!『ダンス大国』の名を取り戻すため、過去15年間優勝を逃しているアメリカチームの奮闘が描かれます。優秀なダンサーを集めたドリームチームとはいえ、数ヶ月で一丸とならなければいけないわけですが、個性豊かな登場人物たち。一筋縄ではいきません。バラバラだったチームが少しずつまとまっていく、ベタですがこれがあるからこそ盛り上がるダンスシーンのボルテージは最高潮!世界各国から集まる強豪チームとのダンス対決は、ダンス好きには絶対に外せない映画タイトルです!
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『ステップ・アップ』シリーズ(2006-)
海外で人気の、これぞアメリカ映画と言える青春ダンスムービーのシリーズ。日本ではシリーズ一作目と五作目が劇場公開されています。シリーズごとに、フィーチャーされるダンスの種類が違い、どのシリーズも新しい気持ちで楽しめます。恋愛要素が強い一作目から、情熱的なダンスシーンはもちろん、ストーリーも中々に楽しませてくれる良作です。ダンス大会など、勝敗が決するバトル展開のシリーズもあれば、卒業試験を兼ねた発表会というシリーズもあり、よりお好みのストーリーを選べるのも嬉しいですね。個人的には、やはり一作目が思い出深い作品です。
『ワイルド・スタイル』(1982)
『HIP HOP』カルチャーの先駆け的な映画。ダンスだけでなく、グラフィックアートやDJ、ライターといった文化を、世界に広めた作品と言われています。街中にグラフィックアートを施す主人公が、仕事として絵を描いていくのか、今のままで良いのかと悩む青春映画。当時のリアルな空気感は、映画と言うよりドキュメンタリーのようで臨場感があります。DJがスクラッチをはじめ、それに合わせてブレイクダンスが始まり、その熱が伝染して盛り上がる。思いの丈をぶつけてダンスやリリック、アートに乗せる、色々な自己表現を教えてくれます。まさに、若者たちへのバイブルと言えるでしょう。
『センターステージ』(2000)
強豪バレエ学校を舞台に、12名のダンサーたちが最終的に男女3名ずつだけが残されるという、厳しい現実の中、切磋琢磨する青春ストーリー。ダンサー全員それぞれ問題や悩みを抱えながらも、高め合い成長していく姿が、とても眩しいです。恋愛がらみでも、若者故の浮つく感情や、やり取りがリアルで共感できる方も多いと思います。バレエというと、古典的で美しく敷居が高いといったイメージがあります。そちらももちろん素晴らしいですが、ラストに発表されるバレエの演技は新鮮でかつ、胸が躍る素晴らしいダンスです。
『ブレイク・ビーターズ』(2014)
1980年代、東西でわかれていた時代。統制の厳しい東ドイツでの『ブレイクダンス』ブームを背景に、路上で踊る若者たちの熱狂や葛藤を描いた作品。国認定のダンスグループとして社会主義化されてしまう過程や、周囲の目、本当にやりたいことへの気づき。当時の社会背景も相まって、止められない情熱が詰まったダンスに、色々と考えさせられる作品。オリンピック競技に決まるなど話題になっている、ブレイクダンスに特化した作品。この機会に、ぜひブレイキングの歴史の一つをぜひその目で確かめてください。
③【恋愛・ヒューマンドラマ】ダンスで繋がる!心に残る3選
『ダーティ・ダンシング』(1987)
恋愛に特化したダンス映画の定番といえばこちら。裕福な家庭に生まれた主人公が、避暑のためやってきたリゾート地で労働階級のダンスインストラクターと出会い、恋に落ちます。初めて目にしたマンボに興味を持ち、着実に成長していく姿は見ているだけで期待が高まります。ラストダンスは、見てるこっちが気恥ずかしくなるほどの愛があふれたものですが、こんな風に大切な誰かと踊ってみたいと思わせる素晴らしさです。こちらの作品を基に新たに制作された『ダンシング・ハバナ』(2004)もおすすめです。
『マジックマイク』(2012)
ストリップのショーダンサーをしながら、昼の仕事で成功を夢見る主人公が、堅実に生きる女性に恋をして、将来について考えます。また、主演のチャニング・テイタムがかつてストリッパーとして働いていた頃の実体験が脚本にも影響を与えています。人を育てる難しさや、葛藤の様子やストリッパーのプロ意識に関する描写は思わず見入ってしまいます。それを経ての最高にセクシーかつワイルドなダンスパフォーマンスは、女性じゃなくても興奮できる最高のものです。続編の『マジック・マイク XXL』も、一作目と遜色無い肉体美とダンスを楽しめます。
『Shall we Dance?』(2004)
後ほど紹介予定の日本映画『Shall we ダンス?』のリメイク作品。原作が好きなだけに、映画館に観に行くか悩みましたが、行って大正解と言える映画でした。ジェニファー・ロペスのダンスはもちろんキレッキレで、日本版とはまた違ったミステリアスな魅力とセクシーさが存分に発揮されています。また、リチャード・ギアの紳士っぷりがたまらなく素敵。最後に奥さんと一緒にダンス会場に向かう姿は、こっちも淑女になったかのような錯覚をするほど最高。ダンスも練習の成果がストーリーが進むごとに上達していく姿は、世界共通の愛おしさ。観ているだけで自然と笑顔と、勇気をもらえます。
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④【その他】生き様をダンスで伝える!忘れられない3選
『ブラック・スワン』(2010)
一流バレエ団に所属する主人公が『白鳥の湖』のプリマに抜擢されるも、『白鳥』は問題無いが、『黒鳥』の邪悪さや官能さを表現するのに苦戦をすることに。母親を筆頭に周囲からの期待やプレッシャーで、精神的におかしくなっていく主人公の物語。この主人公が見る幻覚や妄想が、どこまで現実なのか観ている側も感覚がおかしくなっていく恐怖。純粋にダンスを楽しむという作品ではありませんが、ナタリー・ポートマンの鬼気迫る『白鳥の湖』の演技は鳥肌ものです。これは、ダンスへの感動からなのか、内容の恐怖心からなのか…ぜひ観て頂きたい作品です。
『ザ・ダンサー』(2016)
9世紀に実在したダンサー『ロイ・フラー』の、念願であった『オペラ座』で踊るまでを描いた作品です。衣装や照明に徹底的にこだわった、モダンダンスの祖と呼ばれるこの世界では先駆者のような存在です。当時の照明や舞台技術では、身体への負担が大きく、ボロボロになる彼女の、ダンスへ掛ける情熱は狂気すら感じます。ただ、彼女の人生と偉業を観るだけの映画では決してありません。命がけでダンスシーンを引っ張り上げる彼女のダンスは、ただただ圧倒され目が離せない力強い魅力で溢れています。
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(2009)
誰もが知っているであろう『マイケル・ジャクソン』。これで最後と言われていたコンサートツアーでしたが、ツアー公開前に急逝し、世界中に衝撃と悲しみを与えました。その後、ツアーのリハーサル映像を基に制作されたこちら。世界最高峰のエンターテイナーのドキュメンタリー映画です。オーディションの様子から、舞台の設営に至るまでの、世界で活躍する人たちの舞台製作を観ることができます。話題に上がるダンスを披露し続けてきたマイケル・ジャクソンと、オーディションを勝ち上がった精鋭のバックダンサー達のパフォーマンスの軌跡。ダンス好きは絶対に観るべきです。
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⑤【邦画】有名作品からマニアックなものまで7選
『Shall we ダンス?』(1996)
日本のダンス映画と言えば、大半の方はこちらのタイトルを上げると思います。前述したハリウッド版『Shall we Dance?』の原作です。無趣味だけど真面目なサラリーマンが、通勤途中のダンス教室から見える女性に目を奪われ、ダンスにのめりこんでいく流れは、いつの時代に見ても共感と憧れを抱きます。また、草刈民代さんの物憂げな雰囲気とダンス姿は見惚れてしまうほど清楚で美しいです。ラストの『Shall we ダンス?』は、思わずニッコリしてしまう理想的なラストそのもの。何と言っても、同僚役で同じダンス教室に通う竹中直人さんのダンスは、人生で一度は観るべき最高のエンターテイメントに仕上がっています。
『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017)
普通の高校の部活動であるダンス部が、本場アメリカの選手権大会で優勝をした、実話の映画化作品。正直に言ってしまうと、よくある青春ものだと高をくくって観ていましたが、目頭が何度か熱くなりました。ただ、勝ち続けてきたわけではない、実話のリアルさ。キャストが練習が厳しくなるにつれより一体感が増していくその熱量に、手に汗を握りいつの間にか応援してしまいます。最後のチアダンスは、エネルギッシュさと爽やかさ、綺麗な彼女たちの汗に、涙がこぼれます。また、先生役の天海祐希さんに大人は泣かされること必至です。
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『フラガール』(2006)
何度見ても感動すると、評価の高い作品です。傾いている炭鉱事業の復興を目指し、町おこしとしてハワイアンセンターの設立のため、奔走する物語。素人が集まったダンス集団ということで、フラダンス経験が無い俳優陣がキャスティングされています。個人的には、ゆったりとしたダンスというフラダンスへの勝手なイメージが覆された作品の一つです。時代背景もあり、女性の活動の場が与えられない環境や、町おこしに奮闘する様子など、笑いも感動もあるストーリー。人間の成長を、ダンスの上達と一緒に追いかけ観ることが出来ます。その集大成が詰まったラストのダンスに感動必死です。
『ガールズ・ステップ』(2015)
地味と言われていたり少々問題児のクラスメートと、ダンスをすることになった八方美人な主人公の青春ダンスストーリー。誰もが強く自由に自分の気持ちだけで人間関係を構築できるわけではない。この映画は、学生の人間関係のリアルさや、友情・仲間という言葉をとても考えさせられるお話です。ぜひ、この世代の方々に観て頂きたい一作。ダンスシーンも、初めはへたっぴだけど友達と踊ることの楽しさを、観ている側にも教えてくれます。練習して喧嘩して、また集まって……最後に披露される青春が爆発したようなダンスは観ているだけでこちらも楽しくなります。笑顔が本当に素敵な女の子たち。宝物のようです。
『花とアリス』(2004)
一部界隈では大人気の作品。個人的にも大好きな作品です。先輩に片思いする親友の花が思わずついてしまった嘘に、巻き込まれていく主人公・アリスのお話。積み重なっていく嘘にハラハラドキドキ。恋愛がらみの友情が真正面から描かれています。ダンスがメインではないですが、未だに多くのファンに語り継がれている、バレエシーンは必見!カメラワーク、音楽、周囲のキャラクターの反応、映像美のすべてに心が奪われます。何より雰囲気たっぷりの蒼井優さんが、本当に綺麗で可憐なバレエを披露しています。
『ダンスウィズミー』(2019)
催眠術により、音楽が流れ出すと、突然歌って踊りだしてしまう体になってしまう主人公のコメディ映画!ミュージカルが苦手という人の多くの意見として『突然歌って踊りだす』ことに対する違和感が強いという不安も、前提の設定で無理なくコメディとして楽しめると思います。苦手な人にこそおすすめです。また、ことの発端である催眠術師を探すロードムービーの流れとなりますが、現代に生きる社会人にとって成功とは、幸せとはなんだろうと考えさせられる部分もあります。三吉彩花さんの無邪気に楽し気に踊る姿は、観ているだけで元気が出てきます。また、懐かしい名曲も多々使用されているので、どの世代も絶対に楽しめる映画です!
『ポールダンシングボーイ☆ず』(2011)
何かしらの問題を抱えた8人が、振り込み詐欺に遭った先に集められたのはポールダンス教室だった…さえない男たちが、ポールダンスに再起を見出し、猛特訓していく映画です。俳優集団D-BOYSの弟分といわれている『D2』のメンバーが起用されている作品。コメディ色が強いので、笑い所も多いです。男のポールダンスということで、セクシーさよりも力強さやエネルギッシュなダンスを披露しています。その難しさや奥深さ、肉体的な辛さを感じ取れ、最後まで駆け抜けた彼らのダンスに終始笑顔がこぼれました。
突然歌って踊りだす!「ミュージカル映画」とはまた違った魅力で、根強いファンを獲得している『インド映画』。壮観な『群衆ダンス』を楽しみたい人には、絶対におすすめです。
『バーフバリ 伝説誕生<完全版>』(2015)
当時、突如としてブームを巻き起こしたインド映画で、インターネット界隈でかなり話題になりました。実は、2017年に映画公開された後、2018年に<完全版>が公開。カットされていたダンスシーンが収録されています。色彩の華やかさ、勇猛な戦闘シーン、どれを切り取っても絵になる映像はもちろん、元々最高の熱量を誇るストーリーが、更に熱くなる圧倒的なダンスシーンはぜひ見て頂きたい。完全版は観ていないという方も、ぜひもう一度『バーフバリ』の世界に浸って頂きたいです。