• 2023/10/17
  • 2022/03/09

【ブルーロック】名言だらけのデスゲームサッカー漫画が面白い!

「W杯日本優勝」。その一念のみで、優秀な選手を監獄に集め、デスゲームで最凶トレーニング!そんな最高にクレイジーで話題沸騰中の作品、『ブルーロック』をご存じですか?テーマは《エゴ》。従来のスポーツ漫画とは一線を画す、リアルでシビアな名言だらけの快作をご紹介します!

ブルーロックTOP画像

監獄×サッカー!?『ブルーロック』ってこんな作品

『ブルーロック』って?

『ブルーロック』は現在『週刊少年マガジン』で連載中のサッカー漫画です。原作は、同誌で連載されていた人気漫画『神さまの言うとおり』の金城宗幸さん。週刊とは思えないド迫力の美しい作画は、ノ村優介さんです。

あらすじ

世界に通用するストライカーを日本から輩出するべく、《青い監獄(ブルーロック)》プロジェクトが始動する。内容は、日本中から優秀な選手を集め、閉鎖環境で競わせるという衝撃的なもの。代表選手に選ばれなければ、日本代表入りの資格を永遠に失ってしまうという、死に等しいペナルティ付きで…。
高校サッカーの準決勝であと一歩のところで敗北してしまった潔世一(いさぎ よいち)は、二度と後悔しないためにプロジェクトへの参加を決意する。そこが自分の未来を変えてしまうほどの、《エゴ》にまみれた監獄だとは知らずに。

現在でこそアニメ化も果たした人気作品ですが、実は連載当初は評価が真っ二つに分かれていました。理由は、キャラのセリフが過激すぎたことです。連載第一話で、現実に存在する人気サッカー選手に対して、キャラクターが傲慢すぎる酷評をしてしまいました。漫画家としては、最初に読者の心に大きな衝撃を与えて印象付けたい。とは言え、その選手のファンやリアルサッカーファンにとっては、当然不愉快ですよね。

しかし作品の内容は、決して日本サッカー界を否定するだけのものではありません。日本サッカーファンの間でも、長らく言われてきた意見。日本がW杯で優勝するためには、こういった斬新な考えがあっても良いのではと思わせるほどの、強い信念があります。暴言の向こう側には、世界一のストライカーになりたい少年たちの、己のすべてを懸けた熱い戦いが待っています。

とは言え、モヤモヤしてしまった方は無理に読み進めることはありません。あくまでもフィクションの、エンタメに舵を切ったマンガ作品です。そのように捉えられて気にならない方や、既存の概念を撃滅してくれる斬新なサッカー漫画が気になる方は、ぜひこの先もお進みください。

『ブルーロック』の魅力はこれ!

重大なネタバレ無しを基本としていますが、気になる方はご注意ください。

①常識を逸脱した、斬新すぎるサッカー漫画

原作の金城氏の得意な作風はデスゲームです。当然こちらのブルーロックも、サッカーだけどデスゲーム。テストに合格できなければ永遠に日本代表入りすることができないという、サッカー少年たちにとっては死に等しい条件の下でサッカーをしています。斬新ですね!獣も人も追い詰められてこそ火事場の馬鹿力を発揮すると言いますが、一体何人の選手が生き残ることができるのか、常に先が見えず勝敗が読めません。毎週ハラハラしながら、連載を追いかけていけますよ。

②敵味方の予測が不可能

『ブルーロック』のテーマは《エゴ》です。世界一のストライカーを目指すには、「俺が決める」「俺が一番だ」という《エゴ》こそが、何よりも大切なものだと位置づけられています。そのため、友情・努力・勝利といった、綺麗なものを描いてはいません。敵が味方になるのも、味方が敵になるのも、裏切られる展開も当たり前。己が世界一のストライカーになるというエゴに、それぞれが従っているからです。次のゲームでは一体誰が敵になり味方になるのか、毎回予測不可能でハラハラしかしません。

具体的なエピソードを挙げます。試合後の味方に、A「お前がいなきゃ俺のゴールは生まれなかった。ありがとう」という誠実な言葉をかけたのに対し、B「うっせぇ死ねお前だけは許さない絶対殺す」と憎悪をみなぎらせて悪鬼の如く潰しにかかってくる展開。味方との連携で点が獲れても、B「俺ひとりじゃない、チームメイトがいる…」→B「気持ち悪い、全部壊す」と闇落ちする展開。従来の少年漫画にありそうな爽やかな展開を匂わせておいて、その底辺を突き抜けていきます。ジェットコースターみたいで面白いですね!

しかし腹の立つ敵でも裏切者でも、同じチームとなって必死に戦い、その果てに勝つことができたのならば。皆が衝動的にガッチリ抱き合って、勝利を喜びます。(一部の特殊な事情を持つキャラを除く)バチバチやりあってても、試合に勝つ喜びは同じ。その瞬間の高揚感への、ギャップもたまりませんよ。敵味方がコロコロ変わるということは、「全員が敵」であると同時に、「全員が味方」であることもお忘れなく!

③描くのは夢や希望ではなく、一所懸命の現実

目指すものは、世界一のストライカー。しかしこちらの作品は、夢や希望を与えてくれるというよりは、神に祈らず死に物狂いで己の目的を果たせと背中をブッ叩いてくるタイプです。絶望しても挫折しても、誰も励ましてくれません。負けは自分が弱いという自己責任。勝つためには、自分で這い上がるしかありません。敵も勝つために容赦がありませんが、それを理不尽だと憤るのはお門違い。試合中の煽り合いは当たり前、レッドカード覚悟の危険プレーも当たり前。中高生たちの爽やかなスポーツ漫画ではなく、現実世界のプロのサッカーゲームに近い部分を描いています。誰が敵で味方になるか予測不能と前述しましたが、プロの世界ではチームの移籍は日常茶飯事。その意味でも、とても現実的な展開になっているのではないでしょうか。

④ひとクセもふたクセもある魅力的なキャラが多い

とにかく、登場キャラクターが多いです!キャラのあまりの多さにコミックスを手に取ることを躊躇っている方はご安心ください。それぞれのキャラクターが個性的すぎて、すぐに覚えられます。さらには毎回コマに登場するたびに、キャラ名が表示されます。そのキャラの特性を名前に落とし込んでいたり、実在するサッカー選手の名前をもじっていたりと、しっかり個性があり覚えやすいです。必ず、あなたが応援したくなるキャラクターが見つかりますよ。ちなみに、コミックスのブックカバーを外すと…!?Kindle版などの一部電子書籍では、カバー下は収録されないものもあるため、ぜひコミックスをご覧ください!

登場人物は全員エゴイスト。個性爆発キャラクター紹介

それでは個性的過ぎるキャラクター紹介です!前述の通り、キャラクターが多すぎて載せきれないため、ごく一部となっています。(スタッフの推しも載せられませんでした)こちらに記載のないカッコよすぎるキャラクターたちの雄姿は、ぜひ作品内でご確認ください!

【青い監獄:伍号棟】チームZ

潔 世一

いさぎ よいち

潔 世一

年齢:17歳(高校2年生)

身長:175cm

出身地:埼玉県


本作の主人公。温厚でお人よしな普通の少年。自分の人生を変えるべくブルーロックに挑むが、周りが個性派すぎて苦労する。基本ステータス値が周りよりも低いため、単独勝利は難しいことが欠点。しかし世界一となるための強い信念と、自身の持つ《空間認識能力》を活かしてゴールへの嗅覚を磨いていく。試合中ハイになったときの"口撃(こうげき)"は、中々に凶暴。ドイツ最強チームのエースストライカーである、ノエル・ノア選手に憧れている。

蜂楽 廻

ばちら めぐる

蜂楽 廻

年齢:17歳(高校2年生)

身長:176cm

出身地:千葉県


トリッキーなドリブルで相手を翻弄する、ポジティブで無邪気な天才。逆境を楽しめるメンタルと天性のセンスによるパスワークで、絶望的な状況でも勝利への転機を作ることができる。ブルーロック参加前は桁違いの技術により周囲から浮いていたが、潔と出会えたことで、サッカーを楽しめるようになる。

國神 錬介

くにがみ れんすけ

國神 錬介

年齢:16歳(高校2年生)

身長:188cm

出身地:秋田県


サッカーでスーパーヒーローになりたい、正々堂々の熱血スポーツマン。律儀さと誠実さで、潔ともすぐに打ち解ける。左足のシュート力と、《きんにくん》と呼ばれる程の強靭なフィジカルが武器。後にデスゲーム補正がかかったエボリューションを遂げる。(※ネタばれ回避のためこのような記述にしています)

千切 豹馬

ちぎり ひょうま

千切 豹馬

年齢:16歳(高校2年生)

身長:177cm

出身地:鹿児島県


攻守で大活躍の爆速スピードスター。おしゃれで中世的な美少年のため周りから《お嬢》と呼ばれるが、50メートル走5秒77を叩き出すフィジカルも勝利への情熱も、勇猛果敢な男前。ケガによるブランクから、スタミナ面では少々分が悪い。美人な姉がいる。

きら りょうすけ

吉良 涼介

県大会決勝で潔が負けた相手校のエース。イケメン爽やか好青年。

いがらし ぐりむ

五十嵐 栗夢

寺の息子。跡継ぎになる運命を回避するべくブルーロックに挑む。

くおん わたる

久遠 渉

Zチームのまとめ役。ジャンプ力に優れる。狡い。

らいち じんご

雷市 陣吾

スタミナとフィジカルに優れた、沸点の低い単細胞。ツンデレ。

ががまる ぎん

我牙丸 吟

リアル野生児。驚異の身体能力と予測不能な野生の動きで周りを翻弄する。

いえもん おくひと

伊右衛門 送人

オールラウンダー。面倒見も性格も良すぎる、みんなのアニキ。

なるはや あさひ

成早 朝日

6人兄弟長男の苦学生。日本代表になって稼ぐためにブルーロックに参加した。

いまむら ゆうだい

今村 遊大

サッカーを恋愛に例える、女子が好きなチャラ男。

【青い監獄:他チーム参加者】

馬狼 照英

【チームX】

ばろう しょうえい

馬狼 照英

年齢:18歳(高校3年生)

身長:187cm

出身地:秋田県


立たせた髪とサイドの剃りこみが特徴的な、超自己中心的な王様。チームプレイ無視の自分勝手なプレーだが、強靭なフィジカルと正確なシュート力で周囲を黙らせる。味方のボールを奪うなど悪役的な行動が多いが、性格は几帳面で同室の人間の備品の整理整頓に追われる苦労人でもある。

凪 誠士郎

【チームV】

なぎ せいしろう

凪 誠士郎

年齢:17歳(高校2年生)

身長:190cm

出身地:神奈川県


マイペースな面倒くさがり屋。天性のトラップ力を同級生の御影玲王に見出され、共にサッカーを始める。驚異的なトラップ力を応用したボールコントロールで、パスもシュートもドリブルも完璧にこなす天才。サッカー歴が半年と浅く、知識や情熱が他の選手に及ばない場面もあるが、潔と出会ったことで変化が訪れる。

御影 玲王

【チームV】

みかげ れお

御影 玲王

年齢:17歳(高校2年生)

身長:185cm

出身地:東京都


容姿端麗、学術優秀、スポーツ万能、大企業の御曹司という勝ち組。W杯という自分だけの宝物が欲しいと強く願っていた折に凪誠士郎と出会えたことでサッカーを始め、ここまで昇り詰めてきた。総合能力に優れゲームメイクも得意だが、器用貧乏と評されやすい。凪の相棒として共に夢を叶えようとしていたが、ブルーロックの「エゴ」により、その関係も変化する。

糸師 凛

いとし りん

糸師 凛

年齢:16歳(高校1年生)

身長:186cm

出身地:神奈川県鎌倉市


クールな雰囲気に下まつげが特徴の、ブルーロックのトップランカー。作中屈指の努力家で、練習量も気力も他の追随を許さない。その努力に裏付けされた自信と実力から、性格は傲慢で尊大。世界で活躍する兄に対し闇の深い愛憎を抱えており、兄を倒すことだけを目標としている。実は英語が堪能で、ケンカも強い。

蟻生 十兵衛

ありゅう じゅうべえ

蟻生 十兵衛

年齢:18歳(高校3年生)

身長:195cm

出身地:栃木県


手入れの行き届いた長い黒髪が特徴的な、「オシャ」に全力を注ぐナルシスト。しかし素晴らしいプレーであれば、敵でも味方でも迷うことなく「オシャ」認定し、ストレートに賞賛する。長い手足と高いジャンプ力を武器とし、空中戦やディフェンスでその能力を発揮する。「俺」を強調した独特な話し方をする。

士道 龍聖

しどう りゅうせい

士道 龍聖

年齢:17歳(高校2年生)

身長:185cm

出身地:東京都


作中屈指の、凶暴で粗暴な得点王。恵まれたフィジカルと卓越したセンスにより、ペナルティーエリア内なら、背中越しでもゴールを奪える《超空間感覚》を持つ。その凶暴さからブルーロックの懲罰房に入れられたこともある。基本的に本能のまま行動しているため、気持ちが高ぶったときの発言は変態的。

烏 旅人

からす たびと

烏 旅人

年齢:18歳(高校3年生)

身長:183cm

出身地:大阪府


烏のような髪型が特徴的な、関西弁のリアリスト。ハンドワークと高度なフェイント技術で、ブルーロックでもトップのボールキープ力を持つ。相手チームの弱点となる選手を徹底マークするプレイスタイルから、ついた異名は《殺し屋》。

雪宮 剣優

ゆきみや けんゆう

雪宮 剣優

年齢:18歳(高校3年生)

身長:184cm

出身地:宮崎県


モデルもこなす、スポーツグラスが似合う爽やかな好青年。しかしそのプレースタイルは印象とは真逆の、パワーでごり押すストリートサッカースタイル。常識的で温和な性格だが、「1on1になれば日本最強って自負してる」とさらりと断言するほど、サッカーに関しては自信家な一面を見せる。

【青い監獄:関係者】

絵心 甚八

えご じんぱち

絵心 甚八


詳細不明のコーチ。日本からトッププレイヤーを輩出するために、ブルーロックを考案する。前代未聞の理念・辛辣な発言・過激な指導の数々に、キャラクターも読者も大いに振り回されることになる。かつては選手だったらしく、ストイックな食生活の反動で現在の主食はカップ焼きそば。

実在のレジェンドサッカー選手を「カス」と評し、連載当初に炎上させた犯人。

帝襟 アンリ

ていえり あんり

帝襟 アンリ


悲願であるW杯優勝を懸けて、絵心をコーチに指名した。大きな夢を胸いっぱいに膨らませ、新人特有の無知さと情熱を併せ持ったかわいらしい女性。しかし、連合の偉い人や会見で否定的なマスコミに、鋭い啖呵を切って黙らせる胆力も持ち合わせている。作品における癒しと良心。

【世界トッププレイヤー】

糸師 冴

いとし さえ

糸師 冴

年齢:18歳(高校3年生)

身長:179cm

出身地:神奈川県鎌倉市


糸師 凛(いとし りん)の実兄。幼い頃からサッカーの才能を開花させ、世界有数の名門クラブチームの下部組織で活躍していた、世界中が注目する若手の有望株。とある事情から、凛とは闇深い確執がある。新世代11傑の一人。

ミヒャエル・カイザー

ミヒャエル・カイザー

年齢:19~20歳(U-20のため)


糸師冴同様、新世代11傑の一人。ドイツの最強クラブチーム《バスタード・ミュンヘン》のカリスマFW。派手な見た目でモデルのような美青年だが、自身の圧倒的能力からマウントを取りたがる不遜な性格。サッカー選手として自分の下位互換である潔を見下し執拗に煽るという、どこか執着のようなものを見せている。

ノエル・ノア

フランス代表、本作における世界最高選手。現在はドイツの《バスタード・ミュンヘン》の絶対エースに君臨している。潔がサッカーを始めたきっかけとなった憧れの存在。

アレクシス・ネス

《バスタード・ミュンヘン》のMF。カイザーに絶対忠誠を誓っており、カイザーに歯向かう者には容赦しない。

原作公式Twitter&公式サイト

なお原作公式Twitterでは、【#ブルーロックキャラクターに1問1答!】というタグで、キャラクターたちの意外なプロフィール情報が次々と明かされています。画像は作中のコマをそのまま使用。しかし、台詞のインパクトが強すぎて、もはや一発ギャグと化しているものも…!?もっとキャラのことを知りたい方は、ぜひ質問&チェックしてみてください!

▼『ブルーロック』原作公式Twitter▼

原作の公式サイトは、スマートフォン専用。縦画面を活かした演出が面白い!広告の一環で、作品が渋谷をジャックした際のイラストもすべて掲載されています。コンセプトは、渋谷の街を背景に、私服でオフを楽しむキャラクターたち。イケメン好きの女性層は必見です!スマートフォンで撮影した写真のような構図は、壁紙に設定したくなるのはもちろん、自分内の人気キャラ順なんて関係なく、すべて並べて飾りたくなってしまうくらい素敵ですよ。遊び心たっぷりな公式サイトも、ぜひご覧ください。

公式のまとめツイート

あなたの背中をブッ叩く、リアルでシビアな名言集!

サッカー漫画だけどデスゲーム。自身のサッカー人生を懸けた戦いの中では、当然エゴ剥き出しの名言だらけです。ここまで言及してきた通り、努力・友情・勝利を体現したきれいごとなんて一切ありません。社会という理不尽に日々抗わなければならない、そこのあなた。彼らのエゴだらけの名言で、背中をブッ叩いてもらいましょう!

潔世一(いさぎ よいち)

これが俺のサッカー人生で最後の真剣勝負だとしたら
 絶望なんて負けてからすればいい…!

(4巻)

天才プレイヤーを前に絶望した潔が、味方のスーパープレイを見て奮起するシーンです。失敗も絶望もひとまず後回しに。まずは、『今』を全力で乗り越えること。そう思えるだけで、きっと良い方向に向かうことができるのではないでしょうか。

うるせぇよ天才
 今いいトコなんだよ

(4巻)

天才選手から「サッカーが下手なのに何がそこまでキミを突き動かすの?」と問われた主人公の、満を持してのカミソリカウンター!普段の潔とのギャップに、ぞくりと震える名シーンです。凡人が天才に勝つためには、さまざまな努力と策が必要です。しかしその努力と策を積み重ねることこそが、"いい"時間なのではないでしょうか。ひっくり返せたときの最上の喜びを想像して、日々精進あるのみです。

どれだけ他者(だれか)の心をノックしたとしても
 人は他人を変えることはできない!!

(8巻)

「だからいつだって自分が変わるしかない。思い通りにいかない世界を変える方法はきっとそれ以外存在しない」。最高に『ブルーロック』らしい言葉ですね!「相手を信じればいつかきっと伝わる」という、きれいごとはナンセンス。とても現実的で有効な対処法です。日々理不尽と戦うあなたも、この言葉で心が軽くなるようなケースがあるかもしれません。

“選ばれる方”じゃなくて
 ”選ぶ方”になれよ

(9巻)

勝てば欲しいメンバーを選べて、負ければメンバーが奪われる状況での、さまざまな意味が込められた一言です。自分で選んで決めたことなら、何があっても後悔はありません。けれど自分で選んで決められなかったことなら、きっと後悔が募るでしょう。まずは、選ぶ側に立つことを考えましょう!

次なんていらない
負けるコトは死ぬコトだ
“青い監獄(おれたち)”はまだ死んでない…!
世界一以外いらない…!!
勝たせろクソメガネ
このエゴはアンタが教えた感情(コト)だろ

(15巻)

「クソメガネ」でお察しの通り、潔が絵心に向かって啖呵を切ります。ここまでの積み重ねによる感無量はもちろんのこと、謎のスッキリ感にも高揚する、作中屈指の名シーンです。「次なんていらない」なんて言いきれてしまうほどの、情熱と覚悟。人生の中でそう思えるものと指導者に出会えている彼らは、それだけで幸せなのではないでしょうか。

いや…まだ!!この一瞬は終わってない!!

(16巻)

天才を前に、そのとき自分が出せる最高のパフォーマンスを阻止されそうになった潔。一瞬絶望しかけますが、すぐに立て直します。これこそが、勝つために一番大切な行動ですね。スポーツに限らずとも、試験や商談や演奏会だって、最後の一秒まで諦めずにいきましょう!

蜂楽廻(ばちら めぐる)

俺の中の”かいぶつ”が言ってる…
「絶体絶命ってやつは
ビビる局面じゃない!
ワクワクする舞台!」

(4巻)

敵の圧倒的な実力を前に、チームが絶望。しかし蜂楽だけが、このようにご機嫌な超絶技巧を披露し、見事にゴール。悪い流れを一気に変えます。チームにとって、とてもとてもありがたい存在ですね!アニメ制作スタッフさん泣かせなこのワンプレーは、凄まじい技術をトリッキーでカッコよく見せつけているため、ぜひコミックスでご確認ください!

この世界に
俺を救えるのは俺しかいない

(11巻)

自分がなんのためにサッカーをやっているのか?「本当に信じなきゃいけないのは、誰かの声ではなくて自分の声」そう気が付いた彼が、勝利へ喰らいついた後のシーンです。自分の救いが何かなんて、確かに自分にしかわかりません。もちろん誰かに助けてもらえることもありますが、それが自分が欲しいタイミングかどうかはわからないものです。自分が救いを求めるタイミングで自分を救えるのは、自分だけです。

直感!!即興!!頭からっぽで遊べ
俺の心が楽しい方へ!!

(17巻)

彼のキャッチコピーはこちらで良いのではないでしょうか!ポジティブ&センスが武器の、最高に彼らしい言葉です!試合終盤の後がない状況で、またも彼はチームの流れを変えてくれます。アニメでもこのシーンが見られますようにと、願ってやみません。

國神錬介(くにがみ れんすけ)

神様が無理だと言っても 誰かにバカだと笑われても
そんなことどうだっていい
俺は俺の夢のために正々堂々と世界と戦う
恥ずかしいことなんて何もない

(2巻)

サッカーでスーパーヒーローになりたい彼の、ストレートな信念!自分の夢は、誰かに決めてもらうものではありません。他人からどう思われようとも、自分が満足できればOKですよね。

下向くな…見届けろ
ここで眼を逸らしたら
敗北者(俺たち)は終わりだ!!

(2巻)

思わず歯を食いしばってしまう、悔しいシーンです。負けは認めなくてはいけません。そうしないと、修正もフォローも出来なくなってしまいます。同様に、自分のミスも誤りもきちんと認めて、次は失敗しないようにフォローしましょう!

千切豹馬(ちぎり ひょうま)

後悔はない
その覚悟で俺は一日ずつ走ってる

(9巻)

一度夢を諦めかけている彼の、重い一言。不測の事態による人生の軌道修正は、誰にでも等しくあるものです。しかし、軌道修正の岐路において、自分で決めたことを自分の後悔がないほどまで全力でやれたのなら。結果がどうあれ、新しい道でも進んでいけるのではないでしょうか。

嬉しいか天才…? なら
俺の影でも踏んでろ

(8巻)

パスボールのトラップの瞬間はどうしてもスピードが落ちます。そこを敵に捕らえられます…が、速すぎる彼はあっという間に爆速!この煽りが、最高にスカッとしますね!作中に登場するキャラクター同士の煽り合いの言葉は、どれもキレッキレ。絶望と爽快の繰り返しを楽しんでください!

負けない!!ここなら俺の速さが世界に轟く!!!
夢見た瞬間がここにある!!!

(17巻)

自分の夢を諦めるために、彼はブルーロックに来ました。けれど彼が、自分のエゴに従い過去の自分を超えた結果。夢見た瞬間に、辿り着くことができました。涙なしにはページをめくれない、彼が電光石火の如くフィールドを駆け抜けるシーンは必見です。

糸師凛(いとし りん)

“運”と言う要素はただの偶然じゃない
望んで行動する人間にしか訪れない
戦場(フィールド)のアヤだ

(11巻)

その運の差でしか俺はお前に勝てなかったと、潔に告げます。絵心も、「運が降ってくるのをただ待ってから行動しても遅い」と説いています。自分にも"運"が降ってくる可能性があることだけに賭けて、常にチャンスを逃さないことも勝利への一歩です!

目的のために“利用し合って喰らい合う”…
この『歪』な関係が
俺とお前には健全だろ

(14巻)

歩み寄ろうとした潔に、提示した言葉です。1番になれるのは1人だけ。そんな勝負の世界に、馴れ合いなんて必要ない。それは学校や職場などの社会でも、当てはまるのかもしれません。目的が同じで、お互い同じ場所にいるだけ。でも潔と蜂楽や千切のように、接しているうちになんだかんだ仲良くなってしまう人はいるものです。そうでない他の大多数には、どこまでも気を使いすぎることは無いのかもしれませんね。

自分以外の何かに…
答えなんか求めるから縛られるんだ…!!

(17巻)

決めるのは、自分以外の何かではなく、自分自身。好きなものも嫌いなものも、欲しいものもいらないものも、決めているのは自分ですね。答えは自分が持っている。そのことに気づいた彼の、ここからの怒涛の展開はゾッとしますよ!

俺は お前らの人生の『何か』じゃない…!!

(17巻)

自己肯定感を爆上げしてくれる魂の叫びです。自分が今歩いているのは、自分の人生。他の人の道に惑わされず、確固たる自分自身の意志を持ちましょう!ストーリーは、ここから一気に加速します。心して、最後まで見届けてください。

雷市陣吾(らいち じんご)

俺の努力を無駄にしたらブッ殺す!!!
死ぬまで攻めろ!!撃ち合えバカ!!
お前らストライカーだろぉ!?

(5巻)

自己中な彼の魂の咆哮!「ここまで来られたのは今まで俺がやりたくもない守備をやってやったからだ!」の言葉の通り、ストライカーをやりたい彼が我慢して我慢して我慢したお陰で、勝つことができます。我慢を良しとしているのではありません。嫌なことをずっと我慢した自分を客観的に評価して、めちゃくちゃ肯定している所が、最高にかっこいい!更には、自分に我慢を強いた味方を鼓舞。素晴らしいの一言です!

士道龍聖(しどう りゅうせい)

自分を壊せない人間に爆発は起こせないぜ

(11巻)

作中屈指の本能のまま生きているキャラクターによる言です。もちろんこちらのキャラクターは、口だけではなくとても強い。作中で主人公の潔もよく葛藤していますが、これまでの自分を超えるためには、これまでの自分の概念を壊さなければ超えられない。作中のシーンは悔しい感情が駆け巡る重いものですが、これはアドバイスと受け取って、次の勝利の糧にしましょう!

氷織羊(ひおり よう)

僕は忍者でも俊足でもないから…
他で勝負するねん

(15巻)

派手で個性的な相手プレイヤーに対して、冷静に対処。見事出し抜くことに成功する、"静"のシーンです。何も相手の得意なもので勝負することはありません。自分が得意なことは、自分ができることは、何なのか。己の武器を把握して、そっちのフィールドで勝負しましょう!

絵心甚八(えご じんぱち)

”再現性”のある成功の先にしか
進化は無いと思い知れ

(4巻)

まぐれや偶然によるゴールは、その場限り。確かにそれ以上ゴールが奪えないのなら、優秀な選手とは、世界一のストライカーとは言えませんよね。まぐれや偶然によるラッキーパンチは自分の実力ではなく、「努力した自分にもいつかこんなスーパープレイが可能である」という希望です。その希望をモチベーションに変えて、何度でも勝てるように日々精進ですね!

“絶望”しても尚戦わんとする人間に
“夢を叶える”能力(チカラ)は宿る

(8巻)

どんなに強い選手でも、一生勝ち続けることなんてできない。必ず負けるときがある。そのときに、何を学ぶかが重要だと絵心は説いています。絶望してOK!落ち込んでOK!絶望タイムが終わったら、次勝つために動き出しましょう!

勝者は”挑戦”を切り換える

(14巻)

予定通りにいかなくても失敗しても、目的を見失わず挑戦し続けられること。「即興」で挑戦して、結果を出し続けていくこと。このことこそが、勝利への道だと説きます。確かに、諦めたらそこで試合終了ですものね!

泣くぐらいなら最後まで走れる身体で戦場に立てバカが
その悔しさが今のお前の現在地だ

(15巻)

試合の途中、スタミナ切れによる選手交代。悔し泣きをする選手に、彼がかけた言葉です。これでもかと背中をブッ叩いてきますね!負けず嫌いさんには最高の叱咤激励です。負けず嫌いではない方には、スタッフのエゴに則った超ポジティブ解釈を送りますね。「適切な自己管理で自分を大切にすることも忘れずに、練習していきましょう」。

これからも増え続ける名言と名シーンをお見逃しなく!

ド迫力のリアルなプレーがエゴい!アニメ・スピンオフ情報

ブルーロックはアニメもエゴい。連載誌が同じ『東京リベンジャーズ』に続いて、大大大ヒットの快挙を果たしました!アニメーション制作は、アニメランキングでも大人気の『転生したらスライムだった件』などを手がけたエイトビット。死に物狂いでフィールドを駆け巡る彼らのエゴ全開の雄姿を、ぜひアニメでも見届けてください。
なおアニメの公式Twitterでは、アニメグッズの発売日や商品情報なども充実。各種イベントや配信情報などの最新情報と併せて要チェックです!

▼『ブルーロック』アニメ公式Twitter

キャスト

潔 世一
c.v.浦和希
蜂楽 廻
c.v.海渡翼
國神 錬介
c.v.小野友樹
千切 豹馬
c.v.斉藤壮馬
久遠 渉
c.v. 中澤まさとも
雷市 陣吾
c.v.松岡禎丞
今村 遊大
c.v.千葉翔也
我牙丸 吟
c.v.仲村宗悟
成早 朝日
c.v.梶田大嗣
伊右衛門 送人
c.v.綿貫竜之介
五十嵐 栗夢
c.v.市川蒼
吉良 涼介
c.v.鈴村健一
絵心 甚八
c.v.神谷浩史
帝襟 アンリ
c.v.幸村恵理
馬狼 照英
c.v.諏訪部順一
剣城 斬鉄
c.v.興津和幸
凪 誠士郎
c.v.島﨑信長
御影 玲王
c.v.内田雄馬
二子 一揮
c.v.花江夏樹
鰐間 淳壱 / 計助
c.v.鈴木崚汰
糸師 冴
c.v.櫻井孝宏

あでぃしょなるたいむ

アニメ本編だけでなく、ED後のミニアニメも充実!なんとこちらは原作者の金城宗幸さん・ノ村優介さんのお二方が監修されているそうです。人生を賭けた試合中は殺伐としている彼らですが、日常ではギャグ路線もきっちりこなす、愉快なやり取りを垣間見ることができますよ。公式チャンネルで公開しているため、ぜひチェックしてみてください!

劇場版&TVシリーズ2期

なんと、凪が主人公のスピンオフ漫画が劇場版になります!主人公の潔は、元からサッカーが大好きなサッカー少年です。青い世界でサッカーボールだけを追いかけてきました。しかし、凪は少々違います。白い世界の中にいた彼がどんどんサッカーを好きになっていくという、凪視点から見た鮮やかな『ブルーロック』の世界観を楽しみましょう!

▼アニメ公式サイトはこちら

スピンオフ情報

ここからはスピンオフや他書籍の情報です。他キャラクターにスポットを当てたものや、漫画ではなく小説で叩きつけられる鮮烈なエゴい試合も、ぜひご覧ください!

公式スピンオフ漫画

ブルーロック - EPISODE 凪 -

こちらは凪と玲央が主人公の公式スピンオフです!原作者である金城宗幸さんが、こちらのスピンオフの原作も手掛けられているという、完全な正史。2人が出会ってサッカーを始め、共にブルーロックへと向かう軌跡が描かれています。作画は三宮宏太さん。ノ村優介さんの作画にも劣らぬ技量で、スピンオフを読む際に感じる原作との差異をあまり感じさせません。原作の内容をしっかりと補足・掘り下げたものとなっているため、凪&玲央推しさん以外も最大限楽しむことができますよ。

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小説版

小説 ブルーロック

こちらは漫画のノベライズ版です。試合中の追い詰められた描写や、ド迫力の煽り合いもすべて再現。漫画だけではなく、文章でもアツいエゴにロックされてみませんか?また、すべての漢字にふりがながついているため、朝読書に持っていくこともできます。(公式推奨年齢は小学校高学年から)読書は苦手なサッカー少年も、これなら手に取ることができるかもしれませんね。

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公式スピンオフ小説

小説 ブルーロック 戦いの前、僕らは。 潔・凪・蜂楽

こちらは原作者である金城宗幸氏が原案プロットを担当された、ブルーロックに入寮するまでのそれぞれのキャラクターたちの過去が描かれています。1巻は潔・凪・蜂楽の3人、2巻では千切・玲央・凛のエピソードが。彼らが心にどんな世界を宿しているのか、文章でじっくりと触れることができますよ。まずはあなたが気になるキャラクターの巻から読み進めてみましょう!読み終えたときにはきっと、他のキャラクターたちの内面も知りたくなっているはずです。

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公式キャラクターブック

ブルーロック キャラクターブック EGOIST BIBLE

公式キャラクターブック第1弾!公式Twitterでも紹介されたキャラクターたちの細かすぎるプロフィールを網羅。さまざまなカテゴリのBEST3ランキングなどが掲載されています。ただしこちらは12巻くらいまでに登場したキャラクター情報のみ。未掲載のキャラクターたちの詳細情報は、次の第2弾が刊行されるまで楽しみに待ちましょう!

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青を背負った夢のコラボ

世界の強豪ドイツとスペインに勝利した歴史的快挙が記憶に新しい、2022年度のワールドカップ関連では、ブルーロックはさまざまなエゴいコラボを果たしました。スポーツメーカーアディダスや数々のスポーツ関連ショップとのコラボ、まさに日本中がブルーにロック!その一端をご紹介します。

▼サッカー日本代表2022年度のユニフォーム先行公開

The Making of “Japan 2022 New Kit In Manga” | adidas Japan

▼スマホアプリゲーム『ブルーロック Project: World Champion』CMに日本代表三苫薫選手を起用

 

【CMメイキング完全版】

▼三苫選手の活躍

FA杯2022-23:レスター・シティ戦

千切の《44°赤豹狙撃》1:06~

FA杯2022-23:リヴァプール戦

凪の《二段式空砲直蹴撃》

こちらは三苫選手による、作中でキャラクターたちが披露したスーパーゴールです。レスターシティ戦では、その圧倒的ドリブルセンスとスピードで千切のように相手チームを置き去りにし、左斜め44°からの狙撃ゴール。リヴァプール戦では、凪が作中で披露した《二段式空砲直蹴撃》そのものを魅せました。パスをトラップ、シュートを打つと見せかけて一度浮かせたボールを、そのままダイレクトシュート。こちらが決勝ゴールとなり、所属クラブのブライトンが2-1で勝利しています。凪のように、天才的なボールタッチからの精密なパスやシュートを繰り出す神業です。漫画作品のキャラクターにも例えられるほどの技術で世界を翻弄する、三苫選手の活躍にもご注目ください!

まとめ

爽やかで友情が美しいスポーツ系漫画、ではなく。死に物狂いでデスゲームをこなす、《エゴイストFWサッカー漫画》。これまでのサッカー漫画の概念を変えた問題作は、いかがでしたでしょうか。ファミリー層やリアルサッカー愛の強い方には、すぐに楽しめるものではないのかもしれません。しかし、《エゴ》は《個性》。エゴイストを育てるというテーマは、私たちが日々見失いがちな自己肯定感や勇気を、しっかりと持たせてくれるのではないでしょうか。クレイジーさに笑って、勝敗の読めないデスゲームにハラハラ。必死に夢を追う少年たちの努力の連鎖に、あなたもロックされてみませんか?

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ブルーロック

原作 金城宗幸
漫画 ノ村優介
出版社 講談社
出版年月 2018年11月
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miz
ライティング担当 : miz

札幌在住30代2児の母。レトロゲームとクラシック音楽が大好きで時々自分でも弾く。ムーミンのアニメを観ることと、子どもたちの寝かしつけ後にやるサバイバルアクションホラーゲームが日々の癒し。博物館や郷土資料館の類が好きだが、シビアな開館時間の前によく惨敗している。インドア派だったのが活発すぎる子どもたちによってアウトドア派にさせられた。司馬遼太郎、M・ルブラン、川原泉、藤田和日郎作品が好き。

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