こんにちは、もったいない本舗のナナミです。
8月も終わりに近づき、そろそろ朝晩は秋の風を感じるようになってきましたね。
暑くてなかなか本を手に取る気になれなかった季節も終わりを告げ、
徐々にゆったりと読書を楽しむ余裕が出てきました。
そんな晩夏に読みたい作品は、夏目漱石の『夢十夜』です。
夏目漱石といえば、『坊ちゃん』や『吾輩は猫である』が有名ですが、
個人的にオススメしたいのが、この『夢十夜』です!
ふとあの摩訶不思議な世界に浸りたくなって、本棚から引っ張り出して来ました。
色々な出版社から出ていますが、私が持っているのは、
金井田英津子さんの版画が挿絵として載せられた、今はなきパロル舎のもの。
私、この作品を読んで金井田さんの版画が大好きになりました。
暗く不気味で、スーッと背筋が冷えるような。それでいてどこか懐かしさを感じる絵。
それが、この『夢十夜』の作風にぴたりと合っていて、本当に素晴らしい一冊なんです。
「こんな夢を見た。」という印象的なフレーズから始まる、十夜のお話。
夢か現実か、そのあわいを漂っているかのような不思議なお話ばかり。
特に印象的なのは”第三夜”。
闇の中を、ある男が盲目の子供をおぶって歩いている。
子供は大人びた様子で、自分の心を見透かしたような口調でしゃべるものだから、
男は気味が悪くなって、森へ行ってさっさと子供を捨ててしまおう・・・と考える。
静かに忍び寄る悪夢のような恐怖と、金井田さんの不気味な挿絵との相乗効果で、
この後の展開は、一度読んだら忘れられません。
大人の皆さんにこそ是非オススメしたい『夢十夜』。
ひやりとした空気を感じる夏の終わり、寝しなに一篇ずつ読むのはいかがですか??
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【執筆担当者】
ナナミ(ハイボール女子)
ハイボールをこよなく愛する30歳。
小説、コミックが日々の活力で、好きな作家はとことん追いかける。
愛読書は北方謙三の『三国志』と、栗本薫の『グイン・サーガ』。
ミステリ、ファンタジー、SF、ホラー、古典まで幅広く読む。
好きなゲームが発売されると、徹夜でハイボールを飲みながらプレイする。
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