ネット上で何かと話題になっていたので、つい手に取ってみた作品がある。
中村珍著の「ちんまん」著者初のコミックで、デビュー当時からの作品を
まとめた、短編集である。
・ 総長に恋していた、元暴走族のニューハーフ。
・ 異常なまでに性的欲求が強くなる奇病にかかった少女のお話
・ 単純な動機から、彫氏を目指す男性
などなど、一癖も二癖もある、作品がつづってある。
個人的に好きなのは、総長に恋していた、元暴走族のニューハーフのお話。
暴走や特攻服に一切興味はないけれど、好きな人とお揃いであることが嬉しいと
胸を弾ませていた主人公。そんな姿が、けなげでいじらしく、胸を突く。
絵柄がまだまだ安定しておらず、時折見づらいシーンもあるのだが、
ストーリーは抜群に面白い。夢中になって一気に読んでしまった。
編集者とのごたごたで、一躍有名になってしまった筆者だけれど、
そんな話題性を除いても、十分に作品だけで勝負できる作家だと思う。
個人的には、新作に期待したい。
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2010年3月 のアーカイブ
中村珍の世界
甘酸っぱい青春「ケッチン」
読んでいて、妙に胸がきゅんとした作品がある。きらたかし著の「ケッチン」
主人公は、冴えない高校一年生ユウ。幼なじみのマコと同じ高校に行きたくて、
志望校のランクを落としたにも関わらず、マコはその高校受験に失敗してしまう。
憂鬱な気持ちで迎えた、高校入学式当日、バイクに跳ねられ怪我をしてしまう。
そのバイクを運転していたのが、ユウが入学する高校の3年生、相澤。
相澤のバイクに乗る姿にひかれ、次第にバイクに興味をもつようになるユウ。
バイク好きのクラスメイト、丸山さんにひかれるも、上手く話す事もできなくて・・・
バイクに憧れるユウの姿や、甘酸っぱい感情がリアルで、懐かしい気持ちになる。
昔、こういう淡い感情や時間を過ごしていた事が、妙に愛おしく思えて、胸が
きゅんとするのである。
特に男性は、きっとユウと同じ経験を多少なりともしているのではないだろうか。
甘酸っぱい気持ちを思い出しながら、読んで欲しい作品である。
欲望の聖女 令嬢テレジア
いかにもレディースコミックといった絵柄は好き嫌いを分けるかもしれないが、
読み応えのある作品になっているのが、藤本ひとみ原作/森園みるく漫画の
「欲望の聖女 令嬢テレジア」
18世紀のローヨッパを舞台に、美貌を武器に欲望のまま生きる女性、テレジアを
描いたこの作品。女性セブンで連載されているだけあって、かなり性描写が激しい。
絵柄、内容共にレディースコミックといったかんじである。
しかし、物語自体はなかなか読み応えはある。フランス革命を下敷きに、
当時の屈折した貴族の思想や、極限状態に追い込まれていた平民の生活が
いきいきと描かれている。
ただ、やはり絵柄が気になるところである。やたら強調されたまつげに、
表情が乏しい顔。絶世の美女であるはずのテレジアの魅力が伝わってこない。
女性週刊誌に連載されているから仕方ないのかもしれないけれど、やたらと性描写が
多いのも鼻につく。
フランス革命物、と思って読むと多少がっかりするかもしれない。レディースコミックだ、
ということを頭に入れて読む事をお勧めする。
鏡をみてはいけません
よく、小説などを原作にした漫画は、原作を越えられないという。
わたしもそう思っていたひとりであった。しかし、そうでもないな、
と思えた作品がある。田辺聖子原作/鴨居まさね著の「鏡をみてはいけません」
田辺聖子は、いわずと知れた人気女流作家。NHKの連続ドラマ「いもたこなんきん」の
原作者でもある。彼女の小気味よい作品はファンが多い。
一方、鴨居まさねも、人気ある漫画家のひとり。「SWEETデリバリー」はドラマにもなった
人気作品である。
そんな2人の合作であるこの作品、2人のいい部分がさらによくなった、という印象を受けた。
特に、食事のシーンが秀逸である。文章でも十分に美味しそうと喉をならしたシーンが、
漫画では、より一層いきいきと描かれている。絵柄も田辺作品とぴったりあっていて、
読み終えた後、柔らかな気持ちになれる。
決して一般的に幸せな家庭ではないけれど、温かな絆を描いたこの作品。女性なら
だれでも憧れ、共感できる作品なのではないだろうか。
ドーナツブーム??
最近、ドーナツブームなのだろうか。異常にドーナツを見かけるようになった。
地元の有名なお菓子屋さんが、こぞって焼きドーナツを販売したり、
全国展開する、ちょっとおしゃれなドーナツ屋さんが、地元に進出してきた。
甘い物はきらいではないので、どちらかというと嬉しい。
特に、焼きドーナツは、どこか懐かしい味がして、小腹がすいたとき
などに重宝する。
しかし、お菓子の世界に限らず、最近は流行のサイクルがあまりにも
早いような気がする。
たとえば、個人的に大好きだったシナモンロール。流行時はあんなにも
たくさんみかけたのに、最近では見つけるのも大変だ。
そのほかにも、ナタデココやティラミス、カヌレなどの流行はなんだったのだろう。
トルコアイスも好きだったのに、いつの間にか見かけなくなった。
いいとか、悪いとかの問題をいうつもりも無いが、好きになった物が、
手に入らなくなるほど、切ないことはないのだ。
今、お気に入りのドーナツたちも、いつしか姿をみかけなくなってしまうのだろうか。