『アンデッドアンラック』王道否定が面白い！感想・考察も捗るあらすじ紹介

あなたの退屈、否定します。異能力頭脳バトル＆オカルト好きさん必見！『アンデッドアンラック』は、秀逸な伏線回収に特大のどんでん返しが爽快な王道否定漫画。能力・ルール・科学と全部駆使したガチバトルは、面白い以外の感想が出てきません。そのあらすじや魅力をご紹介します！

世界のルールを否定せよ！概要＆あらすじ

『アンデッドアンラック』は、2020年1月から『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画作品です。作者は戸塚慶文さんで、なんと本作がジャンプ初連載。「自分達の世界にも、謎めいたモノはあると思っている」とコミックス2巻の見返しでコメントしているように、オカルトものがお好きな方のようです。2020年には「次にくるマンガ大賞 2020」のコミックス部門で1位を受賞されています。

▶あらすじ

過去のトラウマから誰とも関わらず、10年間引きこもり生活を送ってきた出雲風子は、推している漫画の完結を機に自殺を決意。しかし不死身の男アンディと偶然出会ったことで、長く絶っていた人の温かさを再び知ってしまう。一方のアンディは、不死身により長らく叶わなかった自分の死を、風子の能力で実現することに可能性を見出す。風子は自らの運命に抗うために、アンディはいつか風子に殺してもらうために、不死(アンデッド)と不運(アンラック)の2人は行動を共にすることに。同時に、世界の秩序を乱すその能力を狩るために、秘密組織が動き出す。

絵柄は少々平成風ですが、設定はガチガチの令和。作中に登場するキャラクターたちの特殊能力は、発動条件や発動対象など細かい部分まで設定された、頭脳バトル大好きさん歓喜の複雑さ。けれど能力自体はドシンプルなので、画面のアクションだけでもきっちりバトルが理解可能。「設定が難しそう」なんて印象はすべて杞憂です。スマブラのガチバトルではドンキーコング一択！地球防衛軍ではフェンサー一択！アンデラと同期作品の、筋肉ですべてを解決する『マッシュル-MASHLE-』も同時推し！な、脳まで筋肉の体育会系スタッフが、面白さをわかりやすく解説します！

▽同期の『マッシュル』と表紙＆センターカラーの仲良し号

▽第一話は無料配信中！公式サイトはこちら

• 週刊少年ジャンプ『アンデッドアンラック』公式サイト

シンプル用語解説＆キャラ紹介

「設定が難しそう」というイメージを否定するために、体育会系スタッフによるシンプル解説です！重大なネタバレは無しで、スタッフが個人的に事前に知らない方が面白く読めると考えた情報はできるだけ伏せています。しかし少しでもネタバレが気になる方や、家電製品を買っても説明書を読まないタイプの方は、ぜひこちらのページを閉じてすぐにコミックスへお進みください！

世界観の用語

キャラクター紹介の前に、作品の世界観をわかりやすくするための用語の説明です。もちろん、すべて作中でわかりやすく解説されていますのでご安心ください。最初から用語が多いと混乱してしまうタイプの方は、ぜひ1行目だけお読みください！

▽否定者▽

▽UMA(ユーマ)▽

▽組織(ユニオン)▽

▽古代遺物(アーティファクト)▽

▽神▽

キャラクター紹介

お待たせいたしました！ここからは魅力的なキャラクターのご紹介です。しかし本作は《バトルでキャラクターの能力を読み合うこと》も魅力のひとつとなっているため、それぞれの否定能力は折りたたんで記載してあります。読み合いを楽しみたい方は、このまま名前と簡単なプロフィールだけお読みください。ある程度設定や内容を知らないと興味がわかないタイプの方は、ぜひ否定能力の項目をタップして詳細をご覧ください。ちなみに否定者たちの名前と能力はとある関連性があるため、覚える際の参考にしてみてください。

出雲風子 ニット帽がトレードマークの、本作の主人公の一人。本来は明るい性格だが、トラウマのせいで自己否定的。かわいらしいものや少女漫画のような恋愛に憧れている。 不運 / UNLUCK

アンディ（本名不詳） 破れない服を手に入れるまでは、全裸にモザイクで暴れまわる謎の変態。粗暴でガサツだが、情が深く漢気にあふれている。不死による人生経験の豊富さから知識も多く、できることが多い。 不死 / UNDEAD

【 組織 ユニオン の円卓メンバー】

ジーナ 円卓のNo.10。大きなベレー帽が特徴。アンディと過去に何らかの関係があったらしいが…。 ▼否定能力※タップで表示 あらゆる物の形の変化を否定する不変（アンチェンジ）の否定者。 不変 / UNCHANGE

シェン 円卓のNo.2。明るい好青年だが中国拳法の使い手で、趣味が修行の戦闘狂。 ▼否定能力※タップで表示 相手の真実を否定する不真実（アントゥルース）の否定者。 ※「不真実」→相手の手段の否定、「不正義」→相手の目的の否定 不真実 / UNTRUTH

ジュイス ユニオンの創始者で、円卓メンバーからは「ボス」と呼ばれるNo.1。地球と罪のない人々を守るという悲願のためにすべてを切り捨てる超合理主義者。 ▼否定能力※タップで表示 相手の正義を否定し、逆の行動を強制する不正義（アンジャスティス）の否定者。 ※「不真実」→相手の手段の否定、「不正義」→相手の目的の否定 不正義 / UNJUSTICE

ビリー 円卓のNo.3。円卓のNo.5であるタチアナの後見人。 ▼否定能力※タップで表示 組織の登録上は不可信（アンビリーバブル）の否定者。「銃限定で、対象に当たる訳がない方向に撃つと跳弾などを経て確実に必中する能力である」と作中で本人が説明している。 不可信 / UNBELIEVABLE

タチアナ 円卓のNo.5。巨大な球状のメカに乗ったまま生活している。円卓のNo.3であるビリーを慕っている。 ▼否定能力※タップで表示 自分への接触を否定する不可触（アンタッチャブル）の否定者。 不可触 / UNTOUCHABLE

【■■■■■■】※機密事項のため非表示

リップ=トリスタン 眼帯を付けた謎の青年。ラトラという謎の美女とバディを組んで行動している。 ▼否定能力※タップで表示 自分がつけた傷の治癒を否定する不治（アンリペア）の否定者。治療行為も自然治癒も否定する。 不治 / UNREPAIR

連載3周年記念として公式で開催されたキャラクター人気投票ページでは、登場する全キャラクターを見ることができます。しかし紹介内容などが週刊少年ジャンプ本誌準拠で掲載されているため、キャラクターの能力やビジュアルがほとんど明かされています。ネタバレとして気になる方は閲覧せず、すぐにコミックスへとお進みください！

• 人気投票公式ページ

▽キャラ紹介PV※動画内に能力ネタバレあり

王道を否定するから面白い。作品の魅力

作中では、主人公のアンディが「結局 《理》 ルール なんざ捉え方次第だ　上手くごねて抜け道見つけて　命かけて馬鹿やったやつが　勝つんだよ(11巻)」と言っています。主人公の言う通り、このように 《理》 ルール は数値ではないため、いくらでも抜け道があります。作中の登場キャラクターも、そうしてこの先も困難を攻略していくのでしょう。

『アンデッドアンラック』も、 《理》 ルール をすべて理解する必要はありません。設定や 《理》 ルール が難しくてすべて理解できなくても、十分に楽しめる要素がたくさん詰め込まれた物語です。あまり難しく考えず、さまざまな能力バトルをシンプルに楽しみましょう！

アニメ・小説他メディアの紹介

アニメ

少年漫画とはいえ、アンディの痛々しいバトルスタイルやモザイクだらけになってしまう絵面から、ファンの間では「アニメ化は難しいのでは？」と懸念されていました。しかし、『ジョジョの奇妙な冒険』や『炎炎ノ消防隊』を手掛けたdavid productionにより、堂々のアニメ化です！アンディが暴れることによるさまざまな映像の懸念も、『ジョジョ』の制作スタジオが手掛けてくれるというだけで、途端に実家に帰ったかのような安心感ですね！アニメーションとして動く都合から少々変更されたキャラデザインも、原作をリスペクトしながらも令和風に寄せられていて期待が高まります。情報解禁されているスタッフやキャストも豪華。これは更なる人気爆発の予感です！

▽キャスト

▽スタッフ

▽２クール目PV

▼アニメ公式サイトはこちら

• TVアニメ『アンデッドアンラック』公式サイト

小説版

アンデッドアンラック　不揃いなユニオンの日常

原作	戸塚慶文
小説	平林佐和子
出版社	集英社
出版年月	2023年2月

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待望の初小説化です！組織メンバーたちの課題の裏側や、ドタバタな日常が描かれています。挿絵はもちろん作者の書き下ろし！本誌ではストーリー上殺伐とした展開が多いですが、小説版では平和で楽しい日常を垣間見ることができますよ。もちろん、恋愛要素があるキャラクターたちのラブコメにもドキドキできて楽しい！紙の本で購入するとおまけで挟まれている栞のデザインは、なんと…！？電子も便利ですが、こちらの小説版はぜひ紙媒体もご検討ください！

まとめ

レビューや感想では、「絵柄が古い」と言われてしまいがちな本作です。しかし、設定はガッチリ令和。絵柄のみで、この技巧的で奥深い世界の魅力を知らずに終わってしまうのは非常にもったいない！気になる方はアニメから入ってみるという手もありますよ。連載誌は週刊少年ジャンプと、呪術廻戦・鬼滅の刃・ワンピース・チェンソーマン・ヒロアカなどと鎬を削ってきた実力派です。連載開始が同期の『マッシュル』とは、お互いにベクトルが真逆の面白さで仲良く人気を築き上げてきたことも、少年誌らしいエピソード。我こそはという漫画好きさんや頭脳バトル好きさんには必修科目！作者自身が《王道を否定》している、新感覚ハイスピードSFバトルをぜひお楽しみください！

アンデッドアンラック

作者	戸塚慶文
出版社	集英社
出版年月	2020年4月

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	ライティング担当 ： miz 札幌在住30代2児の母。レトロゲームとクラシック音楽が大好きで時々自分でも弾く。ムーミンのアニメを観ることと、子どもたちの寝かしつけ後にやるサバイバルアクションホラーゲームが日々の癒し。博物館や郷土資料館の類が好きだが、シビアな開館時間の前によく惨敗している。インドア派だったのが活発すぎる子どもたちによってアウトドア派にさせられた。司馬遼太郎、M・ルブラン、川原泉、藤田和日郎作品が好き。