映画『町田くんの世界』新人×豪華キャストで実写化！原作漫画の魅力も紹介

【2019年6月7日公開】人気少女漫画を『舟を編む』などで有名な石井裕也監督が実写化！気になる主演は…超新人！？その他のキャストは岩田剛典、高畑充希、前田敦子など豪華な顔ぶればかり。あらすじ・キャスト・原作漫画についてなど、映画の気になる情報をまとめました。これを読んで劇場にＧＯ！

主人公の愛に癒される…究極の非エゴイズム映画

世界は悪意に満ちている———。

予告編の冒頭で謳われるこのインパクトのあるコピー。誰もが心当たりがあるせいか胸に引っかかり、ふと目がいってしまいます。これだけ見ると、最近の邦画によくある人間の深層心理にあるドロドロとした部分をさらけ出す重苦しい映画なのかと思ったら、実はまったくの真逆。見る人の心を癒すハッピーな物語でした。

「人のことばかり考えている」　「全人類を家族だと思っている」

そんな愛に溢れた一生懸命な町田くんが、みんなの世界をキラキラと輝くものに変えてくれる、そんな優しいストーリー。登場人物たちだけでなく、この映画を見た人すべての心がほんの少し優しくなるような”人間賛歌”がテーマの作品です。「こんな人、本当にいるわけない」と思う反面「自分の近くにいてほしいな」という気持ちも半分…。有名な某子ども向け番組のエンディング曲じゃないですが、これを見れば“人間って良いな”と思うに違いないです。

石井裕也監督が少女漫画原作に“初挑戦”

少女漫画原作と聞くだけで拒否反応を示す人もいるかもしれませんが、ご安心を！

今回この作品でメガホンを取ったのは『舟を編む』や『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』で数々の映画賞を受賞している実力派の石井裕也監督なんです。いわゆるこの“石井組”でまさか少女漫画を撮るなんて…と一部のキャストからも驚きの声が上がったのだとか。監督自ら「今回は例外的」と語るほど、あえて意外な題材を選んだそうです。

その理由は「人を好きになる気持ち、愛とかそういうものは、普通であれば恥ずかしくて口に出すのもはばかられますが、やはりどう考えても人間にとって必要なこと。」そう感じたからだそうです。愛だ、恋だ、が絶対的正義の少女漫画の世界観…それに全力で乗っかった石井監督の新境地は、きっと若者向けの甘酸っぱいものでなく３０代・４０代の層にも響くような奥深さが表現されているはず。キャスト陣が口を揃えて「面白い」と太鼓判を押した脚本にも期待が高まります。どうか先入観は捨てて、世代や性別関係なくフラットな状態で観てほしいです！

映画『町田くんの世界』の詳細情報

公開日：2019年6月7日（金）
監督・脚本：石井裕也（代表作：『川の底からこんにちは』『舟を編む』『バンクーバーの朝日』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』）
脚本：片岡翔
原作：『町田くんの世界』／安藤ゆき （集英社マーガレットコミックス　全７巻）
キャスト：細田佳央太、関水渚、岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、松嶋菜々子、北村有起哉　他
主題歌：平井堅「いてもたっても」
配給：ワーナー・ブラザース映画

• 映画『町田くんの世界』公式サイト

見どころは新人キャスト！豪華すぎる共演陣にも注目

この映画は細田佳央太×関水渚のＷ主演作品。ほとんどの人が「え、誰？」と思ったでしょう。それもそのはず、なんせこの２人はどちらも演技経験ほぼゼロの超・新人なんです。２人が醸し出す異才な雰囲気と万人を惹きつける魅力により、約1000人以上が挑んだオーディションを見事勝ち抜き主役の座へ。舞台裏でもまさに夢のようなシンデレラストーリーが紡ぎ出されていたというわけです。

２人を起用した背景に、プロデューサーの「新人が出てこない、最近の風潮がすごく嫌」という想いもあったのだとか。実写映画の主演は有名な若手俳優が演じるというのが定石でしたが、まさに今作はそれを打ち破った大抜擢だったんですね。フレッシュさ、ピュアさを兼ね備えた若き新人たちの演技は見逃せません。さらに、そんな新人の脇を固めるのが日本を代表する有名な人たちばかり。豪華すぎるキャストが奇跡の大集結…！これだけで見る価値があるかも？！

＜映画『町田くんの世界』キャスト一覧＞
町田一　…　細田佳央太
猪原奈々　…　関水渚
氷室雄　…　岩田剛典
高嶋さくら　…　高畑充希
栄りら　…　前田敦子
西野亮太　…　太賀
吉高洋平　…　池松壮亮
吉高葵　…　戸田恵梨香
日野　…　佐藤浩市

町田あゆた　…　北村有起哉
町田百香　…　松嶋菜々子

数々の賞を受賞した原作漫画も併せて読もう！

原作は『別冊マーガレット』で連載されていた安藤ゆきさんによる同名漫画。

主人公のビジュアルはメガネで地味…。さらに勉強も運動も全然できないという“ノースキル”な内面も相まって、町田くんはとても少女漫画のヒーローとは思えないほど冴えない男子高校生です。しかし、作者曰く、この主人公の慈悲深く純真な行動原理のバックボーンを際立たせるため、あえて文武両道のキャラクターにしなかったのだとか。真面目さと優しさだけで人々を惹き付け、小さな幸せを運んでくれる…それが町田くんです。愛されキャラとは、まさに彼の代名詞ですね。

そんな型破りなキャラクター造形が評価され、第１９回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門では新人賞に選出、さらに第２０回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞しています。「このマンガがすごい！2016オンナ編第３位」にも選ばれているので、まさに作品の面白さは折り紙つき。「人は外見ではなく中身」というのを清々しいほど堪能できる作品なので、読んでいるうちに元気になれるのもこの作品の強み。全７巻となる原作本はすでに完結しているので、映画を見る前に予習しておくのも良いかもしれません。町田くんの優しさに触れて、ぜひ心を豊かにしてみませんか？

• 原作漫画『町田くんの世界』のご購入はこちら

まとめ

安藤ゆき先生の漫画が原作となっている実写映画『町田くんの世界』は、2019年6月7日公開。

石井監督は「映画という、ある意味ではバカげたものに人生を捧げられる人だと思いました。『この人と組めば間違いない』と、１６歳（オーディション時）の彼に思わされたんです」と、主演の細田佳央太さんを絶賛。またヒロイン役の関水渚さんも、オーディションでは大号泣。クランクイン前も大役への重圧で大きな不安を吐露してましたが、予告編を見る限りは堂々とした演技と立ち回りで、圧倒的な存在感を放っています。岩田剛典さんや高畑充希さんの制服姿も新鮮…！高校生たちの日常で教えられる人間の愛や、優しさや、素直さを、ぜひ劇場で感じ取ってください。