こんにちは、もったいない本舗です。
”イジメ””障害””自殺”というテーマを描いていることで話題となった「聲の形」。
その作者である大今良時さんが、新連載を開始しました。
『不滅のあなたへ』。
この作品の主人公となるのは、「それ」と呼ばれる”球体の何か”。
物語は、何者かによって「それ」が地球に投げ入れられるところから始まります。
意識すら持たない”球”として地上に落ちた「それ」は、
とある石にぶつかり、石に形を変えます。
季節が過ぎ、周りの石に苔が生まれると、「それ」も苔に。
そして一匹のオオカミがやってきてその場で力尽きると、
「それ」はそのオオカミの姿を写し取って姿を変えました。
オオカミという生物の姿に変化した「それ」は、初めて意識と感情を獲得し、
痛み、温度、匂いという新しい感覚を感じながら雪原を歩いていきます。
そして辿り着いたのは、小さな家に住む一人の少年の元でした。
”不滅”から連想されるのは”不死”などのイメージですが、
主人公の「それ」は、正に”不滅”。
どんな怪我を負ってもすぐに回復し、死ぬことはありません。
死を超越し、様々なモノに形を変えながら、
そのモノが持っていた形や感情を通して世界を知っていくのです。
オオカミの姿をした「それ」を「ジョアン」と呼んだ少年は、作中でこう話します。
「色んな人に会って、色んなことを感じたいんだ」
「きっと悪いこともあるだろうけど、僕は世界を知りたいんだ」
「それ」が出会った初めての”他者”である少年の言葉は、偶然にも
「それ」がこの先辿っていくであろう道と同じことを示しています。
意識も持たなかった”球”が、
形を変え、世界や他者から様々な刺激を受けて、成長していく。
やはりこれが、『不滅のあなたへ』のテーマとなっていくのでしょうか…。
とてつもなく壮大な世界観に、私はただただ圧倒されながら読み進めました。
1巻の時点では今後の展開は未知数ですが、壮大な話になりそうな予感。
マンガ「聲の形」を読んだ時、大今良時さんの絵は心理描写が素晴らしいと感じました。
本作でもそれは健在。読みごたえも十分です!
『不滅のあなたへ』は、現在2巻まで発売しています。
是非一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。
【執筆担当者】
ミユキ(絵描きゲーマー女子)
”剣と魔法のファンタジー”をこよなく愛する、絵描きゲーマー。
異世界を旅する為に、マンガ・アニメ・ゲームに日常を費やしている。
そして溜まっていった想像力を駆使して、
マンガやイラストを描きまくるのが趣味。
自作の作品に深みを持たせる為に、ファンタジー以外の読み物も模索中。
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