こんにちは、もったいない本舗のナナミです。
皆さん、カフカの『変身』という小説を読んだことはありますか?
「ある朝、グレーゴル・ザムザが何か気がかりな夢から目をさますと、
自分が寝床の中で一匹の巨大な虫になっているのを発見した。」
・・・という、何とも衝撃的な一文から始まる小説です。
最初にこの作品を読んだ時の感想は「訳が分からない」。
次に読んだ時は、何故主人公は虫になった?何故家族はそんな反応をするの?
3回目に読んだ時は、ザムザのあまりにも不条理な人生が見えてきて愕然とします。
文庫にしてたった100ページ弱の、あまりにも薄い本なのですが、
再読を重ねる毎に、新たな発見があり、
これほどまでにじわりじわりと心を刺してくるような作品は、なかなかありません。
未読の方は是非とも読んで頂く事にして・・・さて、本題はここから。
作者のフランツ・カフカは、20世紀を代表する文豪。
前述の『変身』の他に、『城』や『審判』等、数々の名作を残していますが、
カフカ自身のことについては、あまり知られていないのではないでしょうか?
先日、頭木弘樹さんの『絶望名人カフカの人生論』という作品を読みました。
ん?絶望名人?と思いますよね。
そう、カフカはおそろしくネガティブな人間だったのです。
どれぐらいネガティブだったのかというと・・・
「将来に向かって歩くことは、ぼくにはできません。
将来に向かってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」
なんというネガティブ発言!やる気を一切感じません。
さらに、婚約者に宛てて書いた手紙にも、
ちょっとした運動をしただけで心臓が痛むだとか愚痴ったり、常にネガティブ。
先の『変身』にしても「変身に対するひどい嫌悪。とても読めたものじゃない結末」と、
自分自身に対する絶望も、とどまる所を知りません(笑)
日ごろからネガティブ思考の人、人生に鬱々としている人こそ、
このカフカの絶望名言集を読めば、思わずプッと吹き出して逆に元気を貰えちゃいます。
頭木さんの解説もとても面白いので、心からオススメしたい一冊です。
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【執筆担当者】
ナナミ(ハイボール女子)
ハイボールをこよなく愛する30歳。
小説、コミックが日々の活力で、好きな作家はとことん追いかける。
愛読書は北方謙三の『三国志』と、栗本薫の『グイン・サーガ』。
ミステリ、ファンタジー、SF、ホラー、古典まで幅広く読む。
好きなゲームが発売されると、徹夜でハイボールを飲みながらプレイする。
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