• 2022/12/23

【CLAMP】おすすめ作品!人気作から隠れた名作まで年代別に紹介!

デビュー当初から現在に至るまで、ヒット作を発表し続ける創作集団『CLAMP』。幅広い分野で活躍し、老若男女問わず多くのファンから支持を得る彼女たち。かつて『CLAMP』の作品と青春を送った方、これから送る方も必見!名作揃いの作品を年代別に紹介します!

【CLAMP】おすすめ作品TOP画像
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『CLAMP』とは

30年以上に渡り、第一線で活躍し続ける創作集団『CLAMP』。彼女たちの作品は年代を重ねるごとに、多くのファンを獲得し愛され続けています。名前や作品名を聞けば知っている、といった方も多いのではないでしょうか。

しかし、長く活躍すると共に、作品数も年数にふさわしい数になってきます。特に『CLAMP』は、10巻以上続く長編は意外にも少なく、未完作品も多々あります。そのぶん、名作の短編や中編の作品が盛りだくさん!そのため、『CLAMP作品』に触れているようで、知らない作品や読んだことのない作品がある方もたくさんいると思います。

今回、この記事では『CLAMP』がデビューした1989年から、現在に至るまでのおすすめ作品を年代別に紹介していきたいと思います!

『CLAMP』はどんな漫画家?

原作と作画で担当している人が違う漫画や、どちらも一人で行っている漫画家さんが大半ですが、『CLAMP』は4名で原作と作画を分担している創作集団です。

メンバー紹介

●いがらし 寒月(いがらし さつき)

作画を担当。旧名:五十嵐さつき。

●大川 七瀬(おおかわ ななせ)

ストーリーを一手に担当。作品がアニメ化された際は、アニメの脚本を書かれることも。旧名:大川緋芭。

●猫井 椿(ねこい つばき)

作画を担当。旧名:猫井みっく。

●もこな

作画を担当。旧名:もこな あぱぱ。

※50音順。旧名は、デビュー15周年の際に全員名前を変更された以前のもの。大川さんのみ、変更後に以前使用していた名前に戻しています。変更前の名前の方が馴染みが深いといった方も多いのではないでしょうか。

▼公式Twitter『CLAMP_news』▼

▼画業30周年特設サイト公式Twitter『【Official】CLAMP FANS』▼

アシスタントはおらず、すべての作業を『CLAMP』で行っています。デビュー当初は、7名のメンバーが居ましたが、現在は上記で紹介した4名で活動されています。作風は幅広く、少女マンガから少年マンガ、更には青年マンガまで人気作を連発。メディア化の際は、脚本やキャラクターの衣装デザインを担当することも。アニメのキャラクターデザインや、原案なども手がけることもあり、さまざまな活動をされています。

『CLAMP』の【スター・システム】とその魅力

この世には偶然なんてないわ
あるのは 必然だけ

by xxxHOLiC 侑子(1巻)

ジャンル問わず独特の世界観を持って描かれた作品の数々は、どれも作風が違うようで、『CLAMP』らしさが随所で見られます。その『CLAMP』らしさの一つが、『xxxHOLiC』の登場人物である侑子さんのセリフで有名な『この世に偶然はない あるのは必然だけ』という言葉です。『xxxHOLiC』連載より前からもこの傾向が他作品に見られ、『CLAMP』作品の共通項です。

他にも、『死んだ者が生き返ることは決して無い』という言葉通り、『魔法』が使える世界観でも、亡くなったキャラが生き返ることはありません。それが、メインキャラとして扱われていてもです。こういった全作品通して一貫した『CLAMP』の世界観だからこそ、生まれるドラマが多々あります。

その中でも、『CLAMP』ファンにとって嬉しい要素の一つが『スター・システム』です。

スター・システムとは

漫画やアニメ界隈での『スター・システム』を簡潔に説明すると、【人気のあるキャラクターを別作品でも登場させる】ことです。ただし、どう登場させるかは多岐に渡ります。

①CLAMP作品で最も多い手法→別作品と世界観や時代背景が同じだが、過去や未来、時代が違う作品に登場する。

②別作品に登場した際とは違う名前を付けられているが、姿かたちや性格は同じ特徴の人物が登場する。

③名前も特徴も変わらないが、全く違う設定でさまざまな別作品に登場する。

④同じ作者の作品ではない、全く別の作品に登場する。

他にも、人気のキャラを俳優に見立てて、劇中劇のように描かれたりといった手法も、この『スター・システム』に該当します。

登場人物も多く、基本的な世界が同じで、意外な作品同士の繋がりに驚くことも多々ある『CLAMP』作品。『スター・システム』を存分に楽しむことが出来ます。この手法が使われている作品についても、触れていきたいと思います!

『CLAMP』おすすめ23作品

①【1990年代】デビュー当初から名作揃い!

【CLAMP】おすすめ作品サブ画像1

『聖伝 RG VEDA』(1989 -1996)

聖伝 (1) (ウィングス・コミックス)

作者 CLAMP
出版社 新書館
出版年月 1990年1月
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ファンタジー

OVA化

完結済

鮮烈なデビュー作!若さあふれる『CLAMP』ワールド全開のファンタジー

■あらすじ■

天帝・帝釈天が統治する過酷な天界。星見・九曜に予言され、「天を滅ぼす」と言われた先帝の一族『阿修羅一族』最後の生き残り・阿修羅を300年の眠りから封印を解いた天界最強の武神将・夜叉王。阿修羅の封印を解いたことで一族が滅ぼされ、帝釈天に反旗を翻すべく、夜叉王は阿修羅と共に、「天を滅ぼす」ために必要な『六星』を探す旅に出る。運命の導くまま出会った、夜叉王と阿修羅の出会いから、帝釈天と対峙するまでの物語。

タイトル・あらすじから察せられる通り、ゴリゴリのファンタジー漫画です。全10巻(文庫版全7巻・愛蔵版全5巻)と巻数もあり、読み応えは十分!デビュー作ですので、現在の絵柄とだいぶ違う部分もあり、馴染みの無い方もいるかと思います。それでも、まずは読み進めてほしい!気づけば、最後まで一気に読み進めてしまうことでしょう!

集い始める六星の面々をはじめ、敵対する帝釈天陣営のキャラクターも個性が強く、現在・過去含め複雑な人間(神々?)模様はハラハラドキドキしっぱなし!古代インド神話に登場する神々がベースだからか、名称なども覚えやすいのも嬉しいですね。後の『CLAMP』作品にも見られる、最終話付近での『どんでん返し』や『衝撃展開』は、ここから始まっています!

『東京BABYLON』(1990 -1993)

東京BABYLON―A save Tokyo city story (1) (WINGS COMICS)

作者 CLAMP
出版社 新書館
出版年月 1991年3月
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現代ファンタジー

OVA化

完結済

根強い人気は未だ健在!怪奇事件と人間の愚かさを描いた現代ファンタジー

■あらすじ■

霊的な力で人々を助けてきた、陰陽師一族の当主である皇昴流は、利他的で自分を犠牲にしてまで周囲を助けようとする優しく繊細な性格。能力は持たないが、弟を明るく支える双子の姉・皇北都と、暗殺集団〈桜塚護〉の継承者であり獣医の桜塚星史郎と行動を共にしていた。依頼をこなしていく中、何かと気にかけてくれる温厚でちょっと変人な星史郎に好意を抱いていく昴流。そんな生活は、記憶に無い過去を思い出し始める昴流と、星史郎の思惑が徐々に明かされ、すべてが崩壊していく…

一番の名作との声も多い『東京BABYLON』(東京バビロン)!心霊現象などの、怪奇現象に関する依頼を解決していく、基本1話完結のストーリー。霊的事件に起因する社会問題を目の当たりにしながらも、依頼をこなしていく中で昴流の心の成長を見ることができます。それと平行して、昴流自身の謎や星史郎に関する事柄が話を追うごとに判明していく、最後まで気の抜けない作品です。また、『東京』や『東京タワー』をキーワードにすることの多い『CLAMP』ですが、この作品から明確に多く描かれるようになっていきます。

『CLAMP』作品には『悪役』として描かれる主要キャラクターは多くありません。しかし、『桜塚星史郎』は生い立ちなどがあるにせよ、『CLAMP』作品内では悪役側として描かれることが多いキャラクター。優しく前向きな未来を駆ける作品が多い中、この『東京BABYLON』はビターエンド。ストーリーの展開上仕方がないとはいえ、星史郎の『性格破綻』ぶりの影響はかなり大きいものです。この作品以降も星史郎の名前が出ると、思わず身構えてしまうトラウマを植えつけられることでしょう。

90年代初頭の作品ながらこの作品は本当に人気が高く、文庫版・愛蔵版の他、2022年6月から2冊同時に4ヶ月に渡って新装版が発売されています。PVもとってもオシャレ!

▼キャラクターPV:昴流『CLAMP PREMIUM COLLECTION 東京BABYLON』▼

▼キャラクターPV:北都『CLAMP PREMIUM COLLECTION 東京BABYLON』▼

▼キャラクターPV:星史郎『CLAMP PREMIUM COLLECTION 東京BABYLON』▼

▼『東京BABYLON』CPC版 1,2巻発売記念 コミックコメンタリー▼

『X-エックス-』(1992 -)

X 第1巻 (あすかコミックス)

作者 CLAMP
出版社 角川書店
出版年月 1992年7月
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現代ファンタジー

OVA化

休載中

作品未完の傑作!ダークな『CLAMP』作品といえばこちら!

■あらすじ■

6年ぶりに、母親の遺言に従い『東京』に戻ってきた主人公・司狼神威。転校初日から強力な能力を持つ神威に襲い掛かる人物や、謎の存在。神威は大切な幼馴染である桃生小鳥と桃生封真を、不器用ながら遠ざけようとする。それでも、二人の愛情と真摯な気持ちが少しずつ昔のような関係を再び築き始めていくが、神威の帰京を機に周囲の運命が変わり始めていく。『地球』の未来を選択し戦う。世界の終末を描く、ディストピア現代ファンタジー。

人類存続のために戦う「七つの封印」・『天の龍』7人と、人類滅亡のために戦う「七人の御使い」・『地の龍』の7人。『東京』の誰もが知ってる名所を戦闘の舞台に、激しい能力バトルが繰り広げられます。また、『スター・システム』もあり、『東京BABYLON』の主要の3人、『CLAMP学園探偵団』からもお馴染みの3人が登場。猫依護刃が使役する眷属神「犬鬼」のモチーフとなった狼を、後ほど紹介する『白姫抄』でも見ることができます。逆に、『X』のキャラクターが、他作品に出ることも多いです。

『CLAMP』といえば?と聞くと、絶対にあがるタイトル『X』。2002年9月に18巻が発売してから長い年月が経ってもなお、連載再開を待ち続けているファンも多いと思います。単純に口から出る言葉は、『面白い』『続きが気になる』『とにかく読んでくれ』です。グロ描写や建物の崩壊描写がかなり多いので、苦手な方は要注意。ですが、美麗かつ残酷な世界観が魅力の一つ。戦闘描写が多い分それぞれが距離を縮める様子や、愛を育んでいく描写が、儚くとても胸に刺さります。いつどこで誰が死ぬか本当にわからない不安…でも、続きが気になり手が止まらない!この感情をぜひ手に取って味わって頂きたいです。

『魔法騎士レイアース』『魔法騎士レイアース2』(1993 -1996)

魔法騎士レイアース 新装版 (1) (KCデラックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2002年12月
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魔法騎士レイアース2 新装版 (1)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2003年1月
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異世界

アニメ化

完結済

『異世界』『魔法』『少女たちの戦い』!アニメも人気を博した少女漫画

■あらすじ■

学校の社会見学で『東京タワー』に来ていた中学3年生の少女たち『獅堂光』『龍咲海』『鳳凰寺風』。偶然出会った3人は、エメロード姫に助けを求められる声を聞き、異世界・セフィーロに召喚されてしまう。そこで出会った導師・クレフから、世界の『要』であるエメロード姫が、神官ザガードに捕らえられてしまっており、セフィーロが危険な状態であることを知らされる。クレフにより魔法を授けられた3人は伝説の「魔法騎士<マジックナイト>」として、エメロード姫の救出のため異世界を旅することになった…

典型的な、剣と魔法の世界を舞台に少女たちが協力し合い、心身ともに成長していき、恋愛もちょこっとある、少女漫画異世界もの…と思ってなめてかかると、痛い目を見ることになります。だからこそ、彼女たちと同世代は勿論、大人が見ても面白い!マスコットキャラクター・モコナの可愛さをはじめ、少女たち3人もそれぞれの魅力があり、全体を通しては『可愛くて強い』少女漫画の印象です。

それでも、言わずにはいられない。第一章のラスト、『そんなのってないよ!』は、完全に読者のセリフです。『どんでん返し』なまさかの展開。悪とは…?正義とは…?子どもながらに、衝撃を受けた記憶があります。そして第二章へ続くことで、3人が第一章での経験を経て、より成長した姿に無理なく納得できます。また、彼女たちに影響を受けて良い方向へと変わっていくセフィーロの住人達の姿を、最後まで信じて読み進めることができます。第二章のラストの通り、皆さんの心の中に『新たな異世界』の名前がずっと残ることでしょう。

▼【PV】魔法騎士レイアース Blu-ray BOX▼

OP主題歌・田村直美さんの『ゆずれない願い』や、アニメを知っているという方も多いと思います。TVアニメ版は見ていたけど、原作を読んだことが無いという方も、漫画をぜひご覧になってみてください。

『カードキャプターさくら』(1996 -2000)

▼【公式】『カードキャプターさくら』連載25周年記念ムービー(CLAMP)※音声消去Ver▼

カードキャプターさくら(1) (KCデラックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 1996年11月
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魔法少女

アニメ化

続編あり

新しい『魔法少女』の形を作った、大人気の名作!

■あらすじ■

父と兄と三人で暮らす小学4年生の木之本桜は、ある日父親の書斎で古い不思議な本を見つける。手に取ると、本から封印の獣・ケルベロスを目覚めさせてしまった。同時に本から桜の住む町に放たれてしまった『災い』をもたらす『クロウカード』。カードを集めるため、ケルべロスによって『カードキャプター』に選ばれた桜は、カードの魔法を使って捕獲することに。身近に起こる『クロウカード』が起こす事件を解決するため桜が奮闘する!

国内だけでなく、海外でも大人気の名作・『カードキャプターさくら』(通称:CCさくら、さくら)。『CLAMP』作品関連の人気投票などでも、毎度かなりの投票数を獲得する人気と知名度を誇ります。当時ハマった世代の方は、未だにあの『封印解除<レリーズ>』の呪文を詠唱できる人も多いのでは…?幅広い年齢層に長く愛されており、後の『CLAMP』作品にも大きく影響してくる作品の一つです。

『魔法』は『特別』ではなく身近なものと捉え、『カード』確保の為に使う以外で、日常生活で私利私欲のため使用するという描写はほぼありません。誰もが抱える友人関係や恋愛に勉強の悩みを、『特別な力』を使わずとも頑張る桜ちゃん。そんな姿に親近感や共感を抱くのだと思います。また、少女漫画の枠を超えたさまざまな『愛』が描かれているのも見どころ。恋にも一生懸命な桜ちゃんや、当初はライバルとして登場した小狼くんを見ていると、ニヤニヤとドキドキで『はにゃ~ん』となってしまいます(笑)!

続編 カードキャプターさくら クリアカード編(2016 -)

▼【公式】『カードキャプターさくら クリアカード編』第1話(日本語)▼

カードキャプターさくら クリアカード編(1) (KCデラックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2016年12月
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『クロウカード編』『さくらカード編』が収録されている前作の完結後、2016年から新たに『クリアカード編』の連載がスタート!『クロウカード』の災いを回避し、すべてのカードを『さくらカード』に変えて成長した桜は、中学生に進級。不思議の国のアリスをモチーフとしたストーリーは、新キャラクターの魅力や謎も相まって、現在の『なかよし』世代はもちろん大人が読んでも楽しめます。『無敵の呪文』は健在!小狼くんとのその後の交流なども含めて、往年のファンにはたまらない続編となっていること請け合いです。

アニメ版も長く愛され続けている『カードキャプターさくら』

▼【カードキャプターさくら】「クロウカード編」「さくらカード編」Blu-ray BOX&DVD BOX発売告知CM▼

漫画はもちろん、アニメも大人気の『カードキャプターさくら』!劇場版も2作品制作された人気ぶり。脚本に大川七瀬さんも関わっていることもあり、雰囲気は原作と相違なく、どちらのファンも楽しめます。しかも、原作では19枚だった『クロウカード』がアニメ・劇場版オリジナルカードを含め53枚となっており、ボリューム満点!名曲と名高い坂本真綾さんが歌うOP『プラチナ』をはじめ、OP・ED・挿入歌も未だ口ずさめる方も多いと思います。アニメからの逆輸入されるエピソードやキャラクターもいるので、必見です。

▼【カードキャプターさくら】「クリアカード編」Blu-ray & DVD 発売告知PV▼

『クリアカード編』もアニメ化されています。こちらは大川七瀬さんがすべて脚本を担当。基本的なストーリーは原作通りですが、前作アニメ版の続きとして描かれてるため、アニメオリジナルキャラクターや設定が引き続き活かされています。アニメファンにも原作ファンにも嬉しいアニメ化でしたね。

▼NHKアニメ▼

▼カードキャプターさくら(公式)▼

『20面相にお願い!!』
(1989 -1991)

CLAMP学園初等部に通う主人公・伊集院玲。二人の母親と暮らす中、母親の我儘に近い依頼でさまざまなモノを盗む「怪人20面相」として活動していた。この伊集院玲は、小学三年生ながら料理の腕はプロ並み、優しく物腰柔らかな紳士!こどもの頃に初めて読んだとき、こんな男の子がこの世にいるのかと感動したものです。大人になってから見ても、玲の可愛らしさもより感じられ、ますます好きになってしまいます。ヒロイン・大川詠心は、THEお嬢様な幼稚園児。可愛い我儘や、幼児とは思えないおませな言動は愛らしさでいっぱいです。大人顔負けの発言も多く、幼さゆえの鋭さを感じる場面も多々あり、見どころのひとつです。お人よしの玲と気が強い詠心のやり取りは、微笑ましさ半分、大人の恋愛を見るよりドキドキする半分といった、不思議な感覚を覚えるラブコメディ。小学三年生と幼稚園児の恋愛の行方をご堪能ください。

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『学園特警デュカリオン』
(1991 -1993)

巨大な学園都市「CLAMP学園」とご近所の平和を守るために結成された秘密組織・学園特警デュカリオンの活躍を描いた作品。二人の主人公『秋海洞威』『東国丸健多朗』のコンビと、アシスタントの『宙尊寺絵里衣』や『長官』を中心に、お話が進みます。運動も勉強も優秀な秋海は奨学金の高額さにつられ組織の一員に。そんな秋海に恋する、明るく運動神経抜群な東国丸は御曹司と、これまた正反対なコンビです。敵対するのは悪の秘密結社「いもの山商店街」。毎度必死に戦いながらも、身内だけでなく、奇人・変人が多く集まる学園内で、振り回されるデュカリオン。本当に不憫……コメディタッチで、スピード感のあるストーリーは、笑い所が盛りだくさん。また、話が進むにつれ展開していく絵里衣と悪の司令官の恋も見どころ!むしろ、主人公二人を食ってしまう勢いです(笑)。戦え!僕らの『学園特警デュカリオン』!

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『CLAMP学園探偵団』
(1992 -1993)

巨大な学園都市「CLAMP学園」の初等部学生会役員の『妹之山残』『鷹村蘇芳』『伊集院玲』の三人で結成された『CLAMP学園探偵団』の活動を描いた作品。全員、何かしら優秀で、フェミニストな小学生とは思えない立ち居振る舞いを見せ、学園でもモテモテ。特に、残のフェミニストぶりは群を抜いており、幼女から年配の女性、悪女までその優しさは徹底しており、こっちが気恥ずかしくなるレベル。権力やお金の力をここぞと使いながらも、そもそもの能力が高い3人の行動は、小学生の域を超えており、その活躍もみどころ。残・蘇芳・玲、性格も違えば特技も違い、三者三様の違った魅力で溢れています。蘇芳と玲に関しては、恋愛要素も楽しめ、困った人たちに寄り添い力になる姿は、小学生だからこその純粋さを感じられ、見ていて心が温まります。アニメ化もされた作品で、主人公の3人は他作品にも登場したりと、『CLAMP』を代表する作品の一つと言えます。

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ポイント 『CLAMP学園』三部作

『20面相にお願い!!』『学園特警デュカリオン』『CLAMP学園探偵団』は、3作品とも時系列は違えど『CLAMP学園』を舞台にした作品で、『CLAMP学園』三部作と呼ばれています。年齢に多少の変化がありますが、それぞれの作品でメインのキャラクターだった数名が、それぞれの作品に登場!話が一つにつながっているという訳ではないので、単品で読んでも十分に楽しめますが、3作品まとめて読むことを強くおすすめします!

『新・春香伝』
(1992 -1994)

朝鮮に伝わる『春香伝』という恋物語を元に、まったく違う物語として描かれたのがこちらの作品。貴族階級である両班が各地を管理するいにしえの国・高麗が舞台となっており、悪政を敷く両班の町に母親と暮らす主人公・春香が、謎の旅人・夢龍と出会う。両班によって、連れ去られた母親を救うため、夢龍と立ち向かっていく春香の活躍を描いたお話です。名前や地名など『春香伝』と同じですが、春香の性格が正義感の強いお転婆娘として描かれており、夢龍の胡散臭さを訝しく思うなど、純粋な恋愛物ではありません。『秘術師<シンバン>』と呼ばれる魔法を使えたり、龍が登場するなどファンタジー要素が強く、『CLAMP』らしさがここぞと詰め込まれています。それでも、物腰柔らかく、いつも笑顔な夢龍に振り回され、顔を真っ赤にする春香のほんのり香るラブコメ要素にニヤニヤが止まらなくなることでしょう。

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『白姫抄』
(1992-1992)

【雪は白姫の涙だ】と言われる、雪の神『白姫』がいる雪山を舞台にした、オムニバスの短編集。絵のタッチが筆で描かれている時代劇風。全編通して哀愁の漂う物語で纏められており、【序】と【終】を読むことで『白姫抄』のコンセプトが見事に作り上げられていることが解ります。『CLAMP』の中でも、珍しいタイプのシリアスストーリーで、とても新鮮な作品。ただの悲恋や、別離の物語と済ませてしまえない、最後にほんのりと光が残る、胸が熱くなる話ばかり。どの作品も雪の中の物語であるはずなのに、『白姫』をはじめ、人間の体温がとても感じられる優しくも悲しい、美しい世界。どちらかというと、大人向け。子どもの頃に『CLAMP』にハマった、現在大人になった方々には、改めて読んでもらいたい一冊です。

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『不思議の国の美幸ちゃん』
(1993-1995)

気づけば、いつも不思議な世界に迷い込んでしまう女子高生・美幸ちゃんの物語。タイトル通り、『不思議の国のアリス』が元ネタ。迷い込んだ不思議な世界で、毎度話の通じない美女達に追われるはめに…ちょっぴりエッチで可愛いく、スピーディーなお話は、何も考えずにただただ美しいキャラクターたちを無心で楽しめます。『CLAMP』作品内で、全編にわたり女の子しか出てこないこちらは、華やかな画面なのは言うまでもありません。ゲームや麻雀といったネタも多く、アホなことを全力で漫画にした感が強く、その勢いでついつい笑いがこぼれます。また、『別の世界』に飛ばされるというコンセプトは、後々の『CLAMP』作品にとても影響している一冊だと思います。この作品内でも、当時連載をしていた『X』の世界に放り込まれる美幸ちゃんを見ることができます。

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『わたしのすきなひと』
(1993 -1995)

7ページの漫画と、1ページのエッセイで構成された1話完結全12話の、女の子の『好き』に関する感情を描いた作品。エッセイはストーリー担当の大川さんが書かれており、1話ごとの裏話や内容に関するメッセージを漫画だけでなく文章からも読み取ることができます。日常の中でふと思う何気ない疑問や悩み。けれど誰しもが、話の中で女の子たちがそれぞれ抱く『感情』に共感する部分があるのではないでしょうか。恋愛に特化した話ですが、中には友達や家族に対してもあてはまる部分もあると思います。衣装や小物、背景などは90年代当時のものですが、ストーリーに年代を感じるということがありません。今読んでも、登場人物たちに共感を抱ける物語です。恋愛に悩んでいる女の子たちは勿論、大人の方々まで、この甘酸っぱさと一緒に『好き』について考えてみるのはいかがでしょうか。

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『Wish』
(1995 -1998)

行方不明の天使長を探しに人間界に降りてきた天使・琥珀と、医者として働く栩堂琇一郎の徐々に互いに惹かれあい結ばれるまでのお話です。悪魔の使いのカラスに襲われていた琥珀を、帰宅途中に助けた琇一郎の出会いから物語が始まります。助けてくれたお礼に「願い」を叶えると言い出した琥珀は、「願い」は無いと言い切る琇一郎に『一人じゃ叶えられない願い』がきっとあるはずと、琇一郎の家に居候することに。本当に可愛いお話で、琥珀の『天界で最も美しい心を持つ』という設定になんら遜色の無いキャラクターは、見ているだけで浄化されるようです。絶対的な悪という存在があまり出ない『CLAMP』作品の中でも、『Wish』はどこを見ても『良い人』で溢れており、優しさでいっぱいです。だからこそ、丁寧にゆっくりと惹かれ合い想いを伝え合った二人に待ち受けていた琇一郎の『秘密』は、衝撃的でした。とはいえ、それを乗り越えたラストに、満面の笑顔で読み終えることができます。二人で見つけた『一人じゃ叶えられない願い』をこちらの作品でお確かめください。

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ポイント 『Wish』から始まる世界観

『Wish』の世界観と同じ作品が、後述する作品にも多々出てきます。『CLAMP』独特の設定で描かれている『天界』『人間界』『地界』、『天使』や『悪魔』といった要素が、更に広がっていきます。世界線が一緒である作品の中には『Wish』のキャラクターが普通に登場することも!全4巻の恋愛メインなお話で、女性向けのように思われがちですが、『CLAMP』を語るうえで欠かせない作品です!

『CLOVER』
(1997 -1999)

退役軍人の琉・F・和彦が政府からの依頼で、さまざまな人たちから狙われる謎の少女・スウを『妖精遊園地(フェアリーパーク)』へと移送する物語。道中、和彦と交流することで、あまり感情を出さないスウの心の動きや謎が判明していきます。機械技術が発展している近未来のようですが、どこか退廃的な雰囲気が魅力的な作品です。人物や建造物、機械などの細かい描写とシンプルな背景、白と黒のコントラストはもはや芸術。作中でキーワードとなる『CLOVER』という曲の歌詞や、サブタイトルの文字、セリフ、漫画では手書きで書かれることの多い『擬音』も写植で表現されていて、文字の配置すら作画の一部。全編通してとても美しく描かれています。ストーリーも、解明しないままの謎を残して一区切りがつく2巻以降は、それぞれの過去が描かれ謎解きが始まります。終始、美しくもどこか哀しい展開となりますが、その綺麗さに静かに涙が出てくることでしょう。

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②【2000年代】傑作の長期連載作品が誕生!

【CLAMP】おすすめ作品サブ画像2

『ANGELIC LAYER』(1999 -2001)

Angelic layer (1) (角川コミックス・エース)

作者 CLAMP
出版社 角川書店
出版年月 1999年6月
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ゲームバトル

アニメ化

完結済

少年漫画でも活躍!可愛くかっこよく戦う少女と人形の格闘ゲームバトルが熱い

■あらすじ■

中学進学のため上京し、叔母の家で下宿することになった中学1年生の鈴原みさき。都会に出てきて、初めて目にした【自らの手でカスタマイズして創る天使<エンジェル>と呼ばれる人形】を使い戦う、最先端の格闘ゲーム『エンジェリックレイヤー』に心奪われる。偶然出会った開発者・いっちゃん(三原一郎)に導かれ、天使を孵す卵を購入するみさき。天使『ヒカル』を創り出し、トーナメントに参戦していく。

とてもシンプルなストーリーで、最後までテンポよく読める作品。個人的に大好きです。背が小さくて、運動も得意ではないみさきは、そのことにコンプレックスを抱いている描写が度々出てきます。初めて見た『エンジェリックレイヤー』の天使は、小さくても大きな相手に負けない姿を見せ、みさきに夢を与えます。簡潔に描かれた夢あふれるストーリーは、これまでの作品とはまた違う面白さを『CLAMP』が魅せてくれます。

また、別々に暮らしている母親との見えない距離が『エンジェリックレイヤー』を通して、縮まっていく様子がとても素敵です。大好きな人に、大好きな夢を与えてもらい、大好きな人と共有できる。みさきが『エンジェリックレイヤー』に本気で向き合うからこそ、大好きなことに一生懸命になることの大切さが、より深く伝わってきます。

この作品にも『スター・システム』があります。以降に描かれる作品に、いっちゃんさんこと『三原一郎』の名前が登場したりと、意外にも他作品との関わりも多いです。作中でも明言されてるのが、みさきの天使『ヒカル』のモデルが【魔法騎士レイアース】獅堂光ということ。思わずニヤっとしてしまいます。

鈴原みさきの天使【ヒカル】
▶モデル元:【魔法騎士レイアース】獅堂光
【CLAMP】おすすめ作品TOP画像 【CLAMP】おすすめ作品TOP画像
作中でも、みさきが『昔見たまんがの主人公みたいな子』という言葉と一緒に、光の後ろ姿が描かれています。
 
城乃内最の天使【白姫】
▶由来元:【白姫抄】白姫
【CLAMP】おすすめ作品TOP画像 【CLAMP】おすすめ作品TOP画像
明確にモデルとなっている等の描写はありませんが、名前は【白姫】から、ビジュアルは【白姫抄】内【比翼の鳥】に出てきた【鷺】に近いキャラクターデザインです。

アニメ化もされており、当時リアルタイムで視聴していたのが懐かしいです。実は、漫画版とアニメ版では、ラストが少々変わっていたり、恋愛模様の結末も違っています。興味のある方は、アニメ版もぜひご視聴あれ!

『ちょびっツ』(2000 -2002)

ちょびっツ 1 (ヤングマガジンコミックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2001年2月
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人間×人外

アニメ化

完結済

青年漫画進出!人間とパソコンの恋の行方は…?

■あらすじ■

人型の情報端末として、世界中に普及している『パソコン』。北海道から上京し大学受験に失敗した、貧乏浪人学生の本須和秀樹は、ある日のバイト帰りに捨てられていた女の子の形をした『パソコン』を拾い、『ちぃ』と名づける。いざ起動したものの、共に過ごすうちに、他のパソコンとは様子の違う彼女を不安に思う秀樹は、周囲の助けを借りながら『ちぃ』について調べることに。感情を持たないパソコンと、人間たちの悩みや困難、周囲のトラブルに巻き込まれていくが…

自分の感情に基づいて行動できるパソコンとして、都市伝説となっている『Chobits』シリーズなのではないか?この疑問を解明しようと、ストーリーが広がっていきます。その中で、登場人物たちの機械と人間の在り方や感情に、秀樹は遭遇し考えさせられます。元々、とてもお人よしでちぃを機械として割り切れず、人間に接するかのように扱っています。優しい秀樹だからこそ、ちぃの『謎』に大きく関わり、世界中のパソコンと人間の命運がゆだねられていくことになったのでしょう。

普遍的に人気なテーマとなっている、機械と人間の恋や愛情を描いた作品です。話の展開上、恋愛面が強いですが家族愛も関わっており、可愛らしい表紙や雰囲気ながら割とシリアスなストーリーです。無垢なパソコン『ちぃ』が本当に愛らしい反面、多くの謎を抱えているミステリアスさが、とても魅力的です。少々エロカワイイのに、純愛とも呼べるラブストーリーをご堪能下さい。

アニメ化もされており、今では人気声優の杉田智和さんが本須和秀樹役をつとめた、初主演作品でもあります。未だに耳に残っているOP『Let Me Be With You』など、とにかく可愛いに振り切っています。こちらも、機会があればぜひ!

『xxxHOLiC』(2003 -2011)

×××HOLiC(1)(ヤングマガジンコミックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2003年7月
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現代ファンタジー

多数メディア化

続編休載中

超人気!『怪奇現象』を通して『ヒト』の業を垣間見れる珠玉の名作

■あらすじ■

幼いころからこの世のものではない『アヤカシ』に好かれる四月一日君尋は、対価を払えば『どんな願いも叶える店』に足を踏み入れる。店主の壱原侑子により、『アヤカシを視える体質を直したい』という願いの対価に、半強制的に店で働くように言いくるめられ、バイトとして雇われる。次から次へと訪れる『不思議』な願いや依頼をする客や、『ヒト』ならざる客に、振り回される四月一日。そんなある日、異世界からやってきたという4人が店にやってきて…

説明不要の有名作品であるこちら『xxxHOLiC』(ホリック)。メディアミックスもより取り見取りの人気作です。後述する『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』とストーリーがリンクしていることは有名ですが、背景にひそかに別作品のキャラクターがいたりもします。『合法ドラッグ』の二人がこなした仕事の依頼が実は侑子さんや四月一日からだった、なんてことも。侑子さんと四月一日は、色んな作品で度々名前があがったりもします。ファンは絶対必読な作品です。

基本的には、『不思議』な現象に悩む客の願いを叶えていく物語。1エピソードごとに完結しますので、どの巻からでも読むことができます。本物の『怪奇現象』だったり、『人間の感情』が起こした事件だったりと、結末はさまざま。薄暗い雰囲気のものから、笑顔がこぼれる雰囲気のものまで楽しめます。ホラー描写は、背筋が冷たくなることも…

しかし、上述したように『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』と話が繋がっている部分があり、『ツバサ』で起きた謎が『xxxHOLiC』でわかる(またはその逆)といったことが度々起こります。謎多き店主・侑子さんだけでなく、次第に存在に疑問を抱かれ始める四月一日の謎まで、話が進むごとに解明されていく真実は……ぜひ、どちらも読んでその目でご覧になってみてください!!

※以下、ネタバレが少々あります。苦手な人はご注意ください※

ストーリーがリンクしている『ツバサ』の連載が終了後も、『xxxHOLiC』は続くことになります。紆余曲折の末に、闇に消えていった侑子との再会を待ち続けることを決めた四月一日が、店を継いだストーリーが展開。巻数はそのままカウントされていますが、16巻の途中からタイトルが新たに『xxxHOLiC・籠』となります。

『籠』になってから…

16巻以降、歳を取らず『店』から出られないようになった四月一日。たまに訪れる客の願いを叶えるため、外で必要なことは犬猿の仲であった百目鬼静が担うようになります。この巻からそれまで表紙を飾っていた侑子さんは描かれなくなり、四月一日が単独で表紙に描かれている徹底ぶり。悲しさを帯びるエンドとなったこともあり、独特の雰囲気はそのままに、より作品に深みが出てきます。他作品で登場したり、話題に上がる四月一日は、この『籠』以降の落ち着いた姿の方が多く、たくさんの人々を手助けしています。その出自から、面影がクロウ・リードにそっくりと言われていたり、侑子さんの影響もあるのか、若干言動に『腹黒さ』が増しています。そんな姿も今までを振り返ると可愛らしいです。

▼『xxxHOLiC』CPC版 全巻発売記念コミックコメンタリー▼

2021年8月からは、新装版『CLAMP PREMIUM COLLECTION xxxHOLiC』が発売されました。『CLAMP』4名によるコミックコメンタリーも必見です。

続編 xxxHOLiC -戻-(2013 -)

×××HOLiC・戻(1) (KCデラックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2013年10月
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前作が終了後、掲載誌が『週刊ヤングマガジン』から『別冊少年マガジン』に移り、『xxxHOLiC -戻-』がスタート。侑子さんが『願いを叶える店』の店主として登場し、高校生活を送る四月一日がバイトとして店で働いており、前作連載当初の様相です。しかし、何かがおかしい…そう感じる描写が要所に詰まっているものの、物語の流れはおかしくはない。何かが裏で絶対起きていると解っているからこそ、読む手が止まらない。新章になっても、面白さは健在!現在は休載中ですが、『ツバサ』の続編である『ニライカナ編』と合わせてお読みください!

多数のメディア化を果たした『xxxHOLiC』

アニメ化やアニメ劇場版、舞台に実写ドラマ化に実写映画化と、多種多様なメディア化を果たした『xxxHOLiC』。アニメでは、コミック単行本の特装版DVDなども含め『籠』のエピソードも制作されています。『劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢』は、『劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君』と同時上映されました。連載当初の勢いがすごい熱量であった記憶が、今でも残っています。連載終了後から約10年が経った『2022年』になってもなお、実写映画化がされるという、その人気ぶりが伝わってきます。

▼映画『ホリック xxxHOLiC』60秒本予告▼

『ツバサ』とのリンクが無いこともあり、少々設定が変更されている部分もありますが、蜷川実花監督が撮る映像美は絶対に観るべき!オリジナルキャラクターを含め、文字通り『二次元』の背景がそのまま現実に現れたかのようです。キャストも話題の俳優さんばかりで、世界観を大事にされた演技を魅せてくれます。

四月一日君尋 神木隆之介 壱原侑子 柴咲コウ
百目鬼静 松村北斗 九軒ひまわり 玉城ティナ
アカグモ 磯村勇斗 女郎蜘蛛 吉岡里帆

『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』(2003 -2009)

ツバサ―RESERVoir CHRoNiCLE (1) 少年マガジンコミックス

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2003年8月
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ファンタジー

アニメ化

続編あり

一つの集大成!『CLAMP』の今までとこれからを繋ぐ壮大なファンタジー

■あらすじ■

亡き父の跡を継ぎ遺跡発掘で生計を立て暮らす小狼は、ある日幼馴染であり想い人の玖楼国の姫・サクラが何者かに襲われ、記憶を失ってしまう。彼女の『記憶』は羽根となり次元を超えてさまざまな『異世界』へと飛ばされていった。瀕死のサクラを救うため、羽根を取戻し、記憶を戻させるしか方法が無く、小狼は神官・雪兎の手引きで『異世界』を渡れる力を持つという『次元の魔女』の元へとサクラを連れて旅立つことになった。サクラの『羽根』を巡る『異世界』冒険活劇ファンタジー。

主人公の『小狼』、ヒロインの『サクラ』から、もうすでにご察しの通り『スター・システム』の宝庫な作品。『ツバサ』連載開始から終了期間までに発表されている『CLAMP』作品の、ほぼすべてが関わっていると言っても過言ではありません。人気キャラから、覚えてもいないようなキャラ、意外なキャラクターまで盛りだくさん。『CLAMP』ファンにはたまらない作品です。

ざっくり説明:
『ツバサ』の『スター・システム』

基本的には『多重世界』・『パラレルワールド』の世界観のため、過去作品のキャラクターがそのまま登場するという訳ではありません。

  • 色んな『異世界』を行き来するにあたって、『世界』によって『キャラクター』の役割が違う。→ある世界で交流のあったキャラクターが、別の世界では前に出会った世界でまったく違う生活を送っている。
  • 『カードキャプターさくら』に登場する『木之本桜』と『李小狼』と、この作品の『サクラ』と『小狼』は、『魂』は同じだけれど違うという存在。→『異世界の同一人物』『同じだけど違う人』と表現されている。

このように、あくまで『パラレルワールド』として描かれる『スター・システム』表現が基本です。大前提として、話がリンクしている『xxxHOLiC』に登場するキャラクターは、同一人物として描かれています。

もちろん、『ツバサ』以外の『CLAMP』作品を読んだことが無い方も、楽しめる作品です。『黒鋼』や『ファイ・D・フローライト』という『ツバサ』からの新キャラクターも個性豊かで、作品を彩ります。色んな『異世界』を舞台にした各エピソードごとに起こる事件は千差万別!まるで劇中劇のようなエピソードや、『異世界転移』の醍醐味とも呼べる『転移中に仲間とバラバラになってしまう』といったエピソードまで盛りだくさん!ここで説明しきれないほどのドラマが詰まった作品です。

また、『スター・システム』だからこそできた『入れ替わり』展開には、喜びやら興奮やら複雑やらで鳥肌がたちます。『CLAMP』作品を読んできた方には、逆にしっくりくるような『キャラクター』の描写は必見。これまで『CLAMP』が長い時間をかけて積み重ねてきた『物語』が、読者の中にしっかりと根付いていると強く感じます。サクラの父親である玖楼国国王が『クロウ・リード』の姿であったり、小狼の父親が『CCさくら』で桜の父親だった『藤隆』であるといった、『今までの作品』と『キャラクター』の設定が違う部分も、要チェックポイント。『xxxHOLiC』との繫がりも含め、複雑に絡み合う『CLAMP』のこれまでが詰まったストーリーを多くの人に読んで貰いたいです。

続編 ツバサ -WoRLD CHRoNiCLE- ニライカナイ編(2014 -2016)

ツバサ -WoRLD CHRoNiCLE- ニライカナイ編(1) (講談社コミックス)

作者 CLAMP
出版社 講談社
出版年月 2015年2月
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本編終了後、『xxxHOLiC』の四月一日と違い、一か所に留まらず異世界を渡り続けることを決めた小狼。その旅の途中で訪れる『異世界』でのストーリー。基本的な流れは、サクラの『羽根』を取り返すという点を除けば、本編と同じです。『スター・システム』がこれでもかと光ります。また、本編での謎が明らかになったこともあり、『xxxHOLiC』とのリンクもより味わい深いものに。まずは『xxxHOLiC -戻-』既刊分を読んでから、こちらを読むことをおすすめします。

『ツバサ・クロニクル』のタイトルでアニメ化と劇場版も制作されています。『スター・システム』に登場する、他作品でアニメ化やラジオドラマ化されているキャラクターたちは、基本的に声優さんが一新されていました。新たな気持ちで、新たな魅力を楽しめる、世界観を大切に作られています。

『「すき。だからすき」』
(1999 -2000)

天真爛漫・成績優秀なお子様女子・旭ひなたと、隣の家に引越してきた臨時担任の麻生先生との、恋物語。個人的に『CLAMP』作品の中でもお気に入りです。生徒と先生?年の差の恋愛物?と、あらすじだけを見る限りでは、誰しもがそう考えると思います。しかし、それだけで終わらないのがこの作品の魅力の一つ。『偶然』にも隣に引越してきて、クラスの担任になり、何かと近くに居て多く交流することができる。『CLAMP』世界において、『偶然』は無いと前述した通りでございます。何か隠しごとをしているような、謎めいた麻生先生をどんどん好きになっていくひなた。そんなひなたも、普通の女子高生とちょっと違うところがあり、事件に発展していきます。全体として、主人公の名前によくあった、春の陽だまりのような作品です。作中で、登場する絵本の本編が描かれていたりと、絵本好きの方にもおすすめです。とにかく可愛いから全人類に見てほしいというのが、本音です。

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『合法ドラッグ』
(2000 -2003)

『ドラッグ&ドロップ』
(2011 -)

雪の夜、街中で倒れていたところを火群陸王に助けられた、訳アリの青年・栩堂風疾。陸王の下宿先・みどり薬局で住み込みのバイトをすることに。そのバイトというのが、薬局の「表の仕事」だけでなく、『過去の記憶を見ること』ができる能力を使い、「裏の仕事」もすることに。陸王の『小さな物なら手を触れずに壊すこと』ができる能力とともに依頼にあたるが、どの依頼も不可思議なことが起こる一筋縄ではいかないものだった。風疾と陸王、どちらも謎めいた事情があり、その謎を追いつつ、不思議な依頼の数々が楽しめる作品です。最初はいがみ合っていた二人ですが、一緒に依頼をこなすごとに、良いコンビに成長していく様子も楽しめます。また、依頼を持ってくるみどり薬局の店主・花蛍と、薬局の居候?・斎峨のどこか怪しい関係も要チェック。日常と非日常が同居しているかのような依頼内容に注目です!

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『合法ドラッグ』から8年越しに書かれた続編。ストーリーの大元は変わらず、相変わらず表・裏どちらの仕事も行う風疾と陸王。しかし、この続編から前作で語られていなかった新事実がどんどん発覚していくことになります。また、待ったかいがあると言わんばかりに他作品の人気キャラが登場したりと、別作品との繫がりを強く感じる描写も多々あります。『CLAMP』ファンにはたまらない展開です。また、前作では断片的な過去の描写しかなかった、キーパーソンとなるキャラクター、炯と月湖の全容も少しずつ判明していきます。特に、花蛍と斎峨の正体が判明した際は、よく考えなくてもめちゃくちゃ伏線が目につくところにあった!と一人ツッコミをしてしまうほど興奮を隠せませんでした。登場人物の『名前』に注目です。

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ポイント メイン作画が同じ作品同士は要チェック!!

『CLAMP』作品は、作品によって人物などのメイン作画を担当されている方が違います。作画の雰囲気がまったく違うので素人目に見ても、「この作品とこの作品は同じ人かな?」と判別することができます。傾向として、同じ作画の作品同士でスター・システムが導入されていることが多く見られます。他作品の本編に堂々と登場するキャラもいれば、隅っこに姿だけを確認できるキャラもいるので、ぜひ探してみてください。より一層、『CLAMP』作品を楽しめます!

③【2010年代】人気作の続編や、人気映画のコミカライズを担当!

【CLAMP】おすすめ作品サブ画像3

※下記の続編タイトルは、本編タイトルで紹介しています。

▶【カードキャプターさくら クリアカード編】

→『カードキャプターさくら』(1996 -2000)

▶【ドラッグ&ドロップ】

→『合法ドラッグ』(2000 -2003)

▶【xxxHOLiC -戻-】

→『xxxHOLiC』(2003 -2011)

▶『ツバサ -WoRLD CHRoNiCLE- ニライカナイ編』

→『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』(2003 -2009)

『こばと。』(2004 -2011)

こばと。

作者 CLAMP
出版社 角川書店
出版年月 2007年12月
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現代ファンタジー

アニメ化

完結済

人との絆、優しさと驚きの詰まった、ローファンタジー&ヒューマンドラマ!

■あらすじ■

「行きたい所にいく」、そんな希望を叶えるために主人公・花戸小鳩は、人間の傷ついた心を癒した際に得られる、傷ついた心の塊<コンペイトウ>を『ビン』いっぱいに集めなければならなかった。青い犬のぬいぐるみの姿をした『いおりょぎさん』(五百祇)に、日々厳しく採点されながら、こばとは人々の心を癒すため奮闘するが、失敗ばかり。そんなある日、保育園でバイトをする藤本清和と、園長の沖浦清花と出会い…

困っている人の所へ突撃し、悩みや困っていることを解決しようと奮闘するこばと。その姿に大変癒されます。「よもぎ保育園」の問題を軸に、『こばと』の存在の謎が徐々に判明していくストーリー。色んな人の過去や事情を知り、藤本への想いを自覚することで、世間知らずだったこばとは『自分にとって一番大切なもの』は何かと考えます。最後にこばとが何を願い、どんな道を選ぶのか…自分の気持ちと相手の気持ちを、きちんと考える大切さを教えてくれる作品です。

『スター・システム』も盛り込まれており、キャラだけでなく『アパート』や『店』など、他作品で登場した風景を楽しめます。『Wish』と世界観が共通しており、こちらの作品では『天界』『人間界』『地界』の他に、『異界』の存在が判明します。異界の関係者である『いおりょぎさん』の過去も、物語に深く関わっており、『異界』のキャラクターも『可愛い』姿で描かれているのもみどころ。『Wish』ファンは絶対に読むことをおすすめします

▼TVアニメ「こばと。」PV▼

声優さんも主題歌も大満足のアニメ化!『ツバサ・クロニクル』で黒鋼役だった稲田徹さんが『いおりょぎさん』の声を担当されたのも驚きでしたね。可愛いわんこのぬいぐるみから、渋い声が飛び出すギャップがまた愛おしいです。何よりも、この2人のキャラクターの声が一緒である意味が後にわかることに…

『GATE 7』
(2010 -休載中)

京都を舞台に、異形と戦う『裏七軒』と名乗る三人組を目撃する旅行中だった高校生・高本致佳人。性別不明の子ども・はなと同じ『無』の性質を持っていることから懐かれ、渦中の騒動に巻き込まれていくことになる。狂言回しのような致佳人の視点で描かれる、『CLAMP』作品ではあるようで意外となかった『和風ファンタジー』。話の性質上、登場するキャラクターがほぼ『本性』を明かしておらず、さまざまな謎が未だ明かされていない状態です。異形との戦いだけでなく、『豊臣陣営』と『徳川陣営』での因縁もあるようで、馴染みある武将名がちらほらと出てくるのも、これからの展開に期待できる要素ばかり。物語の序盤で連載が止まってしまっていることもあり、中々手を出しづらいという方も多いと思います。しかし、魅力あふれる個性豊かなキャラクターや、『CLAMP』の和風描写は雅やかで見ているだけで心躍りますよ。

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『HiGH&LOW g-sword』
(原案 HI-AX)(2017)

架空の巨大都市を舞台にした、「SWORD地区」5つのチームの抗争を描いた、ギャング・アクションドラマが原作のスピンオフ作品。第一作目の映画で話題が沸騰した人気シリーズ。ド派手なアクションや、さすがは『EXILE TRIBE』なカッコいい音楽を含む演出の素晴らしさが印象的です。そんな、かっこよくも人情味あふれる原作を、可愛いミニキャラで描かれた登場人物たちの、アウトローではない日常を描いたほのぼの作品!ドラマや映画のファンはもちろん、どこから見ても不良な方たちの間の抜けるお話は、『HiGH&LOW』に触れたことが無い方でも楽しめます。また、可愛いだけでなく、ちょっぴりシリアスな展開になることも。等身が大きくなるキャラクターの作画は、実際に演じられた役者さんに寄せられており、ドラマや映画に出演した俳優ファンも思わずニヤけてしまうクオリティ。どちらのファンにも嬉しい作品です!

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ポイント 1 原作のドラマと映画は、超人気コンテンツ!!

▼『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』特別映像▼

総合プロデュースを務めるEXILEのHIROによる、『EXILE TRIBE』総合エンターテイメントプロジェクトで企画・制作をされたシリーズ。ドラマや映画だけでなく、『CLAMP』の作品以外にも複数漫画化されており、EXILEの本領であるライブツアーなども展開されています。映画は、ドラマシリーズから続く本筋の続編や、別の作品とコラボしたスピンオフまで制作されており、幅広く長い人気を得ています。漫画だけでも楽しめますが、まだドラマや映画を見ていない方は、映画第一作目だけでも見てください!絶対にハマります!

元々、『HiGH&LOW』のファンであり、ファンアートを公式Twitterでも公開していた『CLAMP』。まさかの公式コミカライズに、映画ファンも『CLAMP』ファンも驚きでした。コミカライズ作品は、フラッシュアニメ化もされており、可愛い『HiGH&LOW』が楽しめます。

漫画以外の活動も!

4名で活動する『CLAMP』だからこそ、『漫画』以外での活動も目にすることが多々あります。イラスト集の出版や、個人名義でエッセイを出されたり、後述するYouTubeチャンネルでは不定期にラジオを投稿しています。

また、『CLAMP』作品がメディア化された際は、作品によってはストーリー担当の大川さんが『シリーズ構成』や『脚本』を担当されたりもしています。アニメ『カードキャプターさくら』でも、衣装デザインやアニメオリジナルカードのデザインをもこなさんが担当されました。主人公・さくらのコスチュームが毎回変わり、従来の魔法少女物とはまた違った面を楽しめます。

ジャンル問わずキャラクターデザインを担当

『CLAMP』のキャラクターデザインは、色んなジャンルで起用されています。小説の挿絵、トレーディングカードのキャラクターデザイン、ゲームキャラクターのコスチュームデザインなど多岐にわたります。

大人気【コードギアス】シリーズ

▼コードギアス Next 10years Project▼

その中でも、最も有名なタイトルが『コードギアス 反逆のルルーシュ』!『CLAMP』がキャラクターデザイン原案を担当した人気アニメです。見たことは無いけど、タイトルは聞いたことがあるという方も多くいると思います。スピンオフ作品『コードギアス 反逆のルルーシュ ナナリーinワンダーランド』や『コードギアス 亡国のアキト』でも担当されています。

殺された母親の復讐と妹のために、物語の舞台となる「神聖ブリタニア帝国」へと反逆を企てる主人公・ルルーシュの物語。アンチヒーローなルルーシュと、ヒーローの立ち位置にいる親友・枢木 スザク(くるるぎ スザク)という、一般的に主人公の物語と呼べる立場が逆転しています。悪役側のルルーシュの目線で進められるストーリーは新鮮!単純な『勧善懲悪』『正義と悪』とは言えない作品で、より深みのある物語が胸を突きます。

高校生の青春歌舞伎部ストーリー【カブキブ!】

▼TVアニメ『カブキブ!』PV▼

他にも、榎田ユウリさん原作の小説『カブキブ!』のアニメでも、キャラクターデザイン原案を担当されました。

祖父の影響で歌舞伎が大好きな主人公・来栖 黒悟(くるす くろご)。高校で歌舞伎部を結成するため、親友の村瀬 とんぼ(むらせ とんぼ)とともに活動を開始するところから始まる青春ストーリー。梨園の御曹司や、日舞の名取、演劇部のプリンスなど、個性豊かでそれぞれ悩みを抱えるメンバーが集まり、歌舞伎公演を成功させようと奮闘します。また、部ではなく同好会からのスタートとなり、部への昇格のために。全員で頑張る姿は眩しく映ります。

アニメの原案も担当

『CLAMP』作品のキャラクターも登場した【BLOOD-C】

▼劇場版『BLOOD-C The Last Dark』ロングバージョンPV▼

『少女』『怪物』『日本刀』の要素が盛り込まれた『BLOODシリーズ』の3作目『BLOOD-C』。この作品ではキャラクターデザインだけでなく原案、また大川七瀬さんがシナリオまで担当されています。それまでのシリーズの共通項は活かしつつ、制作会社『Production I.G』と『CLAMP』らしさが存分に発揮されたアニメです。

湖への信仰が残る町の浮島神社を舞台に、神社の巫女である主人公・更衣 小夜(きさらぎ さや)の日常と、父に命令され行う『務め』、それに伴う徐々に判明する謎を追うストーリー。人を喰らう『古きもの』を狩り、人々を守るという描写、タイトルから察せられる通り結構なグロ・残虐描写が目立ちます。苦手な方はご注意ください。しかし、それでも最後まで見てほしい!大規模な『どんでん返し』に、続編である劇場版まで追いかけてしまうことでしょう

また、小夜に度々助言を残す『犬』というキャラクターが、『CLAMP』作品『xxxHOLiC』に登場するとある人物であることが、劇場版で判明します。(担当声優さんで、ある程度予想が立てられてはいましたが…)『xxxHOLiC』好きはもちろん、『CLAMP』ファンにはたまらないサプライズを、その目で見て体感して頂きたいです。

『BLOOD』シリーズは、実写映画化や舞台化もされており、長く愛されている作品です。特に『BLOOD-C』関連の実写映画は、アニメ版の時系列より過去や、劇場版アニメの前日譚が描かれています。気になる方は、実写映画までチェックしてみてください。

BLOOD-C
(角川ホラー文庫)

アニメ版、実写映画でも脚本やシリーズ構成に携わっている藤咲 淳一さんが書かれたノベライズ版。もちろん、表紙イラストは『CLAMP』が担当しています。美麗な表紙もずっと眺めていたくなりますね。アニメが苦手だったり、映像でのグロや残虐描写が苦手な方には、劇場版のノベライズも含め、作品の最後まで小説で読むことができるので、こちらがおすすめです。また、アニメでは説明が省かれている描写などもあり、アニメと合わせて読めば、作品をより深く知ることができます!

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YouTube【CLAMP netTV】

ファンとの交流も大事にしてくれる『CLAMP』。不定期ですが、CLAMP公式You Tubeチャンネルにて、動画を投稿されています。

主な投稿動画はこちら

●雑談が主なCLAMP netラジオ


●お宝映像も?!CLAMPのコミックスコメンタリー


●ファンも参加!CLAMPお宝鑑定団


●ゲーム実況!CLAMPの「あつまれどうぶつの森」


頻度はそこまで高くありませんが、一つひとつの動画の時間は長く、かなり濃い内容です。4人の人柄もあり、のんびりまったりと楽しめるのは勿論、思わぬ裏話に突然驚かされたりと、ファンはお腹いっぱいになること間違い無しな動画ばかりです。

特に、【CLAMPのコミックスコメンタリー】では、紹介しているコミックの過去の原画などが動画内で公開されています!まさに、「CLAMP先生、ありがとう!」と画面に向かって感謝を叫んでしまうほど、嬉しい情報を見ることができます。

Twitterでは、こんなことも……

『CLAMP』に関する最新情報を主に発信している公式Twitter『CLAMP_news』ですが、季節やイベントに合わせてファン参加型のミニイベントや、イラストを公開することも!『CLAMP』に関する最新情報を主に発信している公式Twitter『CLAMP_news』ですが、季節やイベントに合わせてファン参加型のミニイベントや、イラストを公開することも!

今ではもう見られない、過去作品の新規イラストもあったり!昔からのファンも嬉しい企画ですね!他にも、今までたくさんのイラストや企画がされてきています。お菓子の製造・販売をされている会社『鎌倉紅谷』とコラボされた際には、ハッシュタグ『#ケロちゃんリスくん物語』で可愛いサイレント漫画が公開されました。また、公式Twitter開設当初には『#株式会社四月一日』のハッシュタグで丸一日使い、イラストやキャラクターたちの小話がたくさん投稿されました。

最近では個人的にアカウントを開設されている大川七瀬さんと猫井椿さんが、Twitterの機能『スペース』を利用して、雑談を公開することも。アニメの再放送などがあるときは、当時を振り返りながらのコメンテータリーを『スペース』で話されていることもあります。

▼『大川七瀬』Twitter▼

▼『猫井椿』Twitter▼

CLAMP画業30周年特設サイト【CLAMP-FANS.com】では、グッズなどの情報が盛りだくさん。ファン参加型の企画がこちらのサイトでも紹介されています。

漫画以外の活動も含め人気作家な分、情報も盛りだくさんな『CLAMP』。各サイトの詳細については、サイトやSNSでご確認ください。ファンは絶対に要チェック間違いなしな、満足いく情報量とコンテンツの数々です!

(運営会社:株式会社講談社)

まとめ

『CLAMP』愛が迸り、長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?まだまだ、語りつくせぬ魅力がたくさんある『CLAMP』作品。今回ご紹介した通り、作品数こそ多くありますが、10巻を超える長編はさほど多くありません。だからこそ、手に取りやすい漫画であると思います。今回、こちらの記事で少しでも興味を持った作品があれば、お手に取ってみてください。幅広い年齢層に愛され、世代を超えて愛され続ける作品ばかり。何かしらの『CLAMP』作品に触れている方も多いはず。きっと、『CLAMP』作品を通じて、『CLAMP』作品で描かれるような『人』と『人』との繫がりを得られるはずです

▼『CLAMP』作品のご購入は『もったいない本舗』でどうぞ!▼

maru
ライティング担当 : maru

札幌在住の30代。ジャンルを問わず小説や漫画を主に愛読。映画も舞台もドラマもアニメも気になるものにはとにかく一直線。音楽はロック・パンクから昭和歌謡、インストまで気に入った曲を延々と聞き続ける派。愛犬の柴犬が心の支え。リズムゲームと、大相撲を筆頭に各種格闘技観戦が趣味なにわかファン。松井優征、西森博之、篠田節子作品が好き。

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