• 2023/06/12
  • 2023/03/13

『わたしの幸せな結婚』人気の和風シンデレラ物語!あらすじ&みどころ紹介

ネット発の大人気小説『わたしの幸せな結婚』。王道とも呼べる和風シンデレラストーリーは、恋愛小説好きにはたまらない面白さ。タイトルから、結末が約束されているであろうと思いつつ読む手が止まらなくなること必至!多くのファンを獲得し続ける作品の、あらすじやその魅力を紹介します。

『わたしの幸せな結婚』TOP画像
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『わたしの幸せな結婚』とは?

小説投稿サイト発の人気小説!

『わたしの幸せな結婚』は、無料の小説投稿サイト『小説家になろう』で連載され、書籍化された『なろう系』とも呼ばれる小説作品です。『和風シンデレラストーリー』と呼び声が高く、若い世代に人気の女子向けライトノベルでありながら、幅広い世代に人気を得ています。作者は顎木あくみ(あぎとぎ あくみ)さんで、『わたしの幸せな結婚』がデビュー作!電子書籍や漫画を含むシリーズ累計700万部突破を達成した人気作の、小説版だけでなく漫画版も合わせて、あらすじやおすすめポイントを紹介します。

あらすじ

異能者を輩出する名家に長女として生まれながら、能力を受け継がず異能を持たないことで虐げられてきた娘・齋森美世。実母が早くに儚くなり、実父には疎まれ、継母と能力を開花させた異母妹に、使用人同然の扱いをされていた。ある日、異母妹が家を継ぎ、美世は異能の名家である『久堂家』の当主『久堂清霞』に嫁ぐよう命じられる。清霞は、大勢の婚約者候補が短期間で逃げ出すほど、冷酷無慈悲と噂のある男であった。初対面では冷たく当たられるも、実家にも帰れない美世だったが、共に過ごすうちに互いに心を通わせていくようになり…今まで与えられることの無かった愛を知り、美世が幸せになるまでの物語。

あらすじだけを読むと、まさに『王道』とも呼べるストーリーですが、世界観にさまざまな心くすぐる要素が盛りだくさん!『(微)ファンタジー』『和風』『明治大正』『シンデレラストーリー』が丁寧な描写で、見事に描かれています。家族からの凄惨なイジメに耐え続け、『結婚』をきっかけに幸せを取り戻していく。奮闘するヒロインの姿は誰もが応援したくなることでしょう。恋愛がメインになっていますが、主人公・美世の山あり谷ありな人生は、少女小説・少女漫画の枠を超えて楽しめます。「私の幸せな結婚」はいつだろうか…と想いを馳せつつ、その面白さに夢中になった古本店『もったいない本舗』スタッフが、作品の魅力を紹介していきたいと思います!

作者は今作がデビュー作の『顎木あくみ』さん

▼顎木あくみTwitter▼

『わたしの幸せな結婚』の原作小説を書かれているのは、顎木あくみ(あぎとぎ あくみ)さん!誰でも投稿が可能な小説投稿サイト『小説家になろう』に初めて作品が投稿されたのが始まりです。その後、着実に人気を得て漫画版の連載が開始。漫画化され、より多くの方の目に留まるようになり、人気が爆発しました。現在は、『小説家になろう』のアカウントが無くなっているため、ネットで連載されていた『わたしの幸せな結婚』を読むことはできません。しかし、KADOKAWAと株式会社はてなが共同開発し運営を行っている小説投稿サイト『カクヨム』にて、『わたしの幸せな結婚』の番外編が掲載されています!

また、代表作である、『わたしの幸せな結婚』以外にも、コミカライズされている作品『宮廷のまじない師』もおすすめ!和風に中華と、舞台が変わっても、女の子だけでなく幅広い層の心をくすぐるストーリーが、巧みに書かれています。Twitterでは、作品に関する情報だけでなく、短編小説が投稿されることもあり、ファンは必見です。

小説と漫画の違いは?【キャラクタ—&あらすじ紹介】

▼【富士見L文庫】『わたしの幸せな結婚』PV ~あいされ編~▼

恋愛をメインとされていますが、『わたしの幸せな結婚』は『ファンタジー』要素も楽しめる作品。幸せに向かってひたむきに頑張る美世は、度々この要素によって作られる壁にぶち当たっていきます。ここでは、キャラクターの紹介と作品の用語や世界観を紹介します。

▼キャラクター紹介

斎森 美世
(さいもり みよ)
斎森 美世

異能の名家『斎森家』の長女として生まれる。年齢:19歳。『見鬼の才』をはじめ『異能』を持たない故に使用人以下の扱いを受け、家から冷遇されることに。自己肯定感が低く、自分は何をしても無駄であると卑下することが多い故に、『幸せ』になること自体諦めていた。本来は、心の芯が強く幼い頃は継母に対して意見を伝えていたようだが、長い年月をかけて非道な扱いを受けることでその心も折られていた。家事全般は難なくこなすことができるが、幼少時には行っていた淑女教育を継母により辞めさせられた。上述したことから、控えめでおとなしく、周囲のことを常に気にしてしまい、何でも一人で背負いこんでしまう。物語が進むごとに、母親の実家である『異能』に関することに巻き込まれていくが…

久堂 清霞
(くどう きよか)
久堂 清霞

異能の名家『久堂家』の現当主。年齢:27歳。色素が薄く、女性顔負けと言われる美貌を持つ。異能は作中内でも高い実力を誇り、帝国陸軍の対異特務小隊隊長を率いる少佐。幼い頃から、その見た目もあり多くの女性からアプローチされ続けて辟易していることや、根っからの令嬢気質である母親への嫌悪から女性に対し冷たい態度を取る。父親の計らいでやってくる婚約者たちにも、嫌な思いをさせられてきたことで、ことごとく破談。女性との関わりを避け質素な生活を送るも、その数の多さや男女問わず素っ気ない態度を取ることから、『冷酷無慈悲』と噂されることになった。冷静で理知的な性格だが、根本的な部分は優しく、不器用ながらも美世を想い、見守りながらも行動に出る大胆さも持ち合わせている。

【斎森家】

歴史ある『名家』で、異能を受け継ぐ家系。現当主は斎森真一。名家と呼ばれていても、それも昔の話であり、近年では落ち目。過去に築いた財産や地位でなんとかその体裁を保っている状態である。辰石家とは古くより交流がある。
斎森 香耶
(さいもり かや)
美世の異母妹。器量良しで、要領も良く、『見鬼の才』も持っている。両親に愛され育ち、少々我儘な一面もあり、自分の意見を通そうとする。香乃子の美世に対する言動や、『自分は美世より上にいて当然』という教育もあり、美世を見下し、何においても自分が上でなければならないと思っている。
斎森 真一
(さいもり しんいち)
美世の父。斎森家の存続のため美世の母・澄美と政略結婚。その際、当時交際していた香乃子と別れている。そのため、澄美が亡くなった後に再婚した香乃子との間に生まれた香耶を可愛がり、美世を敬遠するように。最終的には異能を持たない美世に何一つ期待せず、イジメに遭っていても見向きもしなかった。
斎森 香乃子
(さいもり かのこ)
政略結婚とはいえ、真一と別れさせられたことで、澄美を憎んでおり、再婚後は澄美の娘である美世を徹底的に痛めつける。異能を持たない美世を見下し、娘の香耶にも美世より上にいろと厳しく教育をしてきた。美世の自己肯定感が低すぎる性格形成の大きな要因となった人物の一人である。
斎森 澄美
(さいもり すみ)
美世の実母。故人。政略結婚で斎森家に嫁いできた。実家は特殊な異能を持つ『薄刃家』。美世に異能が無いことで、娘に失望する真一に見捨てないでほしいと強く訴えかけていた。美世の『夢』に時折その姿を現すが…

【久堂家】

異能を受け継ぐ家の中でも名家中の名家な家系で、他の名家と比べると飛びぬけており、数々の手柄や伝説を持ち、筆頭と名高い。当主は久堂清霞。爵位を有し、財産も莫大であり、広大な土地を所有している。優秀な異能者を多く輩出している。
久堂 葉月
(くどう はづき)
清霞の姉。洋装を着こなすモダンガールで、美世の淑女教育の先生を務める。元既婚者で、離婚を経験しており、美世の心に寄り添い相談などに乗ることも。礼儀作法や教養も高い、明るく上品な女性。
久堂 正清
(くどう ただきよ)
清霞の父。異能の力は健在であるが、病弱であり、早々に清霞に当主の座を譲った。美世との縁談を清霞に持って行った張本人。息子とは正反対の明るさを持ち、優しく美世を受け入れてくれている。
久堂 芙由
(くどう ふゆ)
清霞の母。プライドが高く、高圧的な言動が目立つ苛烈な女性。根っからのご令嬢を体現したような人物。挨拶に来た美世に対し、辛辣な対応を見せる。とにかく素直ではなく、回りくどいデレもデレに見えない。
ゆり江
(ゆりえ)
清霞が住む郊外の別邸の通いの使用人。幼い頃から、清霞の身の周りの世話をしている心優しい年配女性。美世にも親身に寄り添い、支え、清霞との距離を縮める助言や立ち回りを見せる。

【辰石家】

古くから斎森家と交流のある、異能を受け継ぐ家の一つ。当主は辰石実。斎森家同様、ここ最近は落ち目で、『薄刃家』の血を引く美世を辰石家に引き入れようと画策している。
辰石 幸次
(たついし こうじ)
辰石家の次男。斎森家へ婿養子に入るため、香耶と婚約することに。美世が斎森家にいた際は、美世に唯一優しく接し、淡い恋心を寄せていた描写がある。優しい人ではあるが、家には逆らえず、臆病と評されていたが…
辰石 実
(たついし みのる)
幸次と一志の父で、辰石家の当主。家の繁栄のため、美世を辰石の家に嫁がせるために、久堂家に嫁ぎに行ってしまった美世に何かと裏から手を回しちょっかいを出していた。異能の力を持っており、幸次を圧倒した。
辰石 一志
(たついし かずし)
辰石家の長男。いかにも遊び人といった風貌をしており、真面目な幸次とは真逆。父の異能により拘束されていた幸次を難なく助けるなど、そのふざけた様子とは裏腹に、曲者と評されている。

【鶴木家】

中規模の貿易会社を経営する一族。過去に一度、業績不振で倒産の危機に陥るが、現在は持ち直している。また、宮内省と軍との連絡役として派遣されるなど、知り合いを通し『交渉人』としての顔も持っている。
鶴木 新
(つるぎ あらた)

鶴木家の御曹司。実家の貿易会社で交渉人として業務に携わっている。人にあまり警戒を抱かせない様相をしている。


※以下ネタバレあり

『鶴木』は表の世界での偽名。本名は『薄刃新』。美世からすると、母方の従兄である。『薄刃家』の特殊な異能を持っており、清霞を圧倒した。

鶴木 義浪
(つるぎ よしろう)

新の祖父。美世と清霞が訪れた鶴木家の本宅に住んでいる。


※以下ネタバレあり

『鶴木』は表の世界での偽名。本名は『薄刃義浪』。美世にとっては、母方の祖父である。美世のことは家族として受け入れており、美世の過去に対して救い出せなかったことを悔い、謝罪をしている。

【薄刃家】

異能を受け継ぐ家の一つ。特殊な異能を持っており、他の名家と違い、異形ではなく人の心に干渉する能力を持つ。悪用されないためその血が広まらないよう、表舞台に立たずひっそりと隠れて暮らしている。
甘水 直
(うすい なおし)

『薄刃家』の分家のひとつ、『甘水家』の長男。


※以下ネタバレあり

美世の母・澄美の元婚約者で、彼女に婚約者候補以上の感情を抱いていた。澄美が斎森家に嫁いですぐ、家から離反し行方不明となっていた。人に影響を及ぼす強力な異能をもっており、『異能心教』の祖師として国家転覆を企てる。

【帝・宮城】

最も貴き一族。古来より異能を受け継ぐ家は帝に臣下として仕えている。帝は、天啓と呼ばれる異能を受け継いでおり、代々の帝の直系の子孫は『未来予知』が可能。この能力により、国の危機を回避したり、被害を最小限に抑えてきた。現状、今上帝の体調が思わしくなく、次男の堯人がその代理をつとめている。
堯人
(たかいひと)
現在の帝の子どもの一人で、唯一『天啓』を受け継いでいる、次代の帝位を継ぐ最有力候補。幼い頃から、清霞と交流がある。浮世離れした性格と容姿で、近寄りがたい雰囲気であるが、意外とお茶目な一面も。

【その他】

五道佳斗
(ごどう よしと)
対異特務小隊に所属する、清霞の側近の部下。上司である清霞をからかったりと、お調子者で軽薄な雰囲気ながら、異能の力は清霞のお墨付き。清霞を慕っているようで、美世との関係を応援している様子。
大海渡 征
(おおかいと まさし)
帝国陸軍参謀本部に籍を置く軍人。階級は少尉。軍人を多く輩出している大海渡家の跡継ぎ。軍部内では形式上、対異特務小隊の指揮を取っており、清霞の上司にあたる。後に、意外な関係性が判明することに…
陣之内薫子
(じんのうち かおるこ)
普段は旧都の対異特務第二小隊に勤めている女性の軍人。男装の麗人であり、その実力も高い。異能関係で、狙われる立場になった美世の護衛のため、帝都へと戻ってきた。かつて、清霞の婚約者候補だった。

(はな)
美世が幼い頃に斎森家で使用人として働いていた。使用人の中では唯一美世の味方であり、最も信頼を寄せていたが、香乃子により辞めさせられた。

▼人物相関図▼

【異能】

 常人には見ることができない異形を討伐、戦を収め国の平穏を保つため、古来より帝に臣下として仕えてきた一族が持つ力。念動力や自然を操る力、瞬間移動、千里眼等、人それぞれ多種多様な能力がある。中には、複数の能力を同時に持つ者も。なお、人間の心に干渉しうる能力を持つのは『薄刃家』のみである。

【異形】

 古来より、鬼や妖とも呼ばれる、人に害をなす存在。人や動物に似た姿、名状しがたい歪な形のもの、定まった形を持たないものと、さまざまな外見を有する。発生原因は、人の恐怖心から抱いた想像が、力を持ち具現化される。人の想像で生み出された幻覚。

【見鬼の才】

 『異形』を見る能力のこと。異能を使用して異形を討伐するため、『見鬼の才』を持たない者は、『異能』を持っていないと判断される。

【対異特務小隊】

 帝国陸軍にある、異能に関する事件・騒動や、怪異・幽霊と呼ばれるものの対処にあたる部署。構成員のほとんどが『異能』を持つ者や『見鬼の才』を持つ者で占める。帝の直属部隊と言っても差支えないが、形式上大海渡少尉の指揮下にあり、隊長は久堂清霞少佐。軍内でも異端扱いされている。仲間内の仲の良さが垣間見える。

ただの恋愛小説ではなく、こういった【異能】という設定がより一層作品に深みを与えています。美世と清霞だけでなく、色んな人間模様に絶対に欠かせない要素です。複雑さはそこまでなく、ファンタジーに不慣れな方でも、楽しめると思います。

キャラクターたちのことをもっと知りたいと思った方は、公式Twitterハッシュタグ【#キャラクター質問大募集】もおすすめ。ファンの方々から寄せられた質問に、キャラクターが回答するといった企画が行われていました。美世や清霞はもちろん、意外なキャラまでたくさん質問に答えてくれています。

▼『わたしの幸せな結婚』公式Twitter▼

また、「#読みたい幸せな夏」という読者参加型企画で顎木さんがSSを書き下ろしされたり、コラボカフェ等の企画等の情報も確認することができます。

▼小説版と漫画版の違いは?

▼ガンガンONLINE「わたしの幸せな結婚」PV▼

先にも触れたように、『わたしの幸せな結婚』は小説が原作です。漫画は『次にくるマンガ大賞 2020』で入選をしており、このタイトルがより広く知れ渡りました。一体、どちらから読めば良いのかと、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは、簡単に 『小説版』と『漫画版』の違いを見ていきたいと思います。

【小説版】

小説版1巻表紙

【作者】

顎木あくみ

【表紙イラスト】

月岡月穂


【初出】

●2018年1月下旬(インターネットで公開。※作者Twitterより)


【刊行】

●2019年1月15日~


【出版社】

●KADOKAWA(富士見L文庫)


▼富士見L文庫公式Twitter▼

【漫画版】

漫画版1巻表紙

【原作】

顎木あくみ

【作画】

高坂りと

【キャラクター原案】

月岡月穂


【初出・掲載サイト】

●2018年12月『ガンガンONLINE』


【刊行】

●2019年12月12日~


【出版社】

●スクウェア・エニックス(ガンガンコミックスONLINE)


▼ガンガンONLINE公式Twitter▼

小説 漫画 主なエピソード
※若干のネタバレがあります
1巻 1巻~3巻【第17話】 出会い~婚約
【斎森&辰石家】との悶着
2巻 3巻【第18話】~4巻以降連載中 美世の淑女教育
【薄刃家】と美世の異能
3巻 未刊行 【久堂家】への挨拶
美世と芙由の嫁姑問題
怪異の調査と【新興宗教】の対処
4巻 美世、身を守るため清霞の職場へ
清霞の元婚約者候補登場
【異能心教】と本格的な対決
5巻 美世、敵の襲撃の備え宮城に避難
美世の心情変化と戸惑い
【異能心教】勢力が拡大
6巻 清霞の投獄と美世の成長
美世と式神の『清くん』の交流
【異能心教】との対決

現時点では、内容に大きな変更はありません。ストーリーは、原作の小説(ノベライズ版)の方が先に進んでいます。漫画版の原作小説へのリスペクトを感じられる丁寧な展開はファンにとっては嬉しいですね。漫画から読みはじめ、続きが気になり我慢できず小説を買ったという方も多く見られるようです。ついつい続きが気になって仕方が無い!そう思わせる魅力が伝わってきます。

人それぞれ、好みがあると思いますが、どちらも互いの良さを引き出しあっている印象です。小説しか読んでない方は、美しい作画の漫画に一度は目を通すことをおすすめします。頭の中にあった想像以上に素晴らしい画面描写に、感動必至です。しかも、漫画版巻末には原作者の顎木さん書き下ろしの短編が収録されています。本編では描かれていない、恋愛漫画らしいちょっとした日常の小話には、思わずニヤニヤしたり、胸キュンしてしまいます。

漫画しか読んでない方には、漫画だけでは読み取れない話や心情の機微が、よりわかりやすく知ることができるでしょう。さらに深く登場人物の心情を知れるからこそ、改めて漫画本でのキャラクターの表情に、グッとくること間違いなしです。

▼高坂りとTwitter▼

高坂さんのTwitterでは、『わたしの幸せな結婚』に関するイラストも多数投稿されています。ファンは絶対に必見です!

▼月岡月穂Twitter▼

一目でうっとり見惚れてしまう美麗な小説版の表紙を担当されています。

【小説版】は、『富士見L文庫』の『わたしの幸せな結婚』特設ホームページで『第一巻』の試し読みが可能。【漫画版】は、掲載サイトの『ガンガンONLINE』で『第一話』と『第二話』が無料で公開されており、最新話を無料で読むことができます。自動で回復する『チケット』を待てば、全話無料で読むことも可能です。詳細は、アプリ内でご確認ください。

漫画版では、一話ずつ購入して読むことが出来る『分冊版』を取り扱っている電子書籍サイトも多くあります。小説版で、一番気に入っているシーンだけ漫画で見たいという場合など、分冊漫画にはその話だけを購入して読める魅力がありますね。単行本では、『通常版』以外に『特装版』が発売している巻も!付属の小冊子には、描きおろしの漫画だけでなく、原作者の顎木さん書き下ろしの短編小説が収録されています。紙媒体であれば、本屋などで特典等が付くこともあります。こういった情報は、各公式のホームページやSNSで発信されますので、要チェックです。

レビューなどを参考に気になる媒体や特典を考慮しつつ、ご自分に合った方法でぜひご覧になってみてください。

恋愛・成長・ファンタジーを楽しめる【みどころポイント】

▼【富士見L文庫】『わたしの幸せな結婚』PV ~虐げられ編~▼

多くのファンに愛され、人気を集め続けている『わたしの幸せな結婚』。しかし、タイトルや、インターネット発の小説等、若者向けといった先入観から手を出しづらいといった方も多いと思います。それだけで読まないと決めつけるのはもったいない!さまざまな感情を胸に抱かせてくれる物語の、みどころを紹介します。

不幸な環境から幸せを取り戻す、主人公の成長

美世を取り巻く環境は、どん底から始まります。血の繋がった家族からの、使用人以下の冷遇。継母・異母妹のイジメ場面から、読者にも美世の心が折れていく様子が伝わってきます。『久堂家』に挨拶に向かう頃には、自己肯定感はほぼ無いに等しく、希望も無く、幸せになることを諦めている状態でした。

どん底からは、這い上がるだけ!と、言葉にするのは簡単ですが、嫁ぎ先の『久堂家』でも不安は尽きません。追い出されても行く場所が無い不安や、『異能』を持っていないことへの後ろめたさから、常に人の目を気にして過ごしていました。しかし、今まで美世を取り巻いていた環境が、少しずつ変化していきます。清霞の不器用な優しさや、ゆり江さんの温かい人柄に触れていくことで、愛されることを知っていくのです。それは、相手への恐怖や諦めからではなく、思慕からの献身に変化し、自立へと繋がっていきます。

この作品の素晴らしさは、主人公の成長がとても丁寧に描かれているという点です。ただ『結婚することで幸せになる』という単純な話ではありません。この先にある『結婚』を『幸せ』なものにするために、これまで失ってきたものを取り戻していく。与えられるだけではなく、自分に自信を持ち、互いに支え合うために次々に訪れる困難に立ち向かう美世。愛し愛されることに戸惑いながらも、健気に清霞や周囲の人々を想い行動する姿は、本当に美しいです。

そして、そんな彼女だからこそ『幸せ』はきっと『結婚』した後も続くのだろうと思えます。美世がすべてを取り戻し、『幸せな結婚』に辿り着き、花嫁姿を見れる日が楽しみですね。

恋愛初心者同士の恋愛模様

なんといっても『恋愛小説』!みどころ盛りだくさんな、ラブストーリーも楽しめます。奇跡の『和風シンデレラストーリー』の名は伊達ではありません。時代背景が『明治大正』ということもあり、現代の恋愛物とはまた違った雰囲気も魅力の一つ。

女性に対し苦手意識を持つ、冷酷無慈悲と噂のある清霞。それどころではない境遇に居た、自己肯定感の低すぎる美世。お察しの通り、どちらも恋愛に対し初心であり、巻を追うごとに距離が縮まるにつれ糖度も増していきます。

今までの経験から、美世…『名家の令嬢な婚約者候補』を警戒する清霞は、当初冷たい態度を取ります。しかし、美世の令嬢とは思えない言動や、使用人・ゆり江さんの助言やフォローもあり、徐々にその態度を軟化させていくのです。その優しさに触れ、美世も少しずつ『旦那様のために』と行動することに、積極的になっていきます。今までの美世の性格を考えると、それだけで清霞の優しさがどれほど彼女の心に沁みわたっていったかが伺えますね。

しかし、恋愛初心者同士!そう簡単にすんなり行くわけがないですよね。そこが、そわそわニヤニヤな胸キュンポイント!互いのことを大事に想いすぎてのすれ違い、言葉足らずの二人、『異能』関係でのいざこざ。特に美世は、周りを頼って欲しいと思うような場面で色んなことを一人で背負いこんでしまいます。奥ゆかしく純粋な、『結婚』を前提にされた恋愛模様…二人が『結婚』まで、どんな障害をどう乗り越えて絆を深めていくのか、今後の展開に目が離せませんね!

異能設定をスパイスにした、ストーリー展開

上述した二つのみどころに、絶対に必要不可欠であるのがこの『異能』設定。これがあるから、盛り上がる!これがあるからこそ、『わたしの幸せな結婚』!あまり必要な要素ではないのでは?という意見もあったようですが、話が進むにつれ『異能』要素がさまざまな場面で光ります。

美世の『異能』に関する謎や、問題。また、『見鬼の才』を持っていないという前提すら、成長に一役買うスパイスに。美世の『自信』を取り戻すためのポイントの一つと言えます。また、それだけで『幸せ』になれるわけでないという点も素晴らしいです。あくまで『ツール』の一つであり、それを受けて自分自身で考え行動を起こそうとする、そこが美世の美点であり魅力だとわかります。もちろん、キャラクターの変化だけでなく、物語にも大きなスパイスを与える『異能』。ストーリーにより一層深みが増し、エンターテイメント性が増すことで物語を飽きることなく楽しむことができます。

王道のラブストーリーの道筋が綺麗に描かれているこの作品。『異能』の設定が王道を邪魔することなく、むしろ引き立てるように巧みに活かされています。上手に溶け込むように描かれている『異能』要素のため、ファンタジーが苦手という方も気にせず読み進めることができると思います。

不幸であった主人公・斎森美世が、幸せを手に掴むまでの物語である『わたしの幸せな結婚』。まさに王道と呼ばれる『シンデレラストーリー』。主人公が徐々に成長をしていく姿は王道ながらにグッとくる!ぜひ多くの方に読んでいただきたい作品です!

複数メディア化が決定!【アニメ&実写映画詳細情報】

待望のアニメ化だけでなく、実写映画化も決まった『わたしの幸せな結婚』!その人気の程がそれだけで伝わってきますね。さっそく、二つのメディア化に関する情報を見ていきましょう!

実写映画版『わたしの幸せな結婚』

▼映画『わたしの幸せな結婚』予告▼

正直、まったく予想していなかった実写映画が『2023年3月17日』に公開!なんといっても、普通のラブストーリーではなく、『異能』要素も含んだ作品です。恐らく、原作ファンの方々も驚いたのではないでしょうか。

監督は、TVドラマ『MIU404』や映画『コーヒーが冷めないうちに』で演出・監督をつとめた『塚原あゆ子』さん。恋愛ドラマでの演出も多数されており、『わたしの幸せな結婚』でもその手腕を発揮しています。

▼映画『わたしの幸せな結婚』キャスト紹介-斎森家&久堂家ver.-▼

【キャスト】

久堂清霞 斎森美世
目黒蓮 今田美桜
斎森真一 斎森香乃子 斎森香耶
高橋 努 山口紗弥加 髙石あかり 小林涼子
ゆり江 辰石幸次 辰石 実 桂子
山本未來 小越勇輝 平山祐介 珠城りょう
堯人 枢木忠則 五道佳斗
石橋蓮司 大西流星 尾上右近 前田旺志郎
望月東弥 岡部秀太 宮田建祐 澤村晋平
佐藤 新 西垣匠 松島庄汰 髙橋大翔
須藤嗣治 賀茂村紀夫 鶴木 新 鶴木義浪
浜田 学 津田健次郎 渡邊圭祐 火野正平

久堂清霞役は、人気アイドルグループ『Snow Man』のメンバーである『目黒蓮』さん。ドラマ『silent』や連続テレビ小説『舞いあがれ』など、アイドル活動だけでなく俳優業でも活躍をされています。今作が映画単独初主演とのこと。また、映画の主題歌はSnow Manの8thシングル『タペストリー』に決まりました。斎森美世役は女優の『今田美桜』さん。ドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』シリーズや、映画『東京リベンジャーズ』シリーズなど、人気作にも引っ張りだこな今話題の女優さんです。そんな人気沸騰中のお二人の、穏やかなだけじゃない真っすぐな想いを互いにぶつけあう演技は必見です。

実写化キャストは、脇を固める俳優さんたちも、名の知れた俳優さんから、若さあふれるエネルギッシュな若手俳優さんまでより取り見取り。目黒蓮さんと同じジャニーズ事務所のアイドルグループ『なにわ男子』から『大西流星』さんも出演されています。声優業でも人気を得ている『津田健次郎』さんなどが集結。観客動員数200万人を突破し大ヒットを記録した実写映画化となりました。

原作一作目を中心に数作を合わせた内容で、オリジナルキャラも出てきますが、基本となる舞台背景やキャラクター設定などは原作通り。ファンタジー要素もしっかりどころか、がっつりと描かれており、迫力満点の映像を楽しめます。夫婦としての心を通わせていく穏やかな描写も、美しく可愛らしく、原作の世界が飛び出てきたような映像美は胸が高鳴ります。終わり方も、何やら続編を匂わせており、今後の展開にも期待大です!

▼原作者・顎木あくみコメント▼

公式TwitterやInstagram、TikTokでは、映画に関する情報が発信されています。また、情報だけでなく試写会の挨拶や、キャストのスペシャル動画、誕生日のお祝いの様子なども伝えていました。ハッシュタグ『#わたしの幸せな金曜日』では、新情報をお伝えしつつ、キャストのちょっとした動画等が楽しめます。キャスト同士のほっこりするやり取りや、現場の良い雰囲気がファンに伝わってくるのは嬉しいですね。

アニメ版『わたしの幸せな結婚』

▼アニメ「わたしの幸せな結婚」PV第1弾▼

書籍のスペシャルムービーや朗読劇を経て、2023年7月についに決定したアニメ化!多くのファンの皆さんにも嬉しい情報だったのではないでしょうか。アニメーション制作会社は『メイドインアビス』や『ばらかもん』、『盾の勇者の成り上がり』を手がけた『株式会社キネマシトラス』。ファンタジーから日常の風景を描く作品まで幅広く手がけています。どちらの要素もある『わたしの幸せな結婚』も期待が高まります。

【キャスト】

斎森美世 久堂清霞
上田麗奈 石川界人
斎森香耶 辰石幸次 五道佳斗 ゆり江
佐倉綾音 西山宏太朗 下野紘 桑島法子

アニメ化が決まる前に行われた『朗読劇』やスペシャルムービーに引き続き、斎森美世役に『上田麗奈』さん、久堂清霞役に『石川界人』さんが演じられます。儚げで、どこか色気を纏った上田さんの美世を、アニメで観ることができるのは嬉しいですね。石川さんの清霞も、真面目で厳しさの中に見え隠れする優しさを感じられます。他キャストも豪華な声優さんが勢揃い!このキャスティングを見るだけで、成功間違いなしでは?と思ってしまいますね。

公式Twitterでは書籍だけでなくアニメ関連の情報も確認することができます。アニメ関連のイベントや、新情報が盛りだくさん。アニメ公開に先駆けて、ビジュアルイメージ動画も紹介されています。これでもかと、期待を煽ってくる胸キュン動画!また、動画内で語られるショートストーリーは、顎木あくみさんの書き下ろし!原作ファンも必見です。

【ビジュアルイメージ動画】

<夏>

<秋>

<冬>

<春>

実写化にアニメ化と、さまざまなメディアでも楽しめる『わたしの幸せな結婚』。各公式サイトやSNSでは、最新の情報や作品をより深く知ることができる内容も更新されています。また、情報だけでなくさまざまな企画を楽しむことができます。

▲ファンからの質問に、ボイス付きで美世と清霞が回答してくれる『一問一答』

今後も、続報などの情報をしっかりチェックしていきましょう!

まとめ

インターネットの個人の投稿から、気づけば書籍化・コミカライズ・映像作品化と、多くのファンを魅了し続けている『わたしの幸せな結婚』。作品が歩んできた過程もまた『シンデレラストーリー』な王道恋愛物が大好きな方は、絶対に手に取ることをおすすめします。また、そのタイトルやあらすじ等から、「よくある話」と手を出すことを躊躇っている方も多くいると思います。王道のようで、新しい。ラブストーリーだけではない、人と人との絆や、成長を見事に描いた作品の面白さは、その人気を裏付ける素晴らしい内容です。

長く愛され続けてほしい、キャラクターたちに幸せになってほしい。そう、いつまでも応援し続けたいと思える作品とは、そうそう出会えることではありませんが、この作品にはそう思わせる魅力があります。お好きな媒体を選びやすい作品でもあるので、多くの人に手に取っていただきたいです。そして、作品と一緒に『幸せ』を感じてもらいたいなと思います。

わたしの幸せな結婚 (富士見L文庫)

作者 顎木 あくみ (著), 月岡 月穂 (イラスト)
出版社 KADOKAWA
出版年月 2019年1月
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わたしの幸せな結婚 (1) (ガンガンコミックスONLINE)

作者 顎木 あくみ (著), 高坂 りと (著), 月岡月穂 (その他)
出版社 スクウェア・エニックス
出版年月 2019年9月
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maru
ライティング担当 : maru

札幌在住の30代。ジャンルを問わず小説や漫画を主に愛読。映画も舞台もドラマもアニメも気になるものにはとにかく一直線。音楽はロック・パンクから昭和歌謡、インストまで気に入った曲を延々と聞き続ける派。愛犬の柴犬が心の支え。リズムゲームと、大相撲を筆頭に各種格闘技観戦が趣味なにわかファン。松井優征、西森博之、篠田節子作品が好き。

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